中国のゴッホ 本物への旅
世界の名画の複製画の大半を制作しているとされる中国広東省の大芬村。ゴッホを専門にするシャオヨン（ 趙小勇） は、本物を見たいとオランダに行き、芸術の奥深さに衝撃を受ける。
これまで１万枚を超すゴッホの複製画を描いてきたシャオヨンは、自分の自信作がオランダでは土産品として安っぽく扱われている現実を知って落胆。美術館では、自分が知っているつもりだった本物の色使いや美しさに圧倒される。学歴もなく、社会に認められたいと独学で油絵を学んできた絵師は、故郷に戻り、家族や町の風景を描き始めていく・・・
（番組HP)
原題は、 China
’ s Van Goghs
主人公は貧困で小学校しか行けませんでした。
夫婦でゴッホの複製画を書き始めて２０年です。
自宅兼工房は、２間で雑然としています。
オランダからの注文をこなすため、人を雇い月に８００枚をこなすことも。
日本の絵葉書や図録がお手本です。
製作風景に圧倒されます。
どうしても本物が見たいということで、奥さんのお金がないという反対を押し切って
注文主の誘いでオランダに行きます。
ところがちゃんとした画商だと思ったら、土産物屋のおやじです。
４０００元で売った絵が１０倍の５００ユーロで売られていてびっくりです。
小さな絵は、逆に少し安かったです。１７００円が１５００円くらいです。
アムステルダムの ゴッホ美術館
で本物を見て、大きな衝撃を受けます。
写真とは全然違います。
ゴッホのお墓参りをしたり、フランス・アルルに行ってゆかりの病院を訪れたり、
夜のカフェテラスで絵を描いたりします。
美術館で「 あなた自身の絵は？
」と尋ねられて、考え込みオリジナルを追求するところで
終わっています。
複製画家が、本当の画家に変身？
彼が描き始めた絵は祖母や故郷の路地ですが、どことなくゴッホ調でした。
旅先の土産物店で見る絵が、メイドインチャイナだとは思いませんでした。
展覧会のショップの絵はどうでしょう。
主人公が訪れたところは、私が訪問したところでもあり懐かしく興味深かったです。
主人公が初めてのヨーロッパ旅行で見聞したことを、
友人たちに話すシーンが、印象的でした。
オランダ、フランス、中国・深せん、生まれ故郷の農村と映し出され
貧富の差を感じさせます。
それにしても国が豊かになっても、中国の農村は変わっていないと思いました。
PS:
複製画家の主人公が訪れたアムステルダム駅を見ると、
東京駅はこのコピーということがよくわかります。
