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自分のモンダイとし… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2026.07.30
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カテゴリ: カテゴリ未分類
現代人は「感覚との対話」「からだとの対話」が非常に苦手です。
でもそのことに気付いている人は多くありません。なぜなら、頭ばかり使っているような現代人の生活の中にはそのことに気付くきっかけがほとんど存在していないからです。まただから、それらの能力が育たないのです。

そして、だからそれらに関することを言い表す言葉も消えてしまっているのです。「どういう感覚や能力が失われてしまったのか」ということは、「どういう言葉が消えたのか」ということを調べればなんとなくは分かります。

でも、「消えた言葉」は調べることは出来ても、それらがどういう感覚や能力のことだったのかという、その言葉の「中味」までは分かりません。

「腹の探り合い」「腹を据える」「腹が立つ」という言葉がありました。それらは、現代的にいえば「心の探り合い」「覚悟を決める」「怒る」というような意味になるのでしょう。
でも、じゃあなぜ「腹」という言葉が使われているのだと思いますか?それが分からないと、「腹の探り合い」「腹を据える」「腹が立つ」という言葉の本当の意味も分かりません。

長いこと武道などをやっている人はその意味を知っています。これは文字通りに「腹の状態」を言い表している言葉なんです。「心の状態」のことではありません。「心の状態」は「腹の状態」の結果に過ぎません。
その「腹」の感覚は武道などを長いことやっていると少しずつ分かってきますが、そのような体験がない人に説明しようとしても通じません。

臍下三寸にあると言われている「丹田」も同じです。「解剖学的な存在としての丹田」は存在しませんが、「感覚的な存在としての丹田」は非常にはっきりと存在するのです。

面白いのは日本の武道では「臍下三寸」にあると言われている「下丹田」を重視しますが、ロシアで生まれたシステマという武術では胸の所にある「中丹田」を重視していました。それで私は「篠さんはいつも重心を落としすぎ」と注意されていました。
日本の武術では「腹の探り合い」をしますが、システマでは「胸の探り合い」をするようです。

日本語には「気」という漢字を使った言葉がいっぱい存在していますが。その言葉を「文字通りに」理解することは出来なくなってしまっています。「気持ち」がなぜ「気の持ちよう」と書かれるのか、「天気」がなんで「天の気」なのか、「気づく」がなんで「気」に触れることなのか。
その言葉が生まれた頃の人にははっきりと分かったのでしょうが、現代人には分かりません。

失われたのはこのような特別な言葉だけではありません。私が子どもの頃には普通に使われていた「つまむ」「ねじる」「こよる」「しぼる」「はらう」「触れる」という言葉も子ども達には通じなくなってしまっています。「対話する」とか「感じる」という言葉も通じません。

でも、通じていないのですが、子ども達は「通じていない」ということには気付きません。なぜなら、「腹の探り合い」を「心の探り合い」というように自分の語彙に合わせて解釈しているのと同じように、子ども達も「自分なりの解釈」をしてしまうからです。

ですから、「雑巾を絞って」と言って絞らせると、似たようなことはします。でも、絞れてはいません。動画で見せれば動作は分かります。でも、いくら動画を見ても、手のひら、腕、肩、からだ、腹の感覚までは分かりません。だから、手の動きだけを真似るのです。

そしてこの感覚が分からなければ「心をふり絞る」という感覚も分かりません。現代人はこの言葉を「頑張る」というように理解しているのかも知れませんが、「心をふり絞る」と「頑張る」は同じではありません。

子どもたちに「他の子の作品には触れないでね」と言っているのに平気で触れ回していた子がいました。
その子に「触れないでと言ったでしょ」と言ったら、「触れてないよ、(手に持って)見てただけだよ」と言い返されたこともあります。

「飢える」という言葉も分からなくなってしまっています。ある学校で先生が「世界には食べ物がなくて飢えて苦しんでいる人がいっぱいいる」と言ったところ、「私もお腹が空いて苦しかったことがあるから分かります」と言った子がいたそうです。


「飢えている」というのは「お腹が空いている」ということではなく、「死にかかっている」ということでもあるのです。
お腹が空いているだけなら食べ物を与えれば問題は解決します。でも、飢えている人に不用意に食べ物を与えると死を早めてしまうこともあります。
でも、その感覚が現代の子には通じません。それはそれでありがたいことでもあるのですが、でもそれ故に飢えている人の苦しみが分からなくなってしまっています。





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Last updated  2026.07.30 08:45:19
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