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2024年08月15日
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小さいころ祖母からよく恐山の話をされ、恐ろしい場所というイメージがありました。実際今でも托鉢僧が立っていたりして、少々不気味な感じはあるんですが、赴くこと数度、自分の中でイメージが大きく変わりました。何といっても景色が素晴らしい!田名部海辺三十三観音霊場の結願寺として、これほどふさわしい寺院は他にないと思います。
四方を山に囲まれたカルデラ湖湖畔にあるこのお寺は、伽羅陀山菩提寺とも呼ばれますが、伽羅陀山は地蔵菩薩の住処とされているそうです。六道すべてに救済の手を差し伸べる地蔵菩薩の大霊場、それを体現した札所です。


田名部海辺三十三観音霊場三十三番札所:恐山 菩提寺


むつ市街から長い山道を過ぎ、急に開けた場所に出たと思うと恐山霊場が見えてきます。駐車場に車を停め、まずは六地蔵を拝みます。最近​ 江戸六地蔵 ​を廻りましたが、それと比べても遜色のないくらい素晴らしい仏像です。



入山料を払って山門をくぐります。



山門脇には円仁?の石像が立っています。恐山来迎の像だそうです。



説明書きです。




恐山奥の院

地蔵菩薩は中心にして不動阿字の本体なり 若し衆生有って是の心を知らば決定して成就す
「仏説延命地蔵菩薩経」より

上の一句は地蔵菩薩と不動明王の二而不二を意味し、不動明王は地蔵菩薩の化身というのであります。それ故に当山本尊伽羅陀山地蔵大士を中心に、奥の院地蔵山不動明王、奥の院釜臥山嶽大明神本地釈迦如来が一直線上に奉納され三者が一体であることを意味しております。

即ち、釈迦如来の附属を受けた本尊の慈悲心と一切の煩悩を打ち砕く確固たる不動心の現成が蓮華の花びらのような八峰(地蔵山、鶏頭山、大尽山、小尽山、北国山、釜臥山、屏風山、剣の山)に囲まれた蓮華台の如き恐山そのものなのであります。
ご参拝の皆様には「釈迦地蔵不動一体義」の元、右の三聖地をお参りなされる事によって、当山参拝の結願が決定成就されるのであります。
霊場恐山 恐山菩提寺


釜臥山頂上にもお堂があったんですね。次回はここも見なければ・・・。
不動明王は大日如来の化身と思っていたんですが、ところ変わればこのような考え方もあり、非常に面白いと思いました。

境内に入る前に、三途の川を見に行きます。
三途の川には橋が架かっており、その前には一本の柳の木と二体の鬼が居ます。鬼の内左側は奪衣婆、右側は懸衣翁というそうです。奪衣婆はよく聞きますが、懸衣翁はここで初めて見ました。こんなのもいるのかとびっくりです。説明書きもあるので読んでみます。



中国由来の経典「十王経」には、死後の世界の話が記されています。
それによりますと、人が亡くなって三途の川までやってくると、そこに「奪衣婆」が待ち構えていて、身ぐるみはがしてしまうのだそうです。その衣類を「懸衣翁」が受け取って、かたわらの柳(衣領樹)の枝に懸け、その枝の垂れ具合で生前の悪業の軽重を推量します。
この後、閻魔様などの前に出て、地獄か極楽か、どこに行くのか言い渡されるということです。
日本では江戸時代末に民間で信仰されました。


罪を量るところはまるでエジプト神話のアヌビスみたいです。この話に従って、この柳は植えられたんでしょうね。







いよいよ境内を進みます。荒涼とした景色が広がっています。



恐山と言えばこの山門!本堂よりも山門の写真を多く撮っちゃいました。



こちらは本堂です。
御祈祷などはこっちで行っているのかな?中には釈迦如来が安置されています。さらに左の建物ではイタコの口寄せを体験できるようです。いつやっているのかと調べてみると
例年7月20日から24日に行われる「恐山大祭」と、10月上旬の連休に行われる「恐山秋詣り」には、イタコと呼ばれる巫女が死者の御霊を呼んでくれるとあって、多くの人達が列をなし、あの世からのメッセージを聞きに集まります。

とあります。秋祭典の方には参加できそうなので、参加したら追記したいですね





御朱印を貰いに社務所に向かいます。書いてもらっている間に堂内を見て回っていると、昔の写真と共に古い御朱印が掲示されていました!どれも大正時代のものらしく、非常に興奮しました特に左の判のみのものは北斗七星を模しているんでしょうか?独特で個性があります。



本堂の隣には塔婆堂があり、戦没者の卒塔婆が納められています。このお堂の左側にも、巨大な卒塔婆が何本も立っていてすごく雰囲気があります。



山門を抜けると左右に温泉が有ります。まだ一度も入ったことがないので、今度は入ってみたい!ちなみにこれは薬師の湯というそうです。



いよいよ見えてきました、地蔵堂です。本尊である伽羅陀山地蔵大士と共に、札所本尊である円空作の聖観音像・十一面観音像が安置されています。



地蔵堂を拝む前に手水で身を清めます。この手水舎もなかなか趣があります。



地蔵堂正面から。二重屋根で入母屋造でしょうか、独特の形状です。背後の山が地蔵山で、中腹に奥の院とされる不動明王像が居わします。



伽羅陀山の扁額です。



説明書き(一部加筆)。




田名部海辺三十三観音巡礼
三十三番札所:恐山 菩提寺

曹洞宗(元は天台宗) ​ 吉祥山円通寺 末寺(と言われている)
開山:慈覚大師(円仁)
本尊:延命地蔵尊
札所本尊:聖観音 及び 十一面観音

 恐山は貞観4年(862年)に天台宗の慈覚大師によって開山されたと伝えられる。
 康正2年(1456年)蛎崎の乱の際に焼き払われ、いったん廃寺となるが、享禄3年(1530年)に円通寺開山の宏智聚覚和尚が再興した。
 観音像はこちらの開山堂に安置され、中央の聖観音、十一面観音ともに円空作で、ナタ彫りという独特の技法で作仏されたものであり、巡礼の結願所としてふさわしい霊場である。



斜めから。



地蔵堂の左手には奥の院に伸びる参道があり、脇には聖観音が居りました。



地蔵山への参道です。奥の院までは徒歩5分もかかりません。



奥の院の地蔵山不動明王です。大量の御供え物がありました。



では境内を散策していきます。ここは無間地獄です。奇岩がいくつも連なり、隙間からは硫黄ガスが噴き出していました。



少し進むと大師堂が有ります。石造りの慈覚大師像が鎮座しています。



五輪塔型の石碑と共に詩が添えられていました。

恐山 心と見ゆる湖を 囲める峰も 蓮華なりけり
入町 桂月



端の方に盤石の様な奇岩があり、慈覚大師座禅石と呼ばれています。



そしてこれまた素晴らしい地蔵尊像が!地蔵尊目指して荒れ野を進む参拝者が居て、なんだかエモーショナル味を感じました。



塩屋地獄。岩の後ろからボコボコとガスが揚がっていました。特に由来が出てこなかったんですが、塩販売は地獄に堕ちるような謂れがあるんでしょうかねぇ?



血の池地獄です。所々に手拭いが懸けられています。



六角堂です。中には地蔵尊像が納められています。ここも一等たくさんの御供え物がありました。



ついに宇曽利山湖湖畔に到着、極楽浜というそうです。ここにも地蔵尊が居ります。左は希望の鐘、右は鎮魂の鐘だそうです。



極楽浜です。一見白砂が一面に広がりきれいですが、湖水は酸性でウグイしか住んでいないそうです。湖底の硫黄ガスが原因らしく、境内が植物乏しく荒涼としているのもこれが原因みたいです。



ぼちぼち出口に向かいます。そろそろ現世に戻りたいですからね。
ここは途中に在る金堀地獄。



少し小高いところに五智如来。



最後にはし塚です。人工的なものなのか、自然にこの形になったか分かりませんが、飯に橋が刺さっているように見えます。ちょうどお昼なので出口のところにある食堂で蕎麦をすすりました。地獄から極楽、更にまた地獄を巡って現世に還ってきましたが、ちょうどよく疲れて御飯がおいしかったことを一番覚えています。



山門斜めから。
東北最大の霊場恐山を参拝しました。津軽三十三観音の番外札所とも言われているようですが、今回貰った御朱印にもそんなことが書かれています。南部地域にありますが、津軽の人々からの崇敬も厚く、廻っていて本当に面白かったです。
天気のいい日に極楽浜でゆっくりするのも良いのではないでしょうか。



御詠歌


札所本尊:聖観音 आर्यावलोकितेश्वर、十一面観音 एकदशमुख

今回貰った札所の御朱印です。



以前貰った本尊の御朱印です。



以上です。

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調子に乗って撮った写真ギャラリー


















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最終更新日  2025年10月19日 10時26分08秒
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