山田維史の遊卵画廊

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Tadami Yamada's monochrome cuts -#1


Tadami Yamada's monochrome cuts -#2


■Yamada's Article(1)卵形の象徴と図像


■Yamada's Article(2)ユングの風景画


■Yamada's Article(3)画家ムンクの去勢不安


■Yamada's Article(4)夢幻能と白山信仰


■Yamada's Article (5) 城と牢獄の論理構造


■Yamada's Article(6)ムンク『叫び』の設計と無意識


■Yamada's Article (7) 病める貝の真珠


■Yamada's English Article (8) 能の時空間の現代性


■Yamada's Article (9)『さゝめごと』に現われた十識について


■Yamada's Article(10)狐信仰とそのイコノグラフィー


■Yamada's Article (11) 江戸の「松風」私論


■Yamada's Article (12) 伊勢物語「梓弓」について


■(13)英語訳論文「ムンクの『叫び』の設計と無意識」


■(14)英語訳論文『狐信仰とそのイコノグラフィー』


■(14-2)英語訳論文『狐信仰とそのイコノグラフィー』


■(15)英語訳論文『卵形の象徴と図像について』


■(16)英語訳論文『夢幻能の劇構造と白山信仰との関係考』(1)


■(16-2)英語訳論文『夢幻能の劇構造と白山信仰との関係考』(2)


■(17)英語訳論文『モンドリアンの自画像について』


■(18)英語訳論文『霧に対する感性の考察』(1)


■(18-2)英語訳論文『霧に対する感性の考察』(2)


■英語訳エッセー『柔らかい建築 Soft Architecture』


■(19-1)英語訳論文『エドヴァルド・ムンクの去勢不安』(1)


■(19-2)英語訳論文『エドヴァルド・ムンクの去勢不安』(2)


■(20)英語訳論文 『伊勢物語の「梓弓」について』


■(21)英語訳論文『C.G.ユングの風景画をめぐって』


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Oct 7, 2008
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カテゴリ: 読書
 このところ『源氏物語』にまつわることを書いてきたので、事のついでとばかり『源氏物語』そのものを再読しはじめた。といっても原本を読むのは時間的にもしんどいので、現代語訳、それも明治以降ではもっとも早い与謝野晶子訳で読むことにした。

 いま入手しやすい原本は、岩波書店刊の『日本古典文學大系』に収められているものだろう。私が所蔵する与謝野源氏は昭和38年8月に河出書房新社から刊行されたもので、私が高校3年生のときに購入したものを書棚から探してきた。
 現代語訳にはこの与謝野晶子のもの以外に、谷崎潤一郎訳があり、その後、円地文子、瀬戸内寂聴訳などがある。

 与謝野源氏と谷崎源氏によって現代の日本の読者はようやく『源氏物語』に親しむようになったと言ってよい。原本は、もちろん読んで読めないものではないし、私自身、「桐壺」や雨夜の月旦(しなさだめ)で知られる「帚木(ははきぎ)」や「若紫」「末摘花」、あるいは「明石」などを原文で拾い読みしている。
 現代人にとって何が原本を読解するのを困難にしているかといえば、行為の主体者つまり主語が書かれていず、誰が誰であるかはそこに使用されている敬語や謙譲語によってのみ分ることになるからである。当時の読者(堂上貴族階級)には当然のことが、われわれ現代人にはもはや理解が困難になっている。のみならず、現代文のように句読点があるのでもなく、文節も非常に長い。会話も地の文にまぎれている。・・・まあ、そのようなことが原文から遠ざけてしまうのであると思う。文豪といわれるような人、たとえば正宗白鳥はアーサー・ウェイリーの英語訳ではじめて『源氏物語、The Tale of Genji』を読んだと言っている。

 与謝野晶子の訳と谷崎潤一郎の訳とはじつは現代語訳としては対極にあるといってよい。というのは、与謝野の現代語は森鴎外にも通じることだが、明治期にうまれた西洋的論理的な日本語にさらに漢文調がはいっているもので、そのため原文の纏綿たる情緒はいくぶん失われている。また西洋的な「小説」---そういう要素が原文にないわけではないが--- を構築しようという意志が強くでているのである。
 一方、谷崎源氏は、原文の情緒をたいせつにして長いセンテンスのなかに纏綿させている。まさに『細雪』においてめざしたことを源氏物語の現代語訳でもおこなっている。そして「小説」よりは「物語」を前面に押し出す。そこに谷崎が考えた日本があり、谷崎の趣味嗜好がある。

 ところで『源氏物語』は紫式部(一条帝の中宮彰子の後宮に仕えた)の作といわれているが、いま我々が目にしている全文が彼女の自筆であるかどうかは歴史的にさまざまな説がある。なにしろ自筆本が失われているうえに、印刷刊本でない時代のこととてつぎつぎに書き写している間に、写し間違えたり付け加えられたりした可能性は非常にある。また、一部は別人の作という説もある。与謝野晶子もその説を立てたひとりで、与謝野によれば、「若紫」以後は紫式部の娘である大弐の三位(だいにのさんみ)の筆になるものと推定している。『源氏物語』全五十四帖のうち、現在知られている構成では「若紫」は5番目だから、ほとんどが娘の作ということになってしまう。
 「宇治十帖」と称されている物語最後の部分、すなわち光源氏の孫である匂宮(におうのみや)が主人公となる十帖は、男性が書いたのではないかという説もある。

 つまり、一篇の物語のこの変化を、作者の腕が上達してゆく過程に添っているとみなすか、それぞれ別人の書き手が存在したとみるか、という問題なのである。この問題にいまだ明確な結論がでてはいない。
 私はどう考えているか。紫式部が上達していったのだ、と思いたい。いや、たんなる感情でそう思うのではない。ひとつのかすかなヒントが『源氏物語』そのものの中に書かれている。
 『源氏物語』はいわゆるフィクションであるが、歴史的事実ないし実在の人物の名前も登場する。そのひとつに、現在では名のみ伝えられていて実物が失われてしまった物語の主人公の名が「帚木」の冒頭に登場する。交野少将(かたののしょうしょう)という。『交野少将物語』とでもいうような『源氏』に先行する好色小説が存在したようだ。『源氏物語』は世界で初めての長篇小説というのは定説であるが、それではそれ以前に小説らしきものがなかったかといえば、紫式部自身が「あった」と書いているのである。
 しかし、それはおそらく小説誕生の初期的状態というべきものであったろう。が、平安初期から紫式部の生きた平安中期にかけて存在した『交野少将物語』(もちろんこの名称はいま私がとりあえず付けたのだが)のような物語を土台にして、紫式部も執筆を開始したと考えるのは間違いではあるまい。「桐壺」から「若紫」にいたるまでの八帖が、短篇の寄せ集めのようなのは、当時先行的に存在した物語がおそらくそのようなものであったからではあるまいか。

 『源氏物語』は、それ以後の物語形式を決定的にしたといわれている。近世物語から近代小説にいたる小説作法の進化を『源氏物語』自体のなかに内抱していたのだとしたら、私は、紫式部その人自身の小説家としての進化がそこにあったのだと思うのである。





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Last updated  Oct 8, 2008 01:35:09 AM
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AZURE702 @ Re[1]:山田維史の「蝶」が出てくる作品(07/03) shiwashiwa1978さんへ  拙作をご覧くださ…
shiwashiwa1978@ Re:山田維史の「蝶」が出てくる作品(07/03) 素敵です。 作品集は無いのでしょうか。
AZURE702 @ Re:「比叡おろし」(汚れちっまた悲しみに)(08/21) 三角野郎(絵本「マンマルさん」)さんへ …
三角野郎(絵本「マンマルさん」)@ 「比叡おろし」(汚れちっまた悲しみに) ≪…【ヴィークル】…≫の用語が、[ 実務と…
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