フィラデルフィアの一流法律会社に務めるアンドリュー・ベケット(トム・ハンクス)は、ある日突然エイズと宣告され、ウィラー社長(ジェイソン・ロバーズ)に解雇される。不当な差別に怒ったベケットは、損害賠償と地位の保全を求めて訴訟を決意。
だが、次々と弁護を断わられた彼は、以前敵同士として渡り合ったやり手の弁護士ジョー・ミラー(デンゼル・ワシントン)を訪ねる。ミラーはエイズに対して、抜きがたい恐怖を感じていた。
しかし、世間の冷たい視線に対しても毅然と対処し、熱心に資料を漁るべケットの姿に、ミラーの心は動かされる。ミラーは弁護を引き受け、母のサラ(ジョアン・ウッドワード)をはじめ、ベケットの肉親たちは彼に熱い支援を約束する。
解雇から 7
カ月後、〈自由と兄弟愛の街〉フィラデルフィアで注目の裁判が開廷した。ミラーは解雇が明らかな法律違反だと主張したが、対する会社側の主任弁護士ベリンダ(メアリー・スティーンバージェン)は、彼の弁護士としての不適格性を激しく突く。
予断を許さぬ裁判の行方と並行して、ベケットの症状は次第に悪化していく。裁判を優先させて本格的治療を先に延ばそうとする彼に、恋人でライフパートナーのミゲール(アントニオ・バンデラス)は苛立つ。ベケットは恋人のため、自分のためにパーティを開く。遂にベケットは裁判中に倒れ、病院に運ばれた。ミラーは原告側の勝訴の報を、ベッドの上のベケットに告げる。数日後、大勢の人々に見守られながらベケットは静かに息を引き取り、ミラーはかけがいのない友の死を実感した。
(KINENOTE)
『 フィラデルフィア 』( Philadelphia )は、 1993 年 の アメリカ映画 。
エイズ と ゲイ にまつわる 偏見 を法廷で覆してゆく物語である。
第66 回アカデミー賞 では 主演男優賞 を トム・ハンクス が、 ブルース・スプリングスティーン の楽曲「 ストリーツ・オブ・フィラデルフィア 」が 歌曲賞 を受賞した。 第44 回ベルリン国際映画祭 銀熊賞(男優賞) 受賞。第 51 回 ゴールデングローブ賞 主演男優賞 ( ドラマ部門) および歌曲賞受賞。「ストリーツ・オブ・フィラデルフィア」は、 アメリカ映画主題歌ベスト100 において、 68 位にランクイン [2] 。
作品の舞台が
フィラデルフィア
なのは、その名が
ギリシア語
で「
兄弟愛
」を意味することと、
アメリカ合衆国
の最初の
首都
だったことに由来する。
フィラデルフィアの風景が何回か流れる中で、シティ・ホールの頭頂にフィラデルフィア市の父、
ウィリアム・ペン
の像を撮影したシーンがある。
ペンは
イングランド
生まれだがキリスト友会徒(
クエーカー
)になり、裁判にかけられるという逆境に立たされたが、
陪審員
は「無罪」の評決を下した。その後ペンは北アメリカに新天地を求め、
アメリカ合衆国憲法
に大きな影響を与えた。
この映画の出来事は、弁護士の Geoffrey Bowers と Clarence Cain に起きた実話と類似している。弁護士 Bowers は、初期のエイズ差別のケースとして、 1987 年に最大手の Baker & McKenzie 法律事務所を訴えた。また、弁護士 Cain は、 Hyatt 法律事務所で働いていたが、雇用者が彼のエイズ発症に気が付いて解雇され、 1990 年に同法律事務所を訴え、死亡する直前に勝訴した [3] 。
公開後の 1994
年、 Bowers
の遺族が同氏の生涯とストーリーが 54
のシーンで酷似しているとして、トライスター・ピクチャーズをニューヨーク州にて提訴した [4]
。訴訟においては、 Bowers
の遺族や友人は、本映画のプロデューサーのルーディン氏が遺族に聞き込みを行い、口頭で Bowers
氏の差別訴訟に関する映画を制作する対価を支払う契約を結んでいたと主張していた。ルーディン氏は、本映画を売り込んだことで制作会社から 10
万ドルを受け取っていた。遺族は、 1993
年にニューヨーク州人権局から 50
万ドルを受け取ったとされる。訴訟は和解により終結し、その和解条件は公表されていない [5]
。
*エンドロールでは最後の方に実際の訴訟にインスパイア―された旨の記述がありました。
125分
(ウィキ)
BSで放送していたので、久しぶりに観ました。
やっぱり弁護士役のディンゼル・ワシントンがいいですね。
内心ゲイを嫌悪しながら、職業倫理から弁護する姿がいいです。
はじめてのゲイパーティーにも笑ってしまいました。
マリア・カラスのオペラのシーンは、オペラに疎い私には理解できませんでした。
人種が違う、まいったよという感じですね。
こんなエピソードもあります。
ハリウッドのメジャーとしては、初めて「エイズ」と「ホモセクシャリティー」を全面に出した作品というわけで、一般公開するにあたり、映画会社は大変に気を使ったそうです。
この映画の最初に作った宣伝用ポスターには、「エイズ」や「ホモ」にはいっさい触れていません。次に予告編を作るにあたっても、3通り(ホモやエイズに触れていないもの、裁判シーンが全面に出ているもの、主人公がエイズであるということが明らかになるもの)を作り、一部の観衆にテストしたと言われています。
その結果3つ目が好評だったため、「エイズ」を全面に出した予告編を作ったそうです。
(KINENOTE)
今は、エイズもホモもそれほど抵抗がないでしょう。
日本でも7人にひとりが、LGBTだそうです。
1993年はまだ日本が成長していた時代で、映画でも「東京からの電話です。」なんて言うセリフがあったり、テレビがシャープ製でした。
裁判の終わりで、逸失報酬や慰謝料に加えて、 懲罰的賠償金
が5億円です。
日本の裁判にはない制度ですが、政治家や経営者など課してみたい人は沢山います。
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