姫路藩書庫番の片桐春之介(星野源)は、人と話すのが苦手で、いつも書庫にこもり本ばかり読んでいた。ある時、藩主の松平直矩(及川光博)が、幕府に姫路から豊後(大分県)の日田への国替え(引っ越し)を言い渡される。
度重なる国替えで藩の財政事情は苦しい上に、減封も決定。全ての藩士とその家族全員で移動するという、参勤交代をはるかに上回る莫大な金額が必要な一大事業の成否は引っ越し奉行の手腕にかかっているが、前任者はその激務が原因で亡くなっていた。
この重大な役目の白羽の矢が立ったのは、春之介だった。いつも本ばかり読んでいるから引っ越しの知識があるだろうと無理難題とも言える大役に怖気づくが、幼馴染で武芸の達人・鷹村源右衛門(高橋一生)の説得もあり、嫌々引き受ける。
引っ越しの経験がなくどこから手を付けたらいいかわからない春之介は、助けを求めて前任の引っ越し奉行の娘・於蘭(高畑充希)のもとへ。於蘭は父の死の原因を作った藩を恨んでいたが、優しくて頼りない春之介が放っておけず、手を貸すことに。こうして、源右衛門たち仲間の協力や於蘭の厳しい引っ越し指南を得ながら、一生一大の大仕事の準備が始まる。
『 引っ越し大名! 』(ひっこしだいみょう!)は、 2019 年 公開の 日本映画 。
生涯に 7
回もの
国替え
をさせられ、 “
引っ越し大名 ”
とあだ名された実在の大名・
松平直矩
をモチーフにした
土橋章宏
原作の小説『引っ越し大名三千里』の映画化で、土橋が脚本も担当した
[4]
。監督は
犬童一心
、主演は
星野源
[2]
。
松平直矩
越前国
大野藩
主の
松平直基
の子として生まれ、父が姫路への国替えの途上で死去したため、幼少の身で姫路藩主となるが、翌年
越後国
村上藩
に国替えとなる。成人後に再び姫路藩主となるが、その後、
豊後国
日田藩
、
出羽国
山形藩
、
陸奥国
白河藩
と、幕府から何度も国替えを命じられた。
国替えとともに15万石が7万石ですから、けっこうシビアな内容ですが、 コメディー
仕立ての軽い映画に仕上がっていました。
引っ越し費用の借金と藩士のリストラは、現代の大企業を想像させます。
リストラされた藩士は農民となって水田開発ですが、実話なのでしょうか。
40人ほどは加増された藩には戻らず、そのまま農民を続けたとあります。
その村は?子孫は?と気になります。
新発田藩主の溝口家も国替え組です。
もとは四国の香川ですが、その後 加賀大聖寺
へ、そこから1958年秀吉によって当地に移封です。
武士だけでなく寺や町民も引っ越しです。
この移封に際して秀吉は、家臣は上級者から最下級の者まで全部引きつれて越後に移ること、さらには、検地帳面に登録した百姓は一切連れて行ってはいけないことを命じています。(朱印状 2 )
これは、大名知行制の基礎となっている田畑の荒廃を恐れたことがあるでしょうが、一方では、武士身分と百姓身分を検地帳面への登録状況によって区分し、近世社会成立上の重要な意義を担うものになりました。
歴史と概要 溝口家の入封と新発田城の築城1
|新潟県新発田市公式ホームページ (shibata.lg.jp)