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2025年11月03日
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奥州三十三観音霊場は基本的に古刹が多く、山上に境内を構える大堂から地域に守られて来た小堂まで様々な観音堂が札所となっています。その中でも特に、今回紹介する観音堂は最小の仏堂と言えるものです。民家の一画にポツンと観音堂が建っており、その中に何処よりか流れ着いた千手観音が収められており、五番札所の本尊となっているのです。

2025.3.22
奥州三十三観音霊場五番札所:名取千手観音堂


神社の境内によくある摂末社の祠くらいの大きさです。一間四面よりも遥かに小さく、所々色がすすけたりしていますが、その佇まいは堂々としています。



ご由緒です。
名取千手観音堂

無宗派
本尊:千手観音

一家の護持仏として、代々守られ、受け継がれてきた、謎多き千手観音様。
 古来より、国道4号線の旧増田町本町に所在していたが、平成15年に名取市役所通りに所有者の移転により移転した。玄関先の庭に祀られている。
 1m四面の観音堂は昭和7年(1933年)に改築された。以前は一間四面であった。
 御本尊の千手観音は厨子に納められていて、高さ60cm程の立像で、寄木造り漆乾仕上げの目鼻立ちの整った観音様である。由緒・沿革・作者・制作年代は不明。旧所在地では、「上増田村に鬼越山 東光院というお寺の末寺で宝鏡院があり、そこに所在した観音様が名取千手観音堂か」と言われている。
 ご詠歌の作者は、衣川の館主 安倍頼時六男の安倍重任であるから、かなり古くからのものである。
​岩手・宮城・福島 奥州三十三観音の旅 改訂新版 河北新報出版センター 32~35ページ より引用

ご由緒を見る限り、鬼越山 東光院の末寺、宝鏡院に置かれていた観音像みたいですね。今では廃寺となっているのか痕跡さえ見つけられません。現在観音像を護持している佐藤家は、もしかすると宝鏡院ゆかりの家系なのかもしれませんね。廃寺に伴って引き継いだものと思われます。

御詠歌に関しても、詠み手は俘囚の長として名高い安倍頼時の六男 安倍重任です。11世紀ころの人物でしょうか、奥州三十三観音霊場が開創された年代よりも以前に活躍したようです。安倍重任の詳しい事蹟などは残っていないんですが、この様に御詠歌に名が残っているということは、それなりの勢力であったのではないでしょうか。

本尊の千手観音像はこんな感じです。御朱印に付いてくる御影にて確認できます。



観音堂手前のポストに御朱印が入っていますので、各自お金を納めていただきましょう。



斜めから。

観音堂はかつての奥州街道のその脇に、姿を変えつつ今でも建っているのです。




消えぬ月 罪もそれそと今熊野 大悲往古の 朝霞かな
きえぬつき つみもそれそといまぐまの だいひおうこの あさかすみかな

本尊:千手観音 सहस्रभुज

今回貰った御朱印です。



以上です。

次の記事
・六番札所:松島青龍山 瑞巌円福禅寺 三聖堂 遥かな旅の末、松島に往した聖観音

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最終更新日  2026年02月27日 21時32分52秒
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