東方見雲録

東方見雲録

2026.02.20
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カテゴリ: 宙(そら)学入門


© 現代ビジネス


大規模な火山噴火が気温低下を引き起こした例は、歴史上いくつも知られています。噴火は、地球温暖化に対して一定のブレーキ役となるのです。1783年の浅間山噴火に関連して、噴火によって引き起こされた江戸時代の寒冷化現象について紹介しましょう。

浅間山噴火と同じ年の1783年の6月、北大西洋にあるアイスランドのラカギガル火山で大噴火が始まります。「炎のカーテン」とよばれる割れ目噴火が半年以上も続き、マグマが大量に噴出しました。その際に流出した溶岩は、東京23区にあたる面積を覆い尽くしました。

火山灰に加えて、二酸化硫黄やフッ素などの有毒な火山ガスが、長期にわたって放出されました。この結果、アイスランド国内にいた4分の3の家畜が死に、当時の人口5万人のうち1万人が作物の不作により餓死したとされています。

大気に放出された火山ガスは北半球の全域を覆いました。ガスに含まれる二酸化硫黄は大気中に存在する水と反応して、直径1ミクロンより小さい微粒子となりました。これは「硫酸性エアロゾル」とよばれ、太陽の日射光を遮る性質があります。

この結果、ヨーロッパでは平均気温が約1度下がり、深刻な食料不足が起きることになります。さらに、北米のフィラデルフィアでも気温の低下が観測されました。これは火山噴火が数千キロメートルも遠く離れたところに大きな影響を与えることが確認された初めてのケースでした。

米国の政治家ベンジャミン・フランクリン(1706~1790)は、1783年の異常気象について書き残しています。有能な科学者でもあった彼は、大噴火が気象に影響を及ぼす可能性を指摘した最初の人物です。ほかにも英国の博物学者ギルバート・ホワイト(1720~1793)が『セルボーン博物誌』に、同年の異常現象を記録しています
・・・・


実際、ラカギガル火山が噴出したマグマの量は浅間山の30倍もあり、火山ガスも比較にならないほど大量に放出されました。したがって天明の大飢饉は、はるか彼方の大西洋にある大噴火が主要な原因であった可能性が高いのです。もしくは、アイスランドの⽕⼭噴⽕、そして浅間⼭の噴⽕が、1782年ごろから発⽣していた飢饉の悪化を後押ししたと考えてもよいのかもしれません。
引用サイト: こちら

関連日記:2026.02.20の日記  こちら





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Last updated  2026.02.20 13:28:17
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