日本語で話そう

July 9, 2024
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テムジンお父さんはリタイア後の夏の間は首都の家と別荘地のゲルと行ったり来たりして楽しんでいる。

家では家政婦さんがご飯作るからゲルの時だけ自分で作るんだそうだ。それにしては料理上手。田舎を楽しんでいる割にはゲルの中でずっとテレビつけっぱなし。

ヤクのヨーグルトを牧民のところに車でもらいに行くからと言うので付いて行った。ヤクのミルクとヨーグルトは牛のそれよりもっと美味しい。


夕方陽が沈む頃、タルバガが出てくるというゲルの裏手の丘に登った。スイスでもそうだったけれど、マーモットって岩のゴツゴツ有る草原の丘に穴を掘って生活する。



丘から見下ろすと眼下に5軒ぐらい2階建ての別荘が密集して建っている土地が有った。そこも全部以前お父さんの土地だったんだと言う。そこも売った。そしてその広い鉄柵の囲いの外にやっぱり、その時使っていたというトイレが有った。
お父さんのゲルはどんどん西に山際に移動しているんだ。トイレを置いていきながら。
モンゴル、個人の土地以外は共有地かと突っ込みたくなる。そう共有地なのである。みんな勝手に使っていい。元々移動しながら生活する民族なんだから。しかし、もう今個人が所有している土地以外の国家の土地は売ってはいけなくなった。
だから既存の個人が持っている土地を切り売りしてもらうしかないのである。


良いとか悪いとか別にして。日本がかつて通ってきた歴史と重なるところもある。
遅れていると思っても韓国や中国のようにとっとと日本を追い抜いて行った国もある。トイレがなんて言っているうちに、いつの日かずっと上の国になっているかもしれない。旅って我が身を振り返る時間でもある。常にリスペクト、どんな国もリスペクト。


丘の斜面に座って夕陽が落ちるのをじっと待つ。周りには無数のタルバガの巣である穴。

タルバガ出るわけないじゃんと思ったが、やっぱり出なかった。ジェシーが居るんだもの、タルバガだって気配でわかっちゃうだろう。

2泊3日のゲル生活。あっという間だった。
その夜ゲルを叩く大雨が降った。

さあ、シャワーをしにウランバートルのホテルに帰ろう。





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Last updated  July 10, 2024 10:23:01 AM
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