2003
年に NHK
入局し佐賀放送局で原発と出会う。 2008
年から東京の科学・文化部で原発担当に。
原発事故報道に携わった後、事故の原因や対応の検証、安全対策、原子力政策の取材などに取り組む。
2015
年から福島放送局記者。福島の人と酒と自然に魅了され、復興へと向かう地域を取材しながら記者・デスクとして都合 5
年余り暮らす。
2022
年から古巣で原発担当デスクに。
「大本営発表」と呼ばれた原発報道 私を変えたマスターのひと言|NHK 取材ノート|note
で取材や報道する側の事情を記していますが、とても興味深かったです。
時々刻々と悪化する事態に翻弄されます。
そんな中で、
「これは念のための避難指示でございます」
「放射能は現在、炉の外には漏れてございません」
「今の時点では環境に危険は発生しておりません」
という枝野官房長官の発表をそのまま伝え、のちに 大本営発表
と非難されたことなどが、反省を込めて記されています。
NHK
は事故後の検証を経て、今回の SPEEDI
のような精度が低い情報であっても、人の命や健康を守るために必要な情報については、不確かであるという注意や専門家の意見、国への注文なども含めて伝えることで、報じるということにしている。
何よりも正確性が重んじられる平時と、緊急時とでは判断の違いがあることを明確にしたものだ。
ただ、ルールは変わっても、私たち記者一人一人の意識が変わらなければ、再び緊急事態となったとき、視聴者の期待に応えることはできないのではないか。
ましてあの事故から
12
年という時間が経過し、報道の現場では当時のことを知る記者も少なくなっている。
ひとつ自分に言い聞かせていることがある。
それは、原発について書くとき、その地域で暮らす人たちの顔を思い浮かべることだ。もう、あんなにもひどい理不尽さを感じさせてはいけない。
それは、あの事故を記者として経験した私が、語りついでいくべき教訓だと思う。もう安全神話はないのだから。
と、最後に結ばれています。
現在問題になっている 処理水(汚染水)の海洋放出
に関して、そこで暮らす人たちの顔を思い浮かべて報じてもらいたいと思います。
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