東方見雲録

東方見雲録

2026.03.09
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カテゴリ: 文化


引用サイト: こちら


漁業はそもそも変化する自然を相手にした原始産業で、その長い歴史を通じて柔軟に生産構造を変化・洗練させてきました。

環境変化に対応できない硬直的な漁業は淘汰され、変化に対応できる柔軟な漁業だけが生き残ってきたとも言えます。

同じ土地を継続的に利用し、エネルギーを大量消費することで「作りたい作物だけを大量に、効率よく作る」ことを追求してきた農畜産業と異なり、場所を移動し、「その時に獲れる魚を獲れる場所で獲る」というのが漁業本来のスタイルであり、硬直的になってしまった現代的農畜産業にない強靱さなのです。

日本人の水産物の消費スタイルも同様で、サンマやスルメイカの不漁を嘆くより、マイワシやブリの豊漁を喜び、有り難く食べればいいのだと思います。

「どう獲るか」も大事ですが、それを決めるのは「どう食べるか」という消費者の行動です。
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古来より発展させてきた魚食のあり方とその流儀、変化し続ける自然と調和して生きる知恵、それこそがレヴィ=ストロースが賞賛した、日本が世界に誇る文化的強みだと筆者は思います。



それこそが、完全を目指して融通の利かない西欧的な「科学の思考」を補完するものだというのです。

日本の漁業と魚食文化はまさに「ブリコラージュ」そのもので、その時そこにいる魚を獲り、その場その場で工夫を凝らしながら美味しく食べてきました。

変化し続ける環境に対して硬直的な「科学の思考」だけではもはや対応が困難です。今こそ柔軟な「ブリコラージュ」としての漁業と魚食文化を見直すことが必要だと思うのです。
引用サイト: こちら

言葉の森:ブリコラージュ こちら
ブリコラージュ(Bricolage)は、「寄せ集めて自分で作る」「ものを自分で修繕する」こと。「器用仕事」とも訳される。元来はフランス語で、「繕う」「ごまかす」を意味するフランス語の動詞 "bricoler" に由来する。

ブリコラージュは、理論や設計図に基づいて物を作る「設計」とは対照的なもので、その場で手に入るものを寄せ集め、それらを部品として何が作れるか試行錯誤しながら、最終的に新しい物を作ることである。

ブリコラージュする職人などの人物を「ブリコルール」(bricoleur)という。ブリコルールは既にある物を寄せ集めて物を作る人であり、創造性と機智が必要とされる。また雑多な物や情報などを集めて組み合わせ、その本来の用途とは違う用途のために使う物や情報を生み出す人である。端切れから日用品を作り出す世界各国の普通の人々から、情報システムを組み立てる技術者、その場にあるものをうまく使ってピンチを脱するフィクションや神話の登場人物まで、ブリコルールとされる人々の幅は広い。
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フランスの文化人類学者・クロード・レヴィ=ストロースは、著書 『野生の思考』(1962年)などで、世界各地に見られる、端切れや余り物を使って、その本来の用途とは関係なく、当面の必要性に役立つ道具を作ることを紹介し、「ブリコラージュ」と呼んだ。彼は人類が古くから持っていた知のあり方、「野生の思考」をブリコラージュによるものづくりに例え、これを近代以降のエンジニアリングの思考、「栽培された思考」と対比させ、ブリコラージュを近代社会にも適用されている普遍的な知のあり方と考えた。

また彼は世界各地の呪術や神話における思考の特徴的なパターンも「ブリコラージュ」と呼んだ。たとえば神話体系は様々な神々や英雄が織り成しているものであるが、全体としては個々のエピソードの集まりであり、きれいに一続きにはなっておらず神々の系図も複雑になっている。これは、先行する民族や隣接する民族の神話を引用したり、各地方の神話を一まとめにしたりしながら神話が形成されてきたために、神話体系が寄せ集めの状態(ブリコラージュされた状態)となっているからである。

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Last updated  2026.03.09 09:00:05
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