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July 12, 2005
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テーマ: 海外生活(7808)
カテゴリ: カテゴリ未分類
先月の日記に書いた、胃潰瘍で入院した私の最愛のおじいちゃんが退院した。85歳という年を考えるととてもラッキーなことで、昨日は早速ウェブ上でテレビ電話もした。久しぶりにひいじいを見た海は大喜び。夜改めてじいの退院のことを考えていたらほっとして、力が抜けて、涙がどんどん溢れてきた。

1ヶ月近くの入院中、私は付添っている母かおばの携帯に一日3回励ましのメールを送ってじいに読んでもらっていた。そして毎日沢山海の写真を撮り、2日に一度くらい郵送していた。じいと直接は話せないけど電話もしょっちゅうして容体をうかがった。家事育児で忙しい中、この作業が加わったので睡眠時間は削られかなりのお疲れモードに。でも一番大変なのは、一番頑張っているのはじいなんだからと、私もシドニーから出来るだけのことはしてきた。側にいられないのが本当に歯がゆかった。

今日は退院祝い&これからも無理をしないようにという内容で、又海の写真を同封して便箋に何枚ものラブレターを書いた。1ヶ月もベッドに寝ていたんだからやはり足腰が弱っているのに、今日はうちの母がちょっと目を離した隙に早速畑仕事をしていたというからびっくりだ。こんな時に転んで骨でも折ったらもう永遠に入院生活になってしまうかもしれないのに。せっかく退院したんだから、無理せず体に気を付けて生活してもらわないと。

ところで、この最愛のじいの入院中、私にとってとてもショックなことがあった。それは、あの、絶対涙を見せない、絶対人を恨まない、どんなことがあっても常に平和な心を乱さない私の大好きなおじいちゃんが、入院中ボケのためにかなりのせん妄に悩まされたのだ。

その内容というのが、私にとってのおじいちゃんのイメージを覆すものだった。例えば野営をしていて風がきつすぎるから飛ばされる、とベッドの柵にしがみついたり、うじなどの虫が沢山わいていて気持ち悪いと言ったり、浮浪者が沢山入ってきて部屋を占領していると言ったり、高いところにいて恐ろしいから下ろして欲しいと言ったり、、、、これは内容的に何だか彼の戦争体験がトラウマとして戻ってきているようなものだったのだ。

私の知っているおじいちゃんはいつも仏様のように平和な心の持ち主だった。若い頃かなりの額のお金を騙し取られたりした経験もあったが、”あの人にも何かそれなりの事情があったんだろう。”とゆっくり語る、そんなおじいちゃんだった。戦争の体験談も沢山語ってくれたが、”あの時代は何でも起こりえる時代だった。”と全てを達観した眼差しで話して聞かせてくれたのだ。兄弟が亡くなっても、”人はいつかは死ぬのだから。”と涙もこぼさずいつもの平静さを崩さぬ彼だった。

そんなおじいちゃんだが、私には不思議でならないことがあったのだ。戦争という、自分の力ではどうにもならないものに飲み込まれ、翻弄されたとき、人は何を信じ、どんな希望を持って生きるのだろうということ。あの平和主義のじいだが、戦争中ジャングルで戦っていたとき、殺すか殺されるかの毎日を送っていたとき、どんな平和な心を保てたのだろうか、ということだ。戦争において恐怖心もなく、平静心を保って、誰が、どんな形で、一体何を信じて生きれるのだろう、ということが私には理解出来なかった。

あの平和なじいの心と戦争というものをつなぎ合わせることが出来なかった。おじいちゃんとは今まで日本でずっと一緒に暮らしてきたが、彼はトラウマや恨みというものは一切見せなかったのだ。彼が言うことと言えば、誰も恨んではいない、今の私たちのように国に関わりなく友人を作って生活することが世界平和への一番の道だ、ということ。

そのおじいちゃんに、実は何十年も前のトラウマが残っていた。この事実は、私にとって本当にショックだった。傷付いた人の心は、どんなに時が経って、どんなに癒されているように見えても、実は、その傷は、完全に癒された訳ではなく、深い深いところに眠り続けているのであって、いつ何らかの拍子にぱっと突然現れてくることがあるのだ。



続く…





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最終更新日  July 12, 2005 10:02:47 PM
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