東方見雲録

東方見雲録

2024.02.06
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カテゴリ: 生命
生物を定義することから始めたい。生物としての特徴はたくさんあるが、その普遍性や共通性を重要視すると、主なものは次の通りである。

(1)細胞を基本単位とする
(2)自己複製する:子どもを作る
(3)遺伝物質として核酸(DNAやRNA)を持つ
(4)外界と区別できる仕切り(例えば細胞膜)でおおわれている
(5)物質代謝、エネルギー代謝をして恒常性を維持する
・・・・
ウイルスは(1)と(5)以外の生物の特徴をすべて共有することになる。また、細胞という複雑な構造を進化させる前の太古の生き物たちや、広い宇宙のどこかにいるかもしれない、細胞を形成しない生き物たちに対し、細胞を基本単位としないという理由で、「生物でもなければ無生物でもない」という曖昧な表現は避けたいところである。

以上の点を考えると、細胞を基本単位としないこれらの生き物たちも包括できる普遍性を持った定義こそが、生き物の本質を捉えた定義といえるのではないだろうか。

子どもを作らない生物はすぐに絶滅してしまうから、本来なら現在の地球上には存在しないはずである。ただ実際はどうかというと、必ずしもそうとはいえない。例えば、ミツバチの働きバチ(雌)は生まれながらにして子どもを作らない。ハチの社会は分業化されていて、彼女たちの役割はあくまでも女王バチが産んだ子どもを育てることにある。

また種間交雑で生まれてくる雑種(例えばウマとロバの種間交雑で生まれるラバやケッテイ)も子孫を残せない。しかし、だからといって彼らを「生物ではない」とするのはおかしな話だ。
・・・・
「核酸」という物質は、すべての生物に例外なく含まれている生体物質で、タンパク質や糖質、脂質など他の生体物質とは異なり、核酸が持つ4種類の塩基 (A:アデニン、G:グアニン、C:シトシン、T:チミン、ただしRNAの場合はTではなくU:ウラシル)の配列が遺伝情報に相当する。そして、この遺伝情報だけが生物の設計図としての役割を果たすことができる。

そこで、この設計図の素材の種類と、生物の第3の特徴である「(3)遺伝物質として核酸を持つ」という点を重要視したうえで、生物の定義を「核酸を素材とする設計図を持つもの」としてみよう。ここで表現を変えたのは「シリコンを素材とする設計図を持つもの」である仮想空間の人工生物との本質的な違いを、あえて対比させたかったからである。
・・・・
「設計図の素材としての核酸」が「自己複製できる」という点に尽きる。つまり、「核酸が素材である設計図」とは、より具体的には「自己複製する核酸」に相当し、この自己複製する核酸の起源は、まさに生き物の起源なのである。

そこで、ひとまず生物の定義を「自己複製する核酸を持つもの」とすることにすればいいのではないか――。
引用サイト:SmartFLASH   こちら


引用サイト:NS遺伝子研究室   こちら

関連日記:2023.08.10の日記 こちら





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Last updated  2024.02.08 22:53:24
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