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短かった北国の夏も終わり、里はストーブを出し始めました。篝火にすだれも小屋にしまいこんで開けっ放しの縁側にも戸をたてました。庭の落葉が盛んです。水の中につけてあったくるみもすでに黒く、今日は作務で中身を取り出しているY君の姿がありました。
こんな秋真っ只中に一人庭でテントの生活をしている人がいます。先月得度したばかりのRさん。いつのまにか鼻をぐずぐずさせていました。
そして来月からその隣にもう一人もテントに暮らすことになりました。Hちゃん。なんとか不自由な暮らしから新しい発見をしてもらいたいという願いです。電気があること、温かいこと、自分の部屋があること、そんな当然の暮らしから一つずつ失ってさて工夫できるでしょうか。
そんなHちゃんの宿題を面倒みようと手を上げたのはOさんでした。Hちゃんとはまるで違うタイプです。
「自分は最近コーヒーに依存しているような気がして、もう一杯飲もうかなあと思うときに飲むべきかやめるべきか何回も迷うんです。こんな自分でもいいんでしょうか。こんな自分を変えたいんですけれど…」
何度も繰り返し話を聞きながら最後に落ち着くのはいつもそんな疑問です。ほめられても決して認めず自分はそんなことはないといいます。変えたい自分があって、こうあるべきという自分があって、そうならない自分がいて、いつも考えてしまうようです。ここにいて意味があるのだろうか、ぼくはこのままで成長するのだろうか…
夏真っ盛りの頃、和尚さんに灰をちょっぴりなめさせられて目を白黒させながらもじっと耐えていました。
「ああ、やっぱり、なんともなかったです。」
と、少々手荒い説法にも喜んでおりました。
得度式に涙したり、お話に感激したり、人一倍涙するOさん。
「こんな自分でも必要なんです。」
と私に続いて復唱していただくと、笑いながら
「言ってるすぐから、はてなマークです。」
とぽろり。まだリラックスしている時間でした。
誰だって、本来仏なりというお経通り尊い存在です。本当にそのままでいいということをじっくり感じてほしいとつくづく思います。
さて、季節の移り変わりに、またこの日記も続けて書いていきたいなあと思い起こしたところです。