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小倉百人一首 六十五相模(さがみ)恨みわびほさぬ袖だにあるものを 恋に朽ちなむ名こそ惜しけれ後拾遺ごしゅうい和歌集 815(わたしを弄もてあそんで捨てたあなたを)恨むことに疲れて涙で乾く暇のない袖さえ(朽ちずにここに)あるというのに恋多き女とか噂されて笑われて朽ちてしまうだろう私の浮名がとっても悔しいのよ。註詩歌の泉・失恋の歌だが、つれない男への未練たらたらの悶え苦しみと、口さがない世間の後ろ指を嘆きつつ、恋多きモテる女の恋愛中毒(アディクテッド、ジャンキー)的な恍惚(エクスタシー)と自己愛(ナルシシズム)と、自尊心(プライド)さえも漂わせている、洗練された一首。作者の身分は女房。上級貴族の娘につけられた住み込みの家庭教師のようなもので、その多くは中下級貴族の家の才女だった。当時、一流の教養人として一目置かれていた。紫式部、清少納言、赤染衛門などもこの階層。平安の上流社会はフリーセックス状態かよとツッコみたくなるが、あながち当たらずといえども遠からずかもしれない。うらやましい(・・・おっと、これはセクハラ発言か)わぶ(侘ぶ):「~する気力を失う、疲れる」という意味と、「わびしく思う(頼りなく心細く寂しく思う)」の両義を掛けている。ほす(干す):乾く。だに:~でさえも。袖だにあるものを:なかなか凝った言い回しで、意外に難解な語句。素直に読めば宗祇などの「傷みやすい袖でさえそのままあるのに」という文脈か。近代の歌人・吉井勇などは、この通説を支持している。ただし、近世の契沖などがこれを否定し「涙で濡れて朽ちそうな袖さえ惜しいのに」というやや穿った解釈をし、これが有力な深読みとして認知され、爾来両説が対立している。(あるもの)を:逆接。~なのに。(朽ち)なむ:完了の助動詞「ぬ」の未然形「な」に、推量の助動詞「む」の連体形が付いたもの。~てしまうだろう。こそ・・・けれ:強調の係り結び。
2024.01.31
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坂本野原本名で死にたいという老人は笑顔の手配写真の末路本人はそのつもりかもしれないがあわれ孤独な勝利宣言逃げ切ったつもりなのかは半世紀いまさらながら狂気の犠牲被害者も加害者もまた二十代時計の針はそこで止まりぬ改悛の言葉をせめてその口でひとこと言ってもらいたかった誤れる思想は人を狂わしむ オウムの闇もマルクス主義も生きるとはどういうことか とりあえず身近な人のために生きたい■ 桐島聡容疑者を名乗る人物 「一人でいた」「後悔している」【NHK 1月30日】 1970年代に起きた連続企業爆破事件の1つに関わったとして指名手配された「東アジア反日武装戦線」のメンバー、桐島聡容疑者(70)を名乗り、29日入院先の病院で死亡した人物が、警視庁の聞き取りに対し、誰からも支援を受けることなく「一人でいた」と話していたことが、捜査関係者への取材で分かりました。警視庁は、DNA鑑定などで確認を急ぐとともに、詳しい生活の実態を調べています。過激派「東アジア反日武装戦線」のメンバーで、1970年代に起きた連続企業爆破事件の1つに関わったとして、爆発物取締罰則違反の疑いで全国に指名手配されていた桐島聡容疑者(70)を名乗る人物が、今月25日、神奈川県内の病院に入院していることが分かり、警視庁がDNA鑑定などで確認を進めていましたが、29日死亡しました。この人物は、「内田洋」という名前でおよそ40年前から生活していたとみられていますが、警視庁の捜査員の聞き取りに対し、誰からも支援を受けることなく「一人でいた」と話していたことが、捜査関係者への取材で分かりました。携帯電話や本人証明書なども所持していなかったということです。また、一連の事件についての認識を聞いたところ、「後悔している」と答えたということです。海外への渡航歴も確認されていないということで、警視庁は、DNA鑑定などで確認を急ぐとともに、この人物が本人だった場合、実際に支援者がいなかったかどうかなど、詳しい生活の実態を調べています。〔25年前から通っていたというバーの店長は〕桐島聡容疑者を名乗り、29日に入院先の病院で死亡した人物は、神奈川県藤沢市で生活していたとみられていて、この人物が通っていたバーの50代の男性店長によりますと、「内田洋」と名乗る人物が、25年前からこの店に通っていたということです。店では、自分が働いている土木関係の会社の名前を出したうえで、「その前には横浜の港湾で働いていた」とか「実家は岡山だが家族とはつながりがない」などと自分について語ることもあったといいます。店長とは一緒に近くの銭湯に通ったり、誕生日にプレゼントをもらったりするなど交流があったといい、店では周りから「うーやん」と呼ばれていたということです。また、20年ほど前には、「居酒屋で知り合った20歳くらい年下の女性と結婚したい」と周囲に打ち明けたこともあったといいます。最後にこの店に来たのは1年ほど前だったということで、店長は「『うーやん』と桐島容疑者は自分の中では別人。まさかあのような事件を起こすような人物とは思っていなかった」としたうえで、「最期に本名を名乗るなんて、ずるい人だと思った。やはり一連の事件の遺族に対しては謝罪してほしかった」と話していました。■ 深夜に大音量ラジオと爆音ギター 桐島聡とみられる男騒音トラブルで警察沙汰に【テレビ朝日 ANN 30日】
2024.01.30
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〇 踊る! さんま御殿!! 再現VTR傑作選 日テレ公式 このまとめはうれしい。けっこうこのコーナーのファンである。毎回、視聴者の投稿も力作揃いで、再現VTRもよく出来ている。ちなみに僕自身が当てはまると思うのは、例えば「なるほど」発言癖(第12位)で、地アタマが理系で理屈っぽいせいか(?)、仕事の場で「なるほど」を連発して、美人上司に笑われている。語彙力が不足してるわけじゃないと思うので、口癖としか言いようがない。反省する。・・・上位になればなるほど、リアルさと深刻度・イタ面白さが増していき、シニカルな笑いを誘う。
2024.01.29
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EPODown TownSelfcover VersionEPODown TownAcoustic Version
2024.01.29
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趣里(福来スズ子)ハバネラ『ジャズカルメン』よりNHK『ブギウギ』29日放送。昭和22年(1947)1月、ドラマ設定。(実際の放送分とは映像の編集が違います。)
2024.01.29
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☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆中島美嘉 ORION オリオン座と流星ウィキメディア・コモンズ パブリック・ドメイン * 画像クリックで拡大。
2024.01.28
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サトウヒロコわたしの舟サトウヒロコJR宇都宮駅前ストリートライヴどこで撮ったか分かる。うちのすぐ近所なんです
2024.01.27
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『プレバト』(大阪MBS制作、TBS系全国ネット)1月25日放送。兼題は「美容院」。アインシュタイン・河井ゆずる待春たいしゅんの病室祖母に巻くロッド出来が良(ウェルメイド)すぎて、一瞥あんまり面白くないと見えるほどの秀句。芸術の名作とは、えてしてそういったものだとも思う。・・・と言ったら褒めすぎか(まあいいか)美容師さんを呼んで、闘病中の祖母の髪をセットしてもらった。カールのロッドを巻かれて嬉しそうな顔をしているおばあちゃん、早く元気になってね。春が待ち遠しい冬の病室である。視聴者を毎回唸らせる作者は、番組構成上この一句で「特待生」に昇格。相方・稲田は「レベルが高すぎてついていけへん」と泣いて笑わせた。ただ、個人的には、「待春」という漢語がちょっと硬いので、「春待ち」ではどうかなと思う。柏木由紀(AKB48)ほのほのとパーマヒーター冬の朝評者で俳人の夏井いつき氏添削。原作は「ほっとするパーマのヒーター冬の朝」。夏井氏は、濁らない「ほのほのと」という万葉集のごとき上品な上古語文語を持ってきて推敲、表現の格調が加わった。全体の発想はありきたりかも知れないが、パーマネントのヒーターが暖かくて春を思ったというあたりに小さな発見と新味があり、悪くない出来。森口瑤子就活の黒髪木枯に束たばぬ原作「就活の黒髪は艶失せて冬」。女性のかなしみみたいなものの表現に長けている作者の原作もまずまずなのだが、「艶失せて」と「冬」が即つきすぎて説明的・散文的なところを、夏井氏がさすがの大胆な改変。きりっとした鮮烈なイメージの詩(韻文)になった。武尊金髪に変え一月のゴング待つ原作「金に染め宙舞う一月勝ち儀式」。格闘家ながら俳句もけっこう上手い、まさに文武両道を地で行く作者だが、今回は思いと素材をあれこれ詰め込みすぎて失敗。ちょっと何言ってるか分からなくなってしまった。夏井氏の見事な添削で、すっきりとした佳句になった。試合の方も頑張ってください。
2024.01.26
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『プレバト』(大阪MBS制作、TBS系全国ネット)1月18日放送。兼題は「毛布の猫」。徳川家康を祭る日光東照宮の名物彫刻「眠り猫」と同様、平和・平穏・天下泰平の象徴である。呂布りょふカルマどこまでが猫でどこから毛布かな寒い日に、猫が毛布に半ば潜りこんで気持ちよさそうにすやすや眠っているのを見たら、その猫と毛布が薄茶の同系色同士なので、どこまでが猫でどこからが毛布なのかよく分からなくなっちゃってるよ。一瞬のおかしみを見事に捉えて、これぞ俳諧味。人気ラッパーによる、まさかの秀句。千原ジュニア吾あに見えぬもの見えておる炬燵猫猫あるあるである。何なのか分からないが、何もないような中空をじっと見ている時がある。私も、今は飼っていないが、子供のころは祖母や母が猫好きで常に身近に猫がいたので、この習性はよく知っている。「見えておる」は「吾輩は猫である」のちょっと威張った滑稽味を意識したか。新木優子冬晴れのパリの街並み猫二匹今をときめく美人女優による、実体験だというおしゃれな一句。評者で俳人の夏井いつき氏は、このままでもいいが、下の句を「猫と吾あと」にする手もあると提案。なるほど、人懐っこい野良猫とじゃれあっている作者自身の存在を入れて、この方がいいかもしれない。サルゴリラ・児玉老猫のいびきは父似日向ぼここれはまた、正統派・伝統的な佳句である。
2024.01.25
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坂本野原僕なりにしあわせである望月のかがやいている真冬の夜空* 藤原道長「この世をばわが世とぞ思ふ望月のかけたることもなしと思へば」元気とか勇気づけたりすることは短歌うたの役目じゃないと決めてる悪夢へといざなうことが要かなめだとさえ思ってる 文学だから魘うなされて目覚めた朝は天国と地獄の夢を見てたんだ俺ヘーゲルの正反合を地で行って振り子みたいな日本の歴史分かるとはこういうことをいうのかと素人批評の映画.com読む思春期に見た美は今も絶対者 松本零士描きし女性哲学の問題となり簡単な答えはないな松本人志不世出の美人女子アナ攫いたる有吉やっぱすげえなと思う
2024.01.25
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とた 紡ぐ
2024.01.25
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FIVE NEW OLDKiss Me, Winter
2024.01.24
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坂本野原結びしをひそかしのびぬ道長と紫式部たましひの恋道長と紫の恋忍ぶれど文に出でにけり不朽の文に平安の世に夢中なり紫に光る君への思ひつのりて運命に絡めとられてゆくことのわれにもわかるふたりの涅槃庭つ鳥鶏かけの番つがひのたはむるるあな嫋たをやかな平安の朝望の夜に近づいてゐる月見れば歌が浮かんでくるこの魔力才能があふれてしまひ上級の姫に嫌はれたる導入部藤原のオンパレードがややこしく顔で判別するしかないか 権力の最高峰と文学の最高峰と 歴史の奇蹟遊びすら間諜といふ今もなほいとどリアルな派閥政治は邪気祓ひが暑気払ひより古かりき悪魔祓ひエクソシズムは古今東西下手ながら好演してる芸人のロバート秋山 喜劇開眼視聴率、完全無視でOKね 日本文化の精髄だからなんだかんだ言っても世界に誇りうる日本文化はこの時出来た蒼氓たみくさは苦しんでゐた しやうもないマルクス主義の史観によれば貧しさと自由に文化出づ昭和20年代にもありしこと* 旧かなづかひ。
2024.01.24
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TOMOOGrapefruit MoonGrapefruit MoonBehind The Scenes
2024.01.23
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Laura Day RomanceSweet Vertigoあまいめまい。タイトルは日本語にするとちょっとしゃれた韻を踏んでるんだね。
2024.01.22
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松たか子ありのままでレット・レット・ゴーミュージカル・アニメーション映画『アナと雪の女王』主題歌。本家・英語版を超えたとまで評された見事な歌唱。
2024.01.21
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中島美嘉 雪の華
2024.01.20
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ガブリエル・フォーレチェロ・ソナタ第2番 作品117ヴァシュティ・ハンター:チェロゾルタン・フェジェルヴァリ:ピアノGabriel FauréCello Sonata No.2; op.117Vashti Hunter & Zoltán Fejérvári
2024.01.19
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ガブリエル・フォーレ夢のあとにGabriel FauréAprès un rêveカミーユ・トマ:チェロリーベブレヒト・ヴァンバッケヴォルト:ピアノ夢のあとにゴーティエ・カピュソン:チェロ
2024.01.19
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坂本野原ウィキペディア「笠置シヅ子」を熟読す至上の酒の肴のひとつ内視鏡検査わが身の腸はらわたの桃色襞をモニターで見つ初恋の人は大腸癌により早逝したと看護婦に言う日本語の恋と愛とは違うから恋だけじゃない短歌うたもあるらむふたりしてひとつひとつを乗り越えてゆくたび絆深まってゆく
2024.01.18
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PerfumeTokyo Girl
2024.01.17
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与謝野晶子(よさの・あきこ)その子二十はたち 櫛くしに流るる黒髪のおごりの春のうつくしきかな第一歌集『みだれ髪』(明治34年・1901)二十歳はたちとはロングヘアーをなびかせて畏おそれを知らぬ春のヴィーナス俵万智『みだれ髪 チョコレート語訳』(平成10年・1998)註与謝野晶子、二十歳の自画像。明治時代の老若男女を瞠目、驚倒させた。
2024.01.16
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* この記事は、2010年9月22日に投稿したものですが、これだけで閲覧数が数万アクセスに達する人気記事となっており、このブログサイトで常に上位にランキングされています。若干加筆修正して再掲します。藤原道長(ふじわらのみちなが)この世をばわが世とぞ思ふ 望月のかけたることもなしと思へば藤原実資さねすけ『小右記しょうゆうき』(寛仁2年・1018 晩秋の条)この世をば、わが世だなあと思うのだ。この満月の欠けたところもないのを思えば。註望月のかけたることもなしと思へば : 満月というものが(言葉の定義、概念として)欠けたことがないという論理的な(理屈っぽい)ニュアンスか。意外に分かりづらい下の句である。ほぼ同時代の古今和歌集には、こういった理屈の歌がけっこう散見される。平安時代中期、事実上の最高権力者である左大臣の地位にあった藤原道長(今年の大河ドラマでは柄本佑)の詠んだ歌として古来有名。教科書には必ず載っているが、国語(古文)ではなく社会(日本史)なのも珍しい。道長の長女・彰子(あきこ、しょうし)は、一条天皇の中宮(皇后)となり二人の皇子を生んだ。この二人は、のちに後一条天皇と後朱雀天皇となる。1018年、彰子と腹違いの娘・威子(たけこ、いし)が後一条天皇の中宮に入内(じゅだい)することとなり、その立后(旧暦10月16日、折しも当夜は満月、新暦11月26日)のめでたい宴(うたげ)で詠んだ。この時道長は、当時としてはすでに老境といえる52歳。その場に同席した、碁敵(ごがたき)のような政治的好敵手であった藤原実資(ロバート・秋山竜次)が、その日記『小右記』にこの宴席の模様を詳らかに書き残したため、長く後世に伝わることとなった。その場の即興(インプロビゼーション)ゆえであろうか、「思ふ」「思へば」の重複、2句目の字余り破調、下2句の意味が今一つ分かりにくいなど、和歌作品としての完成度が高いとは、お世辞にも言えない。当時すでに発達していた象徴主義的表現の幽玄微妙などどこ吹く風の、露骨ともいえる直截な表現である。が、それにもかかわらず、凡百の和歌が裸足で逃げ出すド迫力があることもご覧の通りである。内容から読み取れるのは、半ば実感、半ば虚勢・強がりといったところだろうか。巷間、怪物的な自恃自矜(ナルシシズム)の典型のように言われるが、よく読めば、案外それほどの排他的(エグゼクティヴ)な心境を示したものではなくて、単純素朴で無邪気(イノセント)な多幸感(エクスタシー)を率直に表現したものとも思える。酒席での座興の陽気な乗り(アドリブ)ということもあり、全く共感できるとまでは言わないが、かなり情状酌量すべき余地はある。われわれ庶民といえども、人としてこの世に生まれてきた以上、道長の何百分の一であっても、このような境地を二度や三度味わうのは悪くないのではなかろうか。結婚や、子供が生まれた時とか、仕事で大成功したとか、そして、道長と同様、子供がすくすくと成長して、ひとかどの大人になりゆくときなど、枚挙にいとまはなけれども。ただ、当時の権謀術数渦巻く平安国家権力中枢にあって、これほど脇の甘い太平楽な歌を詠むとは、案外お坊ちゃま丸出しで「天然系」の、意外と人好きのする、けっこう「いい奴」だったのではないかと思う。事実、長女・彰子の女房(侍女兼家庭教師のようなもの)だったインテリジェント・キャリアウーマン紫式部(吉高由里子)をはじめ、当時の一流の女性たちにもてもてであり、あの「光源氏」のモデル(の少なくとも一人)となったことは間違いないと言っていいだろう。(・・・ちなみに、私の勝手な直感と想像で言えば、ロバート秋山こそ、道長の実像に近いのではないかと思っているぐらいだ。芸人として駆け出しのころからファンで、あの豪胆でありつつ繊細な感じが好きだった。キャスティングの皮肉ではないか。)・・・と同時に、この歌に、わずかに不吉な翳が射しているのを読み取るのは私だけではあるまい。「望月」が欠けたところがないという我田引水で牽強付会なイメージの展開が、今現在の境遇がピークであり、満ちた月は明日の夜から欠け始めるという栄枯盛衰・生者必滅・色即是空・祇園精舎の無常を微かに連想させてやまない。当時、位人臣(くらいじんしん)を極め全権力を掌握していた藤原氏の完全無欠な権柄と栄耀栄華は世を覆っていたが、すでにこの時、道長の身体は貴族社会の不健康な生活習慣・栄養の偏りや運動不足、過度の飲酒、ストレスなどによってであろうが、飲水病(現・糖尿病)に罹患しており、眼病(糖尿病性の黄斑変性症などの網膜疾患?)や脚気衝心(心臓神経症=ビタミンB群欠乏症)も患っていたという。藤原氏の繁栄も、彼一代が頂点であり、はつかなる綻びと衰亡の予兆も垣間見せ始めていた。彼自身、さすがに悟ることがあったと見え、この翌年には剃髪して仏門に入り、病気の治療を加持祈祷の神通力に縋る次第となった。そんなこんなの、日本人なら誰しも持っている「諸行無常」な感受性を呼び起こす点でも、やや下手で放胆なこの歌をして、天下の名歌たらしめているゆえんであるといえよう。僕らの世代には、松任谷由実(当時、荒井由実)の『14番目の月』の歌詞も連想される。
2024.01.15
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坂本野原ひさかたの月の光のさす窓辺若き紫式部もの書く紅くれないの帷子かたびらを着て駆けてくる紫式部おとめ十六この役を演ずるために吉高は生まれてきたと言ってしまおう文人の顔をしている唯一の女優ならずやいとどきららか三日月を見つつ思えりうつくしきただうつくしきこの世もあらむ今でさえ漢字を読めぬ者多し平安の世の天賦の才女言葉にはエロスがありてそれが詩の一本質と思い至りつ偉大なる表現者なる生涯がいま始まりし紫式部法悦の夢幻ゆめまぼろしがあふれたりわれもいささか和歌が分かればさりげなく反田がピアノ弾いている光る君へのオープニングは初回からまさかのホラー展開に衝撃を受け 立ち直れない視聴率ワースト1も内容はベスト1なり無問題なり熱狂的ファンから見れば高楊枝 分かる人だけ分かればいいさ筆耕で稼いだなんてありえない ちょっと話を作ったな、はは* 筆耕:代筆(稼業)。序盤から飛ばしすぎてて後半に息切れせぬかだけが心配誰ひとり思いもせざれ あの柄本明のせがれ光る君とぞ現われし貴公子ぶりに納得す演技派ならで務まらざれば明らかにゴッドファーザー三部作下敷きにして大石静三男が大成するということをマリオ・プーゾも知ってたんだね配役の妙のロバート秋山が道長のあの歌を残せり秋山が縦の糸なのかもしれぬ狂言回し楽しみすぎる紫を主役に置けば悪役のファーストサマー夏は闇夜もキャスティングいいかもしれぬ才走る少女漫画の嫌味なヒール* 清少納言『枕草子』序段、「夏は夜。月のころはさらなり、闇もなほ、蛍の多く飛びちがひたる」。
2024.01.15
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冬野ユミNHK大河ドラマ『光る君へ』メインテーマ広上淳一指揮NHK交響楽団ピアノ:反田恭平ハープ:浅川朋之
2024.01.14
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坂本野原氷点下4度の朝はきついなあエアコンつけてパソコンつけてやはり義が貫徹されてほしいのだロシア敗北平和回復トランプが復権すればウクライナ強制終了 プーチン嗤わらう体力の限界もありアメリカも精一杯でしょうがないのか二正面作戦かつてやすやすとこなしし国の落ちぶれたるよアメリカの地盤沈下があまりいい未来ではない地割れを起こすそれほどの大したこともやってない日本が何も言えないけれど台湾が気を吐いている独立と自衛の意志に涙こぼるる
2024.01.14
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椎名林檎歌舞伎町の女王
2024.01.13
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中村メイコ田舎のバス
2024.01.13
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ももいろクローバーZ桃色空ピンクゾラ
2024.01.12
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趣里(福来スズ子)ラッパと娘昭和20年(1945)終戦直後、初公演設定NHK『ブギウギ』11日放送。(実際の放送分とは映像の編集がかなり違います。)
2024.01.12
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菊地凛子(茨田りつ子)別れのブルース昭和20年(1945)終戦直後、初公演設定NHK『ブギウギ』10日放送。(実際の放送分とは映像の編集がかなり違います。)
2024.01.11
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八代亜紀 舟唄断腸だんちょね。「先生、ぬるめの燗って、どれぐらいの温度なんですか」とある日、八代亜紀が無邪気に作詞者・阿久悠に訊ねたところ「それは、『人肌』(の温もり)ということだよ」と答えたという。なかなかの名言・逸話だったと思っている。明日11日は、恒例の宇都宮初市(ダルマ市)。夜店の屋台で、炙ったイカを買って来よう。
2024.01.10
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坂本野原あまてらすおおみかみわが甘やかな夢にあらわれ語りたまえり天災といえども汝なむちさかしまに天を憎むな日はまた昇るこの国に震ないは付きもの ちはやぶる神代かみよゆありし災いなりき運命を呪うべからずブーメラン効果作動し魂穢けがる呪われていない根拠に科学的説明はあり COOL JAPANは生きていてほしいと切に祈るのみそれより先はそれよりのこと鼻風邪をひいているのか啜り泣きやまぬなりけり冬のかなしみされど吾ヨブ記のヨブの凄まじき気持ちも分かる 旧約聖書→ ■ 窪田空穂 関東大震災詠 連作〔1〕
2024.01.10
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坂本野原ヴィタミンのBCEを飲んで聴く椎名林檎が僕の女王あまてらす太陽神で俵万智リアル女神で林檎が女王なりたくてなったんですと正直な芸能人が増えた気がするそんなわけないだろうなと思ってた。親が勝手に応募したとかエステとかジムに通って美しくなってるんだと言うのがリアル有吉に日村、大竹妻に見る芸能界の力の所在この国は立法、司法、行政と文春があり四権分立恥ずかしくないのだろうか芸人の旧悪を週刊誌に売って日テレの朝の天気は絶対に希ちゃんだな 悪いんだけど
2024.01.09
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星野源 日常
2024.01.09
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坂本野原少年の心になぜかなっているあれこれ短歌詠んでいるとき北風に乗りて聞こゆる東北の在来線と新幹線と評価軸かなり異なる妻といて結婚するってこういうことかクロちゃんのキャバクラ一万五千人本当だった 運営目線。的確な指摘にプロも脱帽す キャバ嬢たちに「逃げるな、近寄れ」* テレビ朝日『クロナダル』、8日深夜(9日未明)放送より。面白かった。
2024.01.08
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Carole KingYou've Got a Friend
2024.01.07
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よみ人知らず芹せり 薺なづな 御形ごぎやう 繁縷はこべら 仏の座 菘すずな 清白すずしろ これぞ七種ななくさ註南北朝時代の1360年代に、公家の学者・歌人四辻義成によって著された『河海抄』という源氏物語の注釈書が初出といわれる。秋の七草の歌は万葉集に見え、歌人・山上憶良というれっきとした作者がいるが、こちらは当時の俗謡のたぐいか。くだんの四辻義成作との説もあるが、不詳。いずれにしても、野趣溢れ人口に膾炙した、なかなかの名歌と言えよう。芹せり:セリ科。薺なづな:アブラナ科。通称・小児語 ぺんぺん草。生長すると花茎の塔(とう、あららぎ)が立ち、三味線の撥(ばち)のような果実を付ける。冬から早春の若葉(ロゼット)を食べる。御形ごぎやう:「おぎょう」ともいう。母子草(ハハコグサ)。キク科。繁縷はこべら:ハコベ。ナデシコ科。仏の座:コオニタビラコ(小鬼田平子)。キク科。現在の和名でいうホトケノザとは別種。菘すずな(鈴菜):蕪(かぶら、かぶ)。アブラナ科の根菜。古来、丸っこいものに、神聖感のある「鈴」の名を付けて美称とした。余談だが、「(お)ちんちん」にも似たようなニュアンスがあると思われ、鈴の音の擬音語。古語は「ふぐり(殖栗、睾丸)」。清白すずしろ:大根(アブラナ科)の美称。「蘿蔔」とも書く。
2024.01.06
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山下達郎希望という名の光* 公式動画(オフィシャル・ビデオ)ではないが山下達郎は、自身のFMラジオの冠番組「サンデー・ソングブック」でこの曲に限り、(営利目的を除き)ユーチューブ等への(無断)アップロード・拡散と視聴を黙認・許可するという発言をしている。* このエントリーには、「恋文ペン字」という手書きのようなフォント(書体)を用いました。ご覧の端末によっては、正しく表示されません。ご了承下さい。
2024.01.05
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NulbarichLost Game
2024.01.05
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星野源 生命体生命体2023 紅白歌合戦ヴァージョン
2024.01.05
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冨岡愛愛 need your love
2024.01.05
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The BeatlesWhile My GuitarGently WeepsWhile My GuitarGently WeepsUnplugged versionエリック・クラプトンポール・マッカートニーリンゴ・スター ほかライヴ
2024.01.05
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George HarrisonIsn't It A PityIsn't It A PityTake 27Isn't It A Pity初期 Demo Versionエリック・クラプトンビリー・プレストンEric Clapton, Billy Prestonイズント・イット・ア・ピティLive
2024.01.03
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■ 石川 能登半島地震・津波 緊迫生放送NHK 山内泉アナウンサーに称賛の声低い声で強く「今すぐ逃げること!」「東日本大震災を思い出して下さい!」一部「怖い、不快」の声も「緊迫感伝わる素晴らしいアナウンス」「プロフェッショナルの真髄を見た」【デイリースポーツ 元日ウェブ配信】〔記事引用〕NHK・山内泉アナウンサーが1日、スタジオで緊急出演し、緊急地震速報を伝えた。 午後4時過ぎ、サッカー日本代表の中継から切り替わり、山内泉アナが登場。石川県の中継画面とともに、「緊急地震速報です。揺れているのが確認できました。石川県の皆さん、テーブルや机の下に隠れて下さい。安全な場所にいてください」と呼びかけた。 「4時6分頃、強い地震がありました」と、石川県に震度5強があったことを伝えたが、その4分後、再び緊急地震速報。山内アナは「新たに出ました。新たに緊急地震速報が出ました」と繰り返すと、「緊急地震速報の地域が拡大されました!非常に広い範囲で緊急地震速報が出ています。姿勢を低くして頭を守って下さい」と呼びかけた。 緊迫感が漂う中、津波警報が出ると声のトーンが変わり「津波警報です!すぐに逃げて下さい!いますぐためらわずに逃げて下さい。東日本大震災を思い出して下さい!」と強く呼びかけ続けた。 さらに、大津波警報が発令されると低い声で強く「大津波警報が出ました!今すぐ逃げること!高いところに逃げること!」と伝えた。 SNSでは「怖い」や「落ち着いてほしい」との声もあがったが、多くの人は東日本大震災の教訓から「これが災害時のアナウンス。逃げるように促して流石だなと思った」、「『怖い』っていう人は東日本大震災を覚えてないの? 緊迫感が伝わる素晴らしいアナウンス」、「NHKのアナウンスは適切」、「危機感を伝えながら冷静さを失わない。プロフェッショナルの真髄を見た」と称えていた。〔引用終わり〕元日午後の突然の自然災害の報を、私もリアルタイムで見て聴いた。私が確認しただけでも、NHKは、少なくとも総合テレビ・教育テレビ、ラジオ第1・第2(英語の同時通訳付き)4波のサイマルキャスト(同一内容の同時生放送)で流し続けた。確認していないが、衛星放送(BS)でもやっていたのだろう。地震発生直後から、少なくとも数時間、山内泉アナウンサーがほとんど一人で喋り続けた(途中から解説委員が加わった)。怒鳴るように強く話すだけではなく、状況説明の部分では冷静な声で、緩急をわきまえた話し方をしていることも明らかだった。見事だった。その敢闘と高い職業意識に感服した。深い敬意を表する。NHKが誇る、「歴史的名放送」列伝の一つに加えていいんじゃないかと思った。(ちらちらザッピングして見た民放も悪くはなかったが、やや混乱・間延びして悠長な憾があった。)もちろん、私はあれで良かったと思っている一人である。良識ある成熟した大人の社会人として、100%評価・支持する。確かに、「怖い」という人がいたのも分からないではないが、こういう重大な災害時には、一定の恐怖感を惹き起こすぐらいでいいのだと思う。こういったことに、ネット上などで口汚い言葉を使って文句を言っている人がいるのを私も見ているが、どんなことに対してもケチをつけるばかりの「不平不満居士」ではないかと思ってしまう。本当に不快なら、テレビを消すかチャンネルを変えればいい、のひと言に尽きる。多くの人たちの生命と、こういう人たちの瑣末でくだらない「不快感」を天秤にかければ、無視して差し支えないと、即座に思った。■ 当該放送 (2024.1.1 16:06~)
2024.01.02
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大伴家持(おおとものやかもち)新あらたしき年のはじめの初春の けふ降る雪のいや重しけ吉事よごと天平宝字三年(759)旧暦元日因幡国いなばのくに(鳥取県)国府庁舎にて万葉集 4516新しい年の初めの初春の今日降りしきる雪のようにますます重なれ、吉よき事よ。註わが国が世界に誇る古代の巨編『万葉集』の掉尾を飾る、最終編纂者(平たい言葉でいえば「編集長」)自らによる祝祭感溢るる記念碑的名歌。古来、雪が多い年は豊作であるという言い伝えがあった。新あらたし(き):古語は「あらたし」だったが、いつしか「あたらし」という訓みも生じ、現在に至っている珍しい単語。現代語でも、古語の形のまま「新(あら)たに」や「日々新た」「井浦新」などという。もとは動詞「改む(改まる・改める)」(更新する)と語幹を同じくする兄弟語。年のはじめの初春:旧暦(太陰暦)では、新年(旧正月)と節分・立春がほぼ同じ時季に訪れるので、この表現になる。文飾・修辞だけではない。けふ降る雪のいや重け吉事:「けふ降る雪のいや重け」(きょう降る雪はますます積もれ)と、「いや重け吉事」(いよいよ重なれ、よきことよ)の2文が重ねられている、和歌のお手本のような技巧。
2024.01.01
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