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この世には「まさか」という坂があるとはいうが、まさか、ここまで真性の天然ボケだとは夢にも思わなかったと、識者から一般国民まで異口同音に言い募っている。もはや何をか言わんやであるが、夙(つと)に国民の信を失っている鳩山内閣の支持率は、直近の共同通信世論調査で20.7%に急降下、政権は誰の目にも明らかな末期症状に陥った。普天間基地問題では、“ほぼ元の木阿弥”の名護市辺野古、キャンプ・シュワブ移設“微修正”か、もしくは、考えるだにおぞましいが、「普天間基地の恒久化」という最低最悪の悪夢の帰結で一件落着するのだろうか。いずれにしても、苦渋に喘ぐ沖縄県民を愚弄しただけに終わるのだろう。他方、盟友の小沢幹事長は、西松建設献金問題での東京地検再捜査決定でもノウノウと居座り、厚顔無恥の生きた見本の晒し首である。・・・幸(みゆき)夫人とご家族を呼んで下さい。ご主人はご危篤です。むしろ僕から見ると、この期に及んでもなお、あの無能無気力無為無策の鳩山政権を支持している人が5人に一人もいるということの方が驚きなのだが、これはたぶん、小沢氏および鳩山民主党政権と心中するつもりの「日刊ゲンダイ」や「ゲンダイネット」あたりの熱心な読者なのであろう。・・・なにしろ、東京文京区音羽の講談社は、鳩山御殿(鳩山会館)のお膝元でもあるし(笑)同じ講談社でも「週刊現代」の方は、さっさと世間の厳しい空気を読み切って倒閣運動にシフトしているのに、「日刊ゲンダイ」だけは柳に風の孤軍奮闘、民主党の贔屓の引き倒しに余念がないKYぶり。「ゲンダイ」のこの記事によれば、鳩山首相は普天間問題で、「保守系議員や自民党国防族」を背景に持つ「沖縄県議会関係者」にハメられたのだそうである。寝言は寝て言えというべき、飛ばし与太記事である。・・・ホントにホントにご苦労さん♪これまでの鳩山首相のビヘイビア(立居振舞)を見ていると、この人はこれまで生きてきて、たぶん「事前の根回し」とか「稟議」といったことを、自力でほとんどしたことがないんだろうな~と思わざるを得ない。宮仕えの読者の皆さんも多いだろうが、業種を問わず、一定の年齢以上の社会人であれば、折に触れて必ずと言っていいほど直面する、憂き世の最も面倒で厄介な、ストレス満載の裏方の実務作業である。みんな、痛い胃をさすりさすりしながら、不平も言わず黙って遂行しているのが、根回しという調整工程である。実際に、日本社会ではさまざまな場面において「俺は聞いていない」、「事前に何の相談もなかった」、「頭越しに決められた」といった趣旨の文句を言われるのは、かなり致命的な落ち度であると見なされる。僕自身、関わりを持った問題でつんぼ桟敷に置かれることを相当不快に感じる方である。これは特別なことではないと思う。おそらく国民性に根ざしているのではないだろうか。いや、これは日本社会に留まらないだろう。アメリカ政界でも、大きな法案の上程に当たってはロビイストという名の政界スズメ・ブローカー的な人種が暗躍し、最終局面では大統領自らの電話での懇切な諄々たる必死の説得が行われるというのは報道などでよく聞く話だ。おそらく鳩山氏は、これまでの人生で、面倒な黒子の仕事は、全て周囲が「据え膳」をお膳立てしてきてくれたのだろう。理念先行といえば聞こえはいいが、要するに机上の空論・空中楼閣のような理想論の大風呂敷を広げていれば事は足り、実務的には、誰かが身を粉にして、身命を賭してやってくれるという精神構造なのだろう。偏差値的なアタマだけでいえば、まるっきりのルーピー(バカ)ではないようだし、学者であればそれでいいのかも知れないが、現実政治家として、理念をリアリゼーション(現実化、実現)するリアルな実務能力が著しく欠落しているのだろう。今頃沖縄入りして仲井真知事に会ったとしても、既に万事休すの上に、大混乱を助長するだけであろう。政治家と芸能人にとって命である「タイミング(間)」の取り方がどうしようもなくシロウトだと、シロウトの僕でさえ断言できる。いよいよ、“最後の将軍”徳川慶喜に似てきたのではないかと見受けられる。慶喜公も、徳川御三家の一人でありながら尊王イデオロギーの水戸学の秀才であり、イデア(理念)が勝った政治家であった。今年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」でもほどなく描かれることになろうが、大政奉還・王政復古の大号令直後の「鳥羽・伏見の戦い」での幕府軍の惨敗直後、家臣や幕府軍一統を見捨て、全てを放擲して、会津の松平容保や重臣らだけを供に、夜陰に乗じて海路大阪から江戸にスタコラサッサと逃げ帰り、まず真っ先に江戸前の「うな重」を所望したという歴史的事実の逸話が思い起こされる。この瞬間、身内を含めて人心は幕府を離れ、徳川幕府の瓦解は決定づけられた。ただ、好意的に解釈すれば、慶喜公にはこの時、徳川幕府の無力さと薩長の力量の差異の全容が痛いほど見えていて、一見みっともない歴史の悪役・負け犬に自らなることによって、これ以上の敵味方の無用の犠牲を防ぎ、明治維新への巨大な歴史の流れを創り出すという悲壮な決意と覚悟があったとも思われる。それは多くの同時代人や歴史研究者もかなりの程度評価し、功績としているところであろう。そうした、歴史の捨て石になる覚悟と叡智が、まもなく退陣する鳩山氏の胸中にはあるのだろうか?それは全く見て取れず、ただもう情けないだけの哀れな自業自得の末路である。また、その後の政局も全くの五里霧中の視界不良、乗客乗員たるわれわれ日本国民は危険なハードランディング・胴体着陸の道連れにされるのであろうか。・・・こんな時こそ、維新回天の風雲児・坂本龍馬がいてくれたらな~、なんていうのも言うだけ野暮な話だろうか内閣支持急落20% 小沢氏辞任論、拡大83%鳩山政権 危機的 みんなの党 初の2けた【下野新聞(栃木)4月30日付1面トップ・共同通信配信記事】 共同通信社が28、29両日に実施した全国緊急電話世論調査で、鳩山内閣の支持率は20.7%と、4月3、4両日の前回調査から12.3ポイント急落した。不支持率は11.1ポイント増の64.4%で、不支持理由のトップは「首相に指導力がない」(40.7%)だった。調査は小沢一郎民主党幹事長に対する検察審査会の「起訴相当」議決を受けて実施。小沢氏は「幹事長を辞めるべきだ」との回答は前回より2.4ポイント増え83.8%に上った。米軍普天間飛行場移設問題が5月末までに決着しなかった場合に鳩山由紀夫首相が「首相を辞めるべきだ」も7.3ポイント増の54.4%で、初めて過半数になった。首相が小沢氏の続投を支持したことを含め「政治とカネ」問題への鳩山政権の対応や、普天間問題の迷走などに国民が強い不満を持つ実態を浮き彫りにした形だ。夏の参院選を前に政権は危機的状況を迎えた。政党支持率で民主党は前回より6.2ポイント減の24.1%。自民党が微増の18.7%にとどまる一方、みんなの党が11.5%と初めて2けたに乗せた。最多は支持政党なしの29.0%。[下野新聞 4月30日 00:09配信]
2010年04月30日
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坪野哲久(つぼの・てっきゅう)死ぬるときああ爺じったんと呼びくれよわれの堕地獄いさぎよからんちちの黙もくははの慈じわれの荒惨のせめぎあいつつ一生ひとよおわるべし能登に生まれ経堂に住む一歳と八十一歳あやしき時間いうなれば三世同堂はじまるは旅もおわりとこころ濃くする歌集「人間旦暮」(昭和63年・1988)註厳しい歌境で知られた坪野氏の最晩年の「白鳥の歌」(辞世)といえる数首。昭和63年11月死去。素直に凄いなあと感服。苟(いやしく)も歌詠みの端くれであれば、こんな歌を詠んで死にたいものだ。タイトルの「人間旦暮(たんぼ)」とは、人間の日の出と日暮れを意味し、歌中に詠まれた1歳のお孫さん(現在はもう23~24歳になっておられるか)と81歳の作者を示すとともに、自己の一生(ひとよ)をも象徴させていて、泣ける。なお、坪野氏は昭和46年(1971)頃から、それまでの歴史的仮名(旧仮名)遣いから現代仮名遣い使用に踏み切ったらしい。旧仮名遣い派としては、正直言って少しく残念に思う。三世同堂:今の普通の言葉でいえば「三世代同居」であろう。
2010年04月29日
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坪野哲久(つぼの・てっきゅう)春さむきかぜ一陣の花びらがわが頬をうち凝然ぎょうぜんと佇たつ歌集「留花門」(平成元年・1989)
2010年04月28日
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坪野哲久(つぼの・てっきゅう)春のみづくぼめて落ちし遺響ありおもく静かに水は往きにき家境ひ春光はるかげみだすこゑきけば雀来い来いぱらつと来いよたんぽぽのはびこる青に犬は跳びきりきりと排糞の輪をかきはじむ歌集「北の人」(昭和33年・1958)
2010年04月28日
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坪野哲久(つぼの・てっきゅう)憂うれふれば春の夜ぐもの流らふるたどたどとしてわれきらめかず歌集「桜」(昭和15年・1940)
2010年04月28日
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民主党の小沢一郎幹事長に対して、検察審査会が「起訴相当」の議決をしたことで、東京地方検察庁(東京地検)特捜部は再捜査を行うこととなり、もし特捜部が再び不起訴処分としても、さらに強制起訴となる可能性が高まった。やや穿った見方だが、ここまでの流れ全体が、検察側の筋書き通りに進んでいるという観測も囁かれている。今一つ立証の決め手に欠けたため、2月に起訴を断念した前回捜査から時を稼ぎ、1月の強制捜査で集めた厖大な証拠の分析作業を進めるとともに新たな証拠を積み上げた上で、小沢民主党が大好きな「国民目線」の代表である11人の一般市民からなる検察審査会の議決を受ける形で再捜査に踏み切るという、心理的圧迫を伴う意趣返しである。これはキツイ。さらに、地検が再び起訴断念に追い込まれても、検察審査会の再議決で強制捜査の運びとなる蓋然性が高いと見られている。もともと、ここまで織り込み済みだったというシナリオは、十分あり得ることだと思う。折しも、この3月に最高検検事から東京地検に転じたに大鶴基成・次席検事は、当局内でも最強硬派・武闘派として鳴り、意気軒昂・やる気満々であると伝えられている。大鶴氏は、特捜部長としてあのホリエモン・ライブドア事件や、佐藤栄佐久・福島県知事の汚職事件捜査を担当した辣腕検事。現・特捜部長の佐久間達哉氏はその当時の副部長で、自他共に認める名コンビであるという。特に、福島の事件では、発端がほかならぬ水谷建設の脱税だったこともあり、今回の件にも構造的なリンクがあるとも指摘されている。泣く子も黙る秋霜烈日の日本最強の捜査機関・頭脳集団と言われる東京地検特捜部のことであるから、さまざまな深慮遠謀をしているだろうと思うのがむしろ当然で、以上の観測があながち買いかぶりであるとは思わない。さて、いよいよ進退窮まった民主党政権にはマグニチュード8クラスの激震が走っているが、もはやこれまでとなった小沢氏の最終失脚と、既に既定事実といえる優柔不断の鳩山政権の瓦解が、しかしながら、結果として吉と出るか凶と出るかは、なかなか予断を許さない部分もあるといえる。恐怖政治の独裁者ダース・ベイダーと、その阿諛追従の操り人形を追い出したあとの帝国軍の残党は、案外“爽やか民主党”だったりして(?)・・・それもどうなのかな~?と思うが(笑)いずれにしても、再捜査は最低3か月間(最長6か月)に及ぶとされ、これでこの7月の参院選(・・・場合によっては衆参ダブル選挙?)での民主党の壊滅的な惨敗だけは、ほぼ確かなものになりつつあるといえる今日この頃である。小沢氏は「起訴相当」 検審が議決 土地購入事件【産経新聞】 民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる事件で、東京第5検察審査会(検審)は、東京都の市民団体から政治資金規正法違反(虚偽記載)罪で告発され、嫌疑不十分で不起訴処分となった小沢氏について、起訴相当と議決した。議決を受け、東京地検特捜部は再捜査を行う。特捜部が再び不起訴処分としても、起訴相当の議決が再度出された場合、審査会の議決に法的拘束力をもたせた改正検察審査会法に基づき、小沢氏は強制起訴される。特捜部は2月4日、陸山会が平成16年10月に東京都世田谷区の土地を購入した際、土地代金の原資4億円を収入として政治資金収支報告書に記載しなかったなどとして、衆院議員の石川知裕被告(36)ら小沢氏の元秘書3人を規正法違反罪で起訴。小沢氏については「公判で共犯として有罪判決を得るだけの証拠はない」として嫌疑不十分で不起訴処分にした。 これに対し、市民団体は同12日に「検察庁の判断は国民目線に立っておらず、不起訴は納得できない」として検審に審査を申し立てた。検審は、事件を担当した特捜部の検事から不起訴とした理由について意見聴取を行うなどして審査を進めてきた。 検審は検察官の不起訴処分が妥当かを国民が審査する機関。有権者の中からくじで選ばれた11人の審査員で構成され、起訴相当の場合は11人中8人以上の議決が必要とされている。 1回目の起訴相当議決を受けて、検察官が再び不起訴としたり、3カ月以内に結論を出さなかったりした場合には、審査会が再審査を行う。再び起訴相当の議決が出ると、強制的に起訴される。 昨年5月の改正法施行後、兵庫県明石市の歩道橋事故で明石署元副署長が、同県尼崎市のJR福知山線脱線事故でJR西日本の歴代3社長が、検審の2度目の起訴相当議決をへて強制起訴された。 ■陸山会の土地購入事件 小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」は平成16年10月、東京都世田谷区に秘書寮用地として土地約476平方メートルを購入。東京地検特捜部は21年1月、購入費をめぐる一連の収支報告書について、小沢氏からの借入金4億円を記入しなかったなどとして、政治資金規正法違反容疑で石川知裕衆院議員ら3人を逮捕、後に起訴した。小沢氏は2度の事情聴取後、不起訴となったが、市民団体が検察審査会に審査を申し立てた。特捜部は、小沢氏提供の4億円に水谷建設(三重県桑名市)の「裏献金」が含まれているとみて捜査したが、小沢氏や石川議員らは受領自体否定した。[産経新聞 4月27日 15:39]小沢氏「起訴相当」小沢グループ議員からも「幹事長の進退論のきっかけになる」【産経新聞】 民主党の小沢一郎幹事長 民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体の政治資金規正法違反事件で、東京第五検察審査会が27日、小沢氏に「起訴相当」を議決したことについて、同党の小沢グループ中堅は同日、「小沢幹事長の進退論のきっかけになる。大型連休はのんびりしていられない。昨年のようなパターンになってきた」と述べ、危機感をあらわにした。[産経新聞 4月27日 16:14]
2010年04月27日
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くまんパパ ブータンほのめきをみづからはなつ君の背に寄り添ひてゐつしづみゆきつつ真白なる蝶を目がけてたましひの駆けてゆく春 われもかへらなブータンをどう見るのかでその人を測れると実は思つてゐる亡き王女のためのパヴァーヌ誰がために聴くらむわれは蒼白として文語体の梅内美華子が旧仮名にオルグされたるらしきこと へへ浜田氏の歌は復讐なのだといふ それは誰しもさうぢやないかな *1罰としてやさしい人と呼ばれゐて粥のごとくに温き春雨春まだき東山道の址の辺への鄙ひなの社に耳澄ましをり人口が多すぎまたは少なすぎ前者エコロジー後者エコノミー五十年いそとせの禍波まがなみ寄するわたつみの沖の生牡蠣啜りつつ怖づ難しき齢よはひになれるブリグリの川瀬智子ぞいよよ妖しき *2抗へず日清チキンラーメンの開発秘話に必ず泣けりいざや起て飢ゑたる者よ小太りの将軍様チャングンニムはけふも御元気違ひますライトヴァースは好きだけどKが嫌ひなだけなんですよ *3Everyday all things must pass except some empty words*1 浜田康敬「豚の交尾終わるまで見て戻り来し我に成人通知来ている」(歌集「成人通知」昭和36年・1961)/ 穂村弘「『酔ってるの? あたしが誰かわかってる? 』『ブーフーウーのウーじゃないかな』」(歌集「シンジケート」平成2年・1990)*2 ザ・ブリリアント・グリーン。*3 Sさんに。2010年3月作著作権を有します。© 2010 Daddy Bear Nohara Sakamoto All rights reserved.
2010年04月27日
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坂本野原 「短歌人」5月号掲載作品ブータンをどう見るのかでその人を測れると実は思つてゐる文語体の梅内美華子が旧仮名にオルグされたるらしきこと へへ浜田氏の歌は復讐なのだといふ それは誰しもさうぢやないかな *1罰としてやさしい人と呼ばれゐて粥のごとくに温き春雨難しき齢になれるブリグリの川瀬智子ぞいよよ妖しき *2違ひますライトヴァースは好きだけど彼が嫌ひなだけなんですよ *3*1 浜田康敬「豚の交尾終わるまで見て戻り来し我に成人通知来ている」(歌集「成人通知」昭和36年・1961)/ 穂村弘「『酔ってるの? あたしが誰かわかってる?』『ブーフーウーのウーじゃないかな』」(歌集「シンジケート」平成2年・1990)*2 ザ・ブリリアント・グリーン。*3 Sさんに。2010年3月作著作権を有します。© 2010 Daddy Bear Nohara Sakamoto All rights reserved.
2010年04月27日
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くまんパパ 坂本野原最悪に君が欲しくてたまらない夕暮 桜、咲いてゐるらし「短歌人」インターネット歌会 参加作品
2010年04月27日
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坪野哲久(つぼの・てっきゅう)春潮はるしほのあらぶるきけば丘こゆる蝶のつばさもまだつよからず歌集「一樹」(昭和22年・1947)註坪野氏は、基本的にはリアリズム歌人であるが、自他への冷徹な凝視と言葉の厳しい彫琢による格調の高さが、静かな魂の雄叫びとなって、時に写実を突き抜けたシュールな味わいさえ感じさせることがあるように思う。
2010年04月25日
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坪野哲久(つぼの・てっきゅう)つまどいの猫のさわぎも生きもののうつくしさにて春ならんとす歌集「人間旦暮」(昭和63年・1988)
2010年04月25日
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坪野哲久(つぼの・てっきゅう)風青くふきたつときにかすかなる虫のいのちも跳びいそぐなり歌集「一樹」(昭和22年・1947)
2010年04月25日
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岡本真夜 デビュー15周年記念ベストアルバムMy Favorites(マイ・フェイバリッツ)「上海万博」公式テーマソング原曲「そのままの君でいて」急遽追加収録決定!!* 発売は、5月26日に延期になりました。岡本真夜 そのままの君でいてずっと心に そっとその胸にみんなで過ごした この街を忘れないでね自信がなくなったり 疲れた時はいつでもいいよ 帰っておいで作詞・作曲・歌:岡本真夜註「そのままの君でいて」は、例の事件以来、ここ数日で十数回聴いてしまった(笑)・・・聴けば聴くほどにいい曲だと思う。掲出したサビの部分は、一杯やりながら聴いていると、じんわり泣けてきちゃうぐらい。どの曲でも、非常に優れたメロディメーカーであると同時に、若い女性の「カッコつけない」真情溢るる歌詞が本当にすばらしい。もちろん、ダブルミリオン200万枚超の大ヒット曲となった代表曲「TOMORROW」も最高なのだが、ファンとして絶対のオススメは「Alone」かな。これは、ゆったりとしたテンポのバラードなのだが、「テネシーワルツ」同様、親友に恋人を“寝取られた”女性の悲劇的なシチュエーションの哀しみを歌って、サウンドはロック調のハードな響きが持たせてあり、静かな激情がほとばしっている。
2010年04月24日
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前川佐美雄(まえかわ・さみお)春がすみいよよ濃くなる真昼間のなにも見えねば大和と思へ歌集「大和」(昭和15年・1940)
2010年04月24日
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上海万博のPRソングが、岡本真夜さんのヒット曲の盗作だった問題で、“作曲者”繆森(びゅう・しん、ミャオ・セン)氏が中国のニュースサイトに「盗作ではない」「岡本さんも了解済み」という声明を出したらしい。これに対し、岡本さんの所属事務所は「初めて聞いた話で答えようがない。どうしてそんな報道が出たのか」として繆氏側の主張を否定している。また、岡本さん所属のレコード会社も「何を根拠にそんな話が出たのか。みんな戸惑っている」とコメントしている(日本テレビ報道)。・・・なんか、米軍普天間基地問題をめぐる、鳩山政権へのアメリカの反応と酷似しているような気もするこの作曲家は、すでにこれまでにも複数の剽窃疑惑があり、どうやら“常習癖”があるらしいという報道もなされている。よっぽど世の中を甘く見ているヤツなんだろうね。これまで、よくもまあ無事で生きてこられたなとも思うが、現在本人は行方不明、中国国内のネット上では「国辱」「死刑にしろ」みたいな非難轟々状態らしい。多少、憐憫の情を催さないわけでもないが、物書きをはじめ多少なりともクリエイティヴな仕事をしている者にとって、盗作(それも常習)というのは、ほぼ致命的な烙印というのが、先進国国民の常識ではないだろうか。万博事務局も盗作を事実上認めている中で、往生際が悪いというか、よく言えるよな~と苦笑するほかはない。一方、この事件で、僕も大好きな歌姫・岡本真夜さんへの注目が再燃しているという。この点は、ファンの一人として喜んでいいことかも知れない。岡本真夜さんの曲の盗作否定 上海万博ソング、作曲家が声明【時事通信 23日】【上海】日本のシンガーソングライター、岡本真夜さんのヒット曲「そのままの君でいて」を盗作したとの疑惑が浮上している上海万博のPRソング作曲家、繆森氏の所属音楽会社が22日、疑惑発覚後初めて声明を出し、「下心のある人間が大衆を誤った方向に導いた」などと完全否定した。中国のニュースサイト「新浪網」が伝えた。声明によると、繆氏側は、東京で代理人を立て、岡本さんの所属事務所関係者らと会談。「岡本さん側も二つの曲は異なるものだとの認識を示した」「盗作論争を行わないことで一致した」などとしている。声明が事実なら、盗作問題があいまいなまま決着する可能性がある。[時事通信 2010年4月23日 1:06配信]岡本真夜、パクられ特需! ベスト盤作り直し【サンケイスポーツ(サンスポ) 22日】盗作騒動が新たな波紋を引き起こした。5月10日に予定されていたデビュー15周年記念のベスト盤「My Favorites」の発売が、急きょ延期される事態となったのだ。同アルバムには、200万枚を超える大ヒットを記録した「TOMORROW」など計16曲が収録されているが、今回の盗作騒動で一躍注目を集めた「そのままの君でいて」は、関係者の選考の結果、入っていなかった。このため、所属事務所や所属レコード会社「日本クラウン」には、「なぜ、『そのままの君でいて』をベスト盤に入れないのか!」「盗作騒動も一段落したのだから入れてほしい」といったファンからの問い合わせや要望がここ数日で1000件以上殺到したという。これを受けて日本クラウンは急きょ「そのままの君でいて」を入れてアルバムを制作し直すことを決定。商品の一部はすでに完成していたが、すべて破棄し、17曲目に同曲を入れるという。この作業に伴い、発売日が5月26日に延期されることになった。こういった形でCDを作り直すのは極めて異例のケース。3150円の値段と影絵風のジャケット写真は変わらない。担当の制作ディレクターは今回の緊急措置について「もともと、選曲の段階で最後まで入れようかどうしようか迷っていた曲です。でも、多くのファンからのメッセージに背中を押されて入れることにしました」とコメントした。一方、「そのままの君でいて」は、岡本の所属事務所が19日、上海万博(5月1日開幕)の実行委員会から正式に使用申請があったのを受けて許可した前後から、国内でも人気が一気にヒートアップ。レコチョク「着うたフル」の順位が、17日の集計では圏外だったのが、18日に30位、19日に20位にランクアップ。そして20日集計分では、ついに自己最高となる5位を記録した。“時の人”となったことでベスト盤の売れ行きにも好影響が出そう。盗作騒動は岡本に大きなプラス作用をもたらしてくれたようだ。[サンケイスポーツ 4月22日 05:05]上海万博“盗作” 海外の知的財産を守る契機に【4月21日付 読売新聞 社説】盗作だと指摘する声が香港や日本で高まったことで、一時、使用を停止せざるを得なかったということだろう。5月1日に開幕する上海万博の公式PR曲が、シンガー・ソングライター、岡本真夜(まよ)さんの自作ヒット曲「そのままの君でいて」のメロディーに酷似している――。そう指摘された万博事務局の対応のことだ。中国では万博PR曲が一般公募され、専門家の審査を経たうえで中国人の人気作曲家による楽曲が選ばれたという。PR曲は、3月末に中国国内で発表され、有名タレントが歌ったことなどで、万博の人気盛り上げに一役買っていた。ところが、しばらくして、インターネット上に盗作との書き込みが出始めた。これにあわてた万博事務局が今月中旬、水面下で岡本さんの所属事務所に接触し、公式のPR曲として使用したいと、申請してきたという。岡本さんはこの申し出を受諾する意向を明らかにした。この結果、PR曲は、岡本さんの楽曲として再登場する可能性が出てきた。詳細な条件は今後、詰めるというが、万博事務局は、岡本さんの意向も踏まえ、著作物に関する国際的なルールに従って対応すべきである。中国では、海外ブランド品の模倣品や音楽、映画、ゲームソフトなどを違法にコピーした「海賊版」作りが、ひとつの産業として成立するほど盛んだ。日本や欧米諸国は、著作権や特許権などの知的財産権について、実効性ある保護策を中国に求めてきた。このため、法整備はある程度進んできたが、効果はほとんど上がっていないのが実態だ。著作権の侵害で損害賠償を求めても、裁判で取れる補償金は少額で歯止めにならない。作詞、作曲家らの創作者も十分に利益を得ているとは言えず、他人の作品をまねることに罪悪感は薄いとも言われる。しかし、今回の盗作騒ぎでは、事実上、中国側が非を認めた形だ。極めて異例の対応で、万博が国際的な催しであることから、盗作との指摘を無視できなくなったのではないか。上海万博は「より良い都市、より良い生活」がテーマだ。中国は経済発展をアピールし、イメージアップを狙っている。そうであるなら、知的財産権の保護についても、世界の常識に沿うよう、より真剣に取り組まなければならない。(4月21日01時43分 読売新聞)
2010年04月23日
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いろは歌色は匂へど散りぬるを 我が世誰たれぞ常ならむ 有為うゐの奥山けふ越えて 浅き夢見じ ゑひもせず花の色は照り映えているけれどもやがて散ってしまうことを惟(おもんみ)ればわれらが現世(げんぜ)はいったい誰が常磐であろうか。有為転変の奥山を今日も越え来て浅き夢など見るまい、酔いもするまい。註有為:仏教概念で、因縁によって生じるすべての現象と変化。4行目は、「浅き夢見しゑひもせず」であるとする解釈もある。この場合、「浅き夢見し(ことに)ゑひもせず」の省略形となる。「見し」の「し」は過去の助動詞「き」の連体形なので、「連体形の準体言用法」と捉えることが可能だ。現代語訳は、「浅い夢を見たことに酔いもしなかった」となり、これはこれで十分に意味は通じるし。なかなか捨てがたいと思う。2行目の「常ならむ」は、本来「え常ならむ(恒常的でいられるだろうか)」だったとする説もある。「越えて」の「え」はヤ行の「え」、こちらはア行の「え」で、上代では区別したので、一理あるといえる。
2010年04月23日
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与謝野晶子(よさの・あきこ)春三月みつき 柱ぢおかぬ琴に音立てぬ触れしそぞろの我が乱れ髪歌集「みだれ髪」(明治34年・1901)春三か月間琴柱(ことじ)も立てずに放りっぱなしの琴に音を立てた。触れたのは、恋にそぞろで気が触れた、あたしの乱れ髪。註乱れ髪が琴に「触れて」音が立ったことと、恋に気が「触れた」ことが掛けてある。きわめて技巧的な作品。
2010年04月22日
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与謝野晶子(よさの・あきこ)血ぞもゆるかさむひと夜の夢のやど春を行く人神おとしめな歌集「みだれ髪」(明治34年・1901)血が燃える ひと夜の夢が嵩かさんで宿る至聖所サンクチュアリ。春を行く人よ この神の意思を貶おとしめるな。註かなり難解な言い回しと、観念的な表現を含んでいる歌。とりあえずこのように訳してみたが、どうだろうか。与謝野晶子は、しばしば情熱の歌人といわれるが、形而上的な観念の歌人でもあったと思う。
2010年04月21日
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岡本真夜 そのままの君でいてまもなく来月1日に開幕する「上海万博」の公式PRソングが、誰の耳にも明らかに、日本の人気シンガー&ソングライター・岡本真夜(おかもと・まよ)さんのヒット曲「そのままの君でいて」の盗作だった問題は、中国人の遵法意識(コンプライアンス)の欠如と、著作物の知的財産権である著作権に対する意識が驚くほど立ち遅れている実態を赤裸々に曝(さら)け出したものだと、心底あきれるほかはない。先進国から見ると、50年ぐらい遅れているんじゃなかろうか。これだけインターネットや情報システムが発達している時代に、これほど露骨なパクリをしたら、すぐにバレて大騒ぎになると思わなかったのだろうか?苦笑してしまうほどの浅はかさである。まあ、発展途上国にはままあることかな~などと思わないでもないけど、中国もそろそろ国際社会の仲間入りを意識する時期、“中国版ディズニーランド”とかも含めて、もう少しちゃんとしてもらいたいよね~。この問題では、まず“作曲者”と中国当局(万博事務局)が「盗作」を明確に認めて謝罪することが必須だと思う。場合によっては、国際的な損害賠償の問題にもなる。・・・とはいうものの、岡本さんの寛大な対応もあって、どうやら当事者・関係者同士では解決する見通しがついた模様だし、結果としては、日本の有名アーティストの曲が中国の国家的イベントのテーマソングになるという“皮肉な快挙”ともなり、思わずほくそえんでしまうような幕切れだ。ちなみに、僕は個人的にも岡本真夜さんの大ファンで、あの清楚なかんばせと物腰、そして溢れる才能に、昔からめちゃんこゾッコンなのであります~問題の曲「そのままの君でいて」も、発売当時にリアルタイムで買った(今では珍しい)小さな8cmCDを今も大事に持っている。確かに、行き詰まって煮詰まった作曲家が、思わずパクリという悪魔のささやきに耳を傾けてしまうような、軽快で爽やかな曲調の名曲だと思う。・・・今夜あたりは、晩酌の肴に、にんまりと片えくぼで微笑みながら、改めてじっくりと聴きかえしてみることにしようかな~■ 著作権法(日本国内法)第32条「引用の要件」 1 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。 2 国又は地方公共団体の機関が一般に周知させることを目的として作成し、その著作の名義の下に公表する広報資料、調査統計資料、報告書その他これらに類する著作物は、説明の材料として新聞紙、雑誌その他の刊行物に転載することができる。ただし、これを禁止する旨の表示がある場合は、この限りでない。上海万博PR曲、「岡本さん作曲」で使用へ【読売新聞】上海万博のPR曲の盗作疑惑問題で、上海万博事務局が、酷似しているとされた「そのままの君でいて」の作者で、日本のシンガー・ソングライターの岡本真夜さんの所属事務所に、公式PRソングとして、楽曲使用申請を行ったことが分かった。19日、所属レコード会社が明らかにした。岡本さんは、「上海万博に協力させて頂ける機会を頂き、とても素敵なお話で光栄です」と使用を受諾するコメントを発表した。上海万博のPR曲を巡っては、メロディーが出だしから最後まで、岡本さんの曲に酷似しているとの指摘を受け、同事務局が「暫定的に使用を禁止する」と決定していた。[読売新聞 2010年4月20日 11時11分配信]この新聞記事自体、まさに「引用」ですが、上記の著作権法の違法性阻却事由(引用の要件)に合致しているので、大丈夫なのです~。・・・それなりに神経使っているのですよ~ん。短歌仲間の皆さま、ブロガー仲間の皆さま、お互いにくれぐれも気をつけることにいたしませう
2010年04月20日
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与謝野晶子(よさの・あきこ)やは肌のあつき血汐ちしほに触れも見で さびしからずや道を説く君第一歌集『みだれ髪』(明治34年・1901)このやわ肌の熱い血潮に触れてもみずに寂しくないのですか。滔々と生きる道を語っている あなた。燃える肌を抱くこともなく人生を語り続けて寂しくないの俵万智『みだれ髪 チョコレート語訳』
2010年04月20日
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与謝野晶子(よさの・あきこ)くろ髪の千ちすぢの髪のみだれ髪 かつおもひみだれおもひみだるる歌集「みだれ髪」(明治34年・1901)註かつ:(髪が乱れた)「その上に、なおさら」(思いが乱れる)の意味を表わす副詞(または接続詞)。
2010年04月20日
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与謝野晶子(よさの・あきこ)その子二十はたち 櫛くしに流るる黒髪のおごりの春のうつくしきかな歌集「みだれ髪」(明治34年・1901)二十歳はたちとはロングヘアーをなびかせて畏おそれを知らぬ春のヴィーナス(俵万智「みだれ髪 チョコレート語訳」)註与謝野晶子、二十歳の自画像。明治時代の老若男女を瞠目・驚倒させた。
2010年04月19日
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与謝野晶子(よさの・あきこ)髪五尺ときなば水にやはらかき少女をとめごころは秘めて放たじ歌集「みだれ髪」(明治34年・1901)たっぷりと湯に浮く髪のやわらかき乙女ごころは誰にも見せぬ(俵万智「みだれ髪 チョコレート語訳」)
2010年04月19日
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与謝野晶子(よさの・あきこ)歌にきけな誰たれ野の花に紅あかき否いなむおもむきあるかな春罪もつ子歌集「みだれ髪」(明治34年・1901)和歌に尋ねてごらんなさい。いったい誰が野の花にその紅いことをやめさせる意思を持つだろうか。春、秘めた思いの罪を持つ娘よ。
2010年04月19日
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水原紫苑(みずはら・しおん) 菜の花の黄きい溢れたりゆふぐれの素焼きの壷に処女のからだに歌集「びあんか」(平成元年・1989)
2010年04月19日
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佐佐木幸綱(ささき・ゆきつな)真直まっすぐをこの世に選び昨日今日ぐんぐん春になる杉の芯歌集「天馬」(平成13年・2001)
2010年04月19日
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窪田空穂(くぼた・うつぼ)春の日のうらうら照ればそのうちに生まれて蝶のあらはれ舞ふもつばくらめ飛ぶかと見れば消え去りて空あをあをとはるかなるかな歌集「濁れる川」(大正4年・1915)註うらうら:うららかに。つばくらめ:燕(つばめ)。
2010年04月19日
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時事通信社の最新世論調査で、鳩山内閣支持率は、黄信号点灯ラインとされる3割をあっさり大幅に割り込み、衝撃的といえる23.7%(前月比7.2ポイント減)に錐もみ急降下、不支持率は堂々過半数超えの56.5%(同8.0ポイント増)に達した。そのほかの各マスメディアも、同様の結果で続々と追随するのは確実だろう。赤信号といえる悪夢の20%割れも射程距離に入ってきた。鳩山政権に対する国民の失望と幻滅は深く、すでに政局は水面下で次期政権を模索する方向で胎動し始めている。折しも、沖縄・宜野湾市の米軍普天間基地移設問題にからんで、首相の移設先の“腹案”とされる鹿児島・徳之島で、先ほど午前11時から、島民2万6千人の半数を超える1万5千人が集まっての大規模反対集会が開催され、現地は熱気に包まれた。地元では、移設断乎反対の総意と政権への不信感が昂揚しており、鳩山首相が固執する5月末までの解決はもとより、「県外移設」の白日夢も、すでに砂上の楼閣と化したものと見られている。また、けさ18日付の読売新聞が1面トップで大々的に伝えたところによると、12日の「核セキュリティ・サミット」の夕食会での“10分間非公式日米首脳会談”で、米軍普天間飛行場移設問題に関する鳩山首相の説明に対して、オバマ・アメリカ大統領の返答は、“Can you follow through?”「きちんと最後まで実現できるのか?」(読売新聞訳)だったことが明らかになった。愕然、唖然、呆然と言うべきであろう。手元の英和辞典によれば、“follow through”は、もともとテニス・ゴルフなどの球技用語で、「(ボールに当てて)振り切る、振り抜く」動作を指したという。転じて、「最後まで、しっかりやり遂げる」意味で用いられるという、ややスラングっぽい熟語である。ライトヴァース(軽い口語)で訳せば、「ちゃんとやり抜くことが出来るのか?」(拙訳)といった、くだけたニュアンスだろうか。いかにも米大統領らしい、フランクな言葉遣いと思われる。そしてまた、これは父親が頼りない息子に言うような言葉でもあろう。米側の懸念が、鳩山政権への「不信感」などという高級なものではなく、何一つ自分では出来ないくせに大言壮語のホラ話ばかりはイッチョ前のバカ息子に呆れ、半ば見限り、やや嘲弄しつつも心配する、父親のような慈愛に溢れた感情であることが浮き彫りになった(笑)事実、外交関係筋では、半ば公然と「ミスター・ハトヤマは愚鈍(バカ)なのか?」と囁かれているという(「週刊文春」最新号)。しかも、ここで使われている英単語は、先日の米有力紙「ワシントン・ポスト」の「最大の敗者は鳩山氏」の記事でも用いられている“loopy”だということだ。“loop”とは、ご存知「堂々巡りの輪」のことである。“loopy”とは、(・・・書くのもおぞましいが)「クルクル○ー」といったニュアンスであろうか?一国のトップがここまで舐められては、もうど~にもなりませぬ。オシャマイだ~。・・・まあ、衆目の一致するところ、鳩山政権はすでに死んでいるので、こんなこと今さらど~でもいいけどね~とりあえずは、6月早々にも菅直人首相に首を挿げ替えて、7月に衆参同日選挙といった運びになるのだろうか?・・・何とも、一寸先は闇だけれども。
2010年04月18日
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高橋虫麻呂(たかはしのむしまろ) 長歌島山しまやまを い行ゆき廻めぐれる 川そひの 岡べの道ゆ きのふこそ わが越え来こしか ひと夜のみ 寝たりしからに 峰の上の 桜の花は 瀧の瀬ゆ 散らひて流る 君が見む その日までには 山颪おろしの 風な吹きそと うち越えて 名に負へる杜やしろに 風祭かざまつりせな万葉集 1751島山を行き廻っている川沿いの岡辺の道から越えて来たのはつい昨日だったか。たった一夜寝ただけだったのに峰の上の桜の花は滝の早瀬からわれ先にと散って流れてゆく。あなたが見るであろうその日までは山おろしの風よ吹くなと峠を越えて行き風の神を祀る名高い龍田の杜で風鎮めの祭りをしよう。註この歌の地理的な情報については、現場の(?)けん家持さんから詳細なコメントを戴きましたので、そちらをご参照下さい(・・・けん家持さん、ありがとうございました)。散らふ:「散り合ふ」の約(つづ)まったもの。盛んに散る。な(吹き)そ:「な・・・そ」で動詞の連用形を挟んで、禁止・制止の意思を示す上古語用法。(せ)な:活用語の未然形に接続して意思を示す上古語終助詞。奈良時代の口語だったと見え、万葉集に頻出する。この例の場合は、動詞「す」の未然形「せ」に付いて「・・・しよう」の意味。
2010年04月17日
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栃木・宇都宮、八幡山公園にて写す。(写真は八重桜。――白っぽい山桜ではありません。)西行(さいぎょう)吉野山こずゑの花を見し日より心は身にも添はずなりけりあくがるる心はさても山ざくら散りなむのちや身にかへるべき家集「山家集」吉野山の梢の花を見た日から私の心は私の体を離れてしまったのだなあ。憧れて彷徨(さまよ)い出た心ははてさて、山桜が散ってしまったあとにこの身に帰るだろうか。註あくがる:現代語「憧れる」の原語。語源は、上古語の形式名詞「あく」(漠然と「こと」「ところ」などを意味し、「いわく」などにも含まれる)+「離(か)る」(離れる)意味。
2010年04月17日
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けさ、栃木・宇都宮市内で写す。石川啄木(いしかわ・たくぼく)春の雪銀座の裏の三階の煉瓦造れんぐわづくりにやはらかに降る第一歌集「一握の砂」(明治43年・1910)註改行は、原文のまま。
2010年04月17日
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清原令子(きよはら・れいこ)春潮の遠くいざなふ音をつたふこの耳はけふも旅人の耳歌集「海盈みたず」(昭和32年・1957)註ルビは振られていない。「春潮」は「しゅんちょう」または「はるしお」、「音」は「ね」か「おと」と、読む人の好き好きで読めばいいのだろう。
2010年04月16日
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土屋文明(つちや・ぶんめい)冴えかへる夕べの町に浅葱あさつきの並ぶる見れば和なごむ思ひあり歌集「往還集」(昭和5年・1930)註冴えかへる(冴え返る):春になって暖かくなりかけた時に、寒さがぶり返すこと。
2010年04月16日
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川田順(かわだ・じゅん)ひさかたの天の霞の立つ見れば貧しき国も春は来にけり歌集「寒林集」(昭和22年・1947)
2010年04月16日
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千葉聡(ちば・さとし)壊れやすい春の輪郭をなぞるように校舎の影に沿って歩こう「髪の毛に何かついてる」花びらが「何か」になって桜も終わる「スターバックスって星の裏側のことだよ」と語る影なし男歌集「そこにある光と傷と忘れもの」(平成15年・2003)
2010年04月15日
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俵万智(たわら・まち)さくらさくらさくら咲き初そめ咲き終わりなにもなかったような公園歌集「サラダ記念日」(昭和62年・1987)註俵万智の持ち味の一つである、ちょっととぼけたユーモア感覚が発揮された佳品。日本人の血と遺伝子が騒ぐ桜の季節は、これにて総括された(?)
2010年04月15日
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松尾芭蕉(まつお・ばしょう)探丸子の君、別墅べっしょの花見もよほさせ給ひけるに昔のあともさながらにしてさまざまの事おもひ出す桜かな真蹟懐紙 / 笈の小文かつてお仕えした藤堂良忠公のご子息・良長公が私の故郷でもある伊賀上野の下屋敷で花見の宴を催して下さったが昔の思い出もさながらに満開の桜を眺めながら私はさまざまな思い出の感慨に堪えず言葉もなくただ涙ぐむばかりである。註貞享5年(1688)の旧暦二月、故郷・伊賀上野に滞在中の作。芭蕉45歳。探丸子の君:伊賀の小大名・藤堂良長。芭蕉はかつて、その父・藤堂良忠に近侍した。別墅:別所。下屋敷。
2010年04月15日
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藤原龍一郎(ふじわら・りゅういちろう)散華さんげとはついにかえらぬあの春の岡田有希子のことなのだろう歌集「夢見るころを過ぎても」(平成元年・1989)藤原龍一郎集 セレクション歌人勢古浩爾 日本人の遺書
2010年04月15日
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岡野弘彦(おかの・ひろひこ)桜のはな莟ふふむ幾夜をほれぼれとをとめを恋ふるごとくをりにき初瀬路はつせぢの春の恋ほしさ現うつし身に逢ふすべもなき人歩みゆく歌集「海のまほろば」(昭和53年・1978)
2010年04月13日
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高野公彦(たかの・きみひこ)はくれんはひかりそらに花みちてありふる一日ひとひのひびき歌集「汽水の光」(昭和51年・1976)註大意は、「白蓮は光り、空に花が満ちてあり、降る一日一日の(春の生命の)響き」というようなことだろうか。やや難解な言い回しを含んでいるが、ひらがなを多用した表記が、ゆったりとした感じをもたらしている。はくれん(白蓮):白木蓮の別名。
2010年04月13日
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よみ人知らずわが君は千代に八千代に さざれ石の巌いはほとなりて苔の生むすまで古今和歌集 343わが君は千代に八千代に悠久に小石が育って大岩になって緑の苔の絨毯がびっしりと生えるまで。註もともとは、若い女から親しい男に向けた相聞歌(恋歌)風の、当時の一種の民謡のようなものを採録したという説もある。古今和歌集の「よみ人知らず」は、その種のものが多いといわれる。しかし、撰者・紀貫之らによって初の勅撰和歌集である古今和歌集の賀歌(新年の祝いの歌)の部の劈頭に配置され、延喜5年(905)4月、醍醐天皇に奏上した時点で、「わが君」の指し示す内容は「日本国天皇」の意味に確定した。このおよそ100年後、当時の詩歌の詞華集(アンソロジー)というべき藤原公任(きんとう)編の名著「和漢朗詠集」に、起句を「君が代は」として収録された。この形で人口に膾炙し、薩摩琵琶の古謡などの歌詞として長らく伝承されていたのを、明治3年(1870)、元・薩摩藩士だった海軍首脳部高官らが取り上げ、若干の曲折を経たのち宮内省雅楽寮に持ち込まれ、林広守(1831-1896)作曲の古式ゆかしい雅楽調の旋律を付けて、宮中において明治13年(1880)11月3日初演。この歌詞・楽譜は明治21年(1888)、国家的礼式を定めた「大日本礼式」の中で「Japanische Hymne(「日本国歌」、ドイツ語)」として、海軍省が公式に各条約締結国(先進国)に配布、国際的に認知された。この一連の過程に亘り、当時の文部省は全く関与しておらず、独自の国歌制定を模索していたが、明治20年頃から各学校独自の判断により祝祭式典などで広く「君が代」が愛唱されるに至ったので、明治26年8月12日「文部省告示第三号」で、「祝日大祭日歌詞並びに楽譜」として官報で公布、事実上追認して今日に至っている。これらの経緯から、「君が代」が国歌であることは自明であると思われ、むしろそれゆえにであろうが、国内法上の明文規定がないことに長らく疑問の声が燻っていたが、批判の高まりを受けて、平成11年(1999)8月13日に、いわゆる「国旗国歌法」が制定され、この問題は最終的に決着した。
2010年04月12日
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勝間和代が綾波レイのコスプレにチャレンジ!熟女マニア取り込みも視野に!?【メンズサイゾー】欲しがりません 勝間では僕はけっこう勝間さんのファンだが、・・・これはワロタ~www
2010年04月11日
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岡本かの子桜ばないのち一ぱいに咲くからに生命いのちをかけてわが眺めたり狂人のわれが見にける十年まへの真赤きさくら真黒きさくらおのづからなる生命のいろに花さけりわが咲く色をわれは知らぬに美しき亡命客のさみえるに薄茶たてつつ外とは春の雨あはれあはれ寒けき世かな寒き世になど生みけむと吾子見つつおもふ *歌集「浴身」(大正14年・1925)* 吾子(あこ):長男で、のちの芸術家・岡本太郎。
2010年04月11日
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釈迢空(しゃく・ちょうくう)山ぐちの桜昏くれつゝほの白き道の空には鳴く鳥も棲ゐず歌集「海やまのあひだ」(大正14年・1925)
2010年04月11日
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藤原家隆(ふじわらのいえたか)思ふどちそことも知らず行き暮れぬ花の宿かせ野べの鶯新古今和歌集 82思い合っている者同士でどこということもなく散策している間に日が暮れてしまった。花の宿の巣を貸してくれ、野辺のウグイスよ。■栃木・鬼怒川温泉 花の宿 松や
2010年04月11日
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小野小町(おののこまち)花の色はうつりにけりな いたづらにわが身世にふるながめせし間に古今和歌集 113 / 小倉百人一首 9麗しかった桜の花の色は衰えてしまったのだなあ。虚しく徒(いたず)らにわが身が世の中に古びてゆく。世に降る長雨を眺めてもの思いに沈んでいた間に。註うつる:うつろう。衰える。ふる:古語動詞「古(ふ)る」(古びる)と「降る」が掛けてある。ながめ:動詞「ながむ(眺める、物思いをする)」の連用形と、名詞「長雨(当時は“ながめ”と読んだ)」の掛詞(かけことば)。詠嘆の感情と諦観、自己客観視と技巧が渾然一体となった、和歌史上不朽の名歌。僕も一定の年齢になって、なお沁みるようになったと思う。
2010年04月10日
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西行(さいぎょう)ながむとて花にもいたくなれぬれば散る別れこそかなしかりけれ新古今和歌集 126ずっと眺めていることで花にもすっかり情が移ってしまったので散る別れが哀しいなあ。
2010年04月10日
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俊成女(としなりのむすめ、しゅんぜいじょ)風かよふねざめの袖の花の香かにかほる枕の春の夜の夢新古今和歌集 112春のそよ風が通ってくるうたた寝の寝覚めの袖に移った花の香りに薫っている枕の春の夜の夢(に、もっと浸っていたいなあ)。註俊成女:藤原俊成の孫娘で、藤原定家の姪。本名不詳。意味的には、今一つ何が何だかよく分からないようなところが幽玄微妙でいい 。なお、この花は、あるいは梅かも知れない。これまた微妙。
2010年04月09日
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紀貫之(きのつらゆき)やどりして春の山べに寝たる夜は夢のうちにも花ぞ散りける古今和歌集 117(寺に)宿を取って春の山辺に寝た夜は夢の中にも山桜の花が散っていたなあ。
2010年04月09日
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紀貫之(きのつらゆき)一目見し君もや来ると桜花けふは待ちみて散らば散らなむ古今和歌集 78花をひと目見て帰ったあなたがまた来てくれるかなと桜の花は今日は待ってみて(もし来てくれないと)散るなら散ってしまうよ。(・・・だから、散らないうちにまた来てくださいね。)註言葉遊びと、やや屁理屈じみた生真面目なユーモアが綯(な)い交ぜになった、何とも紀貫之らしい一首。
2010年04月09日
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