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「 長靴の爪先 」が地中海に伸び、
アフリカ対岸にも近いために漂着する難民が多く、
2002年から昨年までの間のイタリア漂着難民は延べ約46万人である。
もっとも、難民は荒い海域で死亡事故が絶えない。
鮨詰めの難民船の死亡数は判っているだけでも
2000年から昨年までに2万2千人以上で、
実際にはその3倍という説もある。
同国財政は月々に7億円が難民救助対策に費消されているという。
EUはイタリア沖の難民・移民捜索救援活動費の予算を3倍の約1億ユーロ
(約130億円)にすることを、難民遭難事故(800人以上)が今年4月に起きた
後で、急遽決定した。
EUが初めて、難民排斥から救助・保護に動き始めている。
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国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、
2015年上半期に地中海を渡る難民数は
13万7千人となり、 昨年同期の7万5千人 に比べて、
82.7%も増加している。
海路での難民は、 2014年下期が上期に比べて倍増 しており、
特に夏に増加する傾向にある。
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地中海を渡海する難民は、 イタリア、ギリシャ、マルタ、スペイン にたどり着いており、
そのうち、イタリア、ギリシャにたどり着いた難民の1/3は シリア出身 、次に多いのは
アフガニスタン、エリトリア(独裁恐怖政治下) となっている。
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UNHCR駐日事務所によると、シリア紛争は5年目に突入し、
難民が約4百万人(避難先構成:トルコ45%、レバノン29%、ヨルダン16%、イラク6%、
エジプト3%、北アフリカ1%)に達し、国内に避難しているものが760万人に及ぶという。
シリアからトルコ、レバノンなどに逃れた難民は、さらに密航者としてギリシャに入り、さらに、
マケドニア旧ユーゴスラビア共和国、セルビア、ハンガリーなどを経由して移動している。
「地中海難民の東部ルート=「 バルカン半島ルート 」」といわれ、近年増加傾向にある。
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難民は、経済的自由・豊かさを求める余裕はなく、
むしろ、国内の内紛、迫害から逃れるため、
他国に庇護を求めて危険な地中海を渡海している。
この上半期に渡海中に死亡・行方不明となったものは1,867人で、
4月は遭難事故もあり1,308人となっている。
渡海を担う仲介業者が、仲介料目当てに定員の数々倍もの
難民を 斡旋していることが 遭難事故を大きく している。
< 地中海難民船:Webより >
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欧州委員会は加盟国が今後2年間にイタリア、ギリシャに到達する、
地中海難民4万人(シリアおよびアフリカ東部のエリトリア人が対象)
を受け入れることを提案した。
(2014年に流入した難民の約4割に当たるという
=難民は10万人?・・・上記の赤字でみると難民は約15万人だから27%では?
計画の策定段階で小さめに見すぎているかも?
イタリアだけでも昨年の難民は17万人で、ギリシャを含めると22万ともいう。
今年に入りすでに11万人。)
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分担割合は、加盟国の人口、失業率、実績などで算出し、
独が8,763人(22%)、仏6,752人(17%)と続く。
受入国は、難民一人当たり6,000ユーロをEUから受け取る。
英国、アイルランド、デンマークは適用除外国である。
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これとは別に、EUはEU域外で暮らすシリア難民約2万人を
EU加盟国間で分担して受け入れることも提案した。
独が最も分担比率が高く約15%、
英国も約12%で、アイルランド、デンマークも参加する。
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しかし、この提案には、 英国、仏、東欧諸国に反対意見 があり
足並みがそろっていない。
結局、受け入れには合意したものの、
受け入れを行うかは各国任せになってしまっている。
実効性が疑われている。
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地中海難民が「イスラム国」の侵攻が絡んで増えている事実、
他方で「イスラム国」に向かい無軌道な若者達がEU諸国などから吸引の事実、
秘密裏に逆流するスパイやテロ遂行・支援者なども
問題を複雑化させている。
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財政にあえぐギリシャ、イタリアなどが難民でさらに困窮し、
EUの支援がふくらむ悪循環が起き、
経済面だけでなく政治面の混乱をもたらしている。
移民や難民が人道問題だけでは片づけられない側面を強めている。
欧州内のイスラム人口が増えるにつれて、
EU各国には自己防衛的な保守主義が台頭しているのは
見ての通りである。
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かつて、自由を謳っていた古代ローマ帝国も傭兵が多数を占めると、
次第に閉鎖的になり滅亡へと歩んだ。
二の足を踏まないようにするためには、
元凶である、無軌道な「イスラム国」を押さえ込むことしかあるまい。
「イスラム国」を打破し、
難民が脱出せざるを得ない国情を正常に戻して、
難民が出ない環境に戻すことで、
難民が、EUから本国に戻る道を
EUが構築する必要がある。
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NATO諸国が団結することが大事であるが、
「イスラム国」に気をとられている間に、
ロシア、中国が覇権の翼を広げているようにも見える。
国連が調停すべきであるが、この二国に「拒否権」なるものを
与えていることが間違っているのではなかろうか。
「現状変更を是とする国」には「拒否権を認めるべきではない」し、
議題がその国の利害に関する限りにおいては
議決権(ましてや拒否権)を失わせるべきであろう。
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第二次世界大戦で日米が鎬を削って終戦を迎えたのに、
どさくさで、漁夫の利をとって領土を広げたことを、
両国は忘れられないのかもしれない。
おっと、日本はイスラム国とは違うが、
露、中という大国の覇権の動きは、
隙さえあれば爪を伸ばし、
掴み取る構えに見えるから不思議である。
クリミヤや南沙諸島などで、
それが際だっている。
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呆けの小生には難しい、
濡れ手に粟?の
覇権渦巻く現代史である。
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そのなかでも、
はやく、非「イスラム国」が一丸となって、
「難民問題」が起きない世界の創出に向かってほしい
と呆けは思う次第。
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