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このエンジンはピストンもシリンダも傷が無く程度が良いのだが、シリンダヘッドとピストンヘッドにはカーボンが黒く堆積していた。TLMのヘッドは精密ドライバーで軽くカリカリとするだけで取れたのだが、TYはそんな事ではどうにもならない。力を入れすぎるとアルミに傷がついてしまうので、取りやめにする。こんな事なら塗装をする前にカーボンを落としておけば良かったと、「後悔先に立たず。覆水盆に返らず。」の諺が口をついて出る。カーボン落としはリムーバーが効くと誰かが言っていたような、幻聴のような…。ホームセンターで買った全然効かないリムーバーの残りがあったので、シリンダヘッドにプラグで蓋をしてリムーバーをタップリ流し込んだ。2日間置いて、どうなっているだろうかと、期待を込めて精密ドライバーで突いてみたが、何ともなっていない。ほんの僅かでも剥がれ落ちる気配もない。リムーバーはやはり都市伝説だったのか。はたまた幻聴だったのか。2日間も無駄にしてしまった。今度はサンエスK-1が効くという噂を聞いたような、フェイクニュースだったような…。記憶力はチンパンジーほどに低下しているので、定かではないが、チャンバーを洗浄した残りを水で溶いてシリンダーヘッドに流し込む。2日間置いてみたら、水溶液がネバネバになっていた。精密ドライバーで軽くカリカリやってみると黒いカーボンが剥がれ落ちた。少しは残るが大まか除去する事ができたのだ。おぉ素晴らしい。今度は確かに効いた。恐るべしサンエスK-1。内部のカーボンカスと水分を取って、キッチンの友「ボンスター」で磨き上げると、ピカピカのヘッドになった。ならば、オイルが固まって動きが渋くなったピストンリングやカーボンが堆積したピストンヘッドもサンエスK-1漬けの刑にしてやろうと思い、エンジンを逆さまにしてペットボトルに水で溶いたサンエスK-1を入れてピストンリングまで浸けた。2日間置いたサンエス液は少し黄ばんでいる程度であったが、浸かったピストンをウエスで拭っただけで、頭のカーボンが殆ど取れた。これは効く。効く。効く。再び恐るべしサンエスK-1。ピストンの側面の汚れはボンスターで磨くと綺麗に落ちた。ピストンリングの隙間やピストンピンの回りはパーツクリーナーと精密ドライバーでカーボンを除去。コンロッドから外さなくてもピカピカのピストンが甦った。カーボンで真っ黒になったシリンダヘッド失敗のリムーバー漬け半信半疑のサンエスK-1漬けピカピカになったシリンダヘッドカーボンが堆積したピストンヘッド汚れのあるピストン側面サンエスK-1逆さ漬けの刑カーボンがほぼ除去されたピストンヘッド美しく仕上がったピストン
2018.04.25
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125のリアブレーキパネルは欠けが少しあったので175用のパネルを使用する事にした。TYのブレーキパネルはMAGNESIUMと刻印されているのでアルミではなくマグネシュウムなのだろう。何れにしても塗装を全て落とすと新たな塗料の乗りが悪くなると思い、傷や汚れの酷い箇所だけ、不織布ディスクで磨く事にした。ついでにリアブレーキアームも汚れを落として、アドミラのシルバーで塗装を施す。フレームの塗装を終えて何週間も経過したので、完全に硬化しており、何時でもクリアーを吹く準備が出来ていたのだが、小物の塗装を待っていたのだ。クリアーは全て揃って1回で終わらせたかったのだ。数年前に買ったウレタンクリアーの残りがまだ使える状態だったのだが、硬化剤は完全にアウトになっていたので、硬化剤だけ売っていないものかと探したらamazonで関西ペイントのPG80専用硬化剤50gが送料込みで689円で出ていた。当然ウレタン塗料用だ。ウレタン塗料(クリアーも同じ)と硬化剤の配合割合は10:1なので50gもあれば十分である。念のために300cc作ったが、シンナーで少し薄めたので3回通り塗れる程の量となってしまった。面倒な塗装はタンクとサイドカバー、ヒートガードを残して一応終わったので、これからは少しずつ組み上げて行くとしよう。175用リアブレーキパネル(左)と125用リアブレーキパネル(右)汚れや傷を不織布ディスクで削ったリアブレーキパネル(左)とフロントブレーキパネル(右)PG80用ウレタン硬化剤クリアー塗装を終えたブレーキパネルと小物類サイドスタンドスプリングはターンバックルでバネを伸ばしての塗装クリアー塗装を終えたフレーム
2018.04.23
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TYのシリンダとシリンダヘッドはアルミの腐食でえらいことになっている。ピストンを抜いてエンジンを磨いたので、そろそろシリンダとヘッドの掃除に取り掛かる事にした。空冷エンジンはシリンダとヘッドに深いフィンが付いているので、エンジンらしくてカッコ良い。これが無い水冷エンジンはどうにも好きになれないのだ。しかし、一旦アルミの腐食などで汚れたフィンほど厄介なものはない。ここを掃除するには細いワイヤブラシなどを突っ込んでゴシゴシやるしかないのだがフィンの隙間に入るほど細いワイヤブラシは無い。2月の寒い日の夜に師匠に貰い物の寿司を届けに工作場に行った時には、ワイヤの束を電気ドリルの先に付けて腐食落としをやっていた。なるほど参考になった。しかし、それよりも効率の良いスポットブラストがあるので、これを使わない手はない。ダストペールに部品を入れてブラスト開始。しかし、思ったより錆が取れない。TY50やTLM50の時には面白いように錆と塗装が剥がれて綺麗になったのに…。リサイクルした珪砂が悪いのかと思い、新しい珪砂を使用してみてもさほど変わり映えがしない。同じ箇所に時間を掛けると綺麗にはなるがなかなかではない。気が短いので、少しの白い腐食跡は残ったが完了とする。後で塗装してしまえば目立つことはないだろう。塗装は、ゼファーのエキパイを塗った残りのオキツモワンタッチスプレー耐熱の黒ツヤ有りを吹いた。耐熱塗料のツヤ有りはこの製品しかないと言っても良いほど他を探しても見つからない。少々高いが仕方ないところである。その代わり塗装後は艶が出てフィンが美しく光り輝くのだ。シリンダは塗ったものの、ヘッドまでは塗料が足らなくなってしまったので、ヘッドは手持ちのシルバーに塗り分けることにした。多分、あまり違和感はないと思う。黒色塗装が剥がれアルミサビが露出したシリンダヘッド表シリンダヘッド裏アルミの腐食が進んだシリンダ上側シリンダ下側塗装剥離とサビ落としを行ったシリンダとヘッドサンドブラスト後のシリンダとヘッドシルバー耐熱を吹いたヘッドツヤ有りブラック耐熱を吹いたシリンダ
2018.04.13
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ステップとスプリング左右共酷く錆びており、左側は何処かにぶつけたのか変形している始末である。これは修理するよりも程度の良いものを買った方が早いと思い、ヤフオクを巡回するも出て来ない。仕方が無いので修理する事にした。曲がった部分は立てた鉄板の縁に当ててハンマーでどつくと意外にすんなりと元の形に戻って行った。後はワイヤカップで届く範囲のサビを落とす。チェーンアジャスター左右のチェーンアジャスターはサビの酷い右側を手持ちの175用と交換した。比較的サビが少ないので、不織布ディスクでサビ落としを行う。工具ケースカバーTYの工具ケースは車体のメインフレームの下に溶接で取り付けられており、前方に蓋が付いており、開閉出来るようになっている。フレーム塗装時に外しておいたのだ。これも届く範囲をワイヤカップでサビ落としを行う。リアブレーキロッド125に付いていたものは途中で折れていたので、175のものを流用する事にした。錆びている上に曲がりもあったので、万力に挟んで修正の上、不織布ディスクでサビ落としを行う。リアブレーキカムシャフトレバー125の車体には付いておらず、欠品となっていたので、175のパネルから外して流用する事にした。幸いサビは殆ど無かったが、汚れが酷かったので、ワイヤカップで磨いておいた。チェーンテンショナーアーム、オイルタンク開閉ヒンジなどかなりの赤サビが蔓延していたので、ワイヤカップでサビ落としを行うも小さすぎて殆ど無理。小さな部品のサビ落としは意外と面倒である。ワイヤブラシは掛からないないし、バネなどはサンドブラストも効かないのだ。こういう物はサビ落とし剤に漬けてしまうのが手っ取り早いのだ。幸い平成27年にGBクラブマンのタンクのサビ落とし用に買ったラベンのタンクサビ取り剤の使用済み残液をポリタンクに入れて取っておいたのだ。2年ちょっと前の物なので、効果の程は分からないが使ってみることにした。2リットル入りの麦茶のペットボトルの上1/3ほどをカッターナイフで切り取り、部品を入れて希釈済みの残液を満たして、一週間ほど放置してみたら、褐色だった残液が真っ黒に変色して、部品のサビが綺麗に落ちていたのは驚きである。効果アリだった。水で洗って、乾燥後、フレームと同色のアドミラのシルバーを塗装すして、やっと小物類の片が付いた。錆びて曲がったステップとスプリングハンマーで修正後、サビ落としを行ったステップ175(左)と125(右)のアジャスターサビ取り後のアジャスターサビ取り前の工具ケースカバー175用のリアブレーキロッド175用のサビが少ないカムシャフトレバーサビ落とし前のチェーンテンショナー等の小物類塗装が終わった小物部品
2018.04.11
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今日は仕事関係で昼間から料理屋で酒を飲んで良い機嫌になっているところへ写真屋がカブに乗ってやって来た。部品を探していたら倉庫の中から出て来たと、レジ袋を渡された。中から出て来た物はケースが凹んでいるスピードメーター、同取り付けステー、ライトステー2セット、リアテンションバーだった。これもまたレアーな部品ばかりだ。有り難い事である。テンションバーは鉄製の2枚重ねが酷い錆で、捨てようかと思ったが、苦労して塗装まで漕ぎ着けていたのだが、貰ったバーはアルミだった。フロントはアルミなのに何故リアだけ鉄製なのか不思議だったのだが、これで理解できた。純正はやはりアルミだったのだ。前オーナーがバーが曲がるか、折れるかしたので、鉄で作ったのであろう。だから2枚重ねになっていたのが頷ける。貰った部品あれこれ
2018.04.03
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TYのエアークリーナーケースは鉄製なので当然サビるが、取り付け場所が車体の中央なので、他の部品ほど錆は酷くない。蓋のビスを外してサビ取りを行う。剛腕ブラシが丁度良い塩梅だが、オイルとゴミで固まった狭い箇所は予め精密ドライバーで除去しておいた。錆の出てない塗装部分は軽く均しておくだけにする。ケースの内側は塗装の剥げかけの部分をマイナスドライバーの先で削って、パーツクリーナーでオイル分をとばしておしまいにした。私の公家のようなか細い手でも入らないのだ。サビがあった箇所は念のために黒サビ転換剤を塗布しておく。最後は全体をパーツクリーナーで洗浄して、サフを省略してアクリルスプレーを吹いた。アクリルはツヤがあるので、新品のように綺麗になった。予備のケースがもう1つあるので、暇な時に塗装して1ヶ5,000円の値を付けてヤフオクに出すとするか。誰も買わないか……。サビ落とし中のエアークリーナーケース塗装が終わったエアークリーナーケース
2018.04.01
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ヤフオクで買った125用サイレンサーの排出口は50ccバイクのように穴が小さい。エンジンは175ccなので排ガスの抜けを少し大きくするべく、排出口の拡大を試みる事にした。手持ちの鉄工用ドリルでは太さが明らかに足りない。丸ヤスリでは途方も無い時間が掛かってしまう。その他で持っている物はステップドリルしかない。22ミリまでの穴なら開ける事ができるので、このサイズで妥協する事にした。インパクトドライバーの先にセットして穴を拡大する。予想外に排出口は簡単に広がったので、調子に乗って100均で買った円柱砥石に付け替えて排出口突っ込んだら砥石だけが削れて行く。矢張り100均砥石では歯が立たないので、作業を終えた。それでも、施工前の口径からかなり拡げる事が出来たので、排ガスの抜けに少しは効果がでるであろう。TY125用サイレンサーの排出口ステップドリルで22∅に拡げた排出口
2018.03.30
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その日の夜は朝からの冷たい雨が降っていた。iPhoneの操作を覚えていると、写真屋の奥さんが降りしきる雨の中「お届け物を持って来ました。」と言って、ビニールの包みを2つ渡された。何だろうと、開けてみると、もう半分諦めていたシートベースとクッションが鎮座していた。もう一つはアルミ専用サフの上からグレーのウレタン塗装を施し、ウレタンクリアーを吹いたトップブリッジだ。TY125のシートはオークションにもなかなか出品されないレアー部品の一つだ。たとえ出品されても、上物だと1万円は優に超える金額で取引されている現状である。現車の鉄製のベースは錆で朽ち果て、至る所が欠落している状態で、FRPで補修するにもかなりの難儀が予想されるので、いっその事コンペ仕様のようなペラペラのシートに作り替えようかと思案していた。頂いたシートベースは赤サビが少々有るものの、塗装もしっかり残っており、表皮を留めるギザギザの金具まで欠落する事なく残っているのだ。錆落としを少し行い、塗装を行うだけで新品のように甦る事間違い無しだ。クッションも弾力があり、欠けや割れなども無いので、これも使える。表皮だけ用意すれば、シートは新品のようになるのだ。ありがたや。ありがたや。トップブリッジはアルミの腐食を不織布ディスクで落として、バフ掛けの途中で、このままピカピカにするか、塗装をするか思案中だったが、塗装済みを貰ったのでこれを使う事にする。シートベースの表(クッション側)シートベース裏側クッション塗装済みのトップブリッジ
2018.03.27
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その日は、早朝から玄関のチャイムが鳴った。こんな朝早くから誰だろうと不思議に思いながら出てみたら、写真屋がYAMAHAの段ボール箱を抱えて立っていた。先日の夕刻、年末以来行っていなかった写真屋に顔を出したら、ヤマハTX650を全バラしてフレームを塗って、前後リムをバフ掛けして、新品スポークに新品タイヤを付けていた。何でも、嫁や子供をほったらかしにして大晦日にフレームをブラストして、元旦に塗装をしたようである。理想的な素晴らしい新年の迎え方に感服し、恐れ入った次第である。社外品のブレーキロッドセットやフロントブレーキホースのメンテの話しをダラダラしている内に、TY125のワイヤとフロントフォークの中古がまだあると思うと言い出したので家宅捜索をお願いして来たばかりであった。段ボール箱を開けてみると、錆はあるが現車の物よりかなりましなフロントフォークが4本と種々ワイヤが12本入っていた。ありがたや。ありがたや。現車のワイヤを引っ張り出して、比べてみると、フロントブレーキワイヤとクラッチワイヤとアクセルワイヤそれにスピードメーターワイヤと思われるものを見つける事ができた。クラッチワイヤに至ってはヤマハのビニール袋に入った状態の新品であった。何でもYAMAHAに発注したら、部品変更が行われ、アウターチューブが純正の灰色から黒色となっていたので、ネットで買い直したそうである。この辺りのこだわりが私と違うところである。見上げたもんだ。アクセルワイヤは現車の方が少しましだったので、貰ったワイヤは予備として仕舞って置くことにした。お蔭でワイヤ類は買わずに揃える事ができた。こんな目出度い事はない。有頂天になって、晩酌の喜平が適量の2合を優に越した事は言うまでも無い。他車用も含めたくさん貰った中古ワイヤ選りだしたTY125用のワイヤ上からフロントブレーキ、スピードメーター、クラッチワイヤフロントフォーク4本左2本の錆が少ない
2018.03.23
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車体から降ろしたエンジンの状態は、クランクケースと左右のカバーのアルミコーティングは既に剥がれ、オイルと汚れで黒ずんでいる。シリンダフィンは塗装が剥げ落ちアルミの地肌が腐食して白い粉を吹いている。クランクケースは適度には磨いて置きたいのだが、クラッチレバーやパイプ類があるので、電動工具は使いにくい。ワイヤブラシでシコシコやってみたが埒が明かない。気が短いので、何日も時間を掛けて少しずつ磨いて行くのは性に合わないのだ。直ぐに作業を電動工具に切り替える。クランクケースの左カバーは外して単体で磨く予定だが、右カバーは開ける予定は無いし、ガスケットの脱着が面倒なので、今回は付けたまま磨く事にする。グラインダーに取り付けた剛腕ブラシで右カバーを試してみると、アルミに傷が付いてしまった。アルミには剛腕ブラシはヘビー過ぎるようだ。ナイロン不織布ディスクに付け替えて汚れを落とす。これでも少し傷が付くが、後でバフ掛けするならこれでも良いだろう。次はインパクトドライバーの先にドリルチャックを付けて真鍮ホイールブラシで試してみると、これが正解。傷も付かないし、汚れも落ちるのだが、シリンダ付近の狭い所がフィンが邪魔になって届かない。どのみちシリンダフィンはブラストする予定なので、外してしまう事にした。ヘッドカバーは既に外しているので、シリンダを外すだけだ。見る限りシリンダはクランクケースにくっついているだけなので、上方に引っ張れば外れそうだが、そうは簡単に行かない。プラ半でフィンを叩いてやろうかと思ったが、シャリィでフィン欠けの痛い目に遭っているので思い止まった。タイヤレバーをクランクケースとシリンダ底部の隙間に差し込み持ち上げると上手いことガスケットからシリンダが剥がれたので、慎重にピストンを抜いて行く。ピストンの側面にガスの吹き返しで出来た汚れはあったものの、傷は皆無であった。シリンダ側も当然傷は無い。このエンジンは175ccにボアアップしてからあまり走っていないのかも知れない。直ぐに、クランクケースにウエスを詰めてゴミの落下を防ぐ。ピストンにはビニール袋を被せて保護する。シリンダを外すとホイールブラシの届く範囲は広がった。狭い所は無理だがこれだけでクランクケースが大まか綺麗になった。磨く前のエンジン上部磨く前のエンジン左側磨く前のエンジン右側クランクケースから取り外し中のシリンダシリンダから抜いたピストンシリンダ内部真鍮ホイールブラシとナイロン不織布ディスク(新品)電動工具で磨いたエンジン上部電動工具で磨いたエンジン後部
2018.03.15
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フレームを始めとする部品にプラサフを吹いたので天気の良い日を待っていたら、素晴らしい小春日よりとなった。気温は一気に20°近くに上昇。風はややあるが問題無い。午後の空いた時間に部品を並べて塗装開始だ。今回はプラサフと一緒に写真屋から貰った日本ペイントの自動車用塗料アドミラ(ベースコート型特殊アクリル樹脂塗料)の残りを使用する。色はスノーM極細目、TYの純正色と同じシルバーだ。塗料の缶には上部にレバーが付いており、レバーを握ると注ぎ口の上部の蓋がスライドする仕組みになっている。レバーを放すと仕込んだバネの力で蓋が閉まる塩梅だ。たったこれだけの仕掛けで、何年もほったらかしにしていた使いかけの塗料の中身が固まらないのが不思議だ。更に上部のハンドルに繋がった螺旋状の撹拌機を回す事により、中の塗料が撹拌される仕組みまで付いているのは有り難い。アドミラはシンナーと1対1で希釈する。少し薄いようにも思えたが、吹いてみると丁度良い。大体の予想でカップ一杯に作ったが、十分過ぎるほどであった。アドミラは垂れにくく、乾燥が早いので手軽に塗装出来る塗料である。プラサフの生地が荒れた所はサンドペーパーで予め均して置き、フレーム、スイングアーム、スタンド、ステップ金具、テンションバーを仕上げた。シルバーのアドミラ注ぎ口の密閉と撹拌機能が付いた上蓋塗装が終わったフレーム左側塗装が終わったフレーム右側塗装が終わったフレーム内側塗装が終わったスイングアームその他小物類
2018.03.10
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リアブレーキパネルとフレームを繋ぐテンションバーを外してみると、鉄にメッキ仕上げで2枚重ねとなっていた。フロントのテンションバーはアルミなのに、何故リアだけメッキなのだろうか。しかも、強度を確保するために、2枚重ねにするのなら、始めからアルミにすれば良いと思うのだが...。しかし、外したバーは呆れるほどよく錆びている。メッキは剥げ落ち、錆による腐食が尋常ではない。アルミ板を削って作ろうかとも思ったが、この厚みの物は買わなければ無いし、微妙な取り付けのためか、僅かに湾曲している箇所もあるので、全く同じ物を作るのは意外に難しいと判断して、再利用する事にした。表面の赤サビを荒目のペーパーサンダーで削り取り、剛腕ブラシでサビ取りを行ったが、錆が深くどうしても表面が凸凹になってしまうので、適当なところで断念。黒サビ転換剤を塗って錆止めを行うが、このまま塗装しても、凸凹が残ってしまうので、表面にパテを塗りつけ厚化粧を施す事にした。こうしておけばツルツルのお肌になって、塗装後も綺麗であろう。メッキが剥げ落ちて真っ赤に錆びたテンションバー黒サビ転換剤を塗ったテンションバーパテを塗ってサンドペーパーで仕上げたテンションバー
2018.03.08
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フレームが錆びない内にプラサフを吹いておく。今回も写真屋から貰った3.7L入りロックラッカーの残りを使用する。何年も前から何台ものバイクの下地処理に使用している。缶は貰った時からサビサビだが中身は未だ大丈夫だ。まだ半分も残っている。パーツクリーナーで脱脂の後、ペイント薄め液で適当に希釈してエアーガンを使って吹くのであるが、今回はアストロプロダクツの特売で見つけたエアースプレーガン(2,250円)を使用する。以前は塗料専門店で購入したガンを使っていたのだが、塗料を入れるカップが下付きだったので、最後まで塗料を使い切れなかったのが不満だったのだ。それと、カップに塗料を一杯まで入れると、ガンを傾けた時に空気孔から中身が溢れ出てしまうのも気に入らなかったのだ。上付きカップだと塗料を最後の一滴まで使い切れるし、カップの角度を変える事が出来るので、ガンを傾けても中身が溢れ出る事は無いのである。カップは400cc入りなのでバイクの部品塗装などでは十分な容量である。アストロプロダクツのロゴは入ってはいるが、中華製の破格値なのでどうかと思ったが、使用感は全く変わらない。寧ろ新しいだけW-71の方が良いようにも思える。塗装の場合はコンプレッサーのエア圧は低めで0.30MPa。コンプレッサーのゲージだと43.5psiにセットするように説明されていた。プラサフはムラになりにくく、乾きが早いので、少し厚めに何回にも分けて吹いて行く。特にメインフレーム下に付いている工具収納ケースの内側は奥の方まで念入りに吹く。プラサフさえ吹いておけば、錆びないのでじっくり乾燥させて、天気が良く風の無い日に塗装を行う事にする。上カップエアースプレーガンW-71ロックペイントのプラサフ下地処理中のフレームとエアースプレーガン下地処理が終わった部品下地処理が終わったフレーム
2018.03.06
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塗装剥離とサビ取りが終わったフレームその他の部品を塗装するのだが、その前にサビがあった部分に黒サビ転換剤を塗っておく。仕上げた部品にいきなりプラサフを吹くと、塗装の下から赤サビが復活してしまうので、転換剤で殺してしまうのだ。 黒サビ転換剤は白乳色の液体を筆で塗るだけなので至って簡単である。塗った直後は透明なのだが、直ぐに黒ずんで来る。赤サビが黒サビに変化した証だ。フレームとスイングアームは溶接箇所などサビがあった部分だけにしたが、その他の部品は全体に塗った。塗装剥離、サビ落とし後のサイレンサー黒サビ転換剤を塗ったサイレンサー全体に赤サビが出ていたので全て黒サビ転換剤を塗布したチャンバースポットブラスト後のステップ金具(下)と黒サビ転換剤塗布中のステップ金具(上)
2018.03.04
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フレームの塗装剥離には色々な方法がある。先ずはリムバーを塗って剥がす方法だが、綺麗な広い面だと割と剥ぎやすいが、フレームなどは全て除去するのは難しい。次はサンドブラストだが、フレームを入れる大きなキャビネットか、野外作業となるが、砂を入れるブラスト装置が必要になる。スポットブラストガンだと、気の遠くなる作業になってしまう。次はグラインダーにサビ取りディスクを取り付けて除去する方法だ。これは簡単だが、フレームに傷が付きやすい。前回はグラインダーにワイヤカップを取り付けて作業を行ったが、ワイヤが細い為か千切れたワイヤが飛び散り危険極まりない。そこで、今回はディスクグラインダー用剛腕ブラシ80ミリ、ネジ径M10×P1.5線径0.5ミリを使用してみる事にした。何でも鋼線をドイツ製の機械で超強力な捻りを加えており、鋼線の折れを少なくしているようである。ワイヤが太いのでフレームへの損傷が気になったのだが、使用してみると普通のワイヤカップと全く変わりはなかった。ワイヤの折れも劇的減って殆ど折れないし、ワイヤの摩耗も殆どない。塗装もサビも良く取れ、フレームの損傷もない。これは使える。ワイヤカップが届かない入りくんだ箇所だけ残しての作業になるが、後はスポットブラストでも対応できた。塗装が必要な部品は纏めて剥離及びサビ取りを行う。これは地味な作業で時間も掛かるが仕方ない。フレームの他にスイングアーム、ステップ取り付け金具、スタンド、チャンバー、サイレンサー、ヒートガードを次々と仕上げて行く。あの触るのも躊躇するほど汚かった部品がピカピカになって行くのを見ると心まで洗われるようである。塗装剥離、サビ取りに使用した剛腕ブラシ剛腕ブラシが届かない所に使用したスポットブラスト塗装剥離、サビ取りが終わったフレーム塗装剥離、サビ取りが終わったスイングアームサビ取り前のチャンバーサビ取り後のチャンバーサビ取り後のスタンドサビ取り前のヒートガード表サビ取り前のヒートガード裏一番サビの酷かったヒートガードのサビ取り後/表一番サビの酷かったヒートガードのスポットブラスト後/裏
2018.03.02
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TY125の裸にしたフレームのサイレンサー取り付け部分とリアフェンダー取り付け部分に途中で折れたボルトが残っているので除去しなくてはならない。エキストラクターを持ってはいるのだが、大トルクを掛けるとハンドルが空回りしてしまい、上手く行った試しがないので、始めからドリルを使用する。ボルトの折れた面の中央にポンチで凹みを付けて、ボルトより少し細い適当なサイズのドリルで穴開けを行うのだが、今回は電気ドリルは使用せず、インパクトドライバーの先をインパクト用ドリルに変えてやってみた。パワーが心配だったが、何の問題も無くサクサク削れる。野外での作業はコードレスのインパクトが楽ちんだ。これに限る。首の皮1枚残してボルトへの穴開けが終わったら、少し太めの精密ドライバーを薄くなったボルトの外周に当ててハンマーで叩くと、ボルトの皮がフレームのネジ山から外れる。簡単なものだ。塗装後にタップを切っておけば大丈夫だろう。リアフェンダー取り付け金具に残った折れボルトサイレンサー取り付けステーに残った折れボルト折れボルトをドリルで揉むステーの取り付け穴から取り出した折れボルト折れボルトを除去したリアフェンダー取り付けステー折れボルトを除去したサイレンサー取り付けステー
2018.02.28
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先にフレームだけとなった記事を掲載したが、記録のために、バラシ過程と部品の状態を記しておく。先ずは腐ったリアサスを取り外す。両方とも真っ赤に錆びており、スプリングは何とかなるかも知れないが、肝心のロッドもサビサビのため再使用は完全にアウトである。しかも、純正より短いと思えるものが付いていた。次はリアホイールだ。アクスルシャフトを抜いて外してみたが、ブレーキパネルとアルミホイールは何とかなりそうだが、スポークは曲がっている物もあり無理っぽい。次はバラバラになったリアフェンダーを外していると、右側の取り付けボルトがステーにねじ込まれた箇所でアッサリ折れてしまった。これは後で何とかリペアしよう。次はスタンド、ステップ類、スイングアームを外す。スイングアームの取り付けボルトは幸いグリスも残り、サビは無かったので、簡単に抜く事ができた。次はフロントホイールだ。ブレーキ機構を分解して、ナットを緩めてアクスルシャフトをプラハンでどつくが抜けない。よく見てみると、右のフォークのアウターブーツの底面にナットが2つ見えた。オフロード車にはよくある留め方だ。2つ緩めるとアッサリと抜けた。これもリア同様スポークが無茶苦茶錆びている。次はフロントフォークであるが、これもインナーチューブにサビの塊があるので、抜く前に予めサンドペーパーで均して、シリコンスプレーを吹いておいた。更に、三つ叉とトップブリッジのボルトが締まった状態で、後の分解を考慮してインナーチューブのトップボルトを少し緩めておく。8本のボルトを全て緩めて引き抜く。左は抜けたのだが右が抜けないので、鉄棒をトップボルトにあてがい、ハンマーでどつくと何とか抜けた。サビの多いインナーチューブはどうしたものか。悩む所である。最後はトップブリッジと三つ叉の取り外しである。ナット類を緩めて行くと三つ叉が下に抜けるのだが、手で支えておかないと、いきなり抜けて落下してしまう。そうなると、ボールベアリングが飛び散って悲惨な目に遭った経験上、慎重に抜く。ボールベアリングは上部に小が22ヶ、下部に大が18ヶであった。しかし、175をバラした時には上部に小が22ヶ、下部に大が19ヶであった。175のPLでは上部に小が22ヶ、下部に大が19ヶとなっているので、125の下部は1ヶ足りない事になる。125も175もこの辺りは同じ物と思えるので、175用を1ヶ拝借する事にした。125と175の外した三つ叉を比べてみたら、違いがある事が分かった。125のステアリングシャフトの径が途中から太くなっており、途中に長方形の穴が開けられている。シャフトの上下の径は同じなので、どちらでも取り付けられると思うが、敢えて冒険はせず、125用を使用する事にする。左右共サビサビのリアサスリアホイール/タイヤはパンクスポークはサビサビサビサビのサイドスタンド左右ステップ取り付け金具スイングアームフロントホイールサビサビのスポーク左右共サビがあるフロントフォークインナーチューブの状態は良くない175の上側ボールベアリング125の下側ボールベアリング左)125用 右)175用
2018.02.26
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TY125のフレームからエンジンを降ろした。フレームに取り付けられているフランジボルトは3本だ。後ろ側上部のボルトが緩まず手を焼いたが、ハンマーでどつき倒して何とか抜いてみたら、案の定、真っ赤に錆びていた。エンジンを前方上方へずらして、フレームから外そうとしたが、ヘッドが当たって上手く行かないので、ヘッドを外して作業を行った。175ccの2サイクルエンジンなので一人でも十分持ち上げる事が出来るのは有り難い。後は、前後のホイール、フロントフォーク、三つ叉などを外して行き、裸のフレームにして、175のフレームと比べてみたら、175のフレームがリアブレーキアームを取り付け部分からスイングアーム取り付け部分にかけて明らかに変形しているのが目視できた。この部分は鉄の塊のようにシッカリした部分なので、変形さすにはかなりの衝撃があった事が予想できる。バーナーで炙った位では元の形に戻らないだろうと思い、このフレームは泣きの涙で諦めた。不本意ながら、錆の多い125のフレームを再使用する事に変更だ。フレームから抜いたフランジボルトエンジンを取り外したフレームフレームから降ろしたエンジン125/左と175/右のフレーム正常な125のリアブレーキアーム及びスイングアーム取り付け部分変形している175のリアブレーキアーム及びスイングアーム取り付け部分
2018.02.18
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取り敢えずエンジンが掛かったので、年末に貰ったチャンバーを車体から外してオイル汚れを落とすことにしたのだが、その前にヒートガードを外しておく。チャンバーに共締めされた4本のビスはどれもよく錆びていてドライバーではとても緩みそうになかったので、予めCRCを吹いておいた。プラスネジの頭の溝も錆や汚れで埋まっていたので、精密ドライバーで掘り起こして、ショックドライバーを当ててハンマーでどついてみるが全く動かない。4本全てやったが、緩んだのは1本だけという無惨な結果に終わった。こうなればバイスの出番だ。口にビスの頭を挟んで渾身の力でビスを無理矢理回すと何とか折らずに外す事ができた。短いが太めのビスで助かった。この方法だと細いビスは直ぐに途中で折れてしまうのだ。真っ赤に錆びたチャンバーだが、以前は焚き火に放り込んで、内部のオイルやスラッジを焼き尽くしていたのだが、今回はそんな手荒な事はせず、以前から気になっていたサンエスK-1なる水溶性金属部品洗浄剤を使用してみる事にした。500gの袋入りがamazonでは1332円だが、アストロプロダクツだと864円と一番安い。岡山への用事のついでに買って来た。現在は新サンエスK-1と「新」の字が付いたので、何処かが新しくなったのだろうが、用途を読む限りでは全く分からない。1袋500gを10~15Lの水に溶かして使用すると書いてある。水の代わりにお湯を使うと更効果が高まるようである。早速3Lのヤカンにお湯を沸かし、エンジン側を厚めのビニール袋を被せて針金で縛り上げる。チャンバーを立ててサイレンサー側から新サンエスK-1を取り敢えず2リットル希釈分入れてお湯を注ぐ。山勘が当たってお湯も2L程で一杯になったので、そのまま放置。さてどうなる事だろうか。2~3日放置して、中の洗浄液を出してみると、茶色に変色していた。最後にラーメンに入っている豚の背脂のような塊がゴロゴロと出て来た。水道で内部を数回洗浄して乾燥させる。サンエスK-1。効果があるようだ。サンエスK-1/500g入り洗浄中のチャンバー洗浄液の排出背脂のような塊
2018.02.16
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現在修理中のTY125を貰った時に予備フレームもオマケで貰っていたので、何か使えるような物はないかと思い倉庫から引っ張り出してみた。比べて見ると予備フレームの方が錆が少なく綺麗だ。どのみち塗装は行わねばならないので、どちらでも良いようなものだが、錆落としの手間を考えると予備フレームに軍配が上がる。フレームは予備を使う事にして、僅かな付属部品の確認を行う。三つ叉、トップブリッジ、イグニッションコイル、プラグコード、リアブレーキペダル、リアブレーキロッド、エアクリーナーケースしかないが、無いよりましである。この内修理中のTYと重複しないのはリアブレーキロッドのみである。しかし、スプリングとロッドピンとロッドナットは付いていなかった。まぁロッドがあっただけでも良しとしよう。パーツを全て取り外したフレームを修理中のTYと並べて置いてじっくりと眺めていたら、少し違いがある事に気づいた。予備フレームにはキーシリンダを取り付ける丸く穴の空いたステーが無いのだ。次は、リアフレームのウインカーとヘルメットホルダーを取り付けるステーも無いのだ。邪魔になったので切り取ったのかと思い、よく見たが切り取った形跡も無い。細かい所ではテールランプアッセンを取り付ける金具の形状が少し違う。これはどういう事だ?もしやと思いフレーム番号を調べてみたら、525となっている。TY125は539でTY175は525なので、このフレームはTY175のフレームであることが判明した。TY175はコンペ仕様と公道仕様の2種類が販売されていたようなので、このフレームはTY175のコンペ仕様だったのだ。それで、保安部品などを取り付けるステーが始めから付いていないのだ。ステーが無い姿はスッキリしているし、部品の取り付けは後でどうにでもなるので、やはりこの175の予備フレームを使用する事にしよう。125のエンジンをよく見たら、シリンダーに171ccと刻印が見つかったので175で間違いないだろう。YAMAHAのHPのパーツカタログガイド(パーツリスト)で確認したら、TY175はマグネトーから出ている配線は3本だが、このエンジンは4本になっている。1本は充電用と思われるので、やはり125をボアアップしたのか。更にエンジンに539刻印を見つけたので、元は125のエンジンであった事が確定した。キャブもよく調べてみると539の刻印があったので125用である。しかし、インテークマニホールドには525の刻印。これは175の物を流用したのだろう。予備フレーム左予備フレーム右キーシリンダーを取り付けるステーが付いている125キーシリンダーを取り付けるステーがない175ウインカーとヘルメットホルダーを取り付けるステーが付いている125左側リア何も付いていない175左側リアウインカーとサイレンサーを取り付けるステーが付いている125右側リアサイレンサーのみ取り付けるステーが付いている175右側リア525の刻印がある175のフレーム539と印されたコーションプレートがある125171ccと刻されたシリンダ539と刻されたエンジン539の刻印があるキャブ525と印されたインテークマニホールド
2018.02.09
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スパーク確認、キャブの清掃、エアークリーナーの取り付け、チャンバー、サイレンサーの取り付けが終わったので、後はキャブに燃料を送るだけになった。タンクは凹みを直したいので今は燃料を入れたくない。オイルの空き缶で点滴器具のような物を作ろうかとも思ったが、めんどくさいので、TY50のタンクを乗せる事にした。 TY50のタンクは小さいので取り付けは出来ないが、フレームに乗せるだけなら大丈夫だ。僅かに残っていた混合油を燃料コックから出してみたら、まだ綺麗であったが、念のために25:1の混合油を1L作ってタンクに入れた。 燃料コックからキャブを繋ぐホースは手持ちの安ホースを使用し、接続。燃料コックをON、キャブのドレンを緩めて燃料が来ている事を確認。チョークを引いていよいよキックに踏み切る。最初は重かったが数回する内に軽くなる。しかし、一向に爆発の兆候が現れない。もう一度スパークの確認を行おうとプラグを外してみたら、プラグが濡れていない。燃料が来ていないような...。スパークは確認出来たので、再び組み付けてキャブのチャンバーをドライバーのお尻で入念に叩いて再挑戦だ。数度のキックでも全く掛かる様子がない。疲れたので諦めようとした時に突然爆音が鳴り響いてエンジンが掛かった。しかし、直ぐ止まる。その後、エンジンは掛かるものの、全くアイドルしない。アイドルスクリューで調製してみるが、あまり効果はないようだ。いきなり高回転になったり、不安定極まりないのだ。原因はどうもキャブにあるような気がする。スロージェットとスロットルバルブの辺りが怪しい。もう一度徹底的な洗浄が必要だろう。しかし、エンジンが掛かった事はめでたい事である。クランク辺りからもおかしな音はしていなかったので、本格的に修理に取り組む事が出来るというものだ。今日は祝いの熱燗2合にビールも付けるとしよう。フレームに乗せたTY50の燃料タンクマグネトーから出ている4本線4本線のカプラーの黒線にイグニッションコイルへの緑線を接続緑線は二股ソケットでイグニッションコイル(黒線)とキルスイッチ(黒/白線)に分岐
2018.02.06
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TYのサイレンサーは後端にビスが1本あり、これを外すとアウトレットパイプが抜けて出て来る。サイレンサーの外側は真っ赤に錆びているものの、中側は2サイクルなので、オイルが回り汚れてはいるが錆はない。心配したビスにも錆はなく簡単に外す事ができた。アウトレットパイプに巻かれた石綿は黒く汚れてはいるものの、ボロボロといった感じではなかったので、スラッジを少し落としてそのまま元に戻した。チャンバーに挿して、取り付け金具をフレームにセットしようとしたら、フレーム側の取り付け穴に切断されたボルトが残っているのが確認できた。恐らく、サイレンサーを取り外す時にボルトが錆びて緩まないので切断してしまったのだろう。更に、サイレンサーの取り付け金具とフレームの取り付け穴との距離が長すぎてどうにもならない。サイレンサーが他車の物かもと思ったが、539の刻印があるのでTY125の物で間違いない。ネットの写真を探して取り付け部分が分かる画像を確認してみたら、どうやらアルミのステーで接続するようになっているようである。ステーの作製は後回しにして取り敢えず針金でフレームに取り付けた。539の刻印があるTY125用サイレンサーから抜いたアウトレットパイプネットから拝借したサイレンサーの取り付け方法が写っている写真針金で仮留めしたサイレンサー
2018.02.04
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TYのエアークリナーケースは鉄製で、車体中央に取り付けられている。通常ならチャンバーを外さなければ、取り付けネジ(1本)が外せないが、この車体の物は既にネジが欠落していたので、すぐに上方に引く抜く事ができた。上部にある4本のビスを抜くと蓋が外れる。中は期待もしていなかったが、触るとボロボロと砕ける終わったスポンジがプラの芯に巻かれて出て来た。当然使用出来る道理も無く直ぐにゴミ箱に捨てた。ケースのサビは蓋と内部に少しあるだけで酷くはない。車体の中央にある事とキャブからの混合油の吹き戻しでオイル分があったので錆びなかったのだろう。再塗装は後回しにして、手持ちのスポンジを切ってプラの芯に巻いて3箇所ほどタイラップで留めてエレメントを作る。エレメントには軽くオイルスプレーを吹いておく。ケースにエレメントを入れて、蓋を閉めてエアークリーナージョイントを取り付けて車体にセットする。これでやっとキャブの取り付けが出来るのだが、ジョイントへの取り付けが固く難しいので、ジョイントの内側にシリコンスプレーを軽く吹いてキャブを取り付けた。車体から外したエアークリナーケースとジョイントボロボロのエアーエレメントスポンジで作製したエアーエレメント車体に取り付けたエアークリナーケース(ビスは新品)
2018.02.02
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エンジンのピストン、シリンダーとスパークの確認、キャブの修理と、少しずつエンジン始動に漕ぎ着けて行くのだが、次はクラッチだ。ハンドルにクラッチレバーを嵌めてクラッチが動くがどうか確かめようとしたら、ホルダーとレバーを留めるネジが抜け落ちていた。この部分のネジは普通のネジと異なりレバーの厚み分だけネジ山が無く太くなっている特殊なネジとなっているので、通常の10ミリネジは使用出来ない。これではレバーを握ることもできないので、何とかせねば。古いストックネジの箱を漁ると、プラ部品などを留める時にネジに被せるカラーが出て来た。10ミリネジにピッタリであるが、ホルダーの取り付け穴には僅かであるが大きくて嵌まらない。ホルダーの穴をドリルで広げれば簡単なのだが、アルミのホルダーはなるべく加工したくないので、カラーを削る事にした。しかし、円筒形のカラーの外側だけ均一に削る事は難しいので、どうしようかと考えた。カラーに長いボルトを挿してベンチグラインダーでカラーを回転させながら削ってみたらどうだろうかと思ってやってみたら上手く行った。これでやっとレバーの取り付けができる。クラッチレバーを取り付け握ってみるがビクとも動かない。クラッチが張りついているのだろうか?それではと、エンジン側のクラッチレバーを引っ張ってみたら、動いたので、ワイヤの固着だ。ワイヤを外して確かめようと、ゴムのホルダーカバーを外したら何と!真っ赤に錆びて殆ど風化してしまっているケーブルアジャスターが目に飛び込んで来た。アジャスターに刻まれているネジ山は無くなっている始末である。ワイヤにもサビが見える。それでもサビの塊のようなアジャスターを力業で回してワイヤを外したのだが。全体に固着しているようで、どんなに引っ張ってもビクともしない。オイルに漬け込んで何とか動くようにしたとしても、最早ケーブルの呈を為していないので、これはどうにも使えないとの結論に達して諦めた。キックした限りでは、ギアは入っていないようなので、クラッチが動かなくてもエンジンは掛ける事が出来るだろう。ブレーキ側ホルダボルトとストックの10ミリボルトとカラーベンチグラインダーでカラーを削るブレーキ側ホルダボルトと削ったカラーを取り付けたボルト加工後ホルダに嵌めたボルトワイヤアジャスターのサビワイヤ調節のサビ
2018.01.31
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スパークもあった。キャブも何とかなった。次は、スロットルワイヤだ。欠品の多いバイクであるが、スロットルホルダーとワイヤは付いていた。スロットルパイプはモンキー用があったので流用してみら丁度良い。こんな物はどのバイクも殆ど同じだろう。 キャブを取り付ける前にスロットルホルダーを組み立てて、スロットルを捻ってみたら、1cm程しか動かない。再びバラしてワイヤを引っ張ってみたが殆ど動かない。どうやらワイヤチューブの中でワイヤが錆びているのだろうと予想して、オイル差しでエンジンオイルを少しずつ注入して一晩置いてみた。翌朝、もう大丈夫だろうとワイヤを引っ張ってみたが、昨日と同じ殆ど動かない。これは異な事。サビが激し過ぎるのか…。それにしてもワイヤチューブの外観は汚いが、見える範囲のワイヤはサビも無く綺麗だ。どうしてだ…。TYのスロットルワイヤは途中からキャブに行くワイヤとオイルポンプに行くワイヤが分岐しているので、その分岐点が怪しいと思い、分岐キャップを外して中を確認したが、オイルで湿ったサビの無いワイヤが見えるだけで異常は見当たらない。もしかして、オイルポンプ?早速オイルポンプを確認すべく、クランクケース右側前のカバーを開けようと思ったのだが、この時代のボルトはご多分に漏れず頭がプラスネジとなっているので、ショックドライバーの出番となる。3本で留められているのだが、一番上の1本に手を焼いた。外してみるとネジの中央部が激しく錆びていた。カバーを外してビックリ。オイルがドバッと100ccほど出て来た。この部分にオイルが溜まる事は無いと思うのだが、オイルポンプの破損だろうか。スロットルから来ているワイヤを調べてみると、サビは無く綺麗だが、ポンプを動かすプーリーが固着して全く動かない。従ってワイヤも動かないのだ。スロットルが動かない原因はここだったのか。プーリーが動かない事にはワイヤが外せないので、オイルポンプを取り外すしかない。オイルポンプは2本のビスで固定されているだけなので、簡単に外せると思いきや、外れそうで外れない。辛抱強く引っ張ったり、ビスを外した辺りを優しくドライバーでこじったりしていたら何とが外せた。クランクケース側には螺旋を切ったロッドが出ており、ガスケットまで付いていたので外しにくい事が後で分かった。外したオイルポンプはプーリーを力を込めた手で回してみたら、何とか回ったのだが、明らかに固着している。面倒そうなポンプの分解は後回しだ。外したオイルポンプカバーをよく見てみると、石か何かにぶつけたのだろうと思われる傷が内側まで貫通しており、アルミパテで汚い補修の跡があったので、前述のクイックウエルドを表裏に盛って、硬化後に美しく研磨する事にする。カバーにはガスケットが付いていたので、ケース内は少しはオイルが漏れたりするのであろうか。オイルポンプのワイヤを外してみたら、何も無かったようにスロットルが回る。途中にあるワイヤ調節ネジ錆びていて回らないが、固着も無いようなので、スロットルワイヤは使用出来そうである。サビは無さそうだが動かないスロットルワイヤオイルが溜まっていたポンプケース内ポンプケース内から排出されたオイルポンプケース内に残った何かの堆積物動かないオイルポンプ取り外したオイルポンプ割れの荒治療が為されているケースの表側ヒビが入ったままになっているケースの内側
2018.01.29
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壊れたチョークを折角直したのに、新たな破損箇所が見つかった。フロートチャンバーのドレン通路に繋がる真鍮製のオーバーフローパイプが、あろう事か真っ二つに割れているのである。細いパイプとは言え、キャブの中にあるので、外からの力が加わる事は無いのに何故に割れる。しかも、パイプがものの見事に真っ二つになると言うことは、半円状の物をくっつけてパイプ状にしているのか、それにしては、ハンダの跡などが見当たらない。大きな工業用鋼管を作るのなら話しは分かるが、径が3ミリにもみたないような細いパイプをそのような作り方はしないであろう。オーバーフローパイプはキャブ内の油面が上がり過ぎるとこのパイプからガソリンが排出される役割を果たしているので、割れたままにして置く訳には行かない。何とかせねば…。手持ちの真鍮のパイプで代用しようにも、割れたパイプはフロートチャンバーに圧入されているので、抜く事もできない。次の手は割れた部分を両側からハンダ付けする手であるが、物が細い上に、割れが長く、しかも両側なので、非常に難しそうなので却下。次の手は割れたパイプの径より僅かに大きな内径のパイプを被せてしまうのだ。これが一番簡単そうなので手持ちのパイプを探してみたら、4ミリ径/肉厚0.5ミリのアルミパイプがあった。割れを押さえながら、被せてみると、ギリギリだが何とか嵌まる事が分かった。オーバーフローパイプの長さに合わせて金鋸で切断する。後は、フロートチャンバーに当たる部分を塞ぐだけだが、これが難しい。フロートチャンバーはアルミ、パイプもアルミ、アルミ同士をくっつけるにはハンダは使えないので、他の方法となる。金属接着剤は耐油性がないのでこれも使えない。残るはアルミパテのような接合剤だ。よく、アルミのレバーを折った時に使用しているのを見た事があるので、調べてみたら、amazonで並行輸入のクイックウエルドなる物が売られていた。2液を混ぜ合わせるタイプで、金属なら何でも接着でき、硬化すると、研磨や穴開けも可能、しかも耐油性にも優れており、25年間保証となっているので、死ぬまで大丈夫だ。同じ製品で普通タイプと速乾タイプがあったが、普通は硬化時間が数十分掛かるようなので、50円ほど高いが数分で硬化する速乾にした。amazonのプライム会員になったので、送料無料となり、1138円で手に入れる事ができた。割れが見つかったオーバーフローパイプ強力金属接合剤/クイックウエルド割れたオーバーフローパイプにアルミパイプを被せるクイックウエルドでアルミパイプとフロートチャンバーを接合欠けが見つかったスロットルバルブ内部のパーツの組み立てが終わったキャブフロートチャンバーの底のボルトを外すとメインジェットが交換できる洗浄、組み立てが完了したキャブ1洗浄、組み立てが完了したキャブ2
2018.01.27
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ご多分に漏れずキャブレターの状態も良くない。外観を見れば中は大体想像が付く、開けてみると予想通り酷い汚れだった。取り敢えず全てバラして洗浄を行ったのだが、チョークがどうしても動かない。仕方が無いのでペンチでノブを掴んで引っ張ったら、プラのノブの根元から呆気なくピストンのロッドが折れた。やってもうた…。精密部品なので慎重にやらねばならないのに、ペンチのような豪腕ツールを使ったばっかりに取り返しの付かない事になってしまったのだ。もう今日は止めだ。娘が持って帰ったラム酒をラッパ飲みして寝てやる。と短気を起こしそうになったが、思い止まって修理策を考えてみる。チョークの本体は真鍮製でノブに嵌まる部分は4ミリ径程に細くなっており、ノブの側面に開いた穴に合わせてチョークロッドに穴が開けられ、割ピンでノブに固定されていたのだが、ペンチで強引に引っ張ったために、ロッドの穴が破断したのだ。錆びた割ピンを抜いて、ノブから破断したロッドの先を取り出す。このままではロッドが短すぎてノブの装着は不能なので、ロッドを延長する必要がある。思いついた策は、ロッドの先に3ミリのネジを切り、それに合うように3ミリの内ネジを切ったパイプを差し込み、ノブの割ピン穴に合わせてパイプに穴を開け、割ピンを通して留めるという塩梅だ。よしよし、対策案が固まった。直ぐにカブに跨がりホームセンターに走る。お目当ては内側にネジが切れる肉厚の内径3ミリ未満のパイプだ。パイプ売り場にはステンレス、真鍮、銅、アルミのパイプがあったが、内側にネジを切れるような肉厚パイプはアルミ製の1品のみ。外径5ミリ、肉厚1ミリ、長さ1mしかも、内径約3ミリと丁度良い。念のためにポケットからM3のタップを取り出し、パイプに突っ込んでみると、先が少し入って止まる。これなら内ネジが切れそうだ。297円の会計を済ませ、ついでに貰ったビニール紐で1mのパイプをカブの車体にくくり付け喜び勇んで帰途につく。早速、パイプを金鋸で3cm程切断して、万力に挟んで内側に3ミリのタップを切る。アルミなのでサクサク切れる。タップを抜いて覗いてみると綺麗にネジが切れているのが確認できた。次はチョークロッドの先にダイスで3ミリのネジを切るだけだ。幸い真鍮なので、簡単に切れるだろうと思いきや、全く切れない。何故だ?老眼の目を細めてよく見てみると、ロッドの先から1cm程でティパー状に太くなっているのだ。これではダイスが支えてネジを切り込む事は出来ない。ベンチグラインダーでティパー状の部分を削ってみたが上手く行かない。困った。どないしよう。やっぱりラム酒を飲んで寝ちまおうか…。しかし、未練がましく更に考える。脳のシワが無くなった頭でキャブに関する過去の記憶を思い起こしながら辿って行くと、TLM50の壊れたキャブの事が思い出された。確かあのキャブもチョークが壊れていたような、いないような。ハッキリはしないが、保管場所は覚えていたので取り出してみると、2つある内の1つのキャブにチョークが付いていない。壊れたキャブと一緒にチョークも出て来た。ロッドの長さは違うものの、キャブ内に入るピストン部分は良く似ている。TYのキャブにピストンを突っ込んでみると、何と!ピッタリ嵌まる。TYはミクニ、TLは不明だがミクニかも知れない。それならばこの辺りの作りは同じなのが納得が行く。助かった。これで何とかなる。TLのロッドは長いのに加え、先や途中に膨らみがあるが、先は金鋸で切ってしまえば良いし、膨らみはベンチグラインダーで削ってしまえば良いのである。早速作業を行い、ロッドの先にノブを嵌めて、割ピンの穴から1ミリのドリルを突っ込みロッドに穴開けを行う。真鍮なので細いドリルでも折ることなく貫通できた。後は新品の割ピンで留めて完成である。ノブを押し引きして動きを確かめたが、違和感は無い。チョークがやっと直った。パイプ連結作戦は徒労に終わったが、出費が297円で済んだので良しとしよう。パイプはまた何かに使えるだろう。いや、死ぬまで使う事が無いかも知れない。フロートチャンバー取り付けビス4本の内サビが酷い物2本をTLの壊れたキャブのビスを交換して、アイドルスクリューの激しい赤サビはナイロンディスクで磨き上げ、黒サビ転換剤を塗っておいた。最後にもう一度通路の洗浄を行いキャブの修理は終わりにしようとした時に、更なる破損箇所を見つけてしまった…。もうラム酒を飲むしかない。ノブの中で折れてしまったチョークホームセンターで買ってきた5×1.0×1mのアルミパイプ肉厚アルミパイプの断面タップで内ネジ作製TLM50のチョークピストンと折れたピストンロッドに穴開け加工割ピン挿入加工が終わったチョークキャブに装着して動きを確かめたチョークサビサビのアイドルスクリュー
2018.01.25
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チャンバーも付いた事だし、プラグのスパークを確認するべく電気系の確認を行う事にした。欠品部品が山のようにあるTYだが、イグニッションコイルとプラグコード、キルスイッチだけは付いている。恐らくトライアルをするために必要のない電気系は全て外してしまったのだろう。マグネトーから出た配線のカプラーにイグニッションコイルに延びる配線が1本だけ挿してあるので、間違いは無いだろうが、念のためにネットで配線図を探す。最近は便利になった。ネットのお蔭でこんな物まで即時に手に入れる事が出来る世の中になったのは有り難い。ダウンロードした配線図を見てみると、マグネトーから出ている配線は黒/白(イグニッションコイル)、緑/白(ハンドルスイッチ)、緑/赤(ハンドルスイッチ・ニュートラルスイッチ?)、黄/白(ハンドルスイッチ)の4本だ。現車は黒/白ではなく黒のようにみえるが、イグニッションコイルへの配線は間違いないようだ。長い間動かせていないエンジンなので、プラグを外し、プラグホールからオイルを垂らして置く。プラグコードにプラグを挿してエンジンフィンの上に置く。さあ、いよいよキックだ。キックは降りるのだが、125ccにしては異様に重い。ピストンかシリンダーに異常があるのかも知れないので、キックを中止してヘッドを開けて見ることにした。ヘッドを留めている4本のボルトはどれも固く締まっているので、17ミリのソケットレンチのハンドルをプラハンでどつきながらやっと外した。ヘッドを外してみると、そこには大きなピストンが見えた。ゆっくりとキックしてピストンを下げて行くとまだ油分が十分残っているシリンダーの内壁が見えて来た。何と傷一つ無い美しい内壁だ。そうなるとヘッドがカーボンで黒く汚れてはいるが、ピストンも大丈夫だろう。よかった。安心した。それにしてもピストンの径が気になるので、曲尺で計ってみると、何と66ミリだ。TY125のボアとストロークは56ミリ/50ミリ。TY175のボアとストロークは66ミリ/50ミリなので、このエンジンはTY175のエンジンか、或いはTY125をボアアップしたものと分かった。何とラッキーな事だ。 ピストンのクリーニングは後回しにして、取り敢えずヘッドを取り付けて、今度は思い切ってキックをしてみると、プラグから火花が飛んでいるのを確認できた。マグネトーもイグニッションコイルも問題無い。よしよし。これでエンジン始動の光明が見えて来た。TY125の配線図固いヘッドのスタッドボルトを外す意外に綺麗だったシリンダーボアは66ミリの175ccプラグのスパークを確認
2018.01.21
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物はどうあれサイレンサーを手に入れたので、エンジンにチャンバーを取り付けてみることにした。エンジンのスタッドボルトは酷く錆びているが、ナットも付いている。ところがである。右側のナットのサビが酷くボルトから外れないのである。幸いにスタッドボルトの方が緩んだので、ボルトごと取り外してみたら、サビで完全に固着してしまっている。万力に挟んで強引にナットを回してみようと思ったが、挟んだボルトの山が潰れそうなので止めた。次の手はダブルナットだ。錆びたナットにCRCを吹いて、反対側に10ミリのナットを2つ嚙まし、メガネレンチ2本を使ってジワリ、ジワリと錆びたナットを回して行く。一度に力を入れすぎると、スタッドボルトが折れてしまうかも知れないので、締めたり、緩めたりしながら慎重にナットを回し、何とか外す事が出来た。後は、ナットがスムーズに入るように、M6/1.0ピッチのダイスでネジ山を整えてリペア完了である。チャンバーを取り付けるだけで、えらい時間が掛かってしまった。しかし、こんな事は序の口で、もっと難儀な事が待ち構えているに違いない。錆びて動かなくなったナットダブルナットでナットを外す外れたナットとスタッドボルトダイスでスタッドボルトのネジ山を整形エンジンに取り付けたチャンバー
2018.01.19
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去年の年末にTY125のチャンバーを貰ったが、サイレンサーが無い。もうクリスマスの時期はとうに終わったのでサンタもやって来なくなった。仕方が無いのでヤフオクを漁っていたら1080円の格安サイレンサーが出ていたので入札した。運良く競合する相手もなく落札することができたのだが、届いたサイレンサーはかなりボロだった。全体にサビがあるのは仕方ないが、取り付けステーのあたりがかなり酷い。せめてもの救いは穴あき箇所が無かった事だろうか。しかし、どのみちサンドブラストでサビ落としをして耐熱塗料を吹くのだから穴さえ開いていなければ問題無い。これで取り敢えずエンジンを始動する準備が1つ整った。サイレンサー表サイレンサー裏排気口部分/ネジは何とか外せそうに見えるサビの一番激しい部分
2018.01.17
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去年の年末にサイドカバーに続いて、チャンバーとヒートガード2セットを貰った。まずチャンバーを点検してみる。サビはあるものの、凹みは確認出来ない程綺麗だ。トライアルバイクの場合、エンジンから出ているチャンバーの曲がりが一番キツイ所をよくぶつけるので、大抵凹みがあるものである。と、言うことはトライアルはやっていなかったのかも。穴も開いていないのでサビ落としをして耐熱スプレーを吹けば綺麗になるだろう。次はヒートガードだ。チャンバーに付いている黄色のガードはサビがあるものの、「TRIAL125」のステッカーが残っており、凹みもない上物である。ブルーのガードは凹みは無いものの、純正の黄色の上からブルーを吹いているので、ステッカーは剥がされている。こちらも凹みのない上物である。 ヒートガード付きチャンバーと青いヒートガードチャンバーと青いヒートガードの裏側
2018.01.06
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タンクの次にサンタさんが持って来てくれた物はサイドカバー2組だった。TY125のサイドカバーは左にしか付いていない。右側はチャンバーが延びており、それにヒートガードが付いているので、サイドカバーは必要ないのである。1つ目は純正の黄色のサイドカバーで、塗装の劣化はあるものの割れや欠けはない上物である。2つ目は純正の黄色のサイドカバーの上から青色で塗装しているもので、これも割れや欠けはない上物である。TY125のサイドカバーはオークションでもなかなか出て来ないレアーな一品であるにも拘わらず、2組も手に入るとは幸運である。タンクは黄色を使う予定なので、サイドカバーも黄色を塗装して使うとしよう。年明けが益々楽しみになって来た。サンタさんが持って来てくれたサイドカバー2組
2017.12.27
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朝早く写真屋が電動インパクトレンチを返しにやって来た。TX650を分解するのにどうやら役に立ったようだ。お礼にと、TY125のタンクを2個持って来てくれた。ありがたや。ありがたや。白/赤のタンクは左右に大きな凹みがあり、中は真っ赤な錆びで、タンクキャップが欠品。白/黄のタンクは右に少し凹みがあり、中は厳重にコーティング済みである。写真屋のTY125はピカピカの白/黄タンクが付いているので、このタンクはレストア前に付いていたタンクだ。と言うことは、福山の先輩か或いはDoctorが錆を落としコーティングしたものと思われる。こちらはキャップもあるので凹みを直すだけで使えそうである。TY125/175のタンクは実に美しい。あの丸っこい曲線美は他には類を見ない造形であるが故に、人気もあり、中古でもなかなか手に入らない一品である。そのタンクが2個も手に入ったのだ。まるで夢のようだ。とは言え、まだまだ欠品部品が山のようにあるし、肝心のエンジンがどうなのかも分からない状態である。今迄の修理で最悪のコンディションなので、焦らず、金を掛けず、コツコツとやって行く事にする。お礼に貰った白/赤のタンクと白/黄のタンク白/赤のタンク内の様子コーティングが施されている白/黄のタンク白/黄のタンクの右側の凹み
2017.12.21
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私の誕生日の明くる日、軒下にほったらかしにしているTY125の脇に何やら置いてあるのに気が付いた。「何だろう?」と思って近づいてよく見たら、何とTY125のフロントフェンダーが3本とリアフェンダーが2本合計5本のフェンダーだった。誰が、今となっては貴重な超レアーなフェンダーを持って来てくれたのだろうか、以前タイガーマスクと名乗る者が孤児院にランドセルを送った話しをテレビで見た事があったが、まさかウチにタイガーマスクが登場するとは夢にも思わなかった。誕生日には娘から純米大吟醸「獺祭」二割三分を一升と飲み屋の大将から特別獺祭と女将からはバランタイン17年を貰った今年は満足であったが、このフェンダー5本は生まれてこの方最高の誕生日プレゼントとなった事は言うまでもない。獺祭が霞んで見える。早速、手にとって頬ずりしながら吟味すると、PPの劣化はあるもののどのフェンダーも欠けは無い。特にリアの1本はPPの劣化が見られず、新品のように艶々だ。殆ど使用せず鄭重に保管されていたものと思われる。ありがたや。ありがたや。世の中捨てたものではない。このような奇特な方がおられるとは....。溢れる涙をこらえつつ誰かと考える間もなく写真屋だと分かった。TY125をフルレストアしてピカピカに仕上げたので、余ったフェンダーを持って来てくれたに違いない。数日前の夜中に写真屋の家に上がり込んでビールを催促した時に、そんな話しをしたような、しないような....。良く覚えていない。TX650のフロントフォークをバラすのに電動インパクトレンチを貸して欲しいと言っていたので、御礼旁々持って行ったら、W1を完璧に仕上げていた。フェンダー5本、特にリアはよく壊れるので中古は少なく、マニアにはヨダレものである。年が明けるまで床の間に飾って置くとしよう。プレゼントされたフェンダー5本ツヤツヤのリアフェンダー
2017.12.12
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20年近く前に師匠からヤマハTY125を2台とフレームを貰った。外装や保安部品が付いていたのは1台のみだったが、その1台も回りまわって今は近所の写真屋でピカピカにレストアされて飾ってある。残りの1台のボロさ加減と言ったら触るのも躊躇する程、サビや汚れが酷く朽ち果てており、外装、タンク、保安部品等も欠損しており、公道を走れるようにするには、かなりの時間と費用が必要と判断して、ず~と暗い倉庫に眠っているのである。手元にあるバイクは一応全てエンジンが掛かり、走行出来るまでには修理したので、残るはこの腐れたTYだけになってしまった。幸いな事にエンジンとキャブが付いているので、直せばエンジンが掛かるかも知れない。欠品部品の部品代が掛かり過ぎるようであれば、エンジンとキャブは売ってしまっても良いので、トライしてみる事にした。倉庫から引っ張り出したTYは、予想以上に見るも無惨な姿であった。その様子を見ていた妻が顔をしかめてそのゴミをどうする気!とつぶやく。このTYの貴重さが分からんのかと、一喝するが、全然?はよ捨てて!と答えが返って来るだけである。これだから価値観の違う女子供とは話しが出来ないのだ。欠品部品は次の通り。タンク、エキパイ、マフラー、フロントフェンダー(リアは付いているが砕けてバラバラ状態)、サイドカバー、メインハーネス、チェーン、リアブレーキアーム(ロッドは折損)、保安部品一式とザッと見ただけでかなりの欠品がある。両タイヤはパンク/ダンロップのトライアルタイヤは山はあるがヒビ割れており、再使用不可。ホイールは昭和50年発売にしてはリムにアルミを奢っているので赤サビは無いが、アルミ錆が酷い。スポークは酷い赤サビ。フロントフォークは所々にアバタのような赤サビの塊があるものの真っ赤に錆びている状態でもない。磨けば使えるかも。
2017.09.08
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