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2026年03月02日
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カテゴリ: 津軽弘法大師霊場
青森市街から車で数十分の所に、津軽でも指折りの温泉地 浅虫の町が広がっています。三日月型の小さな町で、2本のメイン通りに沿って家々が並んでいます。
高架下をくぐると町の奥に向かえます。かなりの細路地で、昔の地割のまま道路だけが近代化されたような風情があるんです。津軽三十三観音霊場・津軽百八霊場の札所にもなっている 安養山 夢宅寺 ​もこの集落に境内を構えており、巡礼をしている方は避けては通れぬ道なのです。
込み入った集落に対して、浜べりの方はかなり開けていて、晴れた日であれば津軽半島の東岸や下北半島までもが臨めます。青森ってホント面白い形してるなぁと思わぬ人はいないでしょう。

浜辺からふと山手の方に目を向けると、山間に大きな建物がポツンと建っているのが見えます。あそこが今回紹介する札所の陸奥護国寺です。



2024.6.9
津軽弘法大師霊場十八番札所:浅虫高野山 陸奥護国寺


東北の大道 国道4号から逸れた所に、山門がひっそりと建っています。ここから境内に向かうことができるんです。門に付随する木塀は、何だか関所のようにも見え、俗世と境内を別けるかのような趣が感じられます。



山門の先にはかなりキツそうな上り階段。 久渡寺 ​程ではありませんが、こちらもなかなかに根気がいります。休みながらでも良いでしょう。







少し進んだ所には不動明王もありました。なかなか迫力のある表情をしていますね。勢いよく湧き上がる迦楼羅炎も見事です。



浅虫高野山 陸奥護国寺は、ぱっと見普通の民家なんですが、高野山 遍照尊院の青森別院という格式高い寺院なのです。
まずは御由緒から見てみましょう。
浅虫高野山 陸奥護国寺

高野山真言宗準別格本山 高野山遍照尊院末寺?
中興開山:堤隆興
本尊:弘法大師

 当寺は青森にある高野山真言宗の密教寺院でございます。
 そもそも当寺の開山は、紀州高野山塔頭の遍照尊院が津軽に別院を置いたことを起源としています。遍照尊院は高野山塔頭の中で鎌倉時代中期に開創された寺院であり、青森津軽家の菩提所となった寺院であります。ところが、のちに諸事情によって僧の派遣が滞り、別院を一時閉鎖することとなり、当寺は史上から名を消すこととなります。
 大正に入り、遍照尊院に弟子入りした青森出身の尼僧堤隆興が、地元に一庵を築きたいと申し入れたことから、当時の住職 目黒隆見僧正が尼に別院再興の悲願を託し、その後押しもあって大正末年、青森は港町に一庵を建立して、高野山遍照尊院別院の中興に到ったのであります。
 昭和10年(1935年)には、旧津軽藩主の遊山地で住昔蝦夷の籠城があったとされる現在の地に、仏縁を頂き移転しました。移転時、裏山境内地に八十八ヶ所石仏霊場を開場し、更なる聖地をしての威厳を高め、今日も荘厳な雰囲気を保っております。
 本堂に祀っている毛綱(女性の髪の毛を編んだ綱)は、この八十八ヶ所の石仏を配置するのに使われたもので、難航を極めた工事の中で丈夫で切れることがなく、工事完了に到ったのは髪に宿る女性達の強い信心のお陰だと賞賛されたそうです。
 その後、遍照尊院の末寺で岡山の豊楽寺向井坊を委譲され、別院と統合することで昭和15年(1940年)、陸奥護国寺の寺号認可を受け、昭和23年には、本山より高野山真言宗準別格本山の寺格を賜りました。そして、本州最北の高野山霊場として現在に到っております。

20世紀前半に中興された寺院です。寺格に比例してか、本堂内には色々な仏像が置かれています。
まず右手には千躰水子地蔵。中央の黒鉄の水子地蔵の両脇を囲むように、黄金の水子地蔵小像が幾つも置かれているのです。ここまでズラリと地蔵尊が並んでいるのは、津軽広しと言えどなかなか拝めないのではないでしょうか。
左手には白衣観音や不動明王など、寄進されたような仏像がチラホラ。
そして堂内中央には、荘厳な厨子に安置された本尊:弘法大師像が居わします。他地域ではどうか分かりませんが、津軽では弘法大師が篤い崇敬を受けており、宗派問わず祀っている所が見られます。特に面白いのが、子安大師など地蔵尊のようなバリエーションが見られる事です。本来の弘法大師信仰から派生した独特の信仰が、津軽には根付いているのです。



参拝を終えて本堂を出ると、眼前には満面の水を湛える陸奥湾が広がっています。津軽と南部に分かれていた時でさえ、この陸奥湾を介して密かな交流があったというから驚きです。波は穏やかで豊富な海産物をもたらしてくれる陸奥湾は、津軽ひいては青森になくてはならない内湾なのです。陸奥護国寺から臨むこの景色を、じっと目に焼き付けました。




そう聞きて たどる高野の坂道を のぼれば高き 大師御徳
そうききて たどるこうやのさかみちを のぼればたかき だいしおんとく

また見んと のぼりて拝む浅虫の 大師とわれと 深き縁ぞ
またみんと のぼりておがむあさむしの だいしとわれと ふかきえにしぞ

寺院本尊:弘法大師 (御宝号)南無大師遍照金剛

以前貰った御朱印です。



今回貰った御朱印です。



公式サイトへのリンクです。
・高野山真言宗 浅虫高野山 陸奥護国寺

以上です。

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最終更新日  2026年03月02日 21時43分53秒
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