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試写会に行くチャンスに恵まれず、映画の評判を聞くと今ひとつで、わざわざお金を払って観に行く程でもないかと思っている今日この頃。原作の小説の方を仕入れて参りました。「南太平洋、波瀾の追撃戦」 上下巻著者・・・パトリック・オブライアン翻訳・・・高橋泰邦出版社・・・早川書房(ハヤカワ文庫) 海軍士官ジャック・オーブリーが活躍する帆船モノです。海洋冒険小説がお好きな方なら、古くて長い作品なのでご存知でしょう。 本作は丁度10作目に当る作品なのですが、邦訳の方は今現在、3作目までしか出版されておりませんでした。 そこへ映画公開を受けて、急遽荒業の「突然10作目へワープ!」作戦を決行(笑)した次第であります。 映画公開が決まってから、ずっとどうするつもりかなと思っていたら…。文庫本を見て、思わず反射的に「反則やん、それ」とツッコミ入れましたよ。 やっちゃったね、早川さん(笑)既刊を紹介しておきます。何れもハヤカワ文庫で、上下巻にて刊行中。 「特命航海、嵐のインド洋」「勅任艦長への航海」「新鋭艦長、戦乱の海へ」(それ以前にも、別の出版社で発売されましたが、絶版で入手困難です。我が家にはパシフィカ版あります…笑)ところで映画のタイトルは、何故「マスターアンドコマンダー」にしたのでしょうね?10作目だと、オーブリーは既に「勅任艦長」なのに。因みに"master and comander"とは、「航海長兼海尉艦長」の事で、小型艦の艦長に当ります。
Feb 28, 2004
3/13全国ロードショーです。監督・・・ジョン・ウー原作・・・フィリップ・K・ディック出演・・・ベン・アフレック、ユマ・サーマン、アーロン・エッカート、他。・物語序盤・ジェニングスは天才的なエンジニア。請け負った仕事を完成させた後、その記憶の一切を消し去る事で、機密を守秘し、多額の報酬を受け取っていた。そんな彼の元に、オールコム社の創始者レスリックから、大仕事の依頼が入る。仕事に費やす時間は三年という長期間。今迄長くても数週間の記憶しか消去した事のないジェニングスは躊躇するものの、9200万ドルという巨額の報酬に、契約を交わしてしまう。しかし無事に仕事を終え、巨万の富を手に入れたと喜んだのも束の間、ジェニングスは自分が受け取った報酬を放棄していた事を知らされる。そして彼の元に残ったのは、自分から送られた封筒の中の19個のガラクタのみだった…。フィリップ・K・ディックの小説は、「ブレードランナー」「トータル・リコール」「マイノリティー・リポート」と色々と映画化されておりますが、今作もその一つです。制作費の桁が違うのでしょうが、「マイノリティー・リポート」の作り込みは素晴らしいものでした。空想世界である近未来の都市を、見事に具現化しており、その結果、SF的荒唐無稽な物語を観客が違和感無く受け入れられるという構造が成立していました。しかし残念ながら、この作品においては、限定された特別な機能を持つ機械以外は、全てが現代と同レベルなのです。という事で、例えば、人間の記憶の一部をコンピューターや注射薬を使用して消去する等という行為が、どうしても突飛なシーンとして浮き上がってしまいました。(簡単に言えば、ショボいって事ですね…。)ジョン・ウー監督らしい映画と言えば、その通りなのですが。CGなど無縁の物と言わんばかりに、実写に拘っています。カーチェイスを撮りたいから、無理矢理入れただろうというような、バイクと車の追跡劇あり。そして撃ち合いあり、殴り合いあり…。お互いに銃を突き付け合うシーンも健在でした。矢継ぎ早に繰り出される生のアクションに、お腹いっぱいです。手元に残された十九個のアイテムの使い方は、テレビゲームを連想させましたね。何等かのアクションを起こすべき場所で、手持ちのアイテムを全て照合させて、使えるアイテムを見つけ出すような作業です。ゲーム的見地から言えば、かなり無茶な使用法もありました(笑)。「リドル・レベル高すぎ。そんなの誰も思い付かねーよ。」って感じですわ。試写会場で配布されたチラシの中に、アイテムの使用法などを漏洩しないようにとのお達し(笑)が挟まれていたので、具体的な使用例は挙げませんが、かなり笑えます。ユマの演じるドクターが、何故生物学の博士だったのかは謎でした。ハイテク企業の中に生い茂る植物達と、ジェニングスの研究との因果関係は?原作には説明があるのかもしれませんが、映画を観る限りでは、違和感しか残りませんでした。総括的な感想としては、かなりバカバカしい映画です。ですがノリが軽く、テンポが速いので、何だかんだと言いつつ、最後まで楽しめました。真面目にSFを語りたい方にはお勧めできませんが、何も考えずに楽しもうという方ならOKかな。
Feb 27, 2004

「イノセンス」の特番が、明日2/28(土)10:30~11:25、日本テレビ系列で放送されます。裏話など色々興味深いお話も聞けると思いますので、どうぞお見逃し無く。関西地区は深夜枠でした。土曜日深夜2:25~放送です。今回「イノセンス」のプロデューサーとして、スタジオ・ジブリの鈴木敏夫氏が参加しています。何故プロダクションIGの作品に、鈴木氏が関わってくるのだろうと思ったら、押井監督と鈴木氏とは二十年来の知己なのだそうですね。鈴木氏が徳間書店の雑誌「アニメージュ」の副編集長を務めていた頃に知り合ったそうで。ついでに宮崎監督ともその当時からの知り合い。私、勝手に押井監督って、もっと若いと思い込んでいましたが、彼らと同年代だったのですね。当初「GHOST IN THE SHELL2」となる筈のタイトルを「イノセンス」と変更させたのも鈴木氏。前作は海外では絶賛されたものの、国内では十二万人しか動員できなかったとの事で、ヒットしなかった作品のパート2などで客が呼べるかと。なるほど、ご尤もです。映画と言うと、俳優や監督ばかりに脚光が当りますが、プロデューサーって重要な位置にあるんでよね。スポンサーを集めるのも、全部鈴木氏の仕事。当初鈴木氏は自分の仕事はスポンサー集めまでと思っていたようだったのですが、彼が引くと聞いたら、スポンサーも手を引くと言い出したそうで。「ジブリの鈴木」って、凄い影響力があるんだなぁとつくづく思いました。いつもぼーっと出来上がった映画だけ観て、何年かしたら新作が発表されるのが当たり前だと思っていましたが、コンスタントに作品を作り続ける事の大変さが少しだけ分かりました。どんなにクオリティーの高い作品を発表し、評価を得ようとも、興行的に採算が取れなければ次は無い。この「イノセンス」製作には、莫大な資金が投入されている訳ですから、成功しない訳にはいかないのですね。映画作りって厳しい…。ジブリ作品なら、ブランド名だけで結構集客力はあります。でもプロダクションIGという名は、海外のクリエーター達やアニメファンには有名でも、一般の知名度は低い。最近では「キル・ビル」でのアニメ・シーンを担当していたので、そちらで知った方もいらっしゃるでしょう。でもIGのブランドで、一般客を呼べる程、状況は甘くはないですよね。鈴木氏、本当に奮闘していらっしゃるご様子で。勿論押井監督も、方々回ってPRしてらっしゃいますが。世界でもトップレベルの技術を誇るジャパニメーションの発展の為にも、何とかヒットしてほしいものです。ドリームワークスが配給元になって、アメリカでの公開も決定しましたね。秋頃だそうで。あちらでは「GHOST IN THE SHELL2」のタイトルで公開されるとの事。アメリカでは「GHOST IN THE SHELL」がヒットしたので、これの「2」とした方が良いのですよね。なんかタイトル一つとっても、色々裏事情があって興味深いです。ところで映画版は原作とかなり違ってますけど、四月公開予定の同じく士郎正宗氏原作の「APPLE SEED」も、全然絵柄が違いますね。楽しみなんですけど、士郎氏の絵も好きなので、もう少し忠実に作ってほしいなぁと、個人的には思ったりしています。
Feb 26, 2004
映画の無料券が一枚残っているのですが、選択肢が「この世の外へ」か「ホテル・ヴィーナス」かなんですよね。「この世の外へ」は既に夜一回のみの上映になっているので、「ホテル・ヴィーナス」で良いかと思いかけたのですが、レビューが悲惨な状態…。私、韓国映画に草薙君が出演していると思い込んでいたのですが、これって完全に邦画なのですね。日本で韓国語の、しかも出演者の大半が日本人の映画を作って、何がしたいのでしょうねぇ。やはり無理をしてでも「この世の…」に行くべきだろうか。
Feb 25, 2004
"THE ONE" 監督・・・ジェームズ・ウォン出演・・・ジェット・リー、カーラ・グギーノ、デルロイ・リンドー、ジェイソン・ステイサム、他。・物語序盤・宇宙には125個のパラレルワールドが存在し、全ての人間もそれぞれの世界で別の人生を送っている。平行宇宙を違法で移動する者も居り、監督取締りをするのが、多次元宇宙捜査局=MVAである。捜査官のユーロウは、特権を利用して、他世界の自分を次々と殺していた。平行世界の自分を殺す度に、そのエネルギーを吸収し、自分のパワーが増すのである。123人目の自分を殺害したユーロウは、逮捕され刑務所に転送されかかるも、脱出に成功する。残る一人は、ロサンゼルス郡保安官ゲイブのみ。ユーロウは全能のパワーを持つ"THE ONE"となるべく、ゲイブの元へと向かう…。ジェット・リーがSFというのも不思議な感覚です。今後も色々なジャンルに挑戦してほしいですね。見所は序盤、パラレル・ワールドに居たユーロウの分身(?)達の写真(笑)。「ハリウッド・スターとして、こんな写真を全世界に公開して良いのか、ジェット・リー?」と心配してしまうような、恥ずかしい姿が何枚も…。ほんの数秒間のシーンですが、爆笑モノですので、是非観て下さい。この写真を観て初めて判ったのですが、ジェット・リーって、ナイナイの岡村に似ていますね。(周知の事実?)岡村が鬘を被っているのかと思いましたよ。普通のシーンでも、ふとした表情がそっくりで。映画はクライマックスがやはりカンフーで、ジェット・リーだから当然なのですが…、もう少し格闘を短めにしてくれたらなぁ。ジェット・リー同士の対決という変わった格闘シーンなのですが。一応見分けが付くように、片方が戦いの前に上着を脱いだのは、小技ながら笑えます。ユーロウ(ゲイヴ)は、超人並に滅茶苦茶強い時もあれば、普通の捜査官相手に互角に戦っている時もあったりと、パワーの差が目に付きました。でもこの手の作品は、ストーリーの整合性やディテールに拘らず、「マトリックス」のような遊び感覚の映像を楽しめば良いですね。ところでジェット・リーは「マトリックス」の出演オファーを蹴って、これに出たそうですが、「マトリックス」で格闘する彼も観てみたかったです。ユーロウの送られた先の刑務所が、物騒でなかなか良い感じでした。頑張れ、りんちぇ!
Feb 24, 2004
楽天、いきなり変わるな~。これがメンテの内容だったのか…。日記でよく選ぶテーマがすぐに選択できる仕組みは良いけど。カウンターまで何故変えるかな?それは置いといて。試写会のお話。「イノセンス」監督・・・押井守原作・・・士郎正宗「攻穀機動隊」出演(声)・・・大塚明夫、山寺宏一、大木民夫、竹中直人、田中敦子、他。・物語序盤・2032年、日本。テロや凶悪犯罪が頻発し、社会は出口の見えない混沌の中にあった。ネットワークが発達すると共に、各個人の電脳化も進み、人々は端末を使用せずとも、デジタル・コミニュケーションを図る事が可能になっていた。テロ犯罪を専門に取り締まる政府直属の機関・公安九課の刑事バトーは、過酷な任務に耐えうるよう、全身をサイボーグ化していた。ある日、愛玩用の少女型ロボットが、オーナーを殺害後に自壊するという事件が起こる。そして同様の事件が、相次いで起こっている事も判明。バトーは地方刑事上がりの相棒トグサと共に、この事件の捜査を開始する。ロボットのプログラムは自壊と同時に初期化され、全て失われていたが、「助けて」という音声だけは残されていた…。とても面白かったです~。想像以上に。前作の「GHOST IN THE SHELL」(1995)からの純粋な続編ですね。音楽も同じだったので、長いブランクの後でも、違和感無く連続性を感じられました。映像技術としては、格段にレベルアップしています。昨今の、特にSF映画を観ていて強く感じるのは、CGという媒介を通じて、実写映画とアニメ映画の境界線が年々曖昧になってきているという事です。違いと言えば、人物が生身の人間か絵に描かれたキャラクターかという点くらい。今作にもCGが多用されているので、何度も実写映画と混同しそうになりました。とにかく、映像の美しさ・デザインの華麗さには、見蕩れるばかりでした。冒頭の九龍城を思わせるような退廃的な裏町の雰囲気から、後半に出てくる市街のパレードシーンまで、アジアンテイストが散りばめられています。(この祭りのパレードシーンは絶美です。)もう一つ個人的に気に入ったのは、鳥の翼を持つ飛行艇のデザイン。物理的・現実的に飛ぶとは思えませんが、フォルムとして目を奪われました。ストーリー展開も、前作の「GHOST IN THE SHELL」が一作目という事もあって、その世界観の解説に終始しなければならなかったのに比して、今作ではロボットの暴走事件という主軸が一本通っていたので、非常に判り易くなっていました。精神世界や哲学的な会話は前作同様ですが、中核を修飾する枝葉のような位置にあったので、全てを理解できなくても判るという点が良かったですね。漢文や聖書や詩などの引用が多いので、かなり文学的素養が無いと、本当の意味で理解する事は困難だと思いますが。(ミルトンも出てきたし。他の引用の元ネタが判る方、解説して下さい。お手上げです…笑。)ただ前述のように、中心となるべき物語が存在しているので、小難しい理屈を抜いても、一本の娯楽作品として成立しています。難解な映画を覚悟していただけに、この娯楽的な仕上がりには驚きました。娯楽の要素も含みつつ、見応えのある作品に仕上がっていますが、アニメ映画という事で安易に子供連れで行くのは、絶対にNGです。高校生以上くらい(勿論賢い中学生・小学生も居ますし、大人でもオバカさんは居ますから、年齢で区分けするのは不適切かもしれませんが)、少なくともサイバーパンクSFの世界が普通に理解できる年になっていないと厳しい作品です。(上映が終了した時、開口一番「判んな~い」と素っ頓狂な声で叫んだOL風の姉ちゃんが居た事は留意すべき点です…笑。私の連れは、「前のより判り易い!」と、一言目の感想が私と同意見でした。)SF好きの方にはオススメですが、前作は必ず観てから出掛けて下さいね。
Feb 23, 2004
"BELLA MARTHA"監督・・・サンドラ・ネットルベック 出演・・・マルティナ・ゲデック、セルジオ・カステリット、ウルリッヒ・トムセン、マクシメ・フェルステ、他。 ・物語序盤・マーサは、ハンブルクのフランス料理店で働く有能なシェフ。しかしオーナーは彼女を“街で2番目のシェフ”と評し、彼女が精神科のカウンセリングに通う事を義務付けていた。マーサは嫌々カウンセリングを受けていたが、オーナーの評価には納得が行かない。優秀なシェフだが、客の批判には攻撃的に反論し、人付き合いも嫌うマーサ。そんなある日、マーサの姉が、娘と共に彼女の自宅を訪問する途中で交通事故に遭い、他界してしまう。父親とは音信普通で、マーサは姪のリナを引き取る事になった。マーサは人付き合いは苦手ながらも、精一杯リナの世話をしようとするが、リナは頑なに心を閉ざしていた。そしてレストランでは、オーナーがイタリア人シェフ・マリオを、マーサに相談も無く雇い入れていた。激怒するマーサだが…。ドイツ映画と知らず、突然俳優がドイツ語を喋り始めた時は驚きました。普段、あまりドイツ映画を観る機会が無く、生のドイツ語が聞けて嬉しかったです。ドイツ人気質って、日本人と結構共通していますよね。真面目で勤勉なイメージです。その昔は同盟を組んで、共に戦った仲ですし、他人とは思えません。それを言うならイタリアもお仲間か(笑)。でもイタリアは開放的でルーズな印象ですよね。その辺が、一番先に脱落した所以でしょうか(笑)この作品でもドイツとイタリアの気質の違いが、要所要所で取り上げられています。仕事熱心で職人肌、常に完璧を志し、自分にも他人にも厳格なマーサと、腕は良いが、万事大らかで時間にもルーズ、仕事も鼻歌混じりと、常にマイペースなマリオ。几帳面なマーサが、こんな男と馬が合う筈も無く、自分の支配する神聖な職場を乱されてお冠。更に職場の同僚達も、マリオに好意的で、気に食わない事この上なし。典型的昔気質な日本人である私は、マーサに同情してしまいました(笑)。「仕事は遊びじゃないんだよ。皆で仲良く和気藹々なんて、寝言言うな。」って感じですね。横道に逸れました。他人と関わるのが嫌いで、恋人も作らず独身を通しているマーサが、突如姪とは言え、子供を引き取る羽目に陥る困惑を想像すると、またまた他人事とは思えませんでした。まさにマーサな私は、もし自分が姪を引き取る状況に陥ったら、私も頭を抱えてしまうだろうなぁと、身につまされる思いでした。加えて、まるで自分の子供時代を見ているかのような、内向的且つ意固地な子供リナ。気の毒な状況の姪に、少しでも良い環境をと、不器用な空回りの努力を続けるマーサ。人付き合いが苦手でも、決して冷酷ではない女性像に、恰も鏡を見ているようで苦笑いでした。個人的に、私はマリオよりも、階下の住人の男性の方が好きだったんですけどね。邦題はちょっとイメージが合っていない気がします。何だかほのぼのした雰囲気を想像させて。
Feb 22, 2004
監督、ジョン・ウー。出演は、ベン・アフレック、ユマ・サーマン、アーロン・エッカートなど。SFサスペンスのようです。公式サイトはこちら。http://www.paycheck.jp/ベン・アフレックとジョン・ウー監督が、PRの為に来日します。記者会見は2月23日(月)との事です。3/13全国ロードショー。
Feb 21, 2004
"THE LORD OF THE RINGS: THE RETURN OF THE KING" 監督・・・ピーター・ジャクソン 出演・・・イライジャ・ウッド、イアン・マッケラン、ヴィゴ・モーテンセン、ショーン・アスティン、リヴ・タイラー、オーランド・ブルーム、ミランダ・オットー、ヒューゴ・ウィーヴィング、アンディ・サーキス、他。・物語序盤・ アラゴルンやガンダルフたちの活躍でサルマン率いる1万を超える軍隊に勝利を収め人間の国ローハンの人々を救った旅の仲間たち。メリーとピピンもエント族の助けを借りてサルマンが支配するオルサンクの塔を破壊、サルマンの封じ込めに成功する。しかし喜びも束の間、冥王サウロンは、もう一つの人間の国ゴンドールに20万もの軍を送り込む。中つ国最後の砦、ゴンドールを死守するため、旅の仲間たちはもちろん、長らく国交が途絶えていたローハンの人々も立ち上がる。一方その頃、サムと共にモルドールの滅びの山を目指して旅を再開していたフロドは、指輪の魔力にいよいよ押し潰されようとしていた…。今更、説明は不要と言った感じですが、漸く完結編とまみえる日が訪れました。第一部から長い道程でした。感慨深いものがあります。上映時間は203分、つまり3時間半近くある訳で、映画二本分と言っても良い位のボリューム。鑑賞後は、本当にもう満腹といった感覚でした。体調が優れなかった上に、満席で前から三列目というコンディションで臨んだ事もあり、途中倒れそうになりましたが(笑)、終盤にはすっかり指輪の世界にのめり込んでおりました。皆様もご鑑賞の際は、体調に万全を期して、少し早めに映画館へ出向いて、良席でゆったり鑑賞されますように。感想としては、面白かったとか何とか言う前に、「ああ、完結したなぁ」という安堵感やら満足感が一番でしょうか。勿論、面白いし圧倒的な映画でした。でも今更、そんな感想は不要ですよね。第二部までに、観客はとっくに淘汰されている訳で、肌に合わない人はそもそも映画館に出向かないでしょうから。指輪物語が代表するようなファンタジー・ワールドを愛される方には、もう無粋な言葉は不要です。という事で、私は勝手に思いを叫びます。「キャー、レゴラス王子~♪素敵~♪美しい~♪ラヴラヴアイラヴユ~♪」(笑)失礼致しました…。一作目を鑑賞以来、私め、エルフの王子様にハートをノックダウンされてしまいまして。二作目ではスケボーシーン位で、あまり目立たず残念だったのですが、今作では活躍してくれました。突進してくる巨大な象(?)に飛び乗って、上の敵を薙ぎ倒してゆくレゴラスは、限りなくお笑いシーンに近いのですが、王子ファンには感泣モノでした。監督さん、彼の見せ場を作ってくれてありがとう~!あと個人的に好きだったのがエオウィンですね。アラゴルンに片恋の姫ですが、姫様とは思えないツワモノぶり。巨体ドラゴン(?)をぶった斬り、人間には倒せないと言われていたサウロンの騎士の首領を打ち倒すとは。彼女の大活躍には感嘆いたしました。凄すぎる…笑。最後はファラミアと並んで良い雰囲気だったので、お気の毒だった彼と二人で、幸せになってほしいなぁなんて思いました。勿論、一番頑張ったフロドを忘れてはいけませんね。そして忠義者のサムも。何故そこまで、という位にフロドを守り抜くサムが健気で…。彼が居たから、フロドは使命を果たせたんですよね。あんな友人が居て、彼は世界一の幸せ者です。「貴方の重荷は背負えないが、貴方を背負う事はできる。」一度は自分を疑って見捨てようとしたフロドを、自分ももうボロボロなのに背負って歩くサムの姿に、胸が熱くなってしまいました。そうそう、この映画を観るまで、「王の帰還」というタイトルの意味を知らなかったんです。「王って誰?」とボケた事を言っていました(笑)。とにかく満腹です。本当に素敵な夢をありがとう、「ロード・オブ・ザ・リング」
Feb 20, 2004
2/28より全国ロードショー。"GOTHIKA"監督・・・マシュー・カソビッツ出演・・・ハル・ベリー、ロバート・ダウニーJr、ペネロペ・クルス、他。・物語序盤・ミランダは女子刑務所の精神病棟に勤務する精神科医。夫のダグラムは、この病棟の監督官であり、彼女の良き理解者だった。患者の一人であるクロエは、悪魔にレイプされると訴えていた。 ミランダは、クロエが過去に義父によって性的虐待を受けていた事による妄想だと診察。クロエは他人に信じてもらえない事がどれほど辛いか判るかと、ミランダを嘲笑した。その夜、ミランダは車で帰宅途中に、奇妙な少女と出会う。彼女は豪雨の中に立ち竦み、切り裂かれて血塗れだった。しかし助けようとミランダが触れた途端、彼女は炎を上げて燃え上がった。意識を失ったミランダが次に目覚めたのは、なんと精神病棟の一室の中だった…。ホラーと言うより、サスペンス色が強かったです。ジャパニーズ・ホラーの素材を取り入れても、やはり料理人がハリウッドの住人だと、こんな料理に仕上がってしまうのですねぇ…。見事に怖くないホラーになってしまいました。何故、下手に謎解き映画に走ってしまうのか?あと勧善懲悪の精神ときっちりとした起承転結。この要素を入れると、テレビの二時間ドラマのノリになってしまうのに…。それなりに楽しめましたが、まだまだ改良すべき課題が山積状態でしたね。ストーリー展開も無理があったり、筋が通っていなかったり、オチがあまりにも見え透いていたりと、困った点が目立ちました。一瞬、貞子動きをした幽霊も(笑)。何故あそこだけ貞子だったのか…謎です…。観るべき所は、女優陣の演技です。ペネロペ・クルスが異彩を放っていました。これまでは色気を売りにしている役が多かったのですが、今回はすっぴんで新境地を開拓しています。女優には少しでも自分を美しく見せたいという願望があるので、なかなか醜い姿を晒してはくれないのですが、プロ根性を見せて思い切った顔で出ていました。苦手な女優だったのですが、少し見直しましたね。ハル・ベリーもこの映画では、セクシーさはかなぐり捨てて、追い詰められる精神科医を演じていました。彼女達の体当たりの頑張りに拍手を送りたいと思います。観終わった後、かなり疑問も残るのですが、展開がテンポ良く進むので、観ている間は飽きませんでした。映画館で観るとちょっと損した気分かも…。ホラーは取り敢えずチェックという方にだけお勧めしておきます。
Feb 19, 2004
原作・士郎正宗(「攻穀機動隊」講談社刊) 押井守監督のアニメ作品です。「GHOST IN THE SHELL」の続編ですね。当初は「GHOST…2」のタイトルとなる予定だったとか。興行的にはかなり疑問ですが、難解且つ強烈な押井ワールドが展開される事でしょう。オフィシャル・サイトはこちら。http://www.innocence-movie.jp/index1.html
Feb 18, 2004
"BLACK HAWK DOWN" 監督・・・リドリー・スコット 出演・・・ジョシュ・ハートネット、ユアン・マクレガー、トム・サイズモア、サム・シェパード、エリック・バナ、オーランド・ブルーム、他。 ・物語序盤・ 1993年、ソマリアでは部族間の争いが頻発し、内戦が泥沼化していた。中でもアディード将軍率いる部族は、他の部族を圧迫し、援助物資などを奪い独占していた。これに業を煮やしたアメリカ・クリントン政権は、アディード派の本拠地への奇襲攻撃を空と陸から仕掛ける事に。当初作戦は二三時間で完了する予定だった。しかし敵の激しい反撃に合い、アメリカ軍は苦戦を強いられる羽目に。ヘリコプター部隊、ブラックホークも一機また一機と撃墜され、特殊部隊は武装した市民達に追い詰められてゆく…。長いですね…145分は。戦闘シーンは臨場感があって見応えがあるのですが、如何せんストーリー的には至極単調なので、流石に終盤は見飽きた感がありました。映像が良いですね。特に美しいと思ったのは、ヘリコプターの飛行シーン。海岸線を並んで飛行するヘリ部隊には、荘厳な美しささえ感じました。黒鷲というよりは、アブのような黒い昆虫を思わせましたね。市街地を超低空で滑空するヘリコプターは迫力満点。その他、銃撃戦も緊迫感があって興奮しましたね。本当にお腹いっぱいの戦闘シーンでした。ただ、この映画って、結局何だったんでしょう?実際の戦闘をドキュメンタリー風として表現したと言うには、やはり描写がアメリカ寄り過ぎますし。(ソマリア側の軍勢はエイリアン同然の扱い…。)という事は、プロパガンダでしかないのでしょうかね?若しくは、アメリカの自慰映画。今の時期に観ると、余計にそう感じてしまいます。序盤、兵士達が何故ソマリアへ来たのかと会話し合っていた場面。「敵を倒すためさ。」そもそも敵など何処に存在するのか?「何か貢献したいんだ。」人々がアメリカに望む一番の願いは、街を破壊せずに帰国してくれる事です。という事で、観終わって残った感想は、アメリカって傍迷惑な国だよなぁという気持ちだけでした(笑)。例えるなら、近所のチェック魔おばさんみたいな存在。ゴミの出し方が悪いとか、ペットの飼い方がなってないとか、逐一他人の行動を監視して、注意して回るタイプの人。(勿論、悪い事を指摘する人は必要。でも度を超した人って居るでしょ。)口煩いだけなら無視すれば良いですが、これが武装して他人の家を攻撃してきた日にはたまったもんじゃありません。世界の警察を自認しているのか、世界中のけしからん国をぶっ壊して回っていますが、本当にどう収集をつけるつもりなんでしょうかね。この映画を観て、アメリカ上層部の無計画ぶりに、憤りを越えて空しさを感じました。現地で戦っている兵隊達は、仕事ですし、戦闘が始まれば戦うしかない。彼等一人一人を責めても仕方の無い事です。私だって、戦場に行けば銃を持って戦います。殺されるなら、やるしかないですもの。他人の国は他人のもの。そろそろ目を覚ましましょうよ、アメリカさん…。他人の領域に武装して侵入し、18人殺されましたと大騒ぎされても、全く同情の念は起こりません。普通に暮らしていて、突然彼らに殺害された千人以上のソマリア人の方が、何倍も気の毒ですって…。ストーリーとして心を打たれるものは何もありませんでしたが、若手俳優達の共演は美味しかったかな。でも残念ながら、皆、同じ軍服で誰が誰か分からないんですよねぇ。それにしても、オーリィ、カッコ悪すぎな役…。
Feb 17, 2004
たまにはプライベートな話。大した事じゃないけど。携帯電話の機種を変更しました。私、これまで、番号そのままで機種変更をした事が無かったんですよ。というのも、新規加入よりずっと費用が掛かるから。なので携帯を変えたい時は、契約を解除して、新規契約をしていました。まあ、携帯会社を変えてみたいという気持ちもあっての事だったのですが。で、今回は長く使ってポイントが溜まっていたので、無料で機種変更できるよ、という葉書に釣られて変えてみました。かくして私もカメラ付き携帯を持つ身とあいなりました。←遅っ!すみません、時代遅れな奴で。第三世代携帯がどうとか言われている今になって、やっと写真が撮れる事に喜ぶとは…笑。でも写真が撮れるのは楽しいんですが、今迄持っていた携帯より格段に大きくて重いんです。前の機種に決めた時、とにかく折りたたみ式が厭だったので、時代の波に抵抗して折らないタイプを選んだのですが、今回は選択の余地無しだったので。新品に変更して御機嫌というより、使いづらいなぁというのが実感です。思わず関西圏で放映していた某携帯会社のCMの松本人志の台詞に共感。「話せればいいやん。電話やし。」結局(私は)使わない機能の為に、妙に太ってしまった携帯クン。携帯にイヤホン突っ込んで、音楽聴くなんて有り得ん(笑)多分廃棄されるまで、この機能が私に利用される事はないでしょう。結論。携帯は軽くてスリムが一番だぁ。
Feb 16, 2004
「ゴシカ」ホラー専門の映画制作会社ダークキャッスルの新作です。公開は2/28。出演は、ハル・ベリー、ペネロペ・クルスなど。オフィシャル・サイトはここ。http://www.warnerbros.co.jp/gothika/ ペネロペがホラーって、凄く不思議な感覚がしませんか?ハリウッド産ホラーも、ジャパニーズ・ホラーの影響で、怨念とか普通に扱うようになってきましたね。怖いと良いのですが。取り敢えずホラーファンだからいっときます。それより「指輪」の完結編に行きたい…。
Feb 15, 2004
"HEDWIG AND THE ANGRY INCH" 監督・・・ジョン・キャメロン・ミッチェル 出演・・・ジョン・キャメロン・ミッチェル、マイケル・ピット、ミリアム・ショア、スティーヴン・トラスク、他。・物語序盤・ヘドウィグは男から女に性転換した売れないロックスター。昔自分が育てたスター、トミーに曲を奪われ、彼を告訴しているが、全く相手にされていない。ヘドウィグは少ない観客に向かって、自分の半生を綴った魂のロックを歌い続ける。冷戦時代の東ドイツに生まれた少年ハンセル。アメリカ兵だった父親は、彼に性的な悪戯をして、家を追い出された。母と二人暮らしのハンセルの夢は、自由の国アメリカでロックスターになること。成長したハンセルは、米兵から結婚を申し込まれ、性転換手術を決意する。しかし手術ミスで股間には“怒りの1インチ(アングリー・インチ)”が残ってしまう。更に渡米後、夫である米兵にはあっさりと捨てられ、異国で苦労の日々を送る。母親の名ヘドウィグと名乗り、ロックバンドを結成する彼だが…。オフ・ブロードウェイで上演され、ロングランヒットとなった同名ロック・ミュージカルを、舞台同様ジョン・キャメロン・ミッチェルが監督・脚本・主演で映画化した作品。実は小生、観るまで、ミュージカル映画だと知りませんでした(爆)。以前、私の苦手な映画ジャンルは、コメディとロマンスだと書きましたが、もう一つ苦手な物がありました。そう、ミュージカル映画です。ミュージカルは好きです。映画も好きです。でも映画でミュージカルをする必然性が見出せないのです。だって歌は、生で聴いた時、初めて心が伝わるものだから。特にミュージカルのような、物語性やメッセージ性の強い歌は。という事で、ちょっとつらかったです…。でもジョン・キャメロン・ミッチェルの歌とルックスには圧倒されます。凄く凹凸の激しい顔立ちなのですが、時々本当に美しく見えたりして不思議でした。歌はロックなので、ノリノリで聴けます。妙に惹かれたのは、ヘドウィグのパートナー。ヒゲ面の女性です。男装しているのですが、歌声は完璧に女で。うーん、やっぱり舞台で観たいわ、こりゃ。
Feb 14, 2004
監督・・・佐藤信介 アクション監督・・・ドニー・イェン 原作・・・小池一夫、上村一夫 出演・・・釈由美子、伊藤英明、佐野史郎、真木よう子、長曾我部蓉子、嶋田久作、他。・物語序盤・500年間、鎖国政策が続いているとある国。かつて隣国で近衛兵として皇帝に仕えていた建御雷家は、帝政の崩壊に伴って国を追われ、この国に逃れてきた。しかし誇り高き建御雷家も、今では武術や格闘の腕を頼りに、金で人を殺す暗殺集団と成り果てていた。一族の娘・雪も、そんな刺客の一人だった。裏切り者ならば、たとえ仲間でも冷徹に始末する雪。しかしある時、雪は自分が建御雷家の直系の姫であり、かつて首領の白雷が自分の母親を殺害した真犯人である事を知らされる。雪は白雷を討とうとするが失敗し、裏切り者として仲間に追われる身に。偶然通りかかったトラックの荷台に忍び込み、難を逃れる雪。そのトラックを運転していたのは、反政府組織の活動家・隆だった。隆は雪が自分を抹殺しにきたと思い、初めは警戒するが、結局彼女を匿う事に…。原作は小池一夫氏だったんですね。映画化は二度目で、以前の主役は梶芽衣子さん。「キル・ビル」の元ネタで主題歌「修羅の花」も使われていたので、原作コミックも再版されて何よりです。実は梶芽衣子さんの映画とは、全く関係無い作品だと思っていたんですよ。なので、先ずその事実に驚きました。とは言え、この映画は原作のネタを借用して作った、全く違う内容の代物なのですが…。一言で言うと、ファンタジー・アクションですね。ドニー・イェンがアクションを指導しているだけあって、格闘シーンはかなりの出来栄えでした。切れが良くて、香港映画のカンフーシーンみたいです。カメラワークなどで補っている部分もありますが、俳優さん達の体当たりのアクションは賞賛に値します。釈ちゃんも、マジで痛そう…と思うシーンが多々あり。多分、撮影中は生傷が絶えなかった事でしょう。以前「スカイハイ」で釈ちゃんのアクションを観た時は、「所詮、この程度か…」と失望したのですが、これで評価されていた事に漸く納得。アクションは凄かったのですが、映画の雰囲気は驚くほど静かでした。ストーリー的には違うのですが、アニメ映画の「人狼」http://www.production-ig.co.jp/anime/jin-roh/ みたいな雰囲気だと思いましたね。あれも反政府テロ組織が出てきて、残酷で血生臭い世界でありながら、作品は「静」そのものでした。まさに、この映画も「静」です。両親を殺され、そのトラウマで精神を患った妹と共に暮らし、非合法組織の活動家として、テロを行ってきた隆。罪悪感も感傷も無く、命令に従ってマシンのように人を殺したきた雪。この二人の交流の場面は、正直言って、かなり間延びして退屈でした。あそこまで淡々に徹するのなら、もう少し短めにした方が良かったかもね。救いの無いラストと言うか、所詮ほんの少しの間、人生が交差しただけの二人だから、とでも解釈すべきなのか、はたまた言葉を変えれば「単なるほったらかしエンド」も、わりと好きでしたが。いや、しかしあの後、雪はどうなったんでしょうね?城所は、あのままで良いのか(笑)?
Feb 13, 2004
うーん、最近、またまた日記書きたくない病が再発。PCの電源を入れるのも億劫ですぅ。未読メールが溜まる溜まる。みんな読まずにゴミ箱直行ぢゃ。でも大事なのは読んでますよ。"Driving Miss Daisy" 監督・・・ブルース・ベレスフォード 出演・・・モーガン・フリーマン、ジェシカ・タンディ、ダン・エイクロイド、パティ・ルポーン、他。 1989年アカデミー賞作品、脚色、主演女優(ジェシカ・タンディ)、メーキャップ賞受賞。・物語序盤・ 1948年。元教師で未亡人のデイジーは、気丈で独立独歩な性格。かなりの老齢だが、自ら車の運転もこなす。しかしある朝、自宅で車の操作を誤り、隣家の池に突っ込んでしまった。母親を案じた息子ブーリーは、彼女に専属の運転手ホークを雇う事にした。しかし典型的なユダヤ人で、慎ましさを美徳とするデイジーには、運転手を雇うなど金持ちを見せびらかすような下品な振る舞いとしか思えない。暫くはホークを拒否していたデイジーだが、彼の気さくで人懐っこい性格に、次第に心を許してゆく。 久し振りに観ました。運転手役はモーガン・フリーマンだったのかと、今から観ると感銘を受けますね。ジェシカ・ダンディの、頑固だけど心根は優しいお婆さんと、それを見透かしてまるで子供をあやす保護者のような運転者との関係が良いです。物語としては、別に何か劇的な事件も起こらず、ほのぼのと温かい雰囲気に終始しています。でも所々、人種差別の問題を伺わせる表現もあり、それがさり気無いだけに、逆に心に残るというか。ユダヤ人の老婦人と黒人の初老の運転手。どちらもアメリカ社会では、差別される立場にある人達なんですよね。二人がデイジーの兄の自宅へ向かう途中、車を停車させて昼食を食べている所へ、巡回中のパトカーが現れ、二人に職務質問をする。耳慣れない名前だと言われ、ドイツ系の姓だと答えるデイジーに、彼女のように誇り高く裕福な階級にある婦人でも、自分がユダヤ人である事に蟠りがあるのだなぁと、複雑な思いがしました。終盤には、才気煥発だったデイジーが痴呆症に陥り、人生の終焉の侘しさをひしひしと感じましたね。それでも長い時間を共に過ごしたホークとの記憶は、時折彼女の心に鮮やかに蘇る…。今更ですが、しみじみとした良い映画でした。
Feb 12, 2004
PSのゲームソフトです。基になったのは、ジュネ&キャロ監督の同名映画なのですが、残念ながら、私はまだこの作品を観る機会に恵まれていません。独特の雰囲気を醸し出すダーク・ファンタジーに仕上がっていると思うのですが。ソフト自体も、大して数が出回っていないと思いますし、今更こんな古いゲームをプレイする方も稀有だと思いますが、私の別宅にて攻略ページを作りましたので、もしも行き詰まったまま放置されている方がいらっしゃいましたらご利用下さいませ。・レヴュー・世界観や物語の理解には、やはり映画を鑑賞した方が宜しいようで。 ストーリー展開をかなり省略しているので、ゲームだけやると、結局何だったのか分からないまま終わる可能性は大きいですね。 謎解きは非常に困難で、アイテムも見付けづらい。 必死に考えるのが好きな方には向いていますが、大抵の人はあまりの難しさに途中で挫折するでしょう。 全体のボリュームが少ないのが印象に残りましたね。 あれこれ考える時間を除けば、純粋なゲーム時間は1~2時間程度ではないでしょうか。 唐突なラストにも呆然とします。 いよいよこれからがクライマックスかと思った途端、ムービーが始まり、そのまま終わってしまいます。 かなり肩透かしな終わり方でした。 問題点は色々ありますが、第一にメモリーカードの必要ブロック数。 15ブロック。つまりPSのメモリーカード一枚分です。 これは極悪非道でしょう。 即死パターンも用意されているので、セーブせずにエンディングまでプレイするのは危険ですし…。 ボタンの使い分けが複雑な点も、慣れるまでは戸惑います。 更に探索型ゲームでありながら、声優の台詞がうるさいという欠点が。 調べようとボタンを押す度に、「無理に決まってるわよ」などの無意味な台詞を発します。 何も無いなら、文字で表現するか、若しくは黙っていて下さい。 「何もできないわ」を連呼されると、イライラします。 グラフィックはPSソフトとしては綺麗な方だと思いますね。 人物は荒いですが、町並みなどは丁寧に描かれていて、独特の雰囲気を醸し出していました。 なかなか面白かったですよ。 レアなソフトなので、中古屋でもあまり見掛けないでしょうが、謎解きを愛する方はどうぞプレイしてみて下さい。
Feb 11, 2004
"Two Bits" 監督・・・ジェームズ・フォーリー 出演・・・ジェリー・バローン、メアリー・エリザベス・マストラントニオ、アル・パチーノ、パトリック・ボリエロ、他。 ・物語序盤・ 1933年、南フィラデルフィア。アメリカは大恐慌による不景気に喘いでいた。12歳のジェンナーロは、祖父ガエタノと母ルイザの三人暮らし。祖父は毎日を庭の椅子に腰掛けて過ごし、自分が死んだら、いつも持っている25セントを、遺産としてジェンナーロにやるというのが口癖だった。ジェンナーロは新装の映画館ラパロマの入場する為に、25セントを今すぐ欲しいが祖父はくれない。仕方なくジェンナーロは、自分で25セントを稼ごうと決心する。しかし街へ出掛けるものの、大人でも職の無い時代に、子供が働ける場所などない。帰宅した彼を待っていたのは、倒れて医者に診察を受けている祖父だった。ガエタノの体は最早、手の施しようがないような状態だったのである…。「ニューシネマパラダイス」のような雰囲気です。映画館に行きたくて仕方ない子供と、それを見守る老人という設定が。舞台はアメリカですが、イタリアの移民ですし、どうしても被りますね。でも祖父役のアル・パチーノが抑えた渋い演技を見せています。子役のバローンも上手い。ほのぼのと心温まり、少し切なくなるような映画が好きな方なら、ご覧になると良いとおもいます。天国のお話が好きでしたね。人間が生まれると、神様は天国にその人の家を作り始める。その人が善行をすれば、レンガを一つ積み、悪行を働けば、レンガを取ってしまう。善行を重ねれば、天国で立派な家に住めるという訳です。何気ない祖父と孫の会話の端々が心に残りました。「年寄りは死ぬ時、苦しくないって本当?」「生きている間に充分苦しんだからな。」など。他にも色々、取り立てて目を引く場面ではない所に、少し洒落た台詞が散りばめられています。作品はたった一日の出来事だけを描いています。しかし、この日に経験した出来事を、少年は一生忘れる事はないでしょう。ラストも心地良かったです。
Feb 8, 2004
"THEY" 監督・・・ロバート・ハーモン 出演・・・ローラ・レーガン、マーク・ブルカス、イーサン・エンブリー、ジョン・エイブラハムズ、ダグマーラ・ドミンスク、他。・物語序盤・ ビリー少年は夜が怖かった。暗くなると「奴ら」が来るのである。母親は単なる子供の妄想と笑っていたが、寝室で一人になったビリーは「奴ら」に襲われた…。それから十数年後。大学院で心理学を専攻しているジュリアは、卒業を控え修士論文の作成に追われていた。しかし恋人の救急医療士ポールと仲睦まじく、明るい未来を約束された幸せな毎日。ある晩、ポールと共に過ごすジュリアに、幼馴染みのビリーからすぐに会いたいという電話が掛かってくる。ビリーは精神を患っており、ひどく怯えた様子だったので、ジュリアは彼の待つ食堂へ向かう。しかしビリーは憔悴しきった表情で、意味不明の言葉を残し、ジュリアの眼前で拳銃自殺を遂げてしまった。ビリーの葬儀の日、ジュリアはサムとテリーと知り合いになる。彼らは自分達もビリーと同様に、かつて夜が怖かったと話し、ジュリアも同じだった事を聞いていたと言う。ビリーの自殺以来、精神的に不安定になったジュリアは、子供の時に感じていた暗闇への恐怖を再発させてゆく…。何故邦題を敢えて「インプラント」に変えたのでしょうね?"THEY"で良いと思うのですが。インプラントその物は飽く迄小道具であって、メインは「奴ら」ですから。ホラー愛好家として一応チェックという感じで、あまり期待はしていませんでしたが、結構楽しかったです。大抵アメリカ産ホラーでモンスター系の作品は、序盤はそれなりに怖いけれど、途中でモンスターの姿や正体が判明してしまうと、単なるドタバタ映画に変わってしまうというのが通例です。しかしこの作品は、全編通じて然程怖くもないけれど、ずっと最後までテンションが下がらないという印象でした。という事で、尻窄み竜頭蛇尾型ホラーより、私は面白いと思いました。一応「奴ら」の姿は画面で観られるのですが、詳しい説明が無いのですよね。「恐怖とは理解できない対象に対して抱く感情である」という恐怖のセオリーを守っているので、最後まで一定レベルの不気味さを維持する事ができたのでしょう。何でも徹底的に説明されなければ消化不良だと考える方には、逆にマイナス点になるかと思われますが、私は「謎の謎たる所以は、それが謎であるから」と考えておりますので、こういう曖昧な表現は大好きです。あのラストも、私は好き。人間は基本的に弱い種族なので、モンスターに敵う筈がないのです。それが雲霞の如く大群で襲ってきた日には…、お手上げするしか道はありません。往生して食されましょう(笑)地下鉄のシーンが「サイレント・ヒル3」っぽかったです。無人の地下鉄って気味が悪いですよね。あまりに次々と都合よく消えてゆく灯りに、少し違和感がありましたが、あれは「やつら」の仕業なので非科学的でもいいのかな。
Feb 7, 2004
"BLADE II" 監督・・・ギレルモ・デル・トロ 出演・・・ウェズリー・スナイプス、クリス・クリストファーソン、レオノア・ヴァレラ、ルーク・ゴス、ロン・パールマン、トーマス・クレッチマン、ドニー・イェン、他。・物語序盤・ヴァンパイアと人間の混血であるブレイドは、ハンターとしてヴァンパイア達を狩っていた。 武器発明の天才スカッドを相棒にヴァンパイア達と戦うブレイドは、かつての相棒ウィスラーを救うべく、ヴァンパイアの巣窟に忍び込む。ウィスラーはヴァンパイアウィルスに侵されていたが、血清注射で何とか回復する。ある日ブレイドの元に、宿敵ダマスキノスの娘ニッサが現れ、休戦を持ちかけてきた。彼女の誘いに応じてダマスキノスに対面するブレイド。ダマスキノスによれば、ヴァンパイア達は新種のヴァンパイア、リーパーズの出現によって、窮地に追い込まれているとの事だった。ヴァンパイアが全て根絶やしにされれば、次なる標的は人間達であると言われ、ブレイドはヴァンパイア達と協力して、リーパーズと戦う事に…。前作も観ましたが、個人的には前作の方が面白かったかな。宿敵である筈のヴァンパイア達とブレイドが協力して、新たな敵と戦うという展開自体に、裏切られた気分というか呆れてしまいました。戦闘は結構楽しめましたが。格闘、剣術、銃撃と、別にヴァンパイアじゃなくても同じか?、という戦闘が繰り広げられます。でもこの辺は、それなりにです。それが白けてしまうのは、やはり骨格となる物語に説得力が無いせいでしょうね。リーパーズの口の造形は、エイリアンに似ていました。あのネバネバした感じや、開いた口から吸血口が伸びてくる感じなど。部隊を引き連れての戦闘シーンも、「エイリアン2」に被りましたね。内通者の正体は、展開として無理があったと思います。前にあったシーンを覆す形になっていますから。笑えたのは、ブレイドよりも誰よりも、タフな爺さんのウィスラー。彼の打たれ強さには驚きます。かなり殴られたり、吹っ飛ばされたりしてますよ。ヴァンパイアよりも強靭な老人、彼は一体何者…?ブレイドというキャラクターはカッコ良いと思うので、もう少しストーリーに拘ってほしいですね。もし次回作があるのならば。
Feb 5, 2004
"CRIME & DIAMOND WHO IS CLETIS TOUT?" 監督・・・クリス・ヴァー・ヴェル出演・・・クリスチャン・スレイター、ティム・アレン、リチャード・ドレイファス、ポーシャ・デ・ロッシ、他。 ・物語序盤・トレバー・フィンチは、場末のホテルの一室で椅子に縛られていた。彼を捕らえた殺し屋・毒舌ジムは古い映画をこよなく愛する男だった。フィンチは自分にも映画ばりの面白い物語があると話す。話で自分を楽しませている間は殺さないと言うジムに、フィンチは身の上話を始めた。マイケルは手品師の扮装をした窃盗犯。見事なトリックで銀行の金庫からダイヤモンドを盗み出した。幼い愛娘と共に、それを大木の根元に埋めるマイケル。それから二十年余りの月日が流れた。マイケルとフィンは同じ刑務所に収容されていた。フィンはマイケルの脱獄の手引きをするが、行きがかり上、一緒に脱獄する事になってしまった。フィンの昔馴染みの男に頼んで、新たな身分を貰う二人。フィンチがなりすましたのは、マフィアの次期ボスを恐喝して殺されたタウトという男だった。その後、娘テスと再会したマイケルは、フィンと三人でダイヤを掘り返そうと持ちかける。しかし殺した筈のタウトが生きていると誤解したマフィアは、彼を襲撃しに来る。その銃撃に巻き込まれ、マイケルは命を落してしまった…。小振りですが、可愛らしくて面白い作品でしたね。コメディ的な要素もありますが、馬鹿馬鹿しくて興醒めする程でもなく、程よい感じでした。そしてサスペンスとしても面白いです。とても困った場所にあるダイヤモンドを、どうやって取り返すのか。その辺の手腕も、なるほどと感心しました。ダイヤモンドの奪還とマフィア絡みの事件が、上手く絡み合っていて、脚本の巧みさも感じましたね。犯罪モノですが、見終わってほのぼのします。同時に確りサスペンスで。なかなかの拾い物でした。ところで日本でも別人になりたい場合、身分を買う事が出来ますが(勿論、違法です…)、十万~二十万くらいが相場だと聞きました。でも綺麗な身分は、やはり高値らしいですが。そういう話を聞くと、私も別人になりたい願望が疼きますわ。でもこの映画を観て、もし買うのなら、少々値が張っても、経歴に傷の無い身分を買うべきだと実感。主人公みたいな羽目に陥ったら目も当てられません(笑)
Feb 3, 2004
"MYSTIC RIVER" 監督・・・クリント・イーストウッド Clint Eastwood 原作・・・デニス・ルヘイン『ミスティック・リバー』(早川書房刊) 出演・・・ショーン・ペン、ティム・ロビンス、ケヴィン・ベーコン、ローレンス・フィッシュバーン、ローラ・リニー、他。・物語序盤・ ジミーとショーンとデイブ、三人の少年が路上で遊んでいる。少年達はまだ固まっていないコンクリートの上に、自分達の名前を刻んだ。それを見咎めた警官は彼等を叱咤する。そしてデイヴ一人を車に乗せ、何処へともなく走り去った。警官と思われた男達は偽者で、少年を拉致して性的暴行を加える犯罪者であった。デイヴは四日後、監禁場所から自力で生還した。それから二十五年後。事件以来三人は疎遠になり、顔を合わせれば挨拶する程度の関係だった。それぞれに家庭を持った三人。ある日の深夜、デイヴは血塗れで自宅に戻る。驚く妻に強盗に襲われて怪我をしたと話すデイヴ。彼は反撃した時に、相手を殺害してしまったかもしれないと怯えていた。ジミーには死別した前妻との間に娘が一人居た。仲の良い親子だったが、娘は恋人が居る事は秘密にしていた。そしてある日、彼女は公園で遺体となって発見される。半狂乱のジミーは仲間を使って、独自に犯人探しを始めた。FBIの捜査官となっていたショーンは、この事件を担当する事に。娘の交際相手だった青年を調べるものの、全く手掛かりは無し。その内、事件のあった晩のデイヴの不審な行動がFBIの知る所となり、彼が容疑者として捜査線上に浮かんできた…。アカデミー賞にもノミネートされていますね。でも作品賞にはどうでしょう。個人的には、それほど光るものは感じませんでした。アメリカの暗部を描いたという事ですが、暗黒の闇が伝わる程の痛々しさは無く、少し中途半端な気がしました。まあ、アメリカの実情を反映してのノミネートでしょうかね。メインの俳優陣三人のキャスティングに、少し意外性があります。トラウマを背負って、内包した闇を隠しつつ生きる人物には、ケビンやショーンの方が連想しやすいのですが、ティム・ロビンスなんですよね。そしてFBI捜査官がケビン・ベーコンで。ショーン・ペンは悪役顔ですが、父親を演じていると確り父親でしたけど。ブラックな映画は好きなので、シニカルなラストでも大抵面白いと感じるのですが、この作品は納得の行かない気分が残りました。ショーンの行動や心情が、深く描写されていなかったのが原因でしょうかね?彼の性格が今ひとつ伝わらず、結果的に彼の思考パターンや行動決定の基準を把握できませんでした。そして「ひょっとして、このままで終わる?」と終盤近くに考えていたら、見事にそのまま終わってしまいました(笑)。見逃すのは良いんですよ。でも彼が見逃すに違いないと、私は確信できなかったので、その辺がもやもやした遠因かなと。結局の所、事件として認識されたものには対処するが、誰も気付いていない犯罪を自ら暴いて法の下に晒そうと迄は思わない人物なんですね。私が嫌悪感を感じたのは、ジミーの奥さんですね。死んだのは継子だし、別にそんなに悲しくないでしょ。まあ、それは個人差があるとして(笑)。亭主のする事は、全て正義という考え方が実に不愉快ですねぇ。悪い時は悪いと叱りましょうよ。殺人まで肯定しないで下さい。怖いです、アナタ。今後彼の出費は月に千ドルになるのですから、家計にも影響が出るでしょ(笑)。賢夫人ならば、経済的な問題も包括的に視野に入れて行動しないと。闇雲に夫唱婦随じゃいけません。それにしても、ミスティック・リバーには、色んな恐ろしいものが沈んでいるようですね。濁った水は濁ったままにしておくのが無難というものでしょう。
Feb 2, 2004
"LOVE ACTUALLY" 監督・・・リチャード・カーティス出演・・・ヒュー・グラント、リーアム・ニーソン、コリン・ファース、ローラ・リニー、エマ・トンプソン、アラン・リックマン、キーラ・ナイトレイ、ローワン・アトキンソン、他。・物語序盤・ クリスマスを目前に控えたロンドン。初老で落ち目の歌手ビリーは、かつての自分のヒット曲の一部の歌詞をクリスマスに因んだものに変え、再起を掛けたカバー曲を発売する。首相に就任したばかりのデヴィッドは、国務に励むべき時に、新米秘書のナタリーに一目惚れ。デザイン会社に勤めるサラは、社長のハリーから、入社以来片思いをしているカールに思いを打ち明けるべきだと助言されて、勇気を出そうとするが、いざとなると怖気づいてしまう。一方ハリーは、デヴィッドの妹であるカレンと三人の子供達に囲まれ、円満な家庭を築いているものの、部下のミアに誘惑されて心が揺れる。カレンの旧友であるダニエルは、最近妻に先立たれて悲嘆に暮れ、更に義理の息子との関係にも悩んでいた。十九人が織り成す愛のアンサンブル。その他に登場するのは、親友の花嫁に密かに思いを寄せている青年や、言葉の通じないポルトガル人の家政婦に恋心を抱く作家、エロティックなシーンを演じるスタントインの俳優カップル、イギリス女性に相手にされず英国アクセントでアメリカ女性をナンパしようと目論む若者、などです。お正月もとっくに過ぎた今になって、メリークリスマスと言われても、なんだか間抜けな感じです。年内の公開は出来なかったのでしょうか…。恋愛という事でヴァレンタインデーに無理矢理こじつけていますが、やはり時期外れの印象は否めませんね。脚本は、これだけの人数を、よくも無理なく纏めたものだと感心しました。その手腕に拍手を送ります。イギリス映画なので、品良く仕上がっていますね。少々下ネタも混じっていますが、ベタベタしていません。個人的に、恋愛物とコメディー映画が苦手で、最も苦手な物がラブ・コメという私なので、かなり厳しいものがありました。でもラブ・コメ好きの方にはたまらない一品ではないでしょうか。ラブ・コメ嫌いにも、別の意味でたまらない一品なのですが…笑。とにかく、ラブ・コメ映画の美味しい所やクライマックス・シーンだけを抽出して繋ぎ合わせたような映画です。深いストーリーも無いので、大して語るべき論点もありません。軽くて甘々の映画が観たい方はどうぞ。恋愛にときめく若い女性か、いつまでも恋していたい精神的に若いマダムか、もしくはカップル(男性は後のお楽しみの為に我慢しようね)のデート用でしょうね。チラシにある「ラブアクチュアリー度チェック」で、世界が灰色に見えていると診断されるような人は間違っても観ない方が賢明でしょう。例えば、私みたいな奴ね。途中で「あ~、つまんねぇ」と嘆息する事請け合いですので。一番好きだったのは、落ち目の歌手ビリーですかね。ボディダブルのカップルは、個人的にはわりと好き。アメリカ女はイギリス訛りに弱いと信じ込んで、アメリカまでナンパしにいくバカ男も好き。(でも実際にモテモテだったのは面白くないぞ。ボコられる位のオチにしてほしかったです。)あと、初恋に悩む子供も可愛いですね。ローワン・アトキンソンは出番が少なかったので、少し驚きました。ヒュー・グラントの、ハンサムで独身で一点の曇りも無い英国首相のキャラクターは、流石にラブコメでもダメでしょう。コメディに有り得ないと突っ込むのもバカだけど、その設定なんとかして下さい。 彼に関するパートで、一つだけシンパシーを感じたのは対米感情。反対意見を言いたくても、相手の顔色を伺うしかないのは、日本もイギリスも同じなのですね。
Feb 1, 2004
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