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17日、バンコク中心部繁華街にある、地元信仰対象の「 エラワンの祠 」付近で、
放置された時限爆弾の爆発があり、死者20人、負傷者125人がでた。
翌18日に、犯人が同様の爆破物を、現場から南西4km離れた、船着き場に
投げ込もうとしたが、誤って手前のタクシン橋に当たり、川に落下し爆発した。
18日の事件では、怪我人はいなかった。
死者20(28とも)人のうち、外国人は14人で、マレーシア5人、中国4人,
香港2人(英国人女性を含む)、インドネシア1人、シンガポール1人、不明1人。
負傷者125(137とも)人のうち、アジア系外国人が約40人で、中国28人、日本1人。
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最初の事故で、「 黄色いTシャツの男 」が爆弾リュックを背負って現れ、
エラワンの祠 の近くにリュックを放置した姿が防犯カメラに映っており、
警察は、賞金付きの爆破犯人として手配した。
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タイ爆破事件は、中国に強制送還された イスラム系少数民族ウイグル族
109人の亡命希望を無視したタイ政府への報復との見方もでている。
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爆破犯人が着ていたTシャツは、「 黄色いシャツ 」である。
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タイでは
「 黄シャツ=現・政府側 」VS「 赤シャツ=元政権・タクシン派 」に
分かれて争いを続けている。
「 タクシン派 」は通信事業の成功者・ タクシン氏 が、貧困層の多い
農村に資金をばらまくことで政権を掌握したといわれており、
選挙では優勢であったが、 反タクシン勢力 は劣勢ながら、「 タクシン派 」の
ばらまき政策、脱税・不正蓄財問題などをとらえて、政情が不安化した。
タクシン政権 は、議会解散、総選挙を行い、 反タクシン派 は劣勢の選挙を
ボイコットしたため、 タクシン政権 が圧勝。
タクシン が国連出席中に 軍部がクーデター により暫定政権を樹立。
再び選挙を実施したものの、 タクシン派 が圧勝。
軍部は憲法裁判所 を介して、 タクシン派 の不正を暴き、首相を失脚させた。
タクシン が「 憲法を超越した権力が政治に混乱をもたらしている 」というのを、
反タクシン派 が、「 国王批判の不敬罪 」として批判し 追い詰めた。
(小生が聞いても、 タクシン派 は「 軍部批判 」のつもりであっただろうが、
いつのまにか「 国王批判 」にすり替えられたような気がする。)
遂に、 反タクシン派のアピシット首相(2008年12月~2011年8月 ) の登場である。
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反政府側のタクシン派(赤シャツ) が、
現政府側(黄シャツ) に対抗するために
わざわざ 黄色いシャツ を着て
地元信仰の対象「 エラワンの祠 」に爆弾を仕掛けることはないであろう。
信心深いタイ人なら、むしろ宗教施設を避ける のではなかろうか。
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タイではマレーシアとの国境近くで イスラム教徒 の分離独立の動きもある。
パタニ、ヤラ、ナラティワットの「深南部」3県は イスラム教徒 が多数を占めている。
タイは95%の国民が 仏教徒 であり、この南部3県だけが イスラム教徒 が多く
政府の中央集権政策の中で、被差別意識、貧困意識が強く、
分離独立を求めており、政府は戒厳令を出して鎮圧を図り、
これらの県の住民の二重国籍を認めないとし、
混乱が起きている。
混乱は 仏教国・タイ と イスラム教国・マレーシアおよびインドネシア との
関係にも影を落としている。
前政権の タクシン派 は農村に比較的有利な政策をとったが、
それは 仏教徒 のいる農村に対してであり、
南部3県については厳しい戒厳令で鎮圧に努めたことで知られる。
Aseanのニューリーダーと言われた タクシン は「トラブルメーカー」とも
後に言われるまでになっていた。
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仏教徒国・タイ において、 イスラム教徒との 関係が軋んでいる。
1. イスラム教徒 の多い深南部3県が貧困に窮し、圧政下にあること、
2.違法移民で イスラム教徒国・マレーシア、インドネシア などから反発を買っている、
3.中国から亡命の イスラム教徒のウイグル族 を強制帰国 させたことなど。
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・タイを巡る最近の動き:読売新聞などから
年月 |
略史 |
---|---|
2006年9月 |
軍のクーデター で タクシン首相が失脚 |
12月 |
31日から翌日に掛けて、バンコク中心部の繁華街や近郊で爆発が8件相次ぎ、3人が死亡、30人以上が負傷 |
2014年1月 |
反政府デモ隊 が、バンコクの主要交差点等を占拠する「バンコク封鎖」を開始。同年3月に解除 |
5月 |
インラック首相(就任は2011年8月) が 違憲判決 を受け 失職 。 軍・プラユット陸軍総司令官 が全土に戒厳令を発令し、その後のクーデター宣言で全権を掌握、8月に プラユット 首相の就任 |
7月 |
南部ヤラ県の商業地区で、 イスラム武装勢力 の犯行と見られる爆発があり、2人が死亡、30人以上が負傷 |
2015年2月 |
バンコク中心部の繁華街で爆発。2人が負傷 |
4月 |
戒厳令解除 |
7月 |
不法入国の ウイグル族109人 を中国に強制送還 |
8月 |
バンコク中心部の繁華街で爆弾テロ |
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