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今週の月曜日、依頼された仕事の資料をもらうために仕事の後にT氏と会ったのだが、久しぶりに会ってゆっくり話していたら会話のテンポや話題の展開の速さ、T氏のちょっと邪悪な笑顔や匂いなどがものすごく肌に沁みた。T氏もそれは同じだったようで、結局その日の夜は彼と一晩過ごしたのだった。たまたまこのとき夫は出張中だったのだ。私は彼に傷つけられたと感じていたけれども、彼も私からの別れのメールに打ちのめされたといい、もう二度と自分から連絡はできないと思ったと言っていた。結局あの「A子が好きだよ」という誤爆メールに関しては、A子とは常に仕事上一緒にいてT氏はA子を支えなければいけない立場だから特別な感情がなかったと言えば嘘になる、だけれども恋愛感情では決してなかった、あのメールを書いたときには仕事もめちゃめちゃで、体調も非常に悪く、精神的におかしくなっていたので、もう自分で何を書いているのか分からない状況だった、そんな自分の状況をキリは知っていたはずなのに、どうして分かってくれないんだ、と当時はむしろ私の非寛容な態度を非難する気持ちだったが、少し経つと、いかに自分がキリを傷つけたのかが分かり、何も言えなくなったと言っていた。また、別れる前、私が何度もT氏に対して「一人の時間が欲しい」というサインを出していたのに、T氏はそれを受け入れずに私に無理をさせてしまった、だからキリはあのメールのことがなくても、別れたかったんだろうと思ったと言っていた。それは半分正しい。だけど離れてみると、私はT氏を忘れることはできなかったし、T氏も私を忘れることができなかった。私も体を壊したが、彼もかなり荒れて体を壊した、らしい。私たちは多分まだお互いをある部分で必要としているのだと痛感した4ヶ月だった。私たちは全く元と同じ関係に戻ることはできない。それについてはT氏も私も同じ意見だ。T氏は「これからは“たまに”会おう」と言った。「たまに?」と言うと「たまに」とT氏は繰り返した。こんな会話をしたのが月曜日の夜のこと。だけど、結局火曜日の夜にも会って一晩一緒に過ごし、そして今日の夜も2時間程度だが会ってお茶をした。どこが「たまに」だと言いたくなるが、私も結局会いたかったのだ。後輩Y君とちょっとデートしたりしたものの、彼を可愛いと思ったけれども男として惹かれることはなかった。T氏と比べていたのだろうと今になるとはっきり分かる。私はあんなアクの強い、自意識過剰で強引なT氏に毒されてしまっているのだろう。しばらくすればまた別れたいと思うようになるのかもしれないけれども、もしかしたら何度別れても、また付き合うようになってしまうかもしれないとも思う。なんていうのか、彼とは強い縁を感じる。めんどくさいと思ったり、うっとうしいと思ったりもするけれども、なぜか今後も続いていくだろうと思うような絆。「馬鹿だなあ、私」とつぶやくと、横にいたT氏も「馬鹿だなあ、俺たち」と言った。
2012.01.19
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昨夜はちょっと睡眠不足だったし、起きたらあまり体調も良くなかったので、Y君と遊びに行くのが急に面倒になってしまい、朝、Y君が電話をくれたとき、「今日は体調が悪いから、遊びに行くのは無理」と断った。遊びに行って、つい出来心で深い関係になってしまったりしたら、後悔することになりそうという気持ちもあった。しかし、葬儀の手伝いの仕事を終えた後、のども乾いたし、体調もそこそこよくなっていて、Y君に「お茶でも飲んで帰る?」と言われたとき、だったらお台場なら車で15分ぐらいだし、お台場でお茶しようということにした。喪服のままお台場でコーヒーを飲んだ後、海浜公園で暮れゆく高層ビル群の明かりとレインボーブリッジを眺めながら、とりとめのないことを話した。Y君と私は、出身大学が同じという以外は、趣味や経験などにほとんど共通点がない。だからなのか、私の話をY君は大抵「そうなんだ~、そんなふうに考えるんだ~」と時には感心したり、時には驚いた様子だったりして、新鮮そうに聞いている。Y君は34才だというのに、まだまるで男子大学生のように素朴で少年のようで、彼のシンプルな考え方や反応は、T氏とのやりとりに慣れていた私にとっても新鮮だ。すっかり日が暮れ、体も冷えてしまった頃、Y君に「観覧車に乗る?」と誘われた。初めて乗ったお台場の観覧車からは東京湾を一望でき、想像していたよりもずっと美しく見える「東京」がそこにはあった。いつのまにこんなに東京には超高層ビルが増えたんだろう、と驚くほどで、アジアの大都市の夜景と比べるとずっと静かで、ずっと成熟しているように見えた。私も大喜びだったけれども、Y君もかなり興奮していた。観覧車が下りに差し掛かると、「あ~あ、日常に戻るんだなあ…」とY君がつぶやいたので、ほんとだねえ、と私も同調した。そろそろ夕飯時ではあったけれども、あまり食欲もなかった私は帰宅することにした。私を送ってくれる帰り道の車の中で、Y君が「もし旦那さんがいなくて、キリコさんと僕の都合が合えば、また遊びに行けるかな」と言うので、「そうだなあ…、そうだねえ…、そうね。 でも旦那が出張することはもう多分ないから、夜に遊びに行くのはないかな」と少し牽制して答えると、「じゃあ、仕事の後にスケートに行ったりするのもダメなの?」とY君。「仕事の後、一時間ぐらい行くのは全然大丈夫」と答えておいた。Y君は結婚して以来、女性と出かけるのは初めてだったとのことで、私と遊びに出かけてとても楽しかったし、ドキドキ感を味わった、キリコさんが喜んでくれたのがすごく嬉しい、もっと喜んで欲しい、と言った。恥ずかしそうに言うY君のそのセリフがとても可愛くて、家の前で車を降りるときに、軽くキスでもしようかと一瞬思ったが、そんなことをしたら、深みにはまると自戒して「楽しかった、ほんとにありがとう」とだけ言って、車を降りた。
2012.01.15
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今日は土曜日。私は午前中は一人で土曜当番勤務で、午後はイベントの仕事。11時半になろうかというとき、Y君から電話があった。私が一人でいることを確認すると、職場にやってきた。何かと思えば、明日はY君と私は会社の人の葬儀の手伝いに出かけることになっているのだが、その打ち合わせだと言う。葬儀の手伝いが終わったら、どこかへ遊びに行かないかということだった。どうしようかなーと思いつつも、「キリコさんのしたいことになんでも付き合いますよ」というY君の笑顔に揺れて、着替えを持って行って遊びに行くことにしてしまった。
2012.01.14
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職場の問題児は相変わらず無断遅刻・無断欠勤を続けている。いくらメンタルヘルスに問題があるとはいえ、ここまで放置するってどういうことだと私はいい加減堪忍袋の緒が切れかけてきた。そんな私に後輩Y君が、卓球のラケットを振るそぶりをしながら「今日、行きます?」と向かい側のデスクから誘ってきた。1時間ぐらい運動して帰るのもいいなと思い、承諾した。駅で待ち合わせて電車に乗ったとき、Y君が「卓球でもいいですし、スケートでもいいですよ」と言うので(以前、私はスケートがしたいと言ったのを覚えていたのだ)、今日はスケートをやることにした。スケート場についたとき、T氏から電話があった。依頼した仕事の資料を渡したいので会えないかというのだが、もう移動して遠くまで来ていることを伝えると、じゃあまた、ということになった。だいたい、ほんとに仕事に使う資料を渡したいと思うならば、勤務時間内に連絡してくれなければ動けないじゃないか。いきなり電話かけてきて、今から渡すなんて無理。勝手すぎる。で、気を取り直して後輩Y君と1時間ほどスケートをした。20年ぶりぐらいのスケートは最初こそ怖かったが、すぐに感覚を思い出し、けっこう楽しく滑れた。Y君はかなり下手だったが。スケートの後は軽くお茶だけ飲んだ。そのとき、いきなりY君に「キリコさんは、ほっとけないお姉さんって感じがする」と言われた。「ほっとけない」と男の人に言われたのは初めてだ。「なんで?いきなり大きな借金とかしそうだから?」と聞いてみると「そんな重いのじゃなくて、普段からそそっかしいから」ということらしい。ほっとけないお姉さんって、けっこう微妙な言い方だ。
2012.01.11
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