一人楽しく映画の日々
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現在の世界情勢、移民問題でどこもかしこも荒れてますね。そもそも異国で良い職に就けないからギャング仲間に入る、暴力がはびこる・・・そういう風な流れになったみたいですが。移民にはモスリムが多い、大多数の底辺がモスリムだからモスリムが悪の代名詞になってる。そこにはいろんな事情もあると思いますが、嫌われてますよね、 そんな配信をたくさん目にするから、自然に読書もそんな方向に行ってしまいます。今回は〝恥と名誉”と言う、イギリスのインド系移民の親から生まれたインド系イギリス女性が書いた半生です。半生と言うか、16才で親に強制結婚を迫られて家出した、という所から始まります。15年前に出版された本ですが、イギリスにはインドやパキスタンから移民した人たちのコミュニティが出来上がってて、英語が全然話せなくても生活できるみたいです。イギリスでなくても同国人同士が集まってコミュニティができるというのはどこの国にもありますよね。日本では中華街が昔からありましたし。まあ、そういうことでこのジャスビンダル(ジャス)と同じ立場に立たされるインド・パキスタン社会には男女とも多いみたいです。結婚式当日に初めて結婚相手に会う、と言うことは日本でもありましたよね。子供は物として物々交換される、政略結婚もあり、みたいな。ジャスはただ流されるだけじゃない、16才で結婚なんて嫌だ、と思うわけです。当時同じインド系のボーイフレンドがいたからとりあえず助けもらう、そこから結局結婚まで行くわけですが、家族からは絶縁される。もうそりゃあ凄いんです。母親が実権を握ってるから夫も兄弟もそれにならう。母親自身もそんな昔からの決りで生きてきたから、今さら考えを改めよと言っても無理なんですね。そんなのに加えて法律では禁止されてるけど未だにカースト制度で人を判断するという、これもどこの国でもある差別、偏見。インド本国ではどれほどこの偏見が蔓延してるのかわかりませんけど、誰にでもありますね、選民意識みたいなのが。結婚式当日に会って、その後愛が生まれたらラッキーとしか言えないひどい家制度。人間流れに逆らわずに生きてたらある程度は摩擦も少ない、しかし我慢は強いられるわけで、女はもちろん男だってストレスがたまるだろう。男はそんな時は暴力をふるえばいい。女はあまりの苦しさに自殺したりする。ジャスの姉も油を体にかけて火をつけて自殺したみたいだし、怖いけどそれほど苦しみが大きいということですよね。まあすごいことですよ、両親が延々と社会の悪習慣を受け継いでいくというのは。沢山の問題が起きるけどジャスは勇敢に生きてくわけですね。そんな親でもずっと愛されたい、会いたいと思う心が残ってるのは、ジャスがまだ子供の精神状態で依存があるからかなあと思ったけど、どうなんでしょう、純粋ではありますね。親もある種社会制度の犠牲者でもあるから。名誉殺人なんてよく聞きますけど、言いなりにならないから殺す、と言う体のいい言葉ですね。それにしてもジャスの母親は強烈な堅物、世間体重視で、恥と名誉と言うのは本質を無視した形式が尊ばれるという、日本にもよくある形式見栄っ張りと言うことですね。まあ今でも強弱はあるものの世間体重視と言うのはどこでもみられることと思うんですけど。インド社会にだってまともに優しい人はいると思うのですが、悪いことばかり報道されますからね。本当に優しい普通の人のことも知りたいです。ジャスは自分が苦しんだ同じような立場にいる女性を救いたいと、支援の団体を立ち上げるんですが、ここまで行けるのはすごい。この本だけでインド社会がどのようなものか大体はわかる。
2025.08.09
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