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2024.06.02
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​​​皆さんこんにちは!​ ​道立文書館​ ​​国際アーカイブズの日​​​ 」のお知らせと道立文書館の「 ​アーカイブズ ​​ 」に関するコラムです。​​​
​​  ​​ 6月9日​ は「 国際アーカイブズの日​ 」です。 
 #IAW2024 #6月9日は国際アーカイブズの日
 1948年のこの日に国際文書館評議会(International Council on Archives・ICA)が発足したことを記念に設けられました。​​
​  ICA とは、各国のアーカイブズ機関の相互連携と発展を目的とする会議です。​
​  この日を含む 6月3~9日 の週では、各国のアーカイブズ機関等が、記録やアーカイブズ(記録資料)に対する社会的関心を高めるための様々な働きかけを行っています。


​ この機会に、当道立文書館でも北海道の歴史の1コマを窺うことのできる ​アーカイブズ ​​ を紹介します。​
  道立文書館では、北海道を担当区域とした開拓使などの行政機関の公文書を所蔵しています。
  それらの多くは、1件1件の公文書を束ねて綴った冊子(簿冊)となっており、1884年(明治17年)までのものについては、簿冊に含まれる文書ごとの標題(件名)を検索できます。
  そこで、6月9日という日付を手がかりに資料検索をしてみると、1,500件以上の件名がヒットしました。
  そのうちの1つに「函館区村上安五郎外5名ノ五稜廓製氷販売出張所看板検印願ノ件」という件名の文書があります。
​​​  6月9日は小久保製氷冷蔵株式会社が制定した「 ロックアイス の日 」だそうで、「 氷​ 」に関する記念日でもあることから、この文書に注目してみましょう。​​​
  内容を見てみると、「氷営業之儀ニ付テハ、昨年三ヶ所へ出張所ヲ設候ニ付、市街急患者之弁理ニ相成候ニ付、本年ハ一層弁理ヲ量り、数ヶ所へ出張所ヲ設ケ、手広ク販売仕度候間、右出張所看板御検印被下度、此段奉願上候也」(氷営業のことについては、昨年三ヶ所へ出張所を設けたところ、市街急患者の弁理(便利)になったため、本年は一層弁理をはかり、数ヶ所へ出張所を設け、手広く販売したいので、その出張所看板に御検印をくだされたく、願い上げたてまつります)という申請です。



  「函館区村上安五郎外5名ノ五稜廓製氷販売出張所看板検印願ノ件」の文書(簿書9114 件番号51)
  明治17年「6月9日」の日付となっています。出張所設置の理由として「市街急患者之弁理(便利)」のためとしているのは、発熱時に氷を使えるようにということでしょう。
  申請者は北原藤助ですが、この人は「中川嘉兵衛」の「惣理代人」となっています。中川嘉兵衛は、幕末から明治にかけ天然氷の採取・製造と販売の事業を展開したことで著名な人物です。
  当初富士山麓、諏訪湖、日光など各地での天然氷採取と輸送を試みましたがうまくいかず、北海道で事業を始めました。
  そして、1869年(明治2年)に、函館五稜郭外堀で採氷した天然氷500トンを東京・横浜方面へ輸送して販売し、成功を収めました。


  1869年(明治6年)の中川嘉兵衛からの五稜郭氷切出し申請に関する文書(簿書5750 件番号6)
  中川嘉兵衛が「両三年前ゟ氷売捌ニ従事し、当地五稜廓ニ於テ産出之氷、既ニ昨年三伏中東京横浜等ニて盛ニ被行」(2・3年前より氷売りさばきに従事し、当地(函館)五稜郭で産出した氷を、既に昨年三伏中に東京横浜で盛に(販売を)行われ)たと書かれています。三伏(さんぷく)とは「夏の極暑の期間」のことです。
  この後ろには、中川が採氷・製氷業にいかに取り組んできたかをアピールする文書が付されています。
  「 ​​ 函館氷 ​​ 」と命名された氷は良質で安価なことから、当時日本の市場を独占していたアメリカ合衆国産のボストン氷に取って代わる勢いをみせました。
​  嘉兵衛は、1877年(明治10年)に東京上野で開催された第1回内国博覧会に「函館氷」を出品し、一等賞を獲得しました。その賞牌に龍の紋章が刻まれていたことから「函館氷」から「 ​龍紋氷​ 」と名称が改められ、国内に広く流通しました。​
​​​  嘉兵衛の成功により北海道内各地で採氷事業に参入する業者が現れます。開拓使文書の中には、 茨戸 (ばらと-現札幌市)、 ​矢臼場​ (やうすば-現石狩市)、 ​室蘭​ などで行われた採氷・製氷に関する史料が多数確認できます。​​​
  函館でも1881年(明治14年)頃から個人で氷を試作する動きがみられるなど、嘉兵衛以外にも採氷事業へ参入を図る者が出てきます。先に示した文書は1884年(明治17年)のもので、嘉兵衛が函館市中での氷販売事業の展開を目指したものと思われますが、同業者への対抗策という意味もあったのかもしれません。
​​​  このように、道立文書館の所蔵する ​アーカイブズ​ の一つである ​​ 開拓使文書​ か​ ら、北海道での製氷の歴史の一端を知ることができます。 ​​​
  皆さんも、貴重なアーカイブズを多数所蔵する道立文書館に一度お越しください。
  道立文書館のホームページもご覧ください。
  https://www.pref.hokkaido.lg.jp/sm/mnj/index.html
出典
  ・「函館区村上安五郎外5名ノ五稜廓製氷販売出張所看板検印願ノ件」『願伺届綴 明治十七年』(簿書9114)
  ・「五稜廓氷、切出シノ件」『開拓使公文録 勧業部 物産・牧畜・養蚕・鉱山・炭坑 明治六年』(簿書5750-6件目)
参考文献 
  ・『北海道開拓功労者関係資料集録』下巻 
  ・『函館市史』別巻 亀田市編
  ・「氷と暮らしの物語 <第1回>中川嘉兵衛と氷業のはじまり」
    (ニチレイホームページ https://www.nichirei.co.jp/koras/ice_history/001.html)
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最終更新日  2024.06.02 10:00:52

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