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虻の飛び回る八月です。
鹿児島から小学生が三人、遊びに来ています。それはしっかりしていて、近くの駅から自分たちだけで歩いて20分、予定通り到着しました。
大人と同じように朝の五時に起きて坐禅を体験し、午前中は胡桃を割ったり、薪を運んだりと貴重な経験を積み重ねています。
先日は倒した木の皮をむくことに夢中になりました。畑に行ってインゲンの収穫を手伝っていたら近くのおばさんに声をかけられて、じゃがいもを堀りました。生活から生まれる様々な作業を経験していい環境だなあと改めて思います。
この春から住み始めた30歳のOさんも、一緒に暮らしながらにこにこしています。純粋な彼は和尚様のお話を聞きながら、しょっちゅう涙をこぼしています。
「今まで一人で暮らしてきた感じが長いので、こんなに自分の話を聞いてもらえる環境がすごくありがたいです。これまでずっと自分の感情を抑圧してきたので、ありのままの子どもたちを見ていると自分の幼少の頃を思い出してまた涙が出てきます。いえ、今が一番いいですから戻りたいとは思いませんが、そんな子どもたちのように、笑いたいときにわらって、面白くないときにはむっとしているような、そんな自分になりたいです。」
「でもまだ、それが出来ないためにストレスもたまって、家にいる頃は、車の中で大声を出したりしていました。今はお経をよんで発散していますが、でも時々出かけたくなります。昨日の夜もなかなか眠れなくて、筋トレしていました。やっぱり僕の場合はストレスのベクトルが自分に向けられてしまうのですが、外に向けられた殺人事件なんか犯人の気持ちがわかるような気がします。
静かで穏やかで、まさに最近の本『悼む人』をやるような雰囲気です。それでも内に鬱屈したものというのは想像を超えることに驚きます。それも自分が生み出したものだと思いますが。
子どもたちは天真爛漫に走り回っています。
しばらくぶりに遊びに来ている、元引きこもりの青年が呟きました。
「俺の膝にも乗っかってきて無邪気なんだもん。本当に。」
と。
この夏も、いよいよみんな元気です。