今日も元気で

今日も元気で

2006.08.25
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カテゴリ: 読みました^^*☆







    今朝の朝日新聞にも載っていたが、
    私は だぁるちゃんの日記 で識った。



    『 死国 』 や 『 狗神 』、『 山姥 』で一世を風靡した、
    坂東眞砂子氏の『 子猫殺し 』というエッセイについて、である。


    これまで、私は彼女が同年代であること。
    「童話作家」さんからの転身。
    文化人類学に精通しておられるようなご様子、緻密な取材力、観察力、
    こころのひだの表現力、、、といったものに注目しており、


    直木賞を受賞されたことは嬉しかったし、
    新刊をいつも楽しみにしていたので、非常にショックだった。

    このエッセイの全文を、だぁるちゃんのところから、コピペさせていただく。



◆   ◆   ◆






   こんなことを書いたら、どんなに糾弾されるかわかっている。
   世の動物愛護家には、鬼畜のように罵倒されるだろう。
   動物愛護管理法に反するといわれるかもしれない。
   そんなこと承知で打ち明けるが、私は子猫を殺している。

   家の隣の崖の下がちょうど空地になっているので、
   生れ落ちるや、そこに放り投げるのである。
   タヒチ島の私の住んでいるあたりは、人家はまばらだ。
   草ぼうぼうの空地や山林が広がり、
   そこでは野良猫、野良犬、野鼠などの死骸がころころしている。
   子猫の死骸が増えたとて、人間の生活環境に被害は及ぼさない。 自然に還るだけだ。
   子猫殺しを犯すに至ったのは、いろいろと考えた結果だ。

   私は猫を三匹飼っている。みんな雌だ。
   雄もいたが、家に居つかず、近所を徘徊して、やがていなくなった。
   残る三匹は、どれも赤ん坊の頃から育ててきた。
   当然、成長すると、盛りがついて、子を産む。
   タヒチでは野良猫はわんさかいる。
   これは犬も同様だが、血統書付きの犬猫ででもないと、もらってくれるところなんかない。

   避妊手術を、まず考えた。しかし、どうも決心がつかない。
   獣の雌にとっての「生」とは、盛りのついた時にセックスして、子供を産むことではないか。
   その本質的な生を、人間の都合で奪いとっていいものだろうか。

   猫は幸せさ、うちの猫には愛情をもって接している。
   猫もそれに応えてくれる、という人もいるだろう。
   だが私は、猫が飼い主に甘える根元には、餌をもらえるからということがあると思う。
   生きるための手段だ。
   もし猫が言葉を話せるならば、避妊手術なんかされたくない、子を産みたいというだろう。

   飼い猫に避妊手術を施すことは、飼い主の責任だといわれている。
   しかし、それは飼い主の都合でもある。
   子猫が野良猫となると、人間の生活環境を害する。
   だから社会的責任として、育てられない子猫は、最初から生まないように手術する。
   私は、これに異を唱えるものではない。

   ただ、この問題に関しては、生まれてすぐの子猫を殺しても同じことだ。
   子種を殺すか、できた子を殺すかの差だ。
   避妊手術のほうが、殺しという厭なことに手を染めずにすむ。
   そして、この差の間には、親猫にとっての「生」の経験の有無、
   子猫にとっては、殺されるという悲劇が横たわっている。
   どっちがいいとか、悪いとか、いえるものではない。

   愛玩動物として獣を飼うこと自体が、人のわがままに根ざした行為なのだ。
   獣にとっての「生」とは、人間の干渉なく、自然の中で生きることだ。
   生き延びるために喰うとか、被害を及ぼされるから殺すといった生死に関わることでない限り、
   人が他の生き物の「生」にちょっかいを出すのは間違っている。
   人は神ではない。
   他の生き物の「生」に関して、正しいことなぞできるはずはない。
   どこかで矛盾や不合理が生じてくる。

   人は他の生き物に対して、避妊手術を行う権利などない。
   生まれた子を殺す権利もない。
   それでも、愛玩のために生き物を飼いたいならば、
   飼い主としては、自分のより納得できる道を選択するしかない。

   私は自分の育ててきた猫の「生」の充実を選び、社会に対する責任として子殺しを選択した。
   もちろん、それに伴う殺しの痛み、悲しみも引き受けてのことである。(作家) 





◆   ◆   ◆




   愕然とした。

   確かに、ひとには価値観の自由が保証されている。
   でも、こうした自由、もあるのだと、愕然としたのである。

   彼女は、考え過ぎて、おかしな方向に行ってしまったのではないか?

   > その本質的な生を、人間の都合で奪いとっていいものだろうか。

   何処に、喜んで猫や犬の避妊手術を受けさせる飼い主がいるだろう。
   殆どの飼い主が、ごめんね、ごめんね、と痛い想いをしてその手段を取っている。


   その理由として、そこまで言い、生まれて来た子猫を殺す道を取るのなら、
   猫を飼ってはいけないんじゃないでしょうか、このひとは。

   「本質的な生」を必ず何らかの形で飼い主の都合で歪める、生き物を【飼う】という行為を、
   このひとはすべきではない、してはならないのではないか?


   「 猫 」 を 「 ヒト 」にあてはめれば、答えは自ずと明らかになる。


   生まれたばかりの子猫を崖下へ投げ殺して放置して許されると?

   出産を終えたばかりの親猫のこころは? 本能は?


   それは、幾ら彼女が

   > もちろん、それに伴う殺しの痛み、悲しみも引き受けてのことである。

   と、どんなに、彼女が彼女なりの苦悩の選択をし、
   どんなに、子猫を殺すことに痛みを抱えようと、悲しみを抱えようと、
   それは決して免罪符にはなり得ない。




   私はネコ好きのひとには申し訳ないけれども、ネコが大の苦手であり、
   このカテゴリで書こう日が来るとは、夢にも思わなかった。


     小1のときに校門前で売っていたひよこにこころ奪われたが、
     「 ひよこは弱くて、とても生き抜けない 」と父母は一言のもとに却下。

     我が家では、父がNOと言えばそれは絶対で、覆すことなどできなかったのに、
     そのときはどうしてもひよこが欲しくて欲しくて、
     きちんとお世話をするから、お願いお願いお願いと粘り強く説得して買って貰った。

     案の定、私は、最初の頃のすり餌をあげることもできず、
     父母は何日も鳥かごを毛布でくるみ、夜中、電球で温め続けてくれることになった。

     その父母のお蔭でピーちゃんと名付けられたひよこは、
     すくすく大きくなって、庭中を走り回り、
     ピーちゃん、と呼ぶと鳴いて応え、走り寄ってくるまでになった。

     鶏冠が生え始め、もう少しで成鶏になる直前にネコにヤられ、
     私のネコに対する最初のトラウマとなる。


     その後、番の十姉妹を飼い、十二羽まで増えて、
     父手製の大きな鳥小屋で、毎日元気に囀り踊る十姉妹は、私の大好きな友だちだった。

     その十姉妹を十二羽とも目の前で全部ヤられてから、
     私は猫がとても苦手となり、
     道で猫に出会えば、歩けなくなったり、吐き気を感じたり、
     未だに画像を目にするだけでも鳥肌が立ち、酷い場合は蕁麻疹が出たり、発熱したりする。



  それでも、それとこれとは断じて別、である。

  彼女が飼っているのが、猫であろうと犬であろうと爬虫類であろうと関係ない。

  「 生 」を持つものの「 飼い主 」としての覚悟、間違ってはいないか。



  坂東眞砂子氏は、糾弾覚悟でこのエッセイを書かれた。
  その意図は、いったい何処にあるのだろう。


ペンみかん






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Last updated  2006.08.25 20:40:38
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りうりう* @ 「 お年頃 」 お互いに > パクチのねぃさん  >…
りうりう* @ 「 つまり現在既に 」 やっぱり そなのかな^o^;?? > やじ…
りうりう* @ Re:熟慮に熟慮を重ねた末(05/07) あそびすとさん  > なんてことを言…
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