メートル・ド・テル徒然草

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エルネスト1969

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Jan 9, 2007
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とある日のこと、私の勤務先のホテルのレストランに10名ほどのグループのお客様の予約が入りました。
 お客様は隣町のレストランのスタッフの方々。他ホテル・レストランへ研修の意味をも兼ねての食事会を設けられました。

 で、ご予約の際にちょっと相談されたのが、
“サービス”を教えてほしい。
というものでした。

 さて、「サービス」と一口にいっても、レストランサービスの方法論は、それこそお店の数だけあるといっていいくらい様々です。A店で好評であったサービスが、B店ではマイナスになることもあります。

「“サービス”を教えてほしい。」という質問はちょっと漠然としていますよね。果たして私どもが他の人に教えられるようなノウハウがあるのかどうか、、、

じゃあ、一体、「サービス」とは何なのか?私にもあらためて問われると良く分かりません。
とりあえず、デイリーコンサイス英和辞書(三省堂)を引いてみました。



などなどの文字が並びます。

現在、日本で一般に使われてる「サービス」の意味と、本来のServiceの意味は少々かけはなれているようです。Serviceは「奉仕すること」であり、一方、例えば関西で
「サービスしてえな!」
とおばちゃんに言われてしまう。いわゆる「まける」という意味合いとは違うようです。

 サービスService。先のデイリーコンサイス英和辞書のServiceの項目のそばに、Servant
(サーバント)という語彙が見られますが、どうも語源を同じくしているようです。

Servant(サーバント):使用人、召使、従業員、、、

と、あります。「サーバント」とは、そもそもローマ帝国の時代に発生していた「奴隷」にその意味を発します。

「奴隷」、なかなかネガティブな言葉です。そのために、辞書においては「使用人」「僕(しもべ)」などの言葉に置き換えられているようです。

ところで、テニスやバレーボールなどの球技で、最初に打ち出す球を「サーブ」といいますが、コレさえ、球技が発祥した当初、プレーヤーどおしの間に最初に玉をあげる役割の者がいたところに端を発します。
 その者が、貴族に仕える使用人であったり、召使であったりしたことから、

になったといわれています。

また、ホテルに到着すると、フロントの脇にうやうやしくデスクを構えている方を見かけることがあります。
彼らは、「コンシェルジュ」と呼ばれるスタッフ。漫画の題材にもとり挙げられたこともありますから、ホテルの花形職かも知れませんが、この「コンシェルジュ」、そもそもは

「コン・セルヴス」コンは「~仲間、~たち」という意味で、セルヴスは「奴隷」という意味でしたから、

コンシェルジュ=奴隷仲間



サービス業に携わる我々にとっても、少々ショッキングなお話かもしれませんが、実はそういったところに発端はありました。

しかし、古代の歴史をひも解いてみれば、そうであったにせよ、時代を経て現代では「サービス」の意味は大きく変わってしまいました。
 さらに言えば、この10年、15年においても日本の産業という大きな視観のなかでも変革が起きているのも確かです。

(続く、、、)





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Last updated  Jan 10, 2007 10:12:01 AM
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背番号のないエースG @ チョコレート 「風の子サッちゃん」 ~ Tiny Poem ~…
坂東太郎G @ 「辛味調味料」そして考察(01/16) 「石垣の塩」に、上記の内容について記載…
エルネスト1969@ Re[1]:ホスピタリティは「人」ありき(10/04) はな。さんへ コメントありがとうございま…

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