東方見雲録

東方見雲録

2025.01.08
XML
カテゴリ: 政経


・・・・
大政翼賛会のもとに、すべての団体・組織を統一したわけです。簡単にいうと、財閥が経済を、軍部が政治をそれぞれ牛耳っている状態なので、あとは国民を統一すればいい、というわけです。

大政翼賛会がスローガンを発表すると、全国がそれに対して一致団結して行動に移していきます。たとえば大政翼賛会が「鉄を集めよう」と呼びかければ、全国津々浦々の町内会や婦人会、青年会などのすべての団体がまとまって鉄を集めることに邁進し、それを実現していきます。

それが結果的に戦争遂行につながっていくわけですが、その頃の新聞の論調が大政翼賛会をかばうかたちになっていたのは、そういった背景があったからです。これには、政党もすべて解散して合流していきました。労働組合や労働団体も解散し、大政翼賛会のもとに新しく大日本産業報告会が誕生し、こうやって戦時下体制が整っていったのです。
引用サイト: こちら

関連サイト:5分でわかる!近衛文麿内閣② (新体制運動) こちら


近衛はその理念について次のような内容を新聞に発表している。
①新体制結成の目的は、一君万民の精神に基く万民輔翼(ほよく)の政治の実現である。

③新体制は憲法を犯すものではない。ただ、議会は天皇政治を翼賛するもので、政党によって政権を争奪するべきでないとの解釈が、真の憲法精神に沿うものであると理解する。
④国民精神総動員運動を発展的に解消、政治的実践力をもった国民運動組織を目標とする。
⑤政府・議会・軍部はこの組織外におき、参加は個人加入とする。

 翼賛会は政党(政治結社)ではなく、軍人・官吏も参加できる団体として組織する。大政翼賛会の名称は「天皇の政治をおたすけする会」の意味で、翼賛会の総裁が首相になるのではなく(と念を押して)、首相が翼賛会の総裁に就任する。そして、大政翼賛会の都道府県の支部長は、地方長官が兼任する。また、中央、地方に各界の職能代表の要素をもった「大政翼賛協力議会」を組織し、下情上通(かじょうじょうたつ)(下の国民の考えや状態を上の為政者に伝える)の機関とした。そして、昭和16年(1941年)2月、これらはすべて、政府に対立するものではなく「政府に協力する機関である」と、公式に声明された。
・・・・
革新派の最後の望みも空しく、大政翼賛会は結局、軍部・右翼に指導権を握られ、総力戦争遂行のため挙国一致の組織となって行ったのである。
 この重要な担い手になったのが、国民生活に最も密着した下情上通の機関として、全国隈まなく存在した「隣組(となりぐみ)」であった。これは「五人組」とも呼ばれ隣り合った10戸内外を単位に組織し、その直接の上部機関に、村落では「部落会」都市部では「町内会」がある。隣組・部落会は毎月常会を開き、生活物資の配給、公債・戦争債の強制割当、貴金属・金物類はじめ各家庭が持っている様々な物資を軍需資材として供出すること、出征兵士の激励・見送り、防火防空演習、その他国民生活あらゆる面、すみずみにわたること、を決定し実行した。そして、これらを伝達するために「回覧板」が軒伝いに回された。

 トントントンカラリット隣組み/格子を開ければ顔なじみ/回して頂戴回覧板/知らせられたり知らせたり
   ・当時、歌われた「隣組の歌」である。

 政府はこの制度によって、地域の指導的人物、あるいはボス的人物を町会・部落会長として掌握し、国民ひとりも逃さず統制し動員することができたのである。これらの活動は、反戦的な思想・非合法活動者を監視するための働きともなっていた。
 国民はその居住地で「隣組(となりぐみ)」に組織されたばかりでなく、その職業を通じても、労働者は「産業報国会」、農民は「農業報国連盟」に組織され、言論・文筆業は「言論報国会」美術家は「美術報国会」等々、男女青年は「大日本連合青年団」、既婚の婦人は「国防婦人会」「愛国婦人会」これは後に「大日本婦人会」に統一、に強制的に加入させられた。この他、18歳から45歳までの兵役義務年齢にある者、すべては「在郷軍人会」に加入し軍事訓練を受けなければならなかった。
 政党を解散した代議士たちも、昭和17年2月に「翼賛政治体制協議会(翼協)」を成立、昭和17年5月20日には<翼協>を解散し「翼賛政治会」を創立した。その後「日本政治会」と名称を変更するが、戦争完遂のために軍事政権に協力を余儀なくされる議会となった。
・・・・
翼賛政治会綱領

一、憲法の条章に恪遵(かくじゅん)し翼賛議会の確立を期す。
一、大政翼賛会と緊密なる連繋を保ち、相協力して大政翼賛運動の徹底を期す。
一、大東亜共栄圏を確立して世界の新秩序の建設を期す。

 以上の宣言、綱領からも理解されるように、翼賛政治会の使命は、国民が総力を挙げて戦争に協力できる政治的体制をつくることにあり、そのために、政府・軍部に協力し大東亜戦争の正当性を、選挙・議会を通し確立することにあった。
 当然のごとく地方議会・市町村選挙にも翼賛会の力が及んだ。

経済界の統制  この「政治新体制」と並んで「経済新体制」も編成された。それは、産業と金融のすべての部門に「統制会」を組織し、国家の総合計画のもとに全経済活動を戦争遂行へと動員することであった。それぞれの「統制会」は、その業種について独占的な地位をもつ巨大資本が、その部門を統制し最大の利益を吸い上げる機構でもあった。
 ここに、日本独特のファシズム体制が完成され、為政者はこれによって、世界相手の大戦争に国民を総動員していったのである。
引用サイト: こちら





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2025.01.08 12:00:15
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: