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映画「キサラギ」。これは面白いぞ。大当たりです。このテのワンシチュエーションドラマというか、密室劇みたいなもの(12人の怒れる男とか優しい日本人とか?)は、元来好きなほうなんですけど、これも非常にいい出来の部類に入る。いや、内容的にはそれほど奇抜じゃないのかもしれない。あるD級アイドルが自殺して、その一周忌に5人のファンが集まって追悼するという話。登場人物はこの5人だけ。アイドルの如月ミキちゃんの顔も最後まで明かされない。最初は、5人が初めて会う段取りも比較的ありきたりで、セリフもぎくしゃくして、大丈夫か?ずっとこんなか?と疑ったけど、だんだんノッてきて、最後はもう…(感)。結末は言えないけど、数々の伏線がたたみかけるように明らかにされて…(><)。それで、ああ、あの前段のぎくしゃくも狙いだったんだと気づくわけ。佐藤祐市、この監督あんまり知らないんだけど、まぁー、役者を煽る煽る。ノセ方が抜群にうまい。テレビの人らしい。本人が一番ウケてるんだね、だから役者たちもすごく楽しそうだ。実際、アップした後も5人で毎週のように集まってるらしい。一人のアイドルをめぐる男たち。何か役柄と別のシンパシーが生まれるのかしら。とにかく、どんどん関係性が濃密になっていくわけだから。小栗くん、小出くん、ユースケ、塚地、香川さん、まあ、キャストもうまくハマったもんだ。とくに小栗くん、狂言回し役というか、いい位置につけている。こいつ絶対コメディいける。皆、頑張ってほしい。
2007.07.07
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シアタートラム NODA MAP「THE BEE」。久々の野田演劇。激烈なスクリプト&構成はそのままに、昔より(って昔すぎだけど)ぐっと成熟し、深化している。登場人物は4人だけ。野田、浅野和之はじめ手練が一人何役も掛け持ち、めまぐるしく配役をシフトさせながらすすむ。平凡なサラリーマンが、脱獄犯に妻と子供を人質にとられ、逆に犯人の妻子を人質に取って立てこもるという話。どんどん壊れていって、最後はかなり悲惨で、もう身もフタもないんだけど、見終わったあとは不思議に穏やかな気分。とにかく役の受け渡し方が絶妙なんだ。早い早い、そして潔い。キビキビしているのに、決してガサツじゃない。そりゃ役者は汗だくなんだけど、くるくるとリズミカルに、あくまで優雅に役割を変えていく。ギラギラして、どこかサラッとした肌触りもある。見るほうもそこそこ大人であることを要求されるわけだけど、むしろ、こういうものを率直に観ることができるようになった自分にちょっと酔いしれてしまったりする。しかしくたびれた。1時間あまりの上演が、ギュギュッと凝縮もので、一時も目を離せない、息もつけないんだもの。まぁ心地よい疲労感てやつですけど。ロンドン公演も好評だったらしい。そりゃそうでしょ。英国人ってきっと、繊細な下劣って好きだもの。下品の極限の中の高貴さ。そういえば、新しい伊右衛門のCMにも出てるな、野田秀樹。こんなものつくって、あんな涼しい顔。大変妖しく好ましく進化している。いやぁ、うれしいです。同世代として。日本バージョンは9日までで、12日からロンドンバージョン。サラリーマン役だった野田が、こんどは脱獄犯の妻のストリッパー。こっちもちょっと見てみたい。字幕だけど。
2007.07.05
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