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久しぶりに ヴィクトール・フランクルの『夜と霧』 を開いてみました。フランクルがユダヤ人強制収容所での体験を思い起こし、記録した有名な書ですが、実に70年以上世界各国で読み継がれています。昨日、特に私の目に入ってきたのは、著者が「新版」を発行する際に新しい逸話(彼が最後に移送された収容所の所長〔ユダヤ人への残虐行為を行わず必要な援助を惜しまなかった〕の処遇を巡ってユダヤ人グループが米軍司令官と交渉した話)が挿入されたことでした。
パレスティナを巡って多くの血が流される中、 「『夜と霧』の作者は、立場を異にする者同士が許しあい、尊厳を認め合うことの重要性を訴えるため、この逸話を新たに挿入したのだろう」 (翻訳者)ということでした。さらに、訳者あとがきの最後の段落で次のように述べています。
「しかし、フランクルの思いとは裏腹に、『夜と霧』はいまだに過去のものではない。相変わらず情報操作という『アメリカの夜』〔人工的な夜を指す映画用語〕が私たちの目をくらませようとしている今、私たちは目覚めていたい。」
これは、2002年に書かれた「あとがき」ですから、まさにイラク戦争( 大量破壊兵器 の 製造 ・ 保有疑惑 を 口実に 、 米英 両軍が イラク を 攻撃し 、 政権を崩壊させたのみならず 、 50万人を超える 犠牲者を出し た イラク戦争 )の前夜にあたります。 明らかに国連憲章違反にあたるこの戦争を日本政府は全面的に支持したわけですが、いまだに米国の戦争犯罪について(国連や米政府は)まともな調査さえ行っていません。 「イラク侵略戦争」に加担した日本政府の責任も、私たち自身、まともに追及できていません。
この時のような情報操作は、まさに現在、繰り返し行われていないでしょうか。私たちは、イラク戦争時の報道仕方と、「ウクライナ戦争」の報道仕方の大きな違いにまず注目すべきではないでしょうか。
さて、本 blog
でも何度か紹介した遠藤誉が スイスの 平和energy
研究所 、 ガンザー 所長の 見解
を紹介しています。要約、抜粋しておきます。
2013年末の反政府デモ(マイダン革命)
スイスのガンザー博士が ウクライナ戦争に関してアメリカが国際法違反をしていること を証明。日本(欧米)はこれを完全に無視し事実の半分の側面だけしか見ていない。戦争はこうして起こる。(・・・)
◆ スイス平和エネルギー研究所のガンザー所長が語るウクライナ戦争 : 真実の裏側
2022 年 4 月 12 日、スイス平和エネルギー研究所の所長であるダニエル・ガンザー博士が Rubikon.news に寄稿し、 「 8 年前のオバマ大統領の国際法違反がなければ、プーチンの違法な軍事侵攻はおそらく起こらなかったでしょう」 と語った。
動画のタイトルは <ガンザー博士が語るウクライナ紛争:真実の裏側> 。
なぜ、この動画にたどり着いたかというと、実は 映画監督オリバー・ストー ンのトーク を見て、彼がドキュメンタリー 『ウクライナ・オン・ファイヤー』 を制作していたことを知ったからだ。ところがこの映画は、「あまりに真実を語っている」ことからか、アメリカ政府が妨害して見られないようにしているため、規制がかかってなかなかアクセスできない。さまざまなルートがあり、 こちらも アクセスしたが、うまくいかない。 民主主義国家のはずなのに、偏った事実しか知らせず、都合の悪い事実は知られないようにするという、まるで中国大陸のようなやり方だ。
そこで若手のパソコンに強い人にお願いしてやっとたどり着いたのが、このスイス平和エネルギー研究所の動画である。(・・・) 概略をご紹介したい。
◆ウクライナ戦争の出発点
2022 年 2 月 24 日、ロシアのプーチン大統領は軍隊にウクライナへの侵攻を命じたが、これは国連の暴力禁止規定に違反するため違法だ。一方、そのほぼ 8 年前の 2014 年 2 月 20 日、アメリカのバラク・オバマ大統領は、ウクライナを NATO に引き込むためにウクライナ政府を転覆させた。このクーデターがウクライナ戦争の出発点だ。
(・・・)メディアでは プーチンの侵攻について多く報道され、正しく批判されている。しかし、オバマのクーデターについては、ほとんど報じられていない。 なぜ、物語の半分しか語られないのか?
「欧米が主導したクーデターであることは間違いない」と、元 CIA 職員のレイ・マクガバンは認めている。(・・・)
◆ NATO の東方拡大
米国はロシアに NATO 不拡大を約束していたにもかかわらず、 NATO は拡大され続けた。ロシアは激怒し、米国でも注意喚起の声が上がった。「 もし中国が強力な軍事同盟を結び、カナダやメキシコを参加させようとしたら、そのときのワシントンの怒りを想像してみたらよい 」と、シカゴ大学の政治学者ジョン・ミアシャイマー氏が警告した。(・・・)
◆マイダンでのジョン・マケイン上院議員
2013 年末、ウクライナの首都キエフの中央広場「マイダン」では、ヴィクトル・ヤヌコヴィッチ大統領の政権に反対するデモが行われていた。(・・・)この緊迫した状況の中、米国の有力上院議員ジョン・マケインがウクライナに飛び、 12 月 15 日、マイダンの抗議者陣営を訪問し、米国の上院議員がデモ隊にウクライナ政府転覆を促した。
もし、ロシアの有名な国会議員がカナダに飛び、首都オタワでカナダ政府を転覆させようとするデモ隊を支援したら、米政府はどれほど怒り狂うだろうか?(・・・)
◆駐キエフ米大使館が抗議行動をコーディネート
(・・・)バイデン米大統領もマイダンのデモを支持し、クーデターに直接関与していた。
◆ビクトリア・ヌーランドの 50 億円
米国務省でクーデターを担当していたのは、ビクトリア・ヌーランドだ。ヌーランドはウクライナを NATO に加盟させるため、ヤヌコビッチ大統領を引きずり落とそうとしていた。 マイダンのデモの指導者たちは、米大使館から指令を受けただけでなく、報酬も受けていた。 (・・・)
◆ 2014 年 2 月 20 日、狙撃手が状況をエスカレートさせる
(・・・) 2014 年 2 月 20 日、正体不明の狙撃手が複数の建物から警察官やデモ隊に発砲し、 40 人以上の死者を出すという大虐殺が発生し、状況は混乱した。ただちに当時のヤヌコビッチ政権とその警察組織は虐殺の責任を負わされたが、彼らには事態をエスカレートさせることに何の得もない。彼らとしては政権の転覆を避けたかったからだ。(・・・)
◆プーチンがクーデターについて語る
ロシア人は米国がクーデターを組織したことを知っており、激しい怒りを覚えていた。もし米国と欧州が違憲行為を行った者達に対して、「そんなやり方(議会と政府の建物を暴力的に占拠:補)で政権を取っても決して支持しない」、「選挙をやって勝てばいいんだ」と告げていたら、 状況はまったく違っていただろうとプーチン大統領は語った。
◆クリミアの分離独立
プーチン大統領は、ヤヌコビッチ政権崩壊直後、クリミアの「奪還」開始を指示した。(・・・)ロシア兵がすべての戦略地点を占拠し 2014 年 3 月 16 日、クリミアの人口の 97 %がウクライナから離脱し、ロシアに加盟することに票を投じた。それ以来、クリミア半島はウクライナではなく、ロシアに属している。
ウクライナ戦争では、米国もロシアも国際法を遵守していない。まずオバマが 2014 年 2 月 20 日のクーデターで国際法を破った。これに対し、プーチンは 2014 年 2 月 23 日にクリミアを占領して国際法を破った。
ロシアのクリミア占領は「現行の国際法に対する侵犯」であり、「ウクライナの主権と領土保全が侵害された」と、西側諸国はプーチンを厳しく批判しているが、西側諸国も数々のケースで現行の国際法に繰り返し違反している。プーチンを批判する資格に疑問符が付される。
◆ドンバスの分裂
キエフのクーデターとクリミアの分離独立後、ウクライナは内戦状態に陥った。新首相のヤツェニュク氏は、軍、諜報機関、警察の力で国全体を支配下に置こうとしたが、ロシアと国境を接するウクライナ東部のロシア語圏では、ドネツク地区とルガンスク地区がキエフのクーデター政権を承認しないことを宣言した。(・・・)
ヤツェニュク首相はこれに激しく反発し、分離主義者はすべてテロリストであると断じた。(・・・) 2014 年 4 月 15 日、ウクライナ軍は米国の支援を得て「対テロ特別作戦」を開始し、ドネツク地区のスラビャンスク市を戦車や装甲兵員輸送車などで攻撃した。
これがウクライナ内戦の始まりで、 (東部、ロシア語圏を中心に) 8 年間で 1 万 3 千人以上の命が失われ 、それが 2022 年 2 月 24 日のプーチンによる不法侵攻につながったのだ。
キエフでのクーデターは、プーチンのウクライナ侵攻を正当化するものではなく、それが国際法の侵犯であることに変わりはない。しかし、私たち西側諸国が 2014
年のクーデターを無視するならば、ウクライナ戦争を理解することはできないだろう。
(抜粋は以上)
歴史的な文脈にきちんと目を向ければ、「戦争を防ぐ道」「停めるために今なすべきこと」も見えてきくるのでは? 大切なのは相手を「理解不能な狂人・怪物」とみなして、戦いをあおることではないはずです。
〔なお、 5兆円防衛費を増やす(自民党の提言)代わりにできることを東京新聞がまとめていました
ので、こちらもご一読を。〕
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