東方見雲録

東方見雲録

2024.02.08
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カテゴリ: ものづくり
人型“ガテン系”ロボット


「だけど、僕らがめざしているのは、建築現場などで特定の仕事だけをスピーディにこなすようなロボットではありません。実社会に入って、人と一緒に働いたり、人を助けたりできるロボットなんです。社会のインフラや道具のすべてが、人の身体を前提にデザインされていることを考えれば、そこに入っていきやすいロボットも、必然的にヒト型になるわけです」
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「基本的には、5Pは自律的に判断して行動しています。こちらとしては、台の上にある石膏ボードを持って、あそこの壁に打ちつけよ、といった大まかな指示を最初に与えているだけです」

あの作業で一番頭を使うのは、どうやって台の上のボードをつかむか、ではないかと思いますが、そこも5Pが自分で考えているのでしょうか? (探検隊)

「ボードのつかみかたに関しては、僕らがまず考えて、シミュレーターで検証したうえで、一番よいと思われるやりかたを教えてあります。作業方法を考えるときに、人間が自分の身体感覚に頼りながら考えられるのは、ヒューマノイドのとても便利なところです」
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「道具を使えること」が課題だった
5Pを見ていて「人間っぽさ」を感じるところの一つに、工具を手に持って働いているという点がある(図「低い位置のビス留めも、電動ドライバーを使って正確にこなせる」)。ロボットだったらドライバーやドリルが必要に応じて身体からニョキッと出てきてもよさそうだが、「彼」は人間がするように、工具を箱から取り出して使っている。




工具の持ちかたがほんのちょっとズレただけで、ビスは曲がってしまう。人間には、手にした工具をあたかも自分の身体の一部のように感じて、工具の角度を繊細に調整できる能力がある。だから、ボードに対して垂直にビスをねじ込むことは難しい課題ではない。

ところが、5Pのようなロボットには自身の身体に対する感覚などないから、手にした電動ドライバーを身体の延長として扱うためには、自分の手と電動ドライバーが精密な位置合わせによって正確に結合している必要があるのだ。

それには、あるブレイクスルーが必要だったという。

「産総研の別のグループが開発していた視覚マーカーが使えないかと思いついたんです。レンチキュラーレンズというものを使って、微妙な角度のズレを検出できるマーカーです。これを工具に貼れば、5Pの手のひらにはもともと小さなカメラがついていますから、マーカーが真正面に来るように位置合わせをしながら工具をつかむことができるようになるのでは、と(図「手のひらのカメラで視覚マーカーを見て位置合わせ」)

・・・・
しかし、5Pの注目すべき点はまだある。じつは、5Pは前が見えなくてもめざす場所に移動できるらしいのだ。

例えば、石膏ボードを運ぶとき、5Pは、頭部のセンサーやカメラの「視界」が、ボードで遮られているはずなのに、すんなりと移動しているのだ。どうやら、5Pの顔には、もう一つの工夫がありそうだ。

「あっぱれ! 日本の新発明 世界を変えるイノベーション

引用サイト:現代ビジネス   こちら





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Last updated  2024.02.08 09:00:10
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