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let me talk about Robert Gambill --- ロバート・ギャンビルのマネージメントの公式?サイト バルマー&ディクソンというチューリヒにある事務所のようですね。 いろいろ貴重な情報が載っています。 彼のレパートリーとか。 公演予定とか。大晦日はベルリン放送交響楽団とベートーベンの第9ですね~ああ~聴きたい。 ところでバレンボイムとの第九、ギャンビルさんがテノールで、パーペがバスなんですが、パーペのドイツ語の発音がめっちゃかっこいいのです~ すごい迫力だし。ニヒト・ディーゼ・テネのテネがなんとも言えない発音。発音フェチ? プレスの評とか。これを読んでいるだけで想像がふくらんでしまいます。 英語の美しい表現も好きです。 *******Article 音楽の友 2007年6月号 インタビュー記事(小さい、新しい写真もない) &ザルツブルク・イースター音楽祭2007の記事 このインタビューによると、「ジークフリートは歌わないことにしてるので…」とあります。やっぱりそうなんですね…。彼の声はほんとにリリカルでしかも低いのですから、いわゆるみんなが期待する「ヘルデンテノール」じゃないんですよ。でもだからこそ私は魅かれたのかなと思います。
2007年12月20日
きょうのNHKドイツ語口座『ベルリン国立歌劇場~来日公演~』の『トリスタンとイゾルデ』が紹介されます。ワルトラウト・マイヤーとクリスティアン・フランツのインタビューと舞台の様子が放送されるようです。放送:12月19日(水)24:00~24:25
2007年12月19日
Simon Keenlyside talks in radio about his favourite animals---on BBC radio 3Iain Burnside -Animals in music-Sunday 16 December 2007 10:00-12:00 (Radio 3) (GMT) Many thanks to simonkeenlyside info. and another news I have today, It is announced in Japan Ms. Zenaida Yanowsky is coming to Japan July 2008 in Royal Ballet Japan tour, She dances Sylvia in Opening night. We are very very looking forward to see her dancing in Japan maybe the first time. Sardanapalus さま、いつもありがとうございます。 彼の歌う声も好きですが、実はしゃべる声も好きです。知的で… もの静かで… 厭世的で… 皮肉屋で… 素直じゃなくて… 繊細な人。ほんと学者みたい。まさにイギリス人って感じ~
2007年12月18日
新聞記事 もう今年1年の回顧モードに今週から突入しています。 ▼読売新聞 夕刊 12月18日付 回顧2007 クラシック 舞踊 ▼日経新聞 夕刊 12月18日付 今年の収穫 音楽 なかなか興味深いですよ。 各紙、オペラは チューリヒの「ばらの騎士」 ベルリン「モーゼとアロン」を今年のベストのうちの一つにあげています。 私としてはヴェルザー=メストの「ばらの騎士」がこんなに評価されて実にうれしいです。 *********** 来年7月のロイヤル・バレエ詳細がやっと出ました。のかな?
2007年12月18日
Robert Gambill Biography ロバート・ギャンビルの経歴 下記のインタビューをもとに算出してみる 1955年3月31日 アメリカ・インディアナ州で生まれる。 1970年 ?月 15才? アメリカ・インディアナ州のコンクールで3位に入賞。 1974年? ?月 19歳で声楽を学び始める 1976年 ?月 21歳? ハンブルク大学に留学しドイツ語とドイツ文学を専攻 妻と出会う。 1976年 ハンブルク大学卒業。 1976年 21才 ハンブルクで音楽学校「ハンブルク・ミュージック・アカデミー」に通う。 学生時代、ミラノ・スカラ座やフランクフルト、ジュネーヴの劇場にゲスト出演する。 1979年 24歳? ハンブルクの船舶オーナーの娘ザビーネ・シュルツェと結婚 1981年 26歳? 州立ヴィースバーデン劇場に在籍する。 1983年 28歳? 州立ヴィースバーデン劇場を出る。 1984年 29歳? チューリッヒ・オペラに在籍する。 1984年 29歳? コヴェント・ガーデン王立歌劇場 プッチーニ「マノン・レスコー」 フレーニ ドミンゴ ブルゾン リドルらと共演 シノーポリ指揮フィルハーモニア管弦楽団 役不明? 1986年 31歳? ジュネーヴ? ヴェルディ「ファルスタッフ」 フェントン 指揮:ジェフリー・テイト スイス・ロマンド管弦楽団 共演:ライモンディ デッシー ボニー 1987年 32歳? チューリッヒ・オペラを出る。 1987年 32歳? シュヴェツィンゲン音楽祭 ロッシーニ「アルジェのイタリア女」 1980年代 「ロッシーニ・テノール」として名をはせる? 1980年代 ウィーン フォルクスオーパー 「魔笛」 タミーノ 1987年 ヘンデル「メサイア」(CD) 指揮:サー・ネヴィル・マリナー 共演:ルチア・ポップ 1988年 シューベルト「フィエラブラス」エギンハルト 指揮:クラウディオ・アバド (CD/DVD) 1991年 4月? ウィーン・フィル? モーツァルト「後宮からの誘拐」(録音) 指揮:ブルーノ・ヴァイル (CD) 1992年 4月 ウィーン国立歌劇場 モーツァルト「後宮からの誘拐」 1992年 37歳? シュヴェツィンゲン音楽祭 ロッシーニ「なりゆき泥棒」 1995年ごろから 彼の経歴上もっとも重要なできごと、「役柄変更」(Wechsel in das schwerere deutsche Fach)を経験 1996年 11月? 41歳? ロッシーニ「スターバト・マーテル」ソリスト。指揮ムーティ フィレンツェ マッジョ・ムジカーレ・ オーケストラ 1997年:ロンドン コヴェントガーデンロイヤルオペラハウス管弦楽団 シュトラウス「サロメ」ナラボート 指揮:クリストフ・フォン・ドホナーニ 演出:リュック・ボンディ 共演:マルフィターノ リーゲル ターフェル 1997?98?99?年 「パルシファル」パルシファル ロール・デビュー 1997?98?99?年 「魔弾の射手」マックス ロール・デビュー 1998年 シュトゥットガルト歌劇場 「フィデリオ」フロレスタン ロール・デビュー 1999年 8月 ザルツブルク音楽祭 ベルク「ルル」画家役 1999年 ?月 44歳? ベルリン国立オペラ「タンホイザー」 タンホイザー ロール・デビュー 指揮:バレンボイム もっとも記念碑的公演 1999年5月~7月 ベルリン ベルリン・シュターツカペレ ベートーヴェン:交響曲第9番ソリスト 指揮:バレンボイム 共演:イソコスキ ラング パーペ (録音) 2000年頃か? ミュンヘン・オペラ 「魔弾の射手」マックス 2002年 1月 ベルリン国立歌劇場来日公演「ワルキューレ」ジークムント 指揮:バレンボイム 演出:クプファー 共演:マイヤー ポラスキ シュトルックマン パーペ 2002年3月 ベルリン州立歌劇場 フェストターゲ 「ワルキューレ」ジークムント 指揮:バレンボイム 演出:クプファー 2002年3月23日、4月1日 ザルツブルク・イースター音楽祭 「パルシファル」パルシファル 指揮:クラウディオ・アバド 2002年4月 ベルリン州立歌劇場 フェストターゲ 「パルシファル」パルシファル 指揮:バレンボイム 演出:クプファー 2002年6月26日 テアトロ・レアル 「タンホイザー」(ドレスデン版) 指揮・バレンボイム 演出:クプファー 2002年9月 シュトゥットガルト歌劇場「ワルキューレ」ジークムント。指揮:ツァグロゼグ 演出家:クリストフ・ネル 共演:アンゲラ・デノケ 2002年 11月26日 バレンシア ベートーベン第9 ソリスト 2003年 ?月 48歳? ニューヨーク メトロポリタン・オペラ、「オイディプス王」。指揮はゲルギエフ。 2003年 5月? 48歳? グラインドボーン音楽祭で「トリスタンとイゾルデ」に出演。ロール・デビュー。 2003年 11月 48歳 ハンブルク・アーベントブラットのインタビューを受ける 2003年 12月 リスボンで「トリスタンとイゾルデ」に出演。 2003年 12月 ドレスデンでゼンパーオーパーシーズンオープニング「トリスタンとイゾルデ」に出演。 2004年 4月 マーラー 交響曲第8番『千人の交響曲』ソリスト ケント・ナガノ&ベルリン・ドイツ響 2004年 5月 バイエルン・シュターツオーパー ベートーベン「フィデリオ」 フロレスタン 指揮:アダム・フィッシャー 2005年 ?月 ザルツブルク・イースター音楽祭「ピーター・グライムズ」 2005年 ?月 「ピーター・グライムズ」ベルリンフィル サイモン・ラトル指揮 2005年 9月~10月 50歳 バイエルン州立歌劇場日本公演「タンホイザー」 タンホイザー 指揮:ズービン・メータ 演出:デヴィッド・オールデン 共演:マイヤー ピエチョンカ キーンリーサイド サルミネン 2005年 10~11月 ミュンヘン・オペラ フンパーディンク「ケーニヒスキンダー(王様の子供たち)」プレミエ 王の息子役 指揮:ファビオ・ルイージ 演出:Aホモキ 共演:Aダッシュ トレーケル 2006年7月8日 51歳 エクサン・プロバンス音楽祭 「ラインの黄金」ローゲ。ロール・デビュー。サイモンラトル指揮ベルリンフィル 2006年 7月27日 バイエルン国立歌劇場 「タンホイザー」タンホイザー 指揮:メータ 演出:オールデン 共演:ロータリング キーンリーサイド ハルテロス マイヤー 2006年 8月 51歳 ザルツブルク・フェスティバル 「イドメネオ・クレタの王」イドメネオ。指揮ファビオ・ルイージ シュターツカペレ・ドレスデン 2006年 11月 51歳 ビルバオ 「タンホイザー」 指揮ギュンター・ノイホルト 演出:クプファー 共演:デノケ テジエ 関連記事1(スペイン語) 2007年 2月 アムステルダム・ナショナル・オペラ 「タンホイザー」 演出レーンホフ 2007年 3月 ザルツブルク・イースター音楽祭 「ラインの黄金」ローゲ サイモンラトル指揮ベルリンフィル 演出:ブラウンシュヴァイク 2007年 7月 エクサン・プロバンス音楽祭 「ワルキューレ」ジークムント。サイモンラトル指揮ベルリンフィル 演出:ブラウンシュヴァイク 2007年 7月 グラインドボーン音楽祭 「トリスタンとイゾルデ」トリスタン。ビュロフラーヴェク指揮ロンドンフィル 演出:レーンホフ 2007年 9月 バーデン・バーデン音楽祭 「トリスタンとイゾルデ」トリスタン。ビュロフラーヴェク指揮ロンドンフィル 演出:レーンホフ 2007年 11月 52歳 ドレスデン・ゼンパーオーパー日本公演で「タンホイザー」を4回歌う。 2007年 12月 ミュンヘン・オペラ フンパーディンク「ケーニヒスキンダー」ケーニヒスキンダー。指揮:ホモキ 2005年の再演。 2008年 1月 サンディエゴ・オペラ 「タンホイザー」 指揮:ガボール・エトベシュ 演出:ミヒャエル・ハンペ 2008年 3月 バルセロナ・リセウ劇場 「タンホイザー」 指揮:セバスチャン・バイグル 演出:ロバート・カーセン 2008年 3月 ザルツブルク・イースター音楽祭 「ワルキューレ」ジークムント。サイモンラトル指揮ベルリンフィル 演出:ブラウンシュヴァイク 2008年 6月 ドレスデン ゼンパーオーパー 「タンホイザー」 指揮:ぺリック 演出:ペーター・コンヴィチュニー 再演 2008年 7月 バーデン・バーデン音楽祭 「タンホイザー」 指揮:フィリップ・ジョルダン 演出:ニコラウス・レーンホフ 2008年? マドリード タンホイザー ベルリン国立オペラ 2008年? 北京 タンホイザー ベルリン国立オペラ 2009年 春 ミラノ・スカラ座 「モーゼとアロン」 アロン。ロール・デビュー。指揮:ダニエル・バレンボイム 年代不明:パリ・オペラ座に出演 年代不明:ブエノス・アイレスのTeatro Colón に出演 年代不明:モスクワの有名歌劇場に出演 年代不明:シュトゥットガルト歌劇場 Rシュトラウス「サロメ」ナラボート役。 年代不明:オッフェンバック「青ひげ」 年代不明:ウェーバー オベロン 年代不明:ブルッフ:オラトリオ「モーゼ」 年代不明:ウィーン国立歌劇場「トリスタンとイゾルデ」 指揮:サイモン・ラトル(予定) 年代不明:バイエルン国立歌劇場における出演歴:「魔笛」タミーノ 年代不明:バイエルン国立歌劇場における出演歴:「コシ・ファン・トゥッテ」フェルランド 年代不明:バイエルン国立歌劇場における出演歴:ロッシーニ「チェネレントラ」ラミーロ王子 年代不明:バイエルン国立歌劇場における出演歴:ドニゼッティ 「ドン・パスクワーレ」エルネスト
2007年12月15日
An Interview with Robert Gambill by Hamburger Abendblatt Nov 2003 ロバート・ギャンビルとお茶を- 世界的オペラ歌手、ロバート・ギャンビルは自分で自分をワーグナースペシャリストに改造したのだ ハンブルクでは、最近では、今年の3月にタンホイザーを歌った。でもオペラファンにはむしろ、初期の作品、タミーノとか「ドン・パスクワーレ」などで知られているのではないだろうか。「僕のリリック・テナーの時代はもう終わったんです。いまではあらゆるワーグナーオペラでお呼びがかかるようになりました。もっと大きな役、ドラマティックなヘルデン・テノールとして出てくれと言われるのです。僕の歌う役柄が変化したことでうれしいのは今までよりはるかに多く、世界中のオペラハウスに客演で呼ばれることなんですよ。」ついにニューヨークのメトにもデビューした48歳の(*)ロバート・ギャンビルは語った。「ダイエットしてるんでね。」そう言って、ロバート・ギャンビルはもう4年も住んでいるホテルのロビーで、クッキーなしでお茶を飲んだ。アメリカ人なのにドイツ国籍を持っている彼はどうしてオペラ歌手のキャリア上で役柄の変更を迫られるにいたったかについて語った。「僕の声はもうリリックな役やベルカントな役には合わなくなってしまったんです。 もうこれで僕のキャリアも終わりだな、って思いましたね。 僕はもっとドラマティックな声の役に挑戦することにしてすごく練習しました。声にも無理をさせたんです。こういう無謀な挑戦は世界的なオペラの業界ではあんまりないことでした。」 彼は家でちょっとすごしたら、リスボンの「トリスタンとイゾルデ」に出なくてはいけないし、そのあとはドレスデン・ゼンパーオーパーのシーズン幕開けの舞台が待っている。「世界中を旅していますが、やっぱりハンブルクがいちばんくつろげます。家族とすごせる生活の中心はここなんです。ハンブルクではセーリングしたり釣りをしたり、家人として妻の手伝いだってできますからね。」 ロバート・ギャンビルはもう24年もハンブルクの船舶オーナーの娘ザビーネ・シュルツェとの結婚生活を送っている。3人の子供がいて、ハンブルクの学校に通っているがみんな父親似で音楽の才能もあるそうだ。 「僕が妻と知り合ったのは1976年のことです。その時僕は交換留学生でハンブルク大学でドイツ語を学んでいたんですよ。」そう語るギャンビルのドイツ語にはまったく訛りがない。パーフェクトなドイツ語を学んだようだ。 すでに学生時代から彼は音楽の虜だった。学校公演であっても彼が歌うと客は熱狂した。1970年には母国アメリカ、インディアナ州のコンペティションで3位に入賞した。「僕は19歳の時に個人的な歌のレッスンを受け始めました。ハンブルクでは音楽学校でさらに学び、すでにこの頃からミラノ・スカラ座やフランクフルト、ジュネーヴの劇場にゲスト出演していました。」と、ギャンビルは語る。 それ以来、ギャンビルは世界中の名だたるオペラハウスに客演してきた。そしてもっとも最高のタンホイザー歌手のうちの一人であると世界的に認識されている。優れた指揮者たちと共演してきたし、その中にはダニエル・バレンボイムもいる。ギャンビルのレパートリーの数は70にもなるのである。 「今ではワーグナーの役は全部歌えます。ワーグナーは歌わなくっちゃいけない。がなっちゃだめなんです。そしたらほんとにすてきですよ。」とロマンティックに語る。 そして楽しい逸話を披露してくれた。「いつもハンブルクで公演があるときは、ホテル暮らしなんだけど、自分ちにいるみたいに快適なんだ。でもそれだからかえって仕事のリズムが単調になってしまうんです。」* --- 2007年12月現在は52歳ということですね。November 2003from ABENDBLATTドイツ語わからへん…意味不明部分あり…
2007年12月15日
すっごくいまさらな話で恐縮なのですが、マイスタージンガー、メトのですが、また見直してしまいました~うちのHDに入りっぱなしになっているので。感想はまったく初回に見たときと変わりませんハンス・ザックスすてきすぎるぞと。なんでこんなにジェイムズ・モリスいい人なの?で、ベックメッサーのトーマス・アレンがうますぎる!!!裏の主役です。彼が。でもすべての役がすべてすばらしいの!まさにマスターピース。日本で見たいな~マイスタージンガー。そして笑って笑って泣けて泣けて泣けて。もう無条件泣きっぱなし。これも前に見たときと変わりません。ハンス・ザックスの科白。「エーファちゃん、「トリスタンとイゾルデ」を知ってるかい? 私は利口だから、マルケ王にはなりたくないんだよ。」へえええ~と思っちゃいました。
2007年12月15日
Mr. Heldentenor Gambill in Rossini "L' occasione fa il ladro" 1992Rossini "L' occasione fa il ladro"Cond: Gianluigi GelmettiStuttgart Radio Symphony OrchestraStaged by Michael Hampe Schwetzingen Opera (1992)CASTSusan Patterson as BereniceRobert Gambill as Conte AlbertoMonica Bacelli as ErnestinaNatale De Carolis as Don ParmenioneAlessandro Corbelli as MartinoStuart Kale as Don Eusebioきょう届いたのですジョアキーノ・ロッシーニの「なりゆき泥棒」1992年のシュヴェツィンゲン・フェストシュピーレ作品でギャンビルさんが出ているんです~♪楽しかった~べ・つ・じ・ん28号なんで、大笑いできます。やせてるし~細いし。顔の形が違うし。髪型は変(笑)。髭。背は一際高くて。伊達男~何より声が違う~高くて美しいテナー。ちょっと喜劇俳優ぽい2枚目っぷり。短くてすぐ終わっちゃうけどまさにロッシーニ!二度見たいとは思わないけど(笑)。字幕はイタリア語, 英語, ドイツ語, フランス語, スペイン語のみです。
2007年12月14日
Robert Gambill as terrific Tannhäuser in The Sächsische Staatsoper Dresden Japan tourThe Sächsische Staatsoper Dresden Japan tour INDEXドレスデン国立歌劇場 日本公演 2007 INDEX タンホイザー Tannhäuser 11月17日(Day3) Part1 Part2 Part3 Part4 11月20日(Day4) Part1 Part2 Part3 ばらの騎士 Part1 Part2 Part3
2007年12月09日
ベルリン国立歌劇場 日本公演 2007 INDEXドン・ジョヴァンニ Part1 Part2トリスタンとイゾルデ Part1 Part2 Part3
2007年12月09日
チューリヒ歌劇場日本公演 2007INDEX椿姫 Part1 Part2ばらの騎士 Part1 Part2 Part3
2007年12月09日
Sardanapalus さま、いつもありがとうございます。 スカラ座は新時代の幕開けのようですね。 名実共にムーティからバレンボイムの時代になったのかしら。 とにかく英語圏の方までこんなに記事が出ているというのはやはりさすがスカラ座ですよね。 教えていただいた記事はこれですね。 Guardian 'The Billy Elliot of opera' ほんとに感謝です! こんなのもありました。 Guardian Barenboim Lauded in La Scala Debut Saturday December 8, 2007 Excerpt -- "Daniel Barenboim made a triumphant debut Friday night as principal guest conductor at La Scala's gala premiere of ``Tristan und Isolde,'' receiving 20 minutes of applause, a shower of roses and shouts of ``bravi.'' "Telegraph Pit town tenor wows the opera world with STAGE PHOTOBBC Drama in the wings at La Scala with STAGE PHOTO
2007年12月09日
Teatro alla ScalaRichard WagnerTristan und IsoldeNew Production of the Teatro alla ScalaDecember 2007: 07Conductor: Daniel BarenboimStaging: Patrice ChéreauSets: Richard PeduzziCostumes: Moidele BickelLights: Bertrand CoudercTristan: Ian StoreyIsolde: Waltraud MeierBrangäne: Michelle De YoungKurwenal: Gerd GrochowskiKönig Marke: Matti SalminenMelot: Will HartmannWith Tristan und Isolde La Scala opens a new season in its history.ミラノ・スカラ座 バレンボイムの「トリスタンとイゾルデ」 オペラキャストさまのおかげで昨夜朦朧としながら聴いてました。 なんか気のせいか…オケがものすごく美しかった… 1時に始まって、終わったのが朝の6時37分。 その間ほとんど寝ていました…(汗) お客さんもすごいブラボ、ブラヴィの嵐だったです。 ところで、スカラ座って2009年に日本に来るんですね、噂では…。 ウィーン国立歌劇場は2008年に日本に来ますが、ムーティのコシと小澤のフィデリオ、グルヴェローヴァのロベルト・デヴェリュー。 Stephane Lissner's Masterplan によると、 "In 2009, La Scala goes to Japan: Gatti's Don Carlo, and Aida conducted by Barenboim. " このアイーダは2006年のシーズン開幕作品なんでしょう? ドンカルロは2008年の開幕作品。 なんで2007年の幕開けのトリスタンを持ってこないのかは理由がわかりませんが、バレンボイムがもうベルリン国立でやってるから被るからでしょうね。それにスカラがドイツものというのはちょっとね。ワールドツアーには不向きかもしれません。 ReutersLa Scala opens new season with Wagner's "Tristan"
2007年12月08日
OPERA HOUSENew ProductionGeorges Bizet :CARMEN6 Dec 2007, New National Theatre, Shinjuku, TokyoConductor : Jacques Delacôte Production : Uyama Hitoshi Scenery Design : Shima Jiro Costume Design : Ogata Kikuko Lighting Design : Sawada Yuji CAST Carmen : María José Montiel Don José : Zoran Todorovich Escamillo : Alexander Vinogradov Micaëla : Omura Hiromi Zuniga : Saiki Kenji Moralès : Hoshino Jun Le Dancaïre : Imao Shigeru Le Remendado : Kuraishi Makoto Frasquita : Hirai Kaori Mercédès : Yamashita Makiko Chorus : New National Theatre Chorus Orchestra : Tokyo Philharmonic Orchestra 新国立劇場「カルメン」2007年12月6日(木) 東京・新宿・新国立劇場実はきのうは体調が絶不調だった。これは「トリスタン熱」。ギャンビルさんのタンホイザーの1回目の鑑賞の時は「タンホイザー熱」が出た。体調と精神的なものはすごく関連しているんだな~と改めて思う。サイモンラトルのブラームス2番の時も「知恵熱」(ラトル熱)が出た。会社にいるときからぐんぐん体温が上昇してるのが感じられたので、とにかくヴィノグラードフだけでも見なくてはと不倶戴天の決意で(笑)出かけた。いや~アレクサンドル・ヴィノグラードフ。彼もサーシャと呼んでいいのかな?めっちゃハンサムだった~細身だった~笑顔が可愛くて…歌もすごく良かったですよ。だから第2幕が終わったところで退散した。「花の歌」もすごく良かったし。満足しました。ミカエラをもっと聴きたかったが背に腹は変えられない。今回の主役、カルメン役もドンホセ役も、声がでっかかった~オペラでは声が大きければいいというもんじゃないが、小さい声よりはいいに決まっている。だから及第だったのではないでしょうか?ドンホセのズラタン・イブラヒモヴィッチならぬ、トドロヴィッチ、「トド」、大柄で声のマックスが針振り切れるぞ~というぐらいのすごい声なんです。ただし声は硬質で(クーラみたいな…)1本調子な感じがある。ところが「花の歌」だけはちゃんと陰影をつけて歌ったので、すごく良かったです。声の最小から最高までのレヴェルの差もすごいし、柔らかい声から堅い声への変化も見事だし。すごい良かったよ~でもきのうのお客さんはあんまり感じてなかったな。素人が多かったかも。なにせカルメンだったからね。主役のカルメンの女性も声はすごいんだが、場末の姉ちゃんという雰囲気で、引き込まれる魅力はなかった。それに比べると、ミカエラの大村さん、すっばらしかった~~~~! ほんとすごかった。抜きん出ていた。日本人でもこんなにすばらしい人がいたとは驚き。そして私は演出によってすべての評価を決してしまう人なので、これはだめでした。何?これ。どっかで見たよな~という演出、セット。何も新しいものがない。少なくとも2幕までね。「カルメン」はあまりにもすばらしいプロダクションをすばらしいキャストで見慣れているので、評価がきつくなるのは申し訳ないんだが。それはヴェルディの「椿姫」でもそうだからね。
2007年12月07日
こちらもオペラキャストさまで知ったのですが、バレンボイムの「トリスタンとイゾルデ」、ミラノ・スカラ座です!2007年12月7日が初日のようです。これもめっちゃ良さそう。キャストが日本公演とかなり被っています!Ian Storey という人はどういう人なんでしょう。公式サイトところでスカラ座のトップページにはザハロワとボッレの「スワン・レイク」動画が貼ってありました。でもそんなのカンケーネ~
2007年12月05日
The Magic -- Franz Welser-MöstWIENER STAATSOPERDIE WALKÜREDirigent: Franz Welser-MöstInszenierung: Sven-Eric BechtolfBühnenbild: Rolf GlittenbergKostüme: Marianne GlittenbergSiegmund: Johan BothaSieglinde: Nina StemmeBrünnhilde: Eva JohanssonWotan: Juha UusitaloFricka: Michaela SchusterHunding: Ain AngerPremiere: 2. Dezember 2007ヴェルザーメストの「ワルキューレ」プレミエ!きのうの夜、聴きましたよ~オペラキャストさまのおかげです。第1幕だけ。夜の2時過ぎに第1幕が終了し、そこまでは良かったが、第2幕以降、録音に失敗。またかよ…いやーとにかくすばらし~です。もう、序曲の始まりから火が出るよう!その場にいたかった。お客さんの反応も1幕からもう絶叫状態で大歓呼、大拍手。ORFoe1 新聞 初日評:Die Presse"Walküre" mit Widrigkeiten: Stimmloser Wotan, matter Applausこのプロジェクトのキャスト
2007年12月03日
グラインドボーン「トリスタンとイゾルデ」Part2第2幕狩の角笛。愛するトリスタンを待ちわびるイゾルデ。まとめていた長い赤毛は三つ編みにされて垂らされている。ようやく人目を避けられる夜、メロートが夜の狩を計画し、マルケ王を連れ出した。イゾルデの部屋の明かりが消えるとトリスタンは来る手はずになっている。ブランゲーネはそれがメロートの罠だと気づいているので忠告するが、聞く耳を持たないイゾルデ。トリスタンはマントでイゾルデをくるむ。2人は至福の時を過ごす。「もう眼を醒ましたくない…」トリスタンは眼をつぶり、イゾルデの胸で眠っている。再三のブランゲーネの忠告にも関わらず、2人は愛の夢をむさぼる。そして2人で死ぬことしかもう考えられなくなっている。「お逃げください!」クルヴェナルが入ってくる。しかし2人は抱き合ったまま。メロートが入ってくる。マルケ王は2人が部屋にいるのを見てしまう。マルケ王の嘆き。マルケ王はもしかして、この演出も、実はトリスタンを愛していた、という演出になっているようだ。ヨーロッパでは流行?マルケ王の嘆き。「どうしてお前はわしにこんな苦しみを与えるのだ?」トリスタンはマルケ王を抱きしめる。「その質問には答えられません。」「あなたにはわかりません!」マルケ王はその抱擁を拒否し、上手に歩き去る。マルケ王は永遠にトリスタンを許せない気持ちになっている。トリスタンもマルケ王を愛していたが、その愛は彼には少し重荷だった。だからイゾルデを娶らせようとメロートが画策したとき、反対できなかった。しかしイゾルデに再会し、愛を確信してしまったトリスタンはもう後戻りできないところまで来てしまった。もともと早く父が死に、母は自分を産んで死んでしまったトリスタンは、生まれつき、肉親の愛に飢えていた。そして同時に身近な死への憧憬を感じていた。ヘルデンに特有の、名誉ある死へ憧れる気持ち。トリスタンはイゾルデに「ついてきてくれるね…」これは死の世界で、ということなのだ。しかしメロートは勘違いし、トリスタンをなじる。トリスタンは剣を抜き、メロートの剣を抜かせ、その剣を自分で自分の腹に刺し、倒れる。メロートは信じられないように自分の剣を見る。第3幕後ろを向いて立っているクルヴェナル。海を見ている。あれから何十年も経ち、年老いたトリスタンは死の床にある。豊かだった黒髪は抜け落ちている。クルヴェナルもごま塩頭になっている。うわごとばかり。起きてもすぐに倒れてしまう。クルヴェナルがイゾルデを呼んだことを告げると、「やっと昼の光の中で彼女に会える」とトリスタンは喜ぶ。瀕死の状態で起き上がる。そして絶望。もうこのへんのギャンビルさんがすごくて言葉にはできません…羊飼いは不気味なかっこう。まるで死神みたい。クルヴェナルがイゾルデを迎えに出て行き、イゾルデがやってくる。黒装束。まるで寡婦みたい。彼女も年老いてしまったのだ。イゾルデの胸に抱かれるトリスタン。顔を一目見て、意識を失う。倒れながら「イゾ…ル…デ…」イゾルデは涙する。舵取りがやってきて敵の到来を告げる。クルヴェナールはメロートを殺し、他の敵にも応戦しに出て行き、傷ついて帰ってくる。ブランゲーネもやってくる。マルケ王は2人を許しに来たと歌う。クルヴェナルもブランゲーネもマルケ王も暗闇の中に消える。トリスタンの亡骸の上に立つイゾルデ。黒い衣裳を脱いでいる。予想通り、髪は真っ白になっている。イゾルデの絶唱。暗転全幕了。
2007年12月01日
グラインドボーン「トリスタンとイゾルデ」Part1昨夜まんじりともせず4時間以上、見た。よかった…ギャンビルさんのトリスタンは、すばらしかった。英語の評では散々だったので心配していた。ギャンビルさんはやっぱり映像の人なのかな。最初から最後までどんどんトリスタンが変化していく。こんなにすごい演技が出来る人はなかなかいないだろう。感情の機微を余すところなく表現していた。第3幕は…もう… やってくれちゃってるなという。ヴァーグナーのヘルデンを演じる歌手として、こんなに陰影がついた、光と影のついた人間的な演技が出来る人は他にいないだろう。アクセル全開の単なるヘルデンでもないし、能面でもないし。最初の登場から幕が下りるまで、彼から目が離せない。他の歌手もすごいのだが、何よりギャンビルさんの舞台だったなという印象。英語の評ではシュテンメ絶賛だったが、確かに歌唱的にはすばらしいが、彼女は「私のイゾルデ」ではなかった。最初から最後まで「怖いイゾルデ」だった。もっと変化を見せて欲しかったなあ…脇もすばらしかった。スコウフスはワグネリアンロールには不向きなハイバリトン、声が軽めなので最初は正直心配した。もともとコミカルな演技力が第3幕では全開で、「これクルヴェナルのキャラ、違う」という印象でおもしろかった。パーぺのマルケ王、これがまた驚きなのだが、ベルリン国立のマルケ王とまったく違うのだ。ベルリンではひたすらかっこ良くって、オーラを放ってたが、ここではオーラを完全封印。年老いた、哀れで、人間的にちょっとゆがんだ部分のある、くせのある、なよっとした、執着心の強い、猜疑心の強い感じの王。レーンホフはさすがだ。こうまで変えるとは。ティモシー・ロビンスンも良かったです~今回のレーンホフ演出のもっとも革新的な部分は、時間の経過である。なんと第2幕幕切れから、第3幕開始まで、何10年の年月が流れているのだ。死よりも残酷なのは時の経過だ。登場人物は苦しみ続け、ようやくトリスタンが死の床で譫妄状態に陥って初めて、物語が展開し始めるのだ。これには…やられた。ギャンビルさんもシュテンメさんもこの3幕が一番自然で良かった。人間だった。ヘルデンじゃない。老いた人間が後悔に満ちて死んでいく現実そのままの姿だった。第1幕イゾルデが怨み節、火を吹いている。またあの若い水夫の歌が聞こえてくる。アイルランド娘が泣いている…という歌。「私をバカにしている!」激怒するイゾルデ。背後にゆっくり現れる人影。トリスタン。鉄のかぶとをかぶっている。表情は憂いを帯びていて冷静沈着。ここは本来は登場シーンではないのだ。トリスタンは船の行く先を見ている。海を見ている。そのトリスタンをイゾルデは見ている。イゾルデはブランゲーネをトリスタンのところにやる。トリスタンはブランゲーネを見ない。憂いに満ちた眼でずっと船の航路を見ている。しかしブランゲーネが女主人の侮辱に満ちた言葉をそのまま伝えると、ブランゲーネをきっと見据え、出て行く。クルヴェナルがブランゲーネの行く手を遮るように剣を床につく。船が港に近づき、クルヴェナルが呼びに来るが、イゾルデはトリスタンが自分のところに謝罪に来ないと行かないと言い出す。トリスタンがやってくる。長い影が上手の入り口から伸びる。トリスタンは相変わらず、冷静沈着な憂いを帯びた表情で、まるで自分の感情を押し殺すようにしている。しかしイゾルデが自分を殺さなかったのはモロルトを愛していてモロルトの敵を誰かが討ってくれると思っていたからだと聞かされるとだんだん動揺してくる。トリスタンは本来ではここのシーンではイゾルデにつれない。しかしこの演出では、明らかにイゾルデへの気持ちを押し隠しているトリスタン、それを出さないよう必死でこらえているようになっている。トリスタンは言う。「あなたの口に出さない気持ちもわかっている」「だからこの杯をいただこう。」彼はこれが毒杯だと明らかに知っていて飲もうとしているのだ。彼女をマルケ王に届けるために、そして自分の気持ちを断ち切るためにもうここで死のうとしている。しかしイゾルデもその杯を奪って飲んでしまった。苦しんで2人とも倒れる。トリスタンはかぶとをぬいでしまう。暗闇。2人が気がついたとき、表情は一変している。毒薬は恋薬にすりかえられていた。「今までとらわれていたトリスタンの名誉って何だったんだ?」お互いの気持ちのかせが取り払われる。抱き合う2人。ブランゲーネが引き剥がす。トリスタンはふらふら酔っ払ったように歩く。目線が定まっていない。船が港に着き、メロートが入ってくる。第1幕了。Part2へ続く。
2007年12月01日
Wagners "Walküre"Aix-en-Provence, Juli 2007Leitung: Sir Simon RattleMit: Robert Gambill (Siegmund), Mikhail Petrenko (Hunding), Sir Willard White (Wotan), Eva-Maria Westbroeck (Sieglinde), Eva Johannson (Brünnhilde), Lilli Paasikivi (Fricka)ARTE Richard Wagner: Die WalküreVIDEO過去記事発掘~そういえば今年のエクサン・プロヴァンス、ノーケアでしたけん。
2007年11月27日
Franz Welser-Möst 》》》ウィーン国立歌劇場ヴェルザー・メストの「ワルキューレ」のプレミエが現地時間の来週日曜日に行われます。オペラキャストさんの情報です。ほんとにいつも感謝しております。キャストはこんなです。Die WalkürePremiere am 02. Dezember 2007,Wiener Staatsoper Dirigent:Franz Welser-Möst Siegmund, ein Wälsung : Johan Botha Hunding, Verbündeter des Geschlechts der Neidinge : Ain Anger Wotan, der Göttervater :Juha Uusitalo Sieglinde, Siegmunds Schwester, Hundings Frau :Nina Stemme Brünnhilde, Wotans Tochter, Walküre :Eva Johansson Fricka, Wotans Gattin, Göttin der Ehe :Michaela Schuster 調べてみたら、その後に「ジークフリート」のプレミエもありまして、こちらはこういうキャストです。SiegfriedPremiere am 27. April 2008,Wiener Staatsoper Dirigent :Franz Welser-Möst Siegfried :Stephen Gould Brünnhilde :Deborah Voigt Der Wanderer :Juha Uusitalo Mime :Herwig Pecoraro グールドさん、日本公演でもすばらしい声を披露してくれましたから。ジークフリートにはぴったりですね。その後の注目すべきヴェルザー=メストさんのスケジュールは、2008年8月の「カルメン」チューリッヒでカルメン役がなんとカサロヴァです!ドン・ホセはヨナス・カウフマン。******************Robert Gambill>>>私はギャンビルさんの新譜系を調べていまして、先日行われた「イドメネオ」のシュトラウス版のCDが出ているのに気づきました。Idomeneo - Richard Strauss' versionCOMPOSER: Wolfgang Amadeus MozartORCHESTRA: Sachsische Staatskapelle Dresden CONDUCTOR: Fabio Luisi ARTISTS: Robert Gambill Camilla Nylund Iris Vermillion Britta Stallmeister Live recording 25/8/2006 モーツァルト(R.シュトラウス編):「イドメネオ」ロバート・ギャンビル(T イドメネオ)カミッラ・ニールント(S イズメーネ)ブリッタ・シュタルマイスター(S イリア)イリス・フェルミリオン(Ms イダマンテ)ファビオ・ルイージ指揮シュターツカペレ・ドレスデンドレスデン国立歌劇場合唱団 録音:2006年8月25日これもすごいメンバーです。ニールンド、ルイージ、シュターツカペレ・ドレスデン実はこれもオペラキャストさまのおかげでWEB録音にトライしたのですが、音源がどこかに埋もれてしまいました~~はあ…ちょっとブランク…あと昔のものもいくつか…ベト9 歌ってるなんてびつくり。さて、ギャンビルさんのこれからのスケジュールはバイエルンでKönigskinder…これは再演ですが、彼は演技がいいからいっつもこんな変な格好ばっかりさせられるんだ…演出家にとってみればいじりがいがあるらしい…指揮はルイージ。動画を見ていたら2年前にもまったく同じことをしていたと思い出す。2005年10月がプレミエでギャンビルさんの情報がほしくてバイエルンのサイトを見たらこれが載ってた。 …。2年周期で同じことを繰り返す人生なのか? 情けない。しゃあないでんな~またキーンリーサイドやギャンビルが極東の日本にやってくるのは、ハレー彗星のように数年に一度の周期なんだから…そして毎年のラトルとの共演ザルツブルク・イースター音楽祭2008年3月Richard Wagner:Die WalküreMusical direction Sir Simon RattleDirection and stage design Stéphane BraunschweigSiegmund Robert GambillHunding Mikhail PetrenkoWotan Sir Willard WhiteSieglinde Eva-Maria WestbroekBrünnhilde Eva JohanssonFricka Lilli PaasikiviBerliner PhilharmonikerCoproduction with the Festival d’Art lyrique d’Aix-en-Provenceこれもとっくの昔の既出ですが…あ~なんか新しい情報はないんかな?
2007年11月25日
ドレスデンの「ばらの騎士」Part3地下の秘密の部屋。オクタヴィアンの策略で仕込んだ部屋だ。これがクライバー版の「ばら」のセットに激似。らせん階段の向きが反対なだけ。なんなんだとしらけてしまった。そしてオクタヴィアンの芝居もフォン・オッターに激似。リドルだけががんばっていた。男爵は服をぬぐとマリアンデルに襲い掛かる。いろんなお化けたちが登場するんだが、今度出てきたのは女装したハードゲイ。これには笑った! 他のお客さんはどん引き?ボクサーが打ち合いながら出てくる。何それ?もう引いちゃうよね。そんでもって「パパ~パパ~」があって飼い犬まで出てくる。伯爵夫人が登場し、「帰りなさい!」帰らない男爵。でも請求書を持った団体が現れるととたんに「レオポルド帰るぞ!!」(笑)。階段を駆け上がった男爵、最後っ屁で口笛を吹いて出て行った。ほんとサイコーな男爵でした。そして三重唱。みんな出て行った後に子供たちがハンカチを拾いに帰ってくる。全幕了。またフライング拍手。あ~あ。ファビオごめんなさい。お疲れさまでした~
2007年11月23日
ドレスデンの「ばらの騎士」Part2第2幕またすぐに幕が開く。ファビオ・ルイージの音楽を楽しむ余裕は与えられない。ここは実業家ファーニナルの家。高層ビルの豪華なマンションの1室。床は大理石。大きなガラス窓の向こうにはウィーンの繁華街の高層ビルが見えている。ばらの使者が現れ、ばらをゾフィーに渡す。「匂いをかいでみて」と渡されたばらの匂いをかいで顔を上げた瞬間、ゾフィーに恋してしまう。至福の二重唱を歌う。美しい。なぜかカメラマンが大勢来て、2人の写真を撮る。セレブということらしい。男爵が登場すると、男爵とゾフィーはまるで親子みたい。男爵を嫌がるゾフィー。仕事があるから、オクタヴィアンと2人にして部屋を去るオックス男爵。部屋を出て行くとき男とぶつかる。ファーニナルも扉にぶつかる。二人がお互い意識しているところに情報屋がやってきて紐で2人を縛る。男爵が登場し、縄を受け取ってほどく。「フロイラインは…」「つまり、あなたが、嫌いなんです」まったく動じない男爵。リドルの"mit mich -- " あたりからぐんぐんリドル・ワールドに入っていく。ゾフィーとワルツにあわせて踊る男爵。もうここが一番最高でした。リドルがおもしろくて。ゾフィーも思わず笑ってましたもん。ついにオクタヴィアンが切れて剣を抜くと(軍服姿なので帯刀している)、男爵は口笛を吹いて野卑な手下たちを呼ぶ。手下たちは剣を持つオクタヴィアンにびびるが、男爵の号令でオクタヴィアンに手にしたスプーンで応戦する(笑)。男爵の腕が傷つき、医者が呼ばれる。ここの合唱がすばらしかった。ワーグナーかと思った。すごい迫力。医者は嫌がる男爵に無理やり注射を打つ。一同ドン引きで、ここも笑えた~男爵は酒がほしいと言い出す。手下たちが出て行くと、医者が請求書を持って追っかける(笑)。ファーニナルはどっかと椅子に腰を下ろすと、ぶつぶつぶーたれる。このファーニナルは金持ちだから貧乏貴族よりははるかに自分の方が偉いと確信している。だから口では貴族を立てるが態度は尊大。でも男爵はそれを上回りはるかに尊大(笑)。そして可愛い。ファーニナルが出て行く。男爵は部下たちと酒をかっくらっている。またあのワルツを歌いだしたとき、マリアンデルの手紙を携えたアンニーナが入ってくる。手紙を読んだアンニーナは「お返事頂戴ね。チュッ!」とほんとにチュッする。すると男爵もチュ~返しする。アンニーナは「酒クサ!」という芝居。アンニーナはお駄賃をもらおうとするがくれない。部下たちにさんざんセクハラされる。あのワルツをまた歌いだしたオックス男爵、みんなワルツを踊る。アンニーナも無理やり踊らされる。みんな退場し、公証人が入ってくる。公証人はいきなり男爵とワルツをさせられ、びっくりして窓枠に腰掛ける。いい気分の男爵が超低音で歌い終わる。音楽はなっているのに拍手が始まってしまった。あ~あ。ルイジかわいそう。第2幕了。
2007年11月23日
Sächsische Staatsoper Dresden performsDer Rosenkavalier23 Nov 2007NHK hall, Shibuya, TokyoComposer: Richard StraussFabio Luisi, musical directionUlrich Paetzholt, choirStaatsopernchorSächsische Staatskapelle DresdenCast List:Die Feldmarschallin: Anne SchwanewilmsOchs auf Lerchenau: Kurt RydlOctavian: Anke VondungHerr von Faninal: Hans-Joachim KetelsenSophie: Maki MoriMarianne Leitmetzerin: Sabine Brohm Valzacchi: Oliver Ringelhahn Annina: Elisabeth WilkeHaushofmeister der Marschallin: Helmut HenschelEin Sänger: Robert SaccaEin Notar: Matthias HennebergEine Modistin: Christiane HossfeldEin Tierhändler: Peter Küchler Haushofmeister bei Faninal: Gerald HupachEin Wirt : Tom Martinsen Ein Polizeikommissar: Jürgen CommichauEin Hausknecht: Andreas SoikaProduction: Uwe Eric LaufenbergStage design: Christoph SchubigerWardrobe: Jessica Kargeドレスデンの「ばらの騎士」台本:フーゴー・フォン・ホフマンスタール演出:ウヴェ=エリック・ラウフェンベルク舞台美術:クリストフ・シュビガー衣裳:ジェシカ・カルゲ元帥夫人:アンネ・シュヴァンネヴィルムス オックス男爵:クルト・リドルオクタヴィアン:アンケ・ヴォンドゥングファーニナル:ハンス=ヨアヒム・ケテルセン ゾフィー:森 麻季 ※内容を書きますので、ご注意ください。 ドレスデンの「ばらの騎士」に行って来た。 クルト・リドルの独り舞台だった。 彼が出てきてから出て行くまでがおもしろかった。 ほかは「学芸会」だった。 アンネ・シュヴァンネヴィルムスの元帥夫人には、期待していたのだが、コンヴィチュニー演出の「タンホイザー」のエリーザベトではあんなに生き生きしていたのに、この役はう~んでした。 やっぱり演出家が違うと、こうも生きてこないもんなのかな。彼女の場合はきゅうきょの代役だったので、そこまで望むのは酷というものですが。 NHKホールが広すぎるせいか、チューリヒの「ばら」で感じた音楽的陶酔感は一度も感じなかった。 アンケ・ヴォンドゥングは非常に良かったが、芝居がフォン・オッターに激似だった。 クルト・リドル以外にオーラを出して舞台を引っ張っていく人がいなかった。ケテルセンは良かったが端役だったし。 アンゲラ・デノケがいたら1幕からもうブイブイですごかったんだろうが、言ってもせんないこと。 この舞台は演出家不在という気がした。 もしチューリヒと見る順番が逆だったらこの舞台にも普通に感動していただろう。 1幕はどうしようもなかった。良かったのは2幕のみ。3幕はチューリヒに比べるべくもない出来だった。 演出に関してはまさにオーソドックスな「ばら」で入門編みたいだった。ただ時代設定が現代なだけで何一つ新しいことはなかった。 これでリドルがいなかったら… …という舞台だった。 それにお客さんがきょうは最悪だった。2幕でも3幕でもフライング拍手。勘弁してよ! これじゃブーイングの嵐だったタンホイザーの最終日の客の方がましだよ。第1幕 序曲が始まるとすぐに幕が開く。暗い中、男女がもつれあいながら部屋に入ってくる。 暗闇の中で服を脱ぎ、ベッドに飛び込む。 暗くなり、序曲が続く。 朝になる。 朝陽が差し込む。 オクタヴィアンが目をさます。 アンケ・ヴオンドゥングは、とても美しく、男装しているとほんとにハンサムな美青年だ。伯爵という身分が相応だ。 「昼なんか来なきゃいいのに」というところの字幕がずれていた。 カンカンと元帥夫人の痴話げんか。 「誰か来るわ!」 カンカンは自分のステッキを置き忘れてベッドに隠れる。これは台詞では「剣を忘れるなんて…」となっている部分。 小姓が入ってくる。可愛い男の子! この子はカンカンが残していったシルクハットを見つけて自分がかぶる。元帥夫人が取り上げて「返して」と一芝居あってこれがよかった。すごく子供好きなシュヴァンネヴィルムスという面が出ていて微笑ましかった。結局シルクハットは小姓に取られてしまう。 男爵がやってくる。 男爵の連れはチロル・スタイルの半ズボンの男たち(笑)。 下品でもう~最高です。一人だけファン・ニステルローイに似てる男がいて笑えた。 人々が押しかけてくる。 鳥売りは美しい鳥のポストカードを売っていた。しかも3匹のパグを連れていた。なぜ? そのうち1匹はあとで出てくるのでどうも奥様が買ったらしい。 リドルが犬と遊んでいたので余裕を感じた。アドリブかましたんだ。さすが~ ここの邸宅は元貴族の家?ということで観光地になっているらしく、観光客まで入ってくる(笑)。 イタリアの歌手はいかにもという派手な服装をしたイタリア人ぽい男。 情報屋ヴァルザッキは、オリヴァー・リンゲルハーンというハンサムな青年で、とてもそんな悪い人に見えない。今後売れそうな美しいテノールだった。 人々が出て行く。 オクタヴィアンが服を着て戻ってくる。手には美しい薔薇の花束を抱えている。 元帥夫人は花瓶を持ってきてさしていく。一輪の薔薇が花だけ落ちている。 元帥夫人はこれをもてあそぶ。 オクタヴィアンに「もうかえって」と言い、傷つけられたオクタヴィアンは辞去する。 後悔する元帥夫人。従僕たちの重唱は良かったです。 第1幕了。
2007年11月23日
NHK BS ハイビジョンで放送されます。ギャンビルさんのトリスタン!!!2007年 12月1日(土) 22:00 ~グラインドボーン音楽祭 2007楽劇「トリスタンとイゾルデ」 トリスタン : ロバート・ギャンビル イゾルデ : ニナ・シュテンメ ブランゲーネ : カタリーナ・カルネウス 国王マルケ : ルネ・パーペ クルヴェナール : ボー・スコウフス ほ か 合 唱 : グラインドボーン合唱団 管弦楽 : ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 指 揮 : イルジ・ビエロフラーヴェク 演 出 : ニコラウス・レーンホフ [ 収録: 2007年7月28日, 8月1日,6日 グラインドボーン音楽祭大ホール ] 朝から絶叫~~~~まじか?というぐらいのすげえ豪華キャスト! Wagner - Tristan und Isolde (Glyndebourne) production of Nikolaus LehnhoffRoland Aeschlimann's setConductor Jiri Belohlavek London Philharmonic OrchestraTristan: Robert GambillIsolde: Nina StemmeBrangäne: Katarina KarnéusKurwenal: Bo SkovhusKing Marke: René PapeMelot: Stephen GaddYoung Sailor/Shepherd: Timothy RobinsonSteersman: Richard Mosley-EvansThe Glyndebourne ChorusOpusarteTelegraphExcerpt--- Robert Gambill's Tristan is scarcely less good. It's a slim, dark-grey voice, lacking in clarion ring and gleam, but one that he uses with thoughtfulness and musicality. His ravings in the final act were electrifying.TimesonlineOperabaseギャンビルさんのスケジュール
2007年11月23日
ドレスデン国立歌劇場 「タンホイザー」最終公演Part3第3幕第3幕の序曲。舞台にかかる幕に映し出された神さまの絵がだんだん小さくなってしまった。中途半端な大きさだ。いっそのこと豆粒ぐらいしたらよかったのに、コンヴィチュニーさん。神の救済が遠ざかったことを意味しているのか。ヴォルフラムとエリーザベト。エリーザベトは舞台の上手で半円の板に頭をもたせかけている。祈っているのか?絶望しているのか?ヴォルフラムはそんな彼女を見守っている。エリーザベトとヴォルフラムがまさに口付けしようしたとき、巡礼たちが帰ってくる。エリーザベトは顔を背ける。その歌を聴いている。また引き戻される。あのハインリヒが自分に与えた地獄に。「あれは救済を得た巡礼たちの歌だ。」とヴォルフラム。必死で巡礼たちの間を回ってタンホイザーを探すエリーザベト。哀れで見ていられないぐらい。白いタンホイザーのケープも落としてしまった。エリーザベトは半円の台の真ん中に座りこむと、「マリア様私をお召しください」と歌う。すばらしい歌唱。退場しようとする彼女を引き止めるヴォルフラム。「わたしにあなたを見送らせてください。」(geleit = escort)「まるで死の予兆のごとく夕闇が空を覆い…」エリーザベトは彼の足元に座り込み、長い剣を愛しそうにさわる。そして刃の部分に手首を当てて、長い時間かけて切り裂いていく。エリーザベトは苦痛に顔をゆがめる。ヴォルフラムが『夕星の歌』を歌いだすと、苦しみがやみ、救われた表情になる。「夕星よ、彼女を天国に導いてくれ…」エリーザベトはヴォルフラムの手を握る。断末魔の苦しみが彼女を襲う。小刻みに痙攣し絶命する。ここが最大のこのコンヴィチュニー演出の「逆転の構図」。もっとも美しく歌われるべきこのアリア、こんな状況で誰が平静に聞いてられるというのだ。これはキリスト教への揶揄に他ならない。惜しいことにタイトスの夕星はきょうは声が出てなかった。エリーザベトが逝き、ヴォルフラムはがっくりうなだれる。ハインリヒが上手袖から這いずって出てくる。「竪琴の音が聞こえた…哀しげな…」「誰だ?」「誰かって? 私は君をよく知っているよ。ヴォルフラムだ。とっても上手な歌い手さんだ!」「ハインリヒ!」ヴォルフラムはエリーザベトの亡骸を羽織っていたハインリヒのコートで隠す。「心配するなよ! 俺が探してるのはお前らじゃないからさ。」「何を探してるんだ?」「ヴェーヌスベルクへの道だよ。」「なんてことを言うんだ! 耳が穢れる!」「ローマには行ったのか?」「ああ行ったともさ!」「聞かせてくれ、」「お前はもう友達じゃないと思っていた。」「お前が敬虔な心を失う前は友達だったさ。」「下がれ! 私のいるところにくると呪われるぞ!」と狂気に満ちた目で叫びながらヴォルフラムに近づく。「ヴォルフラム、聞いてくれ!」ローマ語りが始まる。「僕はほかのどんな巡礼よりも悲壮な覚悟で出かけた」「天使が僕に目を開かせてくれたからだ。」「僕ははだしで岩肌を歩いた」「水も飲まずに灼熱の太陽に焼かれた。」「神に祈るとき、僕は神のために身を痛めつけた。」「氷と雪に体をさらした」「そしてついにローマに入った。」「人々は歓喜に沸き返った」「ついに恩寵が与えられるからだ」「しかし私がその人の前に進み出て請うた時、その神の代理である方はこう言われた。」『なんじヴェーヌスベルクに行った者は永久に救われない。」『この杖に芽吹くことのないように、お前の罪は救われることはないのだ』「私は気を失った。目が覚めたときはもう夜だった。神の恩寵を讃える声が聞こえ、私は気分が悪くなって逃げるようにそこを出たのだ。」「そして今はヴェーヌスベルクへの道を探しているんだ」「あぁ以前はもっとたやすく見つけられたのに!」ヴェーヌスが現れる。「帰ってきたのね、浮気な人!」タンホイザーはうれしそうにヴぇーヌスを呼ぶ。「早く来い!」と手で招く。ヴェーヌスのらっぱのみしていたシングルモルトのウイスキーを自分もらっぱ飲み。ヴォルフラムは叫ぶ「だめだ! 君を引き止める言葉を…"Ein wort es macht dich frei!" 「エリーザベト!」"Elisabeth!"振り向くタンホイザー。「エリーザベーーーーート」…酔っ払ってふらふらのタンホイザーは足取りがおぼつかず、ふらふらとエリーザベトの下手に歩いていく。ヴェーヌスがエリーザベトの体を起こす。ヴォルフラムはタンホイザーの体を揺する。君は救われたんだ!聞こえるか?この声が「あぁ聞こえる…」"Heinrich du bist erlost!""Und horst du den Gesang?""Ich hore!"タンホイザーは茫然とエリーザベトの横に座り込む。そして"Heilige Elisabeth, bitte fur mich --"「エリーザベト…僕のために請うてくれ…」と歌って、剣でのどをかっきる。人々があふれ剣を振り回している。ヴォルフラムは一人静かに階段を上って行く。(これが恩寵なのか? これが奇跡なのか?)ヴォルフラムにはわからなくなった。神の奇跡を信じるべき幕切れがまったく反対の展開となる。これがコンヴィチュニーだ。全幕了。
2007年11月20日
ドレスデン国立歌劇場 「タンホイザー」最終公演Part2第2幕コンヴィチュニー演出は、人間を神さまとか英雄とかにしておかない。「魔笛」ではザラストロが肉欲を抱く殺人犯だったんだからね。この第2幕では、タンホイザーは究極の「KY」男として描かれる。神殿で歌うエリーザベト。いきなり足元に額をこすりつけるタンホイザー「フュルスティン!」「あなたったらどこに行ってらしたの?」「遠い、遠いところだよ。実は忘れてしまったんだ!」ヴォルフラムに目配せするタンホイザー。女に二枚舌。ヴェーヌスの元を去ったのは単に彼女に飽きたから。彼女の部下たちの残虐な遊びに肝を冷やしたから。またエリーザベトを誘惑するのに言葉を惜しまない。「じゃあどうして帰ってらしたの?」「奇跡ですよ!(ヴンダー)」「不思議な奇跡が起きたんです!」なんて調子のいいやつ。幸せの二重唱。落胆して離れていくヴォルフラム。幸せな二人は彼の気持ちを思いやれない。まるでティーンエージャーのように幸せをひけらかす。タンホイザーだけじゃない。ここではエリーザベトだって充分愚かに描かれている。タンホイザーは調子に乗ってエリーザベトの肩を引き起こし、強くつかんで歌う。エリーザベトは「痛い!痛いわ!」というそぶり。エリーザベトが彼への怨み節みたいな恋歌を歌うと、ヴォルフラムをこずいて自慢。笑顔満開でほんと可愛い。エリーザベトのマントを半分切り取って、タンホイザーのケープにする。タンホイザーは変わりに自分の甲冑をエリーザベトに渡す。タンホイザーはひざまずき、エリーザベトはまるでナイトに爵位を授けるようなしぐさを剣でして二人で子供のようにはしゃぐ。遊んでる…タンホイザーは退場する。エリーザベトは夢見ごごち。手にタンホイザーの甲冑をはめて寝転ぶ。おじさんのヘルマンがやってきた。二人は歌合戦の準備をするが実に楽しそう。めちゃ演技がうまい二人。客が登場し、歌い手たちも登場する。タンホイザーは相変わらず一人で浮かれている。客人に小躍りしながら手を振る。ヘルマンのあいさつとタンホイザーの紹介。タンホイザーは呼ばれもしないのに手を振って出て行く。ヴァルターが「引っ込め!」という仕種をすると、「なんだよ! いけず。」という顔をして下がる。KY。ヘルマンが歌のお題を出す。「愛の本質を『品位よく』明らかにしてほしい。」(würdigsten = worthiest なのでここはやっぱり「もっとも価値高く」と訳すべきだが、字幕ではこうなっていたのである。)タンホイザーは『品位よく』の部分を聞いてなかったらしい。歌い手たちはそれぞれエリーザベトに礼をして下がる。ところがタンホイザーだけはエリーザベートと顔を近づけて「イ~~!!」なんてやって遊んでいる。子供か? アンネがすごく可愛い。ヴォルフラムが歌う。ここはベックメッサーのアカペラと同じで、実につまんない旋律でつまんないことを歌うように元々意図して書かれている。タイトスの歌はゆっくり過ぎて、「もっと早く歌えないのか?」といらいらしてしまった。これも狙いか?タンホイザーの歌はどれもメロディアスでテンポが速い。タンホイザーはヴォルフラムの歌を茶化すように歌う。エリーザベトは大喜び。受けまくり。ヴァルターが歌う。ヴァルターのマルティン・ホムリッヒ、良かった~ すばらしい美声。ドン・オッターヴィオとか似合いそう。またしても否定するタンホイザー。ビテロルフが怒りにまかせて登場し、竪琴を奪うと、タンホイザーはエリーザベトの後ろに寝転んでにやにや。いちゃいちゃ。エリーザベトに「しいっ、ちゃんと聞いて」と怒られるがエリーザベトも半分笑いが止まらない。タンホイザーは返す歌で完全にビテロルフを馬鹿にして侮辱する。タンホイザーは歌い終わると竪琴を自分の顔に押し付けて「べ~!」と舌を出す始末。次にヴォルフラムが歌うと、タンホイザーは下手の滑り台に寝そべっている。見かねたヘルマンが彼の足をつかんで引き摺り下ろす。笑うところですよ。ヴォルフラムのキーワードは"Sterne"(=星)。手の届かない崇高なものの象徴。タンホイザーは後ろに連れてかれる。タンホイザーはついに切れて、舞い戻り、ヴォルフラムの竪琴を奪うと激しく床に叩きつける。そしてついに禁断の歌唱を開始する。ヴェーヌス讃歌を狂おしく歌う。"Zieht hin, zieht in den Berg der Venus ein"「ヴェーヌスの山にでも行けよ!」人々の怒声が響くが、タンホイザーはまったく気づかない。KY。剣を振り回して笑いながら浮かれている。しかしエリーザベトが彼の正面に立ちにらみつけると剣の先がエリーザベトに向かってぴたっと止まる。さーーっと青ざめるタンホイザー。まるで叱られた子供。だんだんひくひくと震えだし下手の下に下りる。Elisabeth " Ich fleh fur ihn, ich fleh fur sein Leben,Der Mut des Glaubens sei ihm neu gegeben,dass auch fur ihn einst der Erloser litt!"エリーザベト「彼の命を助けてください。信仰の勇気を彼に与えてください…」"Du gabst ihr Tod, sie bitter fur dein Leben""Darf ich auch nicht dem Schuldigen vergeben""dem Himmelswort kann nicht widerstehn"人々「タンホイザーはエリーザベトに死を与えたのに、彼女は彼の命ごいをしている。」「罪あるものを許さざるを得ない。」「天の言葉にどうして抗えようか!」Tannhauser" Erbarm dich mein! Erbarm dich mein!"タンホイザー「我を哀れみたまえ!」エリーザベトが歌う中、這いずってエリーザベトのところまで行く。エリーザベトにケープを渡す。エリーザベトは甲冑をがちゃんと落とす。タンホイザーは手が震えていて受け取れないのだ。ヘルマンは追放を宣言する。エリーザベトはおじさんの顔を責めるように凝視する。タンホイザーは茫然自失でひくひく震えるばかり。そして自分への怒りで堪えられず、上着を脱ぎ捨てる。人々が圧倒的に彼に対して怒りをこめて歌う中、彼は自分への怒りでおかしくなっている。上着を投げ、靴を片方ずつ投げる。そして彼の幻想の世界に入る。突如人々の動きがかくかくとコマ送りになる。これは彼の幻想の世界。こういう風に彼には見えているのだ。巡礼の歌の幻聴が聞こえてくる。人々はストップモーションになる。ヴァルターは彼の上着を上に突き出し、静止している。友人2人(激似の二人)はそれぞれタンホイザーの靴を上に突き上げている。(笑)タンホイザーは幻聴めざしてかけ去り、長い階段を上がっていく。階段の中腹で、スポットライトを浴び、「ローマへ!」と夢からさめたように叫ぶと、人々も動き出し、「ローマへ!」と追随する。第2幕了。
2007年11月20日
Semperoper Japan tour 2007The Sächsische Staatsoper DresdenR. WAGNER : TANNHÄUSERDay 4Nov.20 2007Tokyo Bunka Kaikan,Ueno TokyoMusikalische Leitung:Conductor: Jun MärklInszenierung: Peter KonwitschnyBühnenbild:Hartmut Meyer Kostüme:Ines Hertel Chor:Ulrich PaetzhholdtBesetzungLandgraf Hermann von Thüringen: Kurt RydlTannhäuser (Heinrich von Ofterdingen): Robert Gambill Wolfram von Eschenbach:Alan TitusWalther von der Vogelweide:Martin Homrich Biterolf:Georg ZeppenfeldHeinrich der Schreiber:Tom Martinsen Reinmar von Zweter:Michael EderElisabeth: Anne SchwannewilmsVenus: Gabriele SchnautEin junger Hirt:Christiane HossfeldVier Edelfrauen:Gabriele Muller, Monika Harnisch, Anke Kirsten, Annett EckertStaatsopernchorSinfoniechor Dresden e.V.Sächsische Staatskapelle Dresdenドレスデン国立歌劇場来日公演2007「タンホイザー」4日目 最終公演 Part12007年11月20日 上野・東京文化会館指揮:準メルクル演出:ペーター・コンヴィチュニー舞台美術:ハルムート・メイヤー衣装:イヌス・ヘルテル合唱指揮:ウルリッヒ・ベッツホルトキャスト領主へルマン:クルト・リドルタンホイザー:ロバート・ギャンビルヴォルフラム:アラン・タイトスヴァルター:マルティン・ホムリッヒビッテロルフ:ゲオルク・ツェッペンフェルトハインリッヒ:トム・マーティンセンラインマール:ミヒャエル・エーダーエリーザベト:アンネ・シュヴァンネヴィルムスヴェーヌス:ガブリエレ・シュナウト羊飼いの少年:クリスティアーネ・ホスフェルト*****きょうはあまりにも後味の悪いことがあったので、先に書いてすっきりさせたい。きょうのタンホイザー、終演後のカーテンコール、一部の観客が準メルクルに盛大にブーを浴びせかけたのだ。ひどい!あんなに背筋の寒くなるようなブーイングにさらすほどの演奏だとは思われない。一部の観客はファビオ・ルイージからの指揮者交代と、コンヴィチュニーの演出に対して不満がたまっていたのではないだろうか。指揮者交代については劇場側は弁解しようがないことだが、演出面で不満があって、もし保守的なヴァーグナーが見たいんだったら、コンヴィチュニー演出なんか最初から見に来るなと言いたい。ギャンビルは、カーテンコールで、「(ブーなんか)聞こえないよ! もっと(拍手、拍手)もっと!」という動作をしてメルクルをフォローした。明らかに落胆した表情を浮かべていた。もう日本に来てくれなくなったらどうしよう!きょうギャンビルはすばらしかった。第3幕なんかヘルデンテノールだった。だから悔やまれる。こんな終わり方。きょうのキャストはギャンビルさんとタイタス以外は主要な役は前回と変わっていたのでいろいろ楽しめました。すばらしかったのはクルト・リドル!すばらしい声量。小柄なのに。演技もうまいし雰囲気がある。オケにも大拍手をもらっていた。それからエリーザベトのアンネ・シュヴァンネヴィルムス。実にすばらしい。何より女優。ギャンビルさんとの雰囲気が非常にあっていた。この3人の芝居がうますぎるのでぐいぐい舞台を牽引していっていた。一方ヴェーヌスのガブリエル・シュナウトはいかにも昔のオペラ歌手という感じで、だんぜん前回見たエヴリン・ヘルリツィウスの方がよかった。ガブリエル・シュナウトはあまりにもオババ!という迫力の雰囲気で愛の女神「ヴェーヌス」というよりギャンビルの肝っ玉母さんみたいだった。エヴリン・ヘルリツィウスは酔っ払いの演技がものすごかった(笑)。出てきたとき度肝を抜いたもん。ヴォルフラムのアラン・タイトスは凡庸な歌いっぷりだが、肝心の最後の夕星の歌で声がかすれてでなくなってしまってかなり可哀想だった。疲れているのかしら。『サロメ』が心配。第1幕ヴェーヌスベルク厖大な序曲が終わると、幕が開き、滑り台のセットが現れる。滑り台―子供の遊園地にあるものによく似ている。やや下手よりに立つ男、タンホイザー。表情には憂いを浮かべている。大きな剣を体の前に抱えている。突然滑り台の上に現れる小さなタンホイザー人形。あっという間にどんどん妖魔のような女たちが現れる。彼女たちはめいめいタンホイザー人形を手に持っている。3人で手を繋いで”ホ~~~ッ!!”と歓声をあげながら滑り落ちてくる。タンホイザーは最初はほほえましく見ていたが、どんどん人形が大きくなるので落ち着かなくなる。妖魔たちはタンホイザーの人形で遊んでいるのだが、欲情してもいるようだ。しまいには超巨大タンホイザー人形が現れ、首をもぎ取ってしまう。滑り台の下手上部に現れる毛皮をまとったヴェーヌス。タンホイザーは上手の袖の前でひざまずき、敬意を表す。女神が舞台上手の袖から現れる。タンホイザーが、中ぐらいのタンホイザー人形を手に取り、頭をなでていると、頭がゴロンと落ちる。慌てるタンホイザー。妖魔たちは大喜び。女神を讃える3つの歌。nicht Lust allein liegt mir am Herzen,aus Freuden sehn ich mich nach SchmerzenAus deinem Reich muss ich fliehnO Konigin, Gottin, lass mich ziehn!快楽のみを美徳としている妖魔たちはシュメルツェン(=苦痛)を尊ぶというタンホイザーの思想がさっぱり理解できなくて眉を顰める。1回目のヴェーヌス賛歌。最初は少年のように歌う。だだをこねるように、「ねえいいでしょ?」歌い終わって女神を見て笑顔。でも女神に拒絶されると、プライドを傷つけられて、だんだん怒ってくる。ぷんぷん怒って仁王立ちになる。2回目は怒りに満ちて歌う。でもまた拒絶される。最後にはもう自暴自棄になって絶叫する。nach Freiheit doch verlangt es michnach Freiheit, Freiheit, dürste ich「お願いだから、僕を行かせてくれ!!!」ギャンビルは3種類のまったく味付けの違うヴェーヌス賛歌を披露したのだ。女神は散々タンホイザーをバカにし、傷つける。タンホイザーは絶望し、コートを抱えて倒れる。剣を拾いに行き振り回す。ここは決然と。男のわがままを通すときだ。剣先をヴェーヌスにつきつける。女神が悲しみを歌いだすと、とたんに哀れになって近寄って手を握る。しかし5月の風が音楽で表現されると上をじーっと見上げる。2回。Ach mogest du es fassen, Gottin!Hin zum Tod, den ich suche,zum Tode drangt es mich!帰りたい! 帰りたいんだ!!もう~いい加減にしてくれ~ マリア様助けて!と叫ぶとセットが割れる。彼の分身のタンホイザー人形?が4体ぐらい乱入してきて、ライトサーバーを振りかざし、妖魔たちを切り倒す。これは子供の夢なのか?そういう世界が広がっている。座り込んだタンホイザー。変な妖精が歌うと、目を上げる。滑り台の上の縁をそろそろとバランスをとりながら歩く変な妖精。羽根は1枚しかないし、毛皮みたいなものを身に着けているし。なんとなくユーモラスにタンホイザーを見ている。巡礼たちがやってくる。白い装束。タンホイザーは剣を手にし、立ち上がる。彼らを見つめる。「これだ!」「これこそ私の目指すものだ!」と思う。巡礼たちに手を伸ばすが手はふれない。これも彼の幻想?妖魔たちが去っていく。タンホイザーは手を伸ばすが手にはふれない。これも彼の幻想だったのか?残されたタンホイザーは狩の角笛を聞き、隠れる。しかし見つかってしまう。友人たちは口々にいったんはヴァルトブルクから去った男に質問を浴びせる。ヴァルター「君は友としてそれとも敵として戻ってきたのか?」「敵なのか!?」いっせいに剣を構える。タンホイザーも剣を構える。しかしヴォルフラムがとりなす。「行くなよ!」Bleib bei uns!ヴォルフラムからエリーザベトが待っていると聞いてすっかりうれしくなってしまう。友人が彼に帽子をかぶせる。旧友たちの優しい言葉にすっかり元のように気が大きくなってしまったタンホイザー。帽子を返して、全員にキスしまくる。ヘルマンが「おい、おい」という表情。そしてお馬はいどうどうで、全員で一列に並んで剣を上に振り上げ、前に倒す。そしてまた上に上げると、「さあ~~行くよ!」「ぱっかぱっかぱっかぱっか!」6回ぐらい全員でジャンプ。あははは~ 少年のように笑いながら走って去る第1幕了。これには保守的ワーグナーファンからブーが来た。これにびっくりするぐらいじゃコンビチュニーは見られないですよ。このタンホイザーは少年。夢見る少年なのだ。性欲に満ち、夢に満ち、人間不信、でも自尊心が強い、そういう少年なのだ。タンホイザーの着ている衣裳は少年のパジャマのようだ。もし今コンヴィチュニーが再演出したら、手に付けているのは甲冑じゃなくて、Wii のコントローラーかもしれない。それでバッタバタ敵を斬る。
2007年11月20日
ドレスデン国立歌劇場 タンホイザー Part4Related LinksPeter Konwitschny talks about his Tannhauser after the opening night in JapanRobert Gambill talks about Peter Konwitschny's staging und ein fotoゼンパーオーパーのサイトに日本でのギャンビルさんの写真がいっぱい~ギザうれしす。Bayerische Staatsoper TANNHAUSER 2005 IndexTokyo Opera Nomori 2007 Wagner: TANNHAUSERcastpart 1part 2
2007年11月18日
ドレスデン歌劇場来日公演「タンホイザー」Part3※内容を書きますので、ご覧になる予定の方はできれば読まないようにしていただければ… 特に第3幕は衝撃的展開なので…第3幕序曲。あのキリスト?の絵がずいぶんちっちゃい大きさになってしまって照らし出されている。第3幕のセットは暗い。あの弓なりになった半円のボードは残されている。その背後に金属のひな壇。一番背景に骨組みだけになった階段。エリーザベトが絶望に満ちて立っている。ひな壇の上にヴォルフラム。「彼女の願いがかないますように! 彼女の心の傷はいえることはないが、少しでもその痛みが軽くなればいいのに…!」ヴォルフラムとエリーザベトは向かい合う。まさに口付けしようとするが、直前でエリーザベトはやめる。(もういっそ、彼のことを忘れてヴォルフラムに身を投げ出してしまおうか?)(そうすれば幸せになれるのに。)でもエリーザベトはその気持ちを抑える。こういう展開なのでヴォルフラムはもっと若い人がよかったんだよ~巡礼たちが現れる。ローマに行って、救われたはずの巡礼たちは、全員目が空洞になっている。目にピンポンだまのようなものをつけて、眼窩が黒くなっている。彼らは何も見ないことを学んだのか?その彼らたちの中からハインリヒを探すエリーザベト。いない。彼女は死を決意する。ヴォルフラムと堅く抱き合い、退場しようとする。そんな彼女を引き止めるヴォルフラム。「僕もついていってもいいですか…?」エリーザベトは立ち止まると引き返し、ヴォルフラムの手を引いていく。ヴォルフラムは座り込む。その足の間にうずくまるエリーザベト。彼の剣を手にする。「空が黒く染まり…」と歌いだすヴォルフラム。普通ならこの時エリーザベトはもう退場しているが、この演出では、彼女はヴォルフラムと共にいる。彼の大きな剣を手に取り( )。そして夕星の歌。「彼女の魂をお導きください。」エリーザベトはそろそろとヴォルフラムの手を取って( )。エリーザベトは( )。ヴォルフラムが( )した。これが究極の、ヴォルフラムの望んでいた形だったのかもしれない。これがヴォルフラムの愛の形だったのかもしれない。しかしそこにお邪魔虫が。舞台の上手から這いずって出てくる人物。「ハインリヒ!」もう帰ってこないと思っていたのにこの身勝手な恋敵が帰ってきた。もう何もかも遅いのに。エリザベートをハインリヒのコートで隠すヴォルフラム。「ローマには行ったのか?」こっからのギャンビルさん、ほんとにすごかったです~すごすぎる。「俺に近づくな!」と言いながらヴォルフラムの肩を掴んで荒々しく揺さぶる。「俺は呪われてるんだからな!」目には狂人の光が宿っている。えんえんと始まるローマ語り。ギャンビルさんがせつなくて、狂おしくて、せつなくて、苦しくて、もうたまりませんでした。彼には絶望が似合う。似合いすぎだ。「私には救いが与えられなかった!」「この樹に生命が宿ることがないように、お前も未来永劫救われない!」(と言われた。)頭を抱えるヴォルフラム。「もう俺はヴェーヌスベルクに行くから。」あのバッカナールのメロディーが甦る。背後の階段を下りてくる酔っ払いの汚い女。ヴェーヌスだ。赤い見事なかつらも毛皮も失くしている。手には飲みかけのウィスキーのビン。ラッパ飲みしながらふらふらと千鳥足で階段を下りてくる。ここのヴェーヌス(エヴリン・ヘルリツィウス)、さいっこうでした。彼女はもしかしてヴォルフラムがタンホイザーを破滅させるためにやとった場末の女か? そんなことすら思ってしまう。ヴォルフラムも上着を脱いで緑色のタンクトップ姿になっている。タンホイザーはウィスキーの瓶を受け取り、自分もラッパ飲みする。この飲み方がうまいんだよね~ギャンビルさん。彼も酔っ払ってもうふらふらになっている。タンホイザーがヴェーヌスを抱擁して口付けしようとした瞬間、ヴォルフラムが叫ぶ。「エリーザベト!」コートを剥ぎ取る。「エリーザベーーーート………」絶叫するハインリヒ。彼女に駆け寄る。ヴェーヌスが近寄ってきて、エリーザベトの上体を起こして胸に掻き抱く。その横にうずくまるタンホイザー。背後に座るヴォルフラム。タンホイザーは静かに( )人々がなだれ込んでくる。手にはみんな十字架のような形をした大きな剣を抱えている。キラキラとまぶしい。舞台の上の方に、芽吹かないと言われていた杖(枝)に葉がついているものがある。ヴォルフラムは人の波をかきわけ、上に上に上っていく。階段を上に。彼はどこに行くのか?結局ヴォルフラムの一人勝ちだったのか?それともヴォルフラムはこんな世界に嫌気がさして、旅立ったのか?全幕了。
2007年11月17日
ドレスデン歌劇場来日公演「タンホイザー」Part2※内容を書きますので、ご覧になる予定の方はできれば読まないようにしていただければ…第2幕第2幕もうサイコー。そして第3幕は絶句!そういう展開になっていく。舞台は歌の神殿。背後に斜めに天界まで続くような長い階段のセット。手前にはローラーコースターですべるような弓のように半円形に反り返ったボード。歌の神殿に現れるエリーザベト。若い。白い衣装。長い薄絹を垂らしている。エリーザベトは喜びの歌を歌って床にうつぶせに大の字になる。舞台下手から現れる剣を持ったタンホイザーとヴォルフラム。タンホイザーはいきなり走っていって、立っているエリーザベトの足に頭からスライディングタッチ。(笑)。そこまでやるか。タンホイザーは床に長々と寝そべって、「フュルステイン(姫君)」に許しを請う。「まあ!立ってください。」タンホイザーはエリーザベトの白い薄布を裂いて、ケープのようにまとう。彼ら3人は寄り添って歌う。ここの構図。タンホイザーと親友のヴォルフラムが並んで立ち、背後に立つエリーザベト。幸せな構図。欲を言えば、ヴォルフラムはもっと若い人が演じるべきだった。ヴォルフラムと「おじさん」の区別がつかないぐらいじゃダメだ。この演出はヴォルフラムは「キーマン」なのだ。タンホイザーは浮かれっぱなし。ヴォルフラムの悲しげな表情にもまったく気づかない。エリーザベトが彼に恋焦がれる歌を歌うと、ヴォルフラムをこずいて、「ほらあ~オレに惚れてるだろ!」「あんなこと言ってるよ!」と浮かれまくる。タンホイザーはエリーザベトに、自分の右手にしている革の手袋を渡す。彼女はそれを宝物のように持っている。タンホイザーは軽いノリで、「じゃあまた後で!」とその場を立ち去る。おじさんであるチューリンゲンの領主、ヘルマンが現れる。あわてて後ろ手に手袋を隠すエリーザベト。ヘルマンも後ろに冠を隠している。歌の大会の冠だ。いよいよ入場の行進曲が流れる中、金属のお鍋のような形をした男性用の帽子と、とんがり帽子に布がついた、女性用の帽子を並べる2人。お客が入ってきてその帽子を被る。これは…ゲルマン民族じゃない。むしろ対極の、ユダヤ人たち? 男はほとんどみんな長い口ひげをはやしている。コンヴィチュニーは明らかにここでパラダイムをひっくり返して見せようとしている。女たちも普段の働く服装だ。彼らはしまいには肩を組んで足を上げる民俗的ダンスを披露する。こりゃゲルマンじゃない。コンペに参加する歌い手たちが登場する。みんなケープのように薄い布をまとっている。色はいろいろ。ハインリヒだけが白だ。階段の上に陣取る男性の見物人たち。女性陣は床に座っている。反り返った板の上に座るエリーザベト。ヘルマンがハインリヒの帰還を告げると、ハインリヒは呼ばれもしないのに出て行って、客人たちに手を振る。そんなハインリヒにヴァルターが「お前は座ってろよ!」この第2幕のハインリヒ(タンホイザー)の人物の描き方は、まるでそのへんの若者の兄ちゃん。軽いノリ。底抜けに明るい。そんなタンホイザーも実に魅力的。時代の寵児になってしまって浮かれている。後は落ちるだけなのも知らずに。群集心理は怖い。いよいよ歌合戦の始まり。一番手はヴォルフラム。竪琴をかき鳴らし歌う。竪琴の扱い方も一番ギャンビルさんがそれらしかった。ほんと演技がうまいのだ。舞台奥の階段の一番下でじっと聞いていたハインリヒ。我慢できずに出てくる。「俺だったら泉に口づけするね!」喜ぶエリーザべト。激昂するヴァルター。ヴァルターはきれいな輝く金髪のロングヘア。不敵な面構えで、歌い、ハインリヒの歌を否定する。ハインリヒはその間中、エリーザベトといちゃいちゃしている。「もう~しぃ~! いい子になさって」エリーザベトも笑うしかない。歌が終わると竪琴をもぎ取ってまたヴァルターを否定する。次にヴィッテルロルフが出てくる。しかしハインリヒは板の上に寝そべって彼を侮辱する。ヴォルフラムがとりなす。しかしだんだん興奮してきたハインリヒは手がつけられない。エリーザベトは次第に固まってくる。そしてハインリヒはついに禁断の言葉を口にしてしまう。「お前らみんなヴェーヌスベルクにでも行けば…!」大衆の怒号が響く。歌い手たちは全員剣を抜いてハインリヒを取り囲む。ハインリヒも剣を構える。「やめてーー!!」エリーザベトが叫ぶ。「彼を裁くのはあなた方ではありません。」「死ぬほどの屈辱を味わったのは私なのです。」みるみるうちにハインリヒの表情が変わっていく。ギャンビルさん、こういうところがすばらしい。みんながエリーザベトに同情する。ヘルマンは彼の追放を宣言する。ハインリヒはどんなに自分が馬鹿だったか気づく。激して自分の上着をビッリビリと裂く。下には同じような朱色のタンクトップを着ている。だんだんWWFのレスラーぽくなってきた。だって背が高くてマッチョなんだもん。今回男性の主要な人物はみんな背が高くてマッチョ。ハインリヒは許しを得るためにローマに行脚することを決意する。重唱。すばらしい。ここは大好きなシーン。前回のバイエルン国立歌劇場 2005年日本公演の時はこのシーンで声が立っていなかったギャンビルさん、きょうはもう!絶好調! 目立ちまくりのすばらしい歌唱。彼は背後の階段を上がっていく。光を浴びて。どこまでも。カーテンが閉まる。第2幕了。
2007年11月17日
Robert Gambill Tokyo Sep. 2005Semperoper Japan tour 2007The Sächsische Staatsoper DresdenR. WAGNER : TANNHÄUSERNov.17 2007Tokyo Bunka Kaikan,Ueno TokyoMusikalische Leitung:Conductor: Jun MärklInszenierung: Peter KonwitschnyBühnenbild:Hartmut Meyer Kostüme:Ines Hertel Chor:Matthias BrauerBesetzungLandgraf Hermann von Thüringen:Hans-Peter KönigTannhäuser (Heinrich von Ofterdingen): Robert Gambill Wolfram von Eschenbach:Alan Titus (replaced Olaf Bär) Walther von der Vogelweide:Martin Homrich Biterolf:Georg ZeppenfeldHeinrich der Schreiber:Tom Martinsen Reinmar von Zweter:Michael EderElisabeth: Camilla NylundVenus: Evelyn HerlitziusEin junger Hirt:Christiane HossfeldVier Edelfrauen:Beate Siebert, Ute Siegmund, Barbara Leo, Claudia MößnerStaatsopernchorSinfoniechor Dresden e.V.Sächsische Staatskapelle Dresdenドレスデン国立歌劇場来日公演2007「タンホイザー」Part12007年11月17日 上野・東京文化会館指揮:準メルクル演出:ペーター・コンヴィチュニー舞台美術:ハルムート・メイヤー衣装:イヌス・ヘルテル合唱指揮:ウルリッヒ・ベッツホルトキャスト領主へルマン:ハンス=ペーター・ケーニヒタンホイザー:ロバート・ギャンビルヴォルフラム:アラン・タイトスヴァルター:マルティン・ホムリッヒビッテロルフ:ゲオルク・ツェッペンフェルトハインリッヒ:トム・マーティンセンラインマール:ミヒャエル・エーダーエリーザベト:カミッラ・ニールンドヴェーヌス:エヴリン・ヘルリツィウス羊飼いの少年:クリスティアーネ・ホスフェルト※内容を書きますので、ご覧になる予定の方はできれば読まないようにしていただければ…はううう…ギャンビルさん、よかった~(涙涙涙)よかったですよ~はあ~すばらしかった。前回の『タンホイザー』公演のリベンジという気分で私は見ていたので心配でしたが…めちゃよかったよ~そこに『タンホイザー』がいましたよ! 一人だけ別次元だった。これは多分私の欲目なんだろうが、私にとってオペラとは歌うものじゃなく演じるものだから… 彼独特の低いテノールで、憂いを帯びて、クライマックスでは裏返るところもあり…もう==セクシー。セクシー。セクシーなハインリヒだった。やっぱりギャンビルさんは私の永遠の「ジークムント」。リングを日本でやってくれ~そして今回注目のコンヴィチュニー演出ということで、期待は2乗、いや4乗だったので、もう~熱出ちゃった。コンヴィチュニーでしたよ!確かに。詳細はこれから。第1幕序曲。準メルクルさんに代わった今回の公演。だから指揮者に対してはちょっと懐疑的な目で見てしまう。あの100%オケを支配してパーフェクトな音を出していたヴェルザー=メストとは比較できないと思う。幕が神様(イエスさま?)の回りに集う女神たちの大きな絵。これは二重になっていて薄幕も同じ絵でそれが上がっても下に同じ絵がスライドで映し出されている。この意味は後でわかる。コンヴィチュニーだからばんばん序曲からステージが展開すると思っていたから肩透かし。幕はなかなか開かない。ようやく開いた。球を4等分にした形の滑り台のようなものが設置されている。派手な色。タンホイザーが立っている。ああギャンビルさん。茶色がかった金髪のロングの髪(もちろんかつら)朱色のシャツにズボン。十分派手。コートは黒。着ていない。その滑り台の上に人形が現れる。リカチャン人形の恋人のワタル君みたいな可愛い~人形が何体も。これはタンホイザー人形。人形で遊ぶ、妖精たちは滑り台を滑り降りてくる。髪が赤くて立っていて、肌は緑色。目はもっと濃い緑色で縁取り。きみたちは「ウィキット」か?タンホイザーは楽しそうに見ている。どんどん妖精たち(魔女?)が増え、遊ぶ人形の大きさがだんだん大きくなってくる。しまいには、巨大な「タンホイザー人形」が出現する。しかし彼女たちはぶちっ!!とその人形の首をもぎ取ってしまう。唖然とし、だんだん落ち着かない表情になるタンホイザー。滑り台の上部にヴェーヌスが現れる。同じような濃いメークをしているのでまったく誰だかわからない! 彼女は毛皮をまとっている。彼女は滑り台を使わずに舞台上手から出てくる。「どうなさったの?」「帰りたくなった…」えんえんと引き止める女神と、帰ろうとするタンホイザーのやりとりが続いていく。最初は滑り台を駆け上がり上にたどりつき、上半身をかけてだらーんとぶら下がる格好になる(笑)。しかし滑り落ちてくる。だんだん半音階ずつ上がっていく、例のメロディー。ギャンビルさん、きょうはいけてるかも~?相変わらず声は低いが、これが彼の声なんですもの。しまいには大きな剣をヴェーヌスに突きつける。この剣ですが、歌い人たちが民衆が手にしているもの、これは剣であると同時に大きな十字架なのだ。これはキリスト教の支配を受けたものという意味を示している。ヴェーヌスは悲嘆にくれて恨み節を歌いだす。「あんたなんか人間界で相手にされないわ…また戻ってきたって、あんたの居場所はないわ…」絶望してコートを抱えて床につっぷすタンホイザー。しかし「マリーア!」叫ぶと、セットが割れて、暗転し、妖怪たちは苦しむ。現れる巡礼たち。巡礼とにらみ合う妖精たち。羊飼いの少年はかわいらしい妖精になっていた。女性。狩のほら笛の音が響き、懐かしい友人たちがやってくる。注目のヴォルフラムはアラン・タイトス。老けているが声は実に安定感があって落ち着いている。まさに正統派のヴォルフラム。今回ヴォルフラムが「まとも」だったのでギャンビルさんは演じやすかったんじゃないかな。前回はサイモン・キーンリーサイドがまさに「怪演」でちょっと食われていましたから…ギャンビルさんの演技は実にすばらしくて、実は歌っていない時の演技がすばらしくてもうずっと見ていたかった。他の人とは別次元。友人たちと再開したタンホイザーは子供のように無邪気になる。友人たちに一人一人陽気にあいさつしてまわる。しまいにはみんなで揃って、並んで剣を突き上げ、レッツゴー!もう~笑ってしまう、子供っぽさを強調した演出。コンヴィチュニーのタンホイザーの登場人物はみんな等身大。第1幕了。
2007年11月17日
Deutsche Staatsoper Berlin (Berlin State Opera) Japan TourRichard Wagner : Tristan und Isolde (3 Acts)October 14, 2007NHK Hall, Shibuya, TokyoConductor: Daniel Barenboim Director: Harry Kupfer Scenery: Hans Schavernoch Costumes: Buki Shiff Lighting: Franz Peter David Chorus Director: Eberhard Friedrich Cast: Tristan: Christian Franz King Marke: René Pape Isolde: Waltraud Meier Kuruvenal: Roman Trekel Melot: Reiner Goldberg Brangäne: Michelle De Young A Shepherd: Florian Hoffmann A Steersman: Christof Fischesser A Young Sailor: Florian Hoffmann Staatskapelle Berlin / Staatsopern Chorベルリン国立歌劇場2007年日本公演リヒャルト・ワーグナー作曲『トリスタンとイゾルデ』 全3幕2007年10月14日 東京・渋谷・NHKホール指揮:ダニエル・バレンボイム演出:ハリー・クプファー美術:ハンス・シャヴァノフ衣裳:ブキ・シフ照明:フランツ・ペーター・ダヴィッド合唱監督:エバハルト・フリードリッヒ トリスタン:クリスティアン・フランツマルケ王:ルネ・パペイゾルデ:ヴァルトラウト・マイヤークルヴェナル:ローマン・トレーケルメロート:ライナー・ゴールドベルクブランゲーネ:ミシェル・デ・ヤング牧童:フロリアン・ホフマン舵手:アルットゥ・カターヤ船乗り:フロリアン・ホフマン (パヴォル・ブレスリク急病につき代役)ベルリン・シュターツカペレベルリン国立歌劇場合唱団
2007年10月15日
ベルリン国立歌劇場日本公演ワーグナー『トリスタンとイゾルデ』Part2第3幕石像の上に横たわるトリスタン。その下で頭を抱えているクルヴェナール。像の上のほうでは、牧童が海を見ている。牧童は哀しげなシャルマイを吹く。クルヴェナールは激しく後悔している。彼はトリスタンが破滅の道を歩みだしたのは、イゾルデと付き合うようになったからだとわかっている。しかし忠実なる僕である彼は、彼に協力してマルケ王さえ裏切ってきた。そして今傷ついたトリスタンが死んでいくのを手をこまねいて見ているしかない。自責の念にかられている、クルヴェナール。彼は主人が死ぬときは自分も死ぬときだと思っている。このへんのトレーケル最高です~苦悩の似合う男なもんで。クルヴェナールは死ぬ行くトリスタンを救うために密かにイゾルデを呼びに行かせている。しかし待てども待てども船は来ない。牧童が明るいシャルマイの音を聞いたら船が来た印だよ、と告げて去っていく。目をさますトリスタン。「哀しげな音だ。懐かしい。」「ここはどこだ?」「あなたの故郷ですよ!」「ここはコーンウォールか?」「だから違いますって」すっかり錯乱しきっているトリスタン。クルヴェナールはイゾルデを呼んだことを彼に告げる。彼は瀕死の体で起き上がってしまう。クルヴェナールは気が気じゃない。心配してそばを離れられない。トリスタンはクルヴェナールの頭を胸にかき抱く。ここも胸を打つシーンだった。イゾルデがいつ来るのか待ちわびるトリスタン。クルヴェナールが高台に上ろうとした瞬間、シャルマイの音が響く。船が来た!しかし船は岩礁に入る。「座礁したか?」絶望するトリスタン。しかし、「岩礁を抜けました!」喜ぶ2人。イゾルデが駆け込んでくる。イゾルデは天使の羽の上に乗ってくる。トリスタンはもう目も見えないのか、イゾルデの方を見ることもしない。そばに横たわって、「イゾル…」と一声歌って事切れてしまった。悲嘆にくれるイゾルデ。そこへ2台目の船がやってくる。マルケ王とメロートが追いかけてきたと信じたクルヴェナールは弔い合戦。メロートに斬りつけ、殺してしまう。自分も深手を追う。入ってきたマルケ王。その威厳のすばらしいこと。その悲哀の深いこと! パーぺはすばらしい!クルヴェナールは、「私もトリスタン様の横で横たわります…」と瀕死の状態で体を這いずっていく。もうここで涙があふれてきた。クルヴェナールが石像の下に消える。マルケ王はなげく。「どうしてみんな死んでしまうんだ!死ばかりだ。私は秘薬のことをブランゲーネに聞いた。2人をいっしょにしてやろうと思ってきたのに…」イゾルデは茫然としたまま。トリスタンが死んでから茫然自失している。マルケ王はトリスタンの横に寄り添ったままうなだれる。照明が消え、残されたイゾルデだけにスポットが当たる。ここのイゾルデの絶唱!まさに客の涙を誘う名演!石像が静かに回りだす。天使の像のかたわらで、歌い終わり、手を天に差し伸べるイゾルデ。灯かりが消える。全幕了。最後の音が消えるまで拍手は出なかった。良かった。嵐のような拍手。すばらしい世界だった!Related:Wagner's Tristan und IsoldeFrom the Bastille in Paris
2007年10月14日
RENÉ PAPE -- outstandingベルリン国立歌劇場日本公演ワーグナー『トリスタンとイゾルデ』2007年10月14日東京・渋谷・NHKホール指揮:バレンボイムめちゃめちゃよかった~現時点で本年度ナンバー2確定。トレーケル(クルヴェナール)が死ぬとこから最後の幕切れまで涙が止まらず!こういうことは珍しい。ワーグナーの術中にはまった。恥ずかしいぐらい泣けたわ~バレンボイムはやっぱ偉大ですね~ワーグナーの音楽は信じがたいほど美しく独創的な世界だ。世界だ。まさに。それからパーぺ!マルケ王。すばらしかった~トリスタンの100万倍かこよかった~普通こっちに惚れるやろ~とリアリティがない。舞台に出てきただけで存在感があり、声を発した瞬間、空気が変わった。カリスマ~~~マルケ王主役の舞台になっちゃってました。はっきり言って。ほかの歌手の方々もすばらしかった。特筆すべきはミシェル・デ・ヤング。す・ば・ら・しかった~彼女は東京のオペラの森でヴェーヌスだったのですが、今回そのすばらしさを痛感した~ヴァルトラウト・マイヤーも良かったが、完全に彼女を食っちゃってたもん。うれしい驚きでした。主役のトリスタンのクリスティアン・フランツだっけ?声はトリスタンだった~声はすばらしかった。言うことない。ただし、風貌が、トリスタンじゃなかった~そこだけが残念だった。ローマン・トレーケルは初生だったが、期待していたほど良くはなかった。演技とかすばらしいんですが、トレーケルだな~という感じで。トリスタンの声がすばらし過ぎるんでちょっと負けていたかな~声量はなさそうだった。というかすべて他の歌手が素晴らしすぎたんでね。きょうは。第1幕前奏曲。NHKホールはオペラには広すぎる。オケが遥か彼方にいるように錯覚するぐらい、遠い! でもこれは前奏曲だったからなのだ。だんだんクレッシェンドしていく。もうこの前奏曲で鳥肌立ちまくり。うわ~という感じ。前奏曲が始まってすぐ、薄幕のかかったおぼろな舞台が現れる。巨大なオブジェの上にたたずむ男2人と女2人。宿命。そしてまた幕が下り、暗いまま前奏曲がクライマックスに突入していく。半音階ずつ上昇していく、実に夢のような曲。全編通してこのメロディが使われていく。ほんとの幕があく。大きなオブジェは、背中に羽の生えたブロンズの天使像が床につっぷしているもの。右の翼を大きく広げているが、左の翼は無残にちぎれている。その残骸が下に落ちている。絶望している天使。このオブジェがこの舞台の演出家の世界観。世界は絶望と死と愛に満ちている。この美術は賛否両論あると思うが、私は大好き!でした。船も出てこないし、何にもセットは出てこない。このオブジェのバックに墓石が立ち並んでいるだけ。背景はほとんど黒い闇に覆いつくされている。照明も秀逸だった~見事に芸術的だった。アーティストにはたまらん感じ。イゾルデはブランゲーネに怨み節を聞かせている。アイルランドの姫である自分をコーンウォールのマルケ王に嫁がせるためやってきた使者は、あろうことに自分が恋をした相手、トリスタンだった。もともとモロルトの許婚(いいなづけ)だったのに、そのモロルトを殺したのは他でもないトリスタン。そのにくいトリスタンが「タントリス」と名を偽って自分のところに傷を癒しに転がり込んできたのだ。秘薬で傷を治すが、許せないイゾルデはトリスタンを殺そうとする。でもできなかった。彼女はトリスタンに恋してしまったのだ。アイルランドとコーンウォールの和平のためにいわば無理やり嫁がされる形になった。その使者がトリスタンとは!怒りと復讐に燃える彼女はブランゲーネにトリスタンを呼びに行かせる。すげなく断られる。彼女はトリスタンに毒薬を飲ませて殺そうとする。しかし不思議なことに、薬を飲んだ二人は熱烈に愛し合うようになる。忠実なブランゲーネが薬を入れ替えたのだ。しかしブランゲーネはすぐに後悔する。彼女が二人が固く抱き合っているのを目にした瞬間、船は港に到着する。人々の声がひびく。マルケ王万歳!船に乗り込んできたマルケ王(パーぺ)。凍りつく4人のストップモーションで第1幕が終わる。大拍手。第2幕イゾルデの部屋。灯かりを点している。さきほどの天使の像が180度反対を向いている。これで羽が半分に千切れているのが見て取れた。しかもこのセットは回転する。灯かりを消すとトリスタンがやってくる。二人は愛し合う。トリスタンは昼の世界が嫌になったことを唄う。二人は人目を避けて会える夜だけが生きる世界になってしまった。愛すれば愛するほど苦しさが募っていく。トリスタンはもう死ぬことしか考えていない。愛することは死んでも終わることがない。このへん非常に哲学的モノローグになっていく。こっちの睡魔も高まっていく。石像の下で二人で横になっている。石像が回る。『逃げてください!』クルヴェナールがやってくる。しかし間に合わない。マルケ王がやってくる。トリスタンとイゾルデは堅く抱き合ったまま。マルケ王がその低いバスで歌いだした瞬間、空気が変わった。ものすごいリアリティでマルケ王の苦悩がダイレクトに伝わってきた。「私は甥であるトリスタンに国を継がせるため、再婚もしなかった。しかしどうしてもという国民の期待と他でもないトリスタンの薦めで、再婚することにしたのだ。それがどうしてこういうことになるんだ。説明してくれ!イゾルデには私は手出しをしていない。でも彼女の上品さと高貴さで私は慰めを得た。どうしてこんな辱めを私に与えるんだ?」トリスタン「それにはお答えできません…」マルケ王はがっくりとうなだれ、木偶人形のようになる。その場に座り込む。トリスタンはメロートが自分を落としいれようと、妻を娶ることを進言するように自分に強いたと言う。トリスタンは、「イゾルデ、僕は故郷に帰るので着いて来てくれるか?」と呆れるようなことを言い出す。イゾルデ「ついていきます。」王の御前だよ。メロートは激高する。「この裏切り者め!」剣を抜く。トリスタンは死にたくてしょうがないので、「おのれ、メロート、やるか!?」と叫ぶと剣を抜き放つ。しかし飛び込んでいく瞬間。その剣を床に投げ捨てる。メロートの剣はトリスタンの心臓をえぐる。メロートはさっと上手によける。ぐらっと倒れかかったトリスタンは片手で敬愛するマルケ王の方に手を伸ばす。マルケ王は思わず手を出して彼の体を支える。これが二人の関係性を表している。イゾルデは彼のほうに手を差し出したまま固まっている。第2幕了。
2007年10月14日
ザルツブルク音楽祭 2006 モーツァルト 歌劇「魔笛」ザラストロ : ルネ・パーペ タミーノ : ポール・グローヴズ パミーナ : ゲニア・キューマイア パパゲーノ : クリスティアン・ゲルハーヘル パパゲーナ : イレーナ・ベスパロヴァイテ 夜の女王 : ディアナ・ダムラウ 合唱 : ウィーン国立歌劇場合唱団 管弦楽 : ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 指揮 : リッカルド・ムーティ 演出 : ピエール・オーディ 収録: 2006年7月/8月, ザルツブルク祝祭大劇場放送: 2007年 9月29日(土) NHK BS-hi言われているほどひどい演出かというと…『魔笛』ってこんなもんじゃないかな~もともと単純な世界だし。金かかっている。極彩色。モノスタトスをムーア人のままに演出し、しかも部下たちに民俗風ダンスを踊らせたのは、ポリティカリー・インコレクト。知識人には受けないね。なんのひねりもないところが魔笛なんじゃないかな~この作品の本当の主役はパパゲーノ。客はパパゲーノが幸せになることを望んでいる。パミーナが自殺しようが、タミーノが修行に失敗しようが、どうでもいい。この作品のパパゲーナの胸の谷間が効いていたな~やっぱりザラストロというといつもパーぺ!なのはどうかと思うがやっぱりすごくかっこよかった~♪
2007年09月30日
ザルツブルク音楽祭 2006モーツァルト 歌劇「イドメネオ」イドメネオ (クレタの王) : ラモン・ヴァルガス イダマンテ (イドメネオの息子) : マグダレーナ・コジェナー イリア (トロイア王の娘) : エカテリーナ・シウリナ エレットラ (アルゴス王の娘) : アニヤ・ハルテロス アルバーチェ (イドメネオの親友) : ジェフリー・フランシス 司祭長 : ロビン・レガーテ 声 : ギュンター・グロイスベック 合唱 : ザルツブルク・バッハ合唱団 管弦楽 : カメラータ・ザルツブルク 指揮 : ロジャー・ノリントン 演出 : ウルゼル・ヘルマン 〃 : カール・エルンスト・ヘルマン 収録: 2006年8月, モーツァルト劇場放送: 2007年 9月22日(土)
2007年09月30日
Salzburger Oster Festspiele 2004Beethoven: Fidelio Op. 72Composed by Ludwig van Beethoven Performed by Berlin Philharmonic Orchestra Conducted by Simon RattleFlorestan:Jon VillarsLeonore : Angela DenokeThe Rocco :Laszlo PolgarMarzelline :Juliane BanseThe Jaquino :Rainer TrostDon Fernando :Thomas QuasthoffPizarro :ザルツブルク・イースター音楽祭 ベートーベン 歌劇「フィデリオ」フロレスタン: ジョン・ヴィラーズ レオノーレ (フィデリオ) : アンゲラ・デノケ ドン・フェルナンド (大臣) : トーマス・クヴァストホフ ドン・ピツァロ (典獄) : アラン・ヘルド ロッコ (監獄の番人) : ラースロー・ポルガー マルツェリーネ (その娘) : ユリアーネ・バンゼ ヤキーノ (門番) : ライナー・トロスト 合唱 : アルノルト・シェーンベルク合唱団 管弦楽 : ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 指揮: サイモン・ラトル 演出: ニコラウス・レーンホフ 字幕: 天野晶吉 収録: 2003年4月, ザルツブルク祝祭大劇場 (オーストリア)放送 2007年 9月30日(日)(再放送)今まで毛嫌いしていたフィデリオ、一部見た。ラトルはやっぱいいです~それからアンゲラ・デノケが抜群。やっぱり脱いでるし。テノールはだめだなあ~まともなテノールってほんと今の世では貴重品。Relatedアーノンクール指揮「フィデリオ」
2007年09月30日
ベルリン国立歌劇場来日公演2007初日モーツァルト『ドン・ジョヴァンニ』Day1第2幕※ネタばらしはしませんが内容を書きますのでこれから見る方はご注意ください。第2幕はもうすごくおもしろかったです。90分が一気に過ぎました。暗いうちからドッタバタ争う音がする。なんだ?明かりがつく。四角い灯かりだ。不思議。いわゆるスポットの照明多かったすね~暗過ぎる。これも気に入らない理由の一つ。レポレッロが怒っている。衣裳ケース(現代のもの)をぶら下げている。ジョヴァンニはなだめるために『金貨4枚』と言いながら紙幣を4枚与える。あっという間に戻ってくるレポレッロ。きょうの字幕はけっこう意訳しすぎだった。賛否両論かな~いい場合もあるし悪い場合もある。レ『戻ってもいいけど女がらみはもう嫌ですよ。手伝いませんから』ジョヴァンニ笑い飛ばす「女のない人生なんて!」ジョヴァンニ『お前知ってるか?エルヴィーラの下女』レポレッロ『知りませんよ!』知ってるくせに。実はエルヴィーラの登場シーンで既に下女が登場している。ジョヴァンに「服を替えてくれ。脱げ!」レポレッロ「ええ~」袖で服を取り替える2人。こっからもうペーターの歌がすばらしい~エルヴィラを誘惑する歌。聞きほれちゃう。レポレッロはジョヴァンニの大きすぎる赤い上着を着てエルヴィーラの目に付くようにする。ジョヴァンニがお辞儀をするとレポレッロもする。ジョヴァンニは最初赤いお面をつけているが、はずしてくつろいで寝そべる。ここの三重唱も最高でした~エルヴィーラが下りてくる。熱烈に抱きつくレポレッロに客笑。ジョヴァンニは仮面をはずすと大笑いしている。そこでジョヴァンニは「おい、殺すぞ!」と怒声を発して2人を追い払う。あの変なかけ声ではなく。ジョヴァンニは窓辺の下に立ち、きゅうに殊勝なまじめな顔をしてこの作品の中でもっとも美しく繊細な歌を独唱し始める。♪ヴィエニ・ラ・フィネストラ最初は朗々と。そして2回目は超ピアノで囁くように。美しすぎる。彼には歌心がある。エルヴィーラの下女はもうのりのりでバルコニーの上で痴態を繰り広げている。罪な男だ。この歌は美しすぎる。ところがライフルを持って男たちがやってくる。マゼットたちだ。ジョヴァンニは知恵を働かせて、レポレッロとエルヴィーラのカップルに矛先を向けようとする。ひどい男だ。彼は人々を散開させ、マゼットを叩きのめす。武器は?「これだ」ライフルを示す。それだけ?「これも!」マゼットはナイフを取り出す。ジョヴァンニはナイフを叩き落し、マゼットを蹴り飛ばす。どんどん舞台の端まで蹴っていく。そして馬乗りになって吼える!すごいよ~マッティ。ほんとに雄たけびつーか遠吠えしてた。もうのりのり。そんでもって吼えながら退散。ツェルリーナの下女が明けた戸の中に入っていく。マゼットは『痛いよ、痛いよ~』とうめいている。ツェルリーナがやってくる。お薬の歌。子供のように膝枕して足を縮めているマゼット。そしてツェルリーナの胸に手を当て幸せな表情。ご馳走様。一方エルヴィーラを連れたレポレッロは追っ手に追われて挙動不審になっている。また扉のついた薄い幕が下りてくる。レポレッロはその中に入っていく。ジョヴァンニを探して、オッターヴィオとドンナ・アンナが来る。ツェルリーナとマゼットも。レポレッロをつかまえて、マゼットは首に縄をかけて縛り首にしようとする。実はジョヴァンニではなくてレポレッロだったと知って驚愕するドンナ・エルヴィーラ。しかし逃げ足の速いレポレッロは逃げ去る。オッターヴィオは自分のロザリオや有り金をツェルリーナに渡して、「これでドンナ・アンナを助けてやって欲しい」と訴える。またドン・オッタヴィオの美しい独唱♪チェルカーテ良かったです。エルヴィーラの独唱。これもすばらしかった。床の上に寝転び、不吉な予感を歌う。それでもジョヴァンニを愛している自分。ジョヴァンニのかつら(付け毛)を顔につけてもてあそぶ。大拍手。墓場。なんと( )から現れるジョヴァンニ。ここは霊園だ。彼はむしゃむしゃりんごを食べている。ほんとに食べている。レポレッロがやってくる。ここでも遠吠えするジョヴァンニ。ジョヴァンニの何かに憑かれたような野蛮な面が出ていてすごい。レポレッロに服を投げつける。レポレッロも怒りながらジョヴァンニの服を投げつけて返す。ジョヴァンニは女の声色を真似ながらりんごをかじりながら武勇伝を話す。この声色に客爆笑。たか~い声を出した。そして床に倒れてレポレッロを足で蹴飛ばしながら、「お前の女だったのさ!」大笑い。レポレッロも「は、は、は!」と皮肉をこめて大笑い。「その笑いも今日までだ!」「誰だ、今しゃべったのは?」「キ・ヴァ・ラ?(誰だ?)」ジョヴァンニは飛び出しナイフの刃を出す。レポレッロはびっくりしている。ジョヴァンニ『墓碑銘を読め!」レポジョヴァンニ「おもしろい、晩餐に招待しろ!」レポ『嫌ですよ!」ジョヴァンニ『死にたいのか」レポ「じゃあ~」レポ『今石像の首がうなづきました、こういう風に!」実際石像がうなづく。客笑。ジョヴァンニ「ふんじゃあオレの晩餐に来るのか?」石像「シー」ドン・オッターヴィオとドンナ・アンナ。オッターヴィオ『結婚したい』アンナ「今はだめよ!」オッターヴィオ「ひどいな」アンナ「ひどいですって!」この言葉に切れたアンナはえんえんと歌い始める。「ひどいだなんてひどいわ!!」アンナ・サムイル、すばらしい歌唱でした~ 大拍手。晩餐。机を自分でセットするジョヴァンニ。テーブルの上にご馳走を運ぶレポレッロ。酒にグラス。かきの大皿。ハムの盛り合わせ。果物の盛り合わせ。「楽団の準備はいいか!?」マッティはばりばりほんとに食べてます!レポレッロは鳥の丸焼きの足の部分をはさみとナイフで切り落とし自分用にキープする。そして鶏肉をナイフでスライスして、ジョヴァンニに持っていく。盗み食いしているのを見咎めたジョヴァンニ、からかおうとする。口笛を吹け!ここでオーケストラが沈黙し、レポレッロはオケピに向かって促すようにする。笑。オーケストラがあの有名な曲を演奏しだす。(♪もう飛ぶまいぞ、この蝶々)レポレッロは食傷したように、「ああ~あの有名な曲ね!」客笑。これで大騒ぎしているとエルヴィーラがやってくる。ジョヴァンニは椅子で応戦しようとする。エルヴィーラは自分がジョヴァンニを愛していると告げる。「よりを戻して欲しいの!」レポレッロは例のカタログをずらーと広げてみせて気を変えさせようとするがエルヴィーラは聞いちゃいない(客笑)。ジョヴァンニが例によってエルヴィーラに迫ってメロメロにする。ところがエルヴィーラは説教を続ける。ジョヴァンニは切れて、彼女を椅子に無理やりいっしょに座らせ、ものを食べさせようとする。そしてテーブルの上に仁王立ちになって、エルヴィーラにワインを振りかける。凶暴なジョヴァンニ。エルヴィーラは逃げ出す。悲鳴。見に行ったレポレッロも悲鳴。だって石像がターターターター!と言いながら歩いてみせるレポレッロに客笑。ばーんと背後の扉が開いて、石像のお墓そのものが入ってくる。ジョヴァンニは後ろに2回転後天する。客笑。ジョヴァンニがのたうちまわって苦しみだす。ここの演技はすごい。倒れてのけぞって、転がりまわる。手を出せ!と言われ手を出す。金縛りになって手をはずすと今度は足が動かない!足が!足が!(割愛)フィナーレ。カードを( )するレポレッロに笑。大団円。了。すばらしかったです~カーテンコールのバレンボイムはお茶目!レポレッロを追いやって女性2人の間に収まり、薔薇を抜いて女性たちに渡す。マッティに花束のところに来させて匂いをかがせる。だけ。(笑)。マッティはお返しに大きな花のかごを抱えてバレンボイムを追い掛け回す。なんてお茶目な二人!おつかれさまでした。
2007年09月28日
Deutsche Staatsoper Berlin (Berlin State Opera) Japan Tour 2007Conducted by its Music Director for life, Daniel BarenboimMusik von Wolfgang Amadeus MozartDON GIOVANNIDramma giocoso in zwei AktenText von Lorenzo da PonteMusikalische Leitung Daniel BarenboimInszenierung Thomas LanghoffBühnenbild Herbert Kapplmüller Kostüme Yoshio YabaraLicht Franz Peter DavidChöre Eberhard FriedrichDon Giovanni Peter MatteiDonna Anna Anna SamuilDon Ottavio Pavol BreslikKomtur Christof FischesserDonna Elvira Annette DaschLeporello Hanno Müller-BrachmannMasetto Arttu KatajaZerlina Sylvia SchwartzCembalo Rupert DussmannStaatskapelle BerlinStaatsopernchorベルリン国立歌劇場来日公演2007初日モーツァルト『ドン・ジョヴァンニ』Day12007年9月28日(金)東京・上野・東京文化会館指揮 ダニエル・バレンボイム演出 トーマス・ラングホフ美術 ヘルベルト・カップルミューラー衣裳 ヨシオ・ヤバラ照明 フランツ・ペーター・ダヴィッド合唱監督 エバハルト・フリードリッヒドン・ジョヴァンニ ペーター・マッテイドンナ・アンナ アンナ・サムイルドン・オッターヴィオ パヴォル・ブレスリク騎士長 クリストフ・フィシェッサードンナ・エルヴィーラ アンネッテ・ダッシュレポレロ ハンノ・ミューラー=ブラッハマンマゼット アルットゥ・カターヤツェルリーナ シルヴィア・シュヴァルツチェンバロ ルパート・ドゥスマンベルリン・シュターツカペレベルリン国立歌劇場合唱団**********これはそ~と~良かったです。何と言ってもペーター・マッティ!この人すばらしかったです~私は映像でしか見たことがなかったので、そんなに好みではなかったのですが、やっぱり生だと違いますね~まず声がすばらしい!歌がいい!存在感抜群で、演技力もいいし、お茶目だし、シニカルだし、とにかく良かった~キャストに関して、今回小粒というか、若手中心だったんで「どんなもんじゃろ?」と思いながら第1幕は見ていて、始まる前なんか結構後悔していたんだよね。でももう、第2幕が抜群~若手だからみんな体も動くし、音楽してたよ~そしてバレンボイムさん。今回やっぱりオペラは指揮者のもの、と痛感した。バレンボイムの指揮は、完璧ではない。歌手の歌い出だしがずれていたり(ツェルリーナの『お薬』の歌)、音が大きすぎたり(騎士長の"シー")テンポが遅すぎたりとまあ文句をつければいっぱいあるんだが、やっぱ音楽が支配していたのよ。音楽が歌手に隷属していない。全編通して『ドン・ジョヴァンニ』がこんなに音楽的に聞かせるとは思わなかった。さすがバレンボイムだ。演出に関しては嫌いなラングホフ(好みでない)なので期待はしていなかったので、逆に良かった。なかなかの目線のあった演出だと思う。奥行きのある舞台。************第1幕※内容を書きますのでこれから見る方はご注意ください。序曲の間にもう、ステージの幕が開く。大きな白い扉の絵が描いてある薄幕がかかっている。下には白いほんとの扉がついている。男たち4人が黒い装束でやってきて扉の前で別れる。男が一人扉の中に入っていく。この家の主人らしい。一人の男はさっさと黒い服を脱ぎだして召使の持ってきて服に着替える。仮面つきの付け毛をかぶる。家に忍び込む。モヒカン?みたいなかつらなんだわ。後ろに馬の尻尾のように黒い房が垂れている。召使レポレッロの衣裳ケース(現代の)を抱えているのは仕様。レポレッロも家に入ろうとするがジョヴァンニに追い出される。「もう~やめたいよこんな仕事!」女とジョヴァンニが出ている。女は最初は怒っているが終盤にはジョヴァンニに組み伏せられ、背中に手を回して愛撫を受けている。ところが父ちゃんがやってきたので、女は逃げる。ジョヴァンニはおどすために飛び出しナイフを出す。不良か?父ちゃんはめげずにそのナイフを奪い、ジョヴァンニを逆に刺そうとし、二人でもつれあって倒れる。ジョヴァンニが刺されたように見えたが実は逆だった。あくまでも殺してしまったのは成り行き、という演出なのだろう。娘が戻ってきて驚愕する。オッターヴィオは死体を運ばせ、アンナの眼から遠ざける。レポレッロは実にひょうきん。声は小柄なのに低くてレポレッロの声だ。ジョヴァンニは出てきただけで存在感がある。舞台の主役になる存在感だ。ジョヴァンニの傲慢さがすごく出ていてうまい。声もすばらしい。美しい声だ。魅力的なバリトン。もう次の悪巧み。薄幕が上がり、そこは奥行きのある路地?のように見える。舞台の横より縦が長いぐらいの奥行き。そこを歌手たちは全速力で走り去ったりするので運動量豊富だ。奥から貴婦人と荷物がやってくる。荷台に山積みになったルイ・ヴィトンのような柄のバッグの山。エルヴィーラの召使が運んでくる。エルヴィーラはダッシュ。緑の眼の超美しい人。ジョヴァンニが近づく。ジョヴァンニとダッシュだと美男美女で実に似合っている。ジョヴァンニはお得意の歌で彼女をメロメロにし、ほとんどエルヴィーラは許す気になってしまう。熱いキス! 観客に受ける。ここがラングホフ演出。ところが結局そのエルヴィーラを残し、レポレッロを押し付ける。レポレッロの足には留め具がべりっとはがすタイプのスニーカー、上はポケットのたくさんついたナイロンのベスト。このオペラは男はすべて現代のかっこうをしていた。女は昔のかっこう。レポレッロはジョヴァンニとエルヴィーラが話している間中下女を口説いていた。今度はジョヴァンニが下女を口説きだす。レポレッロのカタログの歌はおもしろかった。懐から黒いメモ帳を取り出す。これにはフランスやドイツでものにした女のカタログがはいっているが、実はスペインでは…と別の白いカードのつながったのを取り出す(笑)。それをずらーと直線に広げてみせる。エルヴィーラは呆れながら読んでいくが、その真ん中付近に自分のカタログを(多分)見つけて激怒する。オッターヴィオとアンナに声をかけられるジョヴァンニ。でもまだばれてない。しかし「アミーチ、アッディーオ」という声に聞き覚えを感じ、犯人だと見破るドンナアンナ。復讐のアリアを歌う。すばらしい声量。彼女はドラマティックでまさにドンナ・アンナという声のタイプだった。ツェルリーナの結婚式。マゼット君は急遽の代役の人?ツェルリーナは可愛い子。ここでも横暴振りを発揮して、ジョヴァンニは皆を下がらせる。♪ラチダレムラマノ遥か~に離れていたツェルリーナが寄ってくる。しまいには口説き落とされてしまう。しかしそこに現れたエルヴィーラ。「またお前か!」きょうは運が悪い。オッターヴィオのアリアオッターヴィオは美しいアリアを歌う。これが絶品! 透明な清澄な声で、いかにも正統的なオッターヴィオの声。大拍手!ブラヴォが来た。ジョヴァンニのアリア 大拍手仮面の3人。♪シニョール・マスケラ3人は男の貴族の格好に仮装している。「さあはめをはずして好きなようにやりましょう!」♪リベルテ!ここのシーンが一番豪華な感じだった。舞台の一番奥に楽団。舞台の上手の手前(ステージの外)にチェロと??人々の酒池肉林音が分裂して聞こえてくる。まるで狙いのようにあそこやここから音が出てきてモノホンぽい。ツェルリーナを連れ去って、上手のえんどう豆の鞘のような形をした小部屋(扉)に入るジョヴァンニ。探し回るマゼット。下手の小部屋を開けると別なカップルがいちゃいちゃしている。ツェルリーナが叫びながら舞台の奥から駆け込んでくる。上手の扉からジョヴァンニがレポレッロを連れて出てくる。とっちめられるジョヴァンニ。しかし顔は笑みを浮かべている。『オレは負けない。絶対負けない…』そして起死回生、レポレッロと( )を( )して逃げ去る。人々はなだれをうって倒れる。第1幕了観客大熱狂。拍手がなりやます、カーテンコールが何度も行われた。マッティ一人だけ、笑みがない。しかし拍手が鳴り止まないため、当然もう出てこないと思われていた主要キャストが出てきた。マッティは一番端っこでいやいや。『勘弁してよ』とでも言うように手に呑みかけの飲み物のビンを持って出てきて苦笑。客も笑。こういうところも彼のキャラなんだなと、思う。
2007年09月28日
放送予定>>>▼***********La Boheme in which Luciano Pavarotti stars is broadcasted next Monday by NHKパバロッティのボエームが放送されます。NHK BS2 Special▼***********The Cleveland Orchestra conducted by Franz Welser-Möston NHK 24 Sep 2007love you --- ♪フランツ・ウェルザー・メスト 指揮クリーブランド管弦楽団 演奏会 ブルックナー:交響曲 第5番 変ロ長調管弦楽: クリーブランド管弦楽団 指揮: フランツ・ウェルザー・メスト 放送:9月24日(月) 02時32分~収録: 2006年9月12日/13日, ザンクト・フローリアン修道院 (オーストリア) ▼***********ザルツブルク音楽祭 2006 歌劇「イドメネオ」2007年 9月22日(土) 21:00 ~on NHK BS hivision channelこれも楽しみ~ですね。
2007年09月15日
チューリヒ歌劇場日本公演2007最終日リヒャルト・シュトラウス「ばらの騎士」Part 3第3幕序曲。これがまたすばらしい~ヴェルザー=メスト、ほんとにすばらしい。すばらしすぎる。幕が開くとまたびっくり!そこは…どう見ても…第1幕の侯爵夫人の部屋ではないか。夜。がいこつの格好をした、男たちと怪しいカメレオン男。まるでエルトン・ジョンみたい。この人たちは実は侯爵夫人の召使たちと執事なのである。カメレオン男は、ここの急遽出来上がった、怪しいレストランの主人なのである。オクタヴィアンがヴァルツァッキに金を払う。ヴァルツァッキの主人は男爵からオクタヴィアンに変わってしまったようだ。マリアンデルと逢引するために、男爵とその妾腹の子で従僕をやっているレオポルトは目隠しされて連れてこられた。だから当然ここはレストランだと思い込んでいる。大きなテントの中から現れた、マリアンデル(オクタヴィアン)。何て美しいんだ!頭には大きな銀色に輝く月のティアラ、ドレスは全身銀色の星が散りばめられたドレス。美しい。大喜びの男爵は酒を飲まそうとするが、マリアンデルは固辞する。しかし呑み始めると、実は泣き上戸だった(笑)。そこで起きる数々の不思議な出来事。がいこつが現れ、取り囲む。床に大の字になった(笑)、マリアンデルに男爵が「ええい、暑い!」とかつらを取って(笑)襲い掛かると、またがいこつたちが現れる。マリアンデルががいこつにすり替わる。いきなり男爵の妻と名乗る女が現れる。これはアンニーナが変装している。その子供たちも10人ぐらい乱入して、いっせいに「パパ~、パパ~!」と叫ぶ。ここはヴェルザー=メストがちゃんと指揮でタイミングし、口で「パパ」とやっていた。警察官が騒ぎでやってきて男爵を尋問する。男爵はいろいろ言い訳するがどつぼにはまっていく。オクタヴィアンの罠にはまってしまった。マリアンデルのことを妻と紹介するが、その妻であるはずのゾフィーと父親のファニナルもこの場に現れて、ますます大混乱になる。ファニナル家の件がだめになったと悟った男爵は今度は手のひらを返したように、マリアンデルに求婚しだす。「貴族になれるんだぞ!」このへんになるともう男爵がだんだんいじらしく見えてくるから不思議だ。オクタヴィアンは警察官に秘密に説明しますから!と物陰に連れて行く。警察官は脱ぎすてたビスチェを放り投げる。「何やってるんだ?」と気が気じゃない男爵。そこに元帥夫人が登場する。オクタヴィアンは驚く。「どうして? 筋書きと違うじゃありませんか!」ゾフィーは二人のただならぬ雰囲気に???となっている。元帥夫人は警察官にすべてはジョークだと話して去らせる。そして男爵にも貴族なら結婚をあきらめて帰るように言う。こういうことに勘のいい男爵は「オクタヴィアン、マリアンデル、マリー・テレーズ…」「そうか!」2人の一目を偲ぶ関係を察知してしまう。それによって鈍いゾフィーも気づいてしまう。今度は調子に乗って男爵は元帥夫人に頼み始める。どうにかファニナルをとりなして欲しいと。金づるだからね。激怒する元帥夫人。その瞬間、テントが天上から崩れる。窓が開く。もう朝だ。ここがどこなのか、ようやく悟った男爵は逃げ出そうとする。そこにまた流れ込んでる先ほどのあやしい人たち。男爵に金の無心をする。男爵はようやく逃げ去る。残された3人。関係に気づいてしまったゾフィー。でもオクタヴィアンはゾフィーに「いてほしい」と言う。オクタヴィアンは元帥夫人とゾフィーの真ん中に立ち、どっちに行こうか迷いに迷う。ここが見事音楽と合っていた。すごい~元帥夫人はプライドを持って、現実を認識し、若い2人を認める。ここは絶品でした。3人の重唱。2回出てくるのだが、とにかくすごい!クライマックスでは、ヴェルザー=メストが歌ってた!あとにもさきにもここだけ!そして感情の高ぶりをここだけは抑え切れないといった表情を浮かべていた。そしてまたすっといつもの表情に戻った。元帥夫人は若い二人を残して退場。若い二人は仲直り。オクタヴィアンはゾフィーに膝枕。入ってきた元帥夫人はゾフィーの父親とそんな2人を見て「若いですな~」と微笑みあって去っていく。オクタヴィアンとゾフィーも後を追う。逡巡するオクタヴィアンをゾフィーが優しく誘う。誰もいなくなる。すると曇りガラスの向こうに、こちらを覗き込む、元帥夫人の姿。すると小姓が元帥夫人のハンカチを探しにやってくる。しかしない。のか探してないのかも。小姓は一周して去っていく。音楽が消える。全幕了。すばらしかった! もう言葉がない。音楽の勝利。それ以外にない。****************OPERNHAUS ZURICH Japan tour 2007Der Rosenkavalier - R. Strauss8 Sep 2007Bunkamura Orchard hall, Shibuya, Tokyo Dirigent : Franz Welser-Möst GMD Inszenierung : Sven-Eric Bechtolf Bühnenbild : Rolf Glittenberg Kostüme : Marianne Glittenberg Lichtgestaltung : Jürgen Hoffmann Choreinstudierung : Jürg Hämmerli MitNina Stemme (Feldmarschallin Fürstin Werdenberg)Vesselina Kasarova (Octavian)Malin Hartelius (Sophie)Christiane Kohl (Leitmetzerin)Kismara Pessatti (Annina)Caroline Fuss (eine Modistin)Luz Riveros (1. adelige Waise)Francisca Montiel (2. adelige Waise)Verena Hasselmann (3. adelige Waise)Alfred Muff (Ochs auf Lerchenau)Rolf Haunstein (Herr von Faninal)Rudolf Schasching (Valzacchi)Reinhard Mayr (Polizeikommisar)Martin Zysset (Haushofmeister Marschallin)Andreas Winkler(Haushofmeister Faninal)Tomasz Slawinski (Notar)Volker Vogel (ein Wirt)Piotr Beczala (ein Sänger)Thomas Putz (ein Tierhändler)(1. Lakai)(2. Lakai)(3. Lakai)(4. Lakai)
2007年09月08日
チューリヒ歌劇場日本公演2007最終日リヒャルト・シュトラウス「ばらの騎士」2007年9月8日 東京・渋谷・Bunkamuraオーチャードホール陸軍元帥ヴェルデンベルク侯爵夫人(S)/ ニーナ・シュテンメ オクタヴィアン(Ms)/ ヴェッセリーナ・カサロヴァ ゾフィー(S)/ マリン・ハルテリウス レルヒェナウのオックス男爵(Br)/ アレフレッド・ムフ 他 指揮 フランツ・ウェルザー=メスト 管弦楽 チューリッヒ歌劇場管弦楽団 合唱 チューリッヒ歌劇場合唱団 演出 スヴェン・エリック・べヒトルフ 装置 ロルフ・グリテンベルク 衣装 マリアンヌ・グリテンベル 照明 ユルゲン・ホフマン ヴェルザー=メスト!!!やっぱり彼はすばらしかった。きょうは、何もかもがすばらしかった。本年度ベストワン! 出ちゃったかもしれない~ヴェッセリーナ・カサロヴァ!すごい歌手です。やっぱり彼女も神様にもらった声を持っている。生で聴くとぜんぜん違う。彼女の小柄な体そのものが、楽器だ!すばらしい声。これは生で聴かないとわからない。そして演出!やっぱりベヒトルフはすばらしかった。感嘆しっぱなしだった。こうしてオペラというものは三拍子(音楽・歌手・演出)揃わないと完璧と言えないから大変な「総合芸術」なんだよね。きょうは完璧に三拍子揃っていた。しかもチューリヒ歌劇場!椿姫とは見違える出来。やっぱドイツ語圏だよね~イタリア語のオペラをやるよりやっぱこれですよ。それからリヒャルト・シュトラウスだよね~私はこの作曲家のすばらしさがぜんぜんわかってなかった。この作品はモーツァルトとシュトラウス父子へのオマージュなのである。すばらしい作品だ。モーツァルトとシュトラウス父子に似ているからではないんです。オマージュしつつ、越えていこうとしているからです。そして多分ヴェルザー=メストは今生きている指揮者の中でもっともRシュトラウスを理解している男かもしれない。きょうのオケはすばらしかった。最初から最後までまるで…まるで…形容しがたい。私はカルロス・クライバーが指揮したフォン・オッターの「ばらの騎士」で予習したので、正直、この作品を超えるのは至難の業だろうなと思いながらきょうは軽い気持ちで見にいったのだ。とんでもない。名演とは、このこと。リヒャルトシュトラウスはクラシックの作曲家の中でもっとも難しい作曲家の一つだからだ。第1幕きょうもいつもどおり、淡々とした表情のヴェルザー=メストが現れる。序曲。幕が開く。そこは陸軍元帥ヴェルテンベルク侯爵夫人のベッドルーム。天上まで届く高い窓。壁には一面鳥のオブジェ。室内にはなぜか木が4本生えている。天上には穴が空いている。鳥、というのはあとで明らかになるが、そのうちに「かごの鳥」になっている女性を象徴しているのだ。手前の布団に寝ているオクタヴィアン。朝の光。侯爵夫人(マリー=テレーズ)はとっくに起きて、窓辺にたたずんでいる。オクタヴィアンは侯爵夫人と夜を過ごせて、楽しくてたまらない。浮き浮きしている。カサロヴァは、くりくりした瞳で、まるで少年のように愛らしい。はまり役だ。しかもその声といったら!すばらしい。独特の低さで、独特のまろやかさがある。カレン・カーペンターの声のようにアルファ波が出ている。一方侯爵夫人は「元帥の夢を見た。」と言い出し、オクタヴィアンを不快にさせる。「でも侯爵はクロアチアで山猫だかを狩っているんだから。」「あの人は足が速いのよ。以前にも…」「以前にもだって!?」「…知らなくていいこともあるのよ。」小姓のモハメッドが朝ごはんを持ってくる。アジア人が演じている。「人が来たわ。隠れて!」「だめじゃない、剣をベッドに置いていくなんて…」「ぼくが情事にうといのをバカにするなんてひどいな…」オクタヴィアンはその間に、布を体にドレスのように巻きつけ、頭にはターバンを巻き、召使のように装って出てきた。夫人のいとこのオックス男爵がやってくる。彼は野卑で、強欲で、エッチで自分勝手なキャラクター。実は「椿姫」の日に、この役を演じるアルフレッド・ムフさんも会場でご覧になっていた。その時の見た目の印象が、背が高くてダンディー!で上品!だったので、こんな嫌な男を演じられるんだろうかと不思議に思っていた。ところが杞憂であった。彼は黒い長いかつらをかぶっている。すごく押し出しの強い尊大な男を演じきっていた。しかもこのキャラは「可愛い」ところもないといけないのだ。「バカ」を演じられるぐらいに。見事だった。オックス男爵は慌てて辞去しようとしたオクタヴィアンを入り口で突き飛ばしてしまう。オックス男爵は女装した美しいオクタヴィアンに心引かれる。さっそくモーションかけまくり。侯爵夫人は侍女の「マリアンデル」だと紹介する。オックスは今度資産家の娘と結婚するので、力になってほしいと頼みに来た。夫人は「きょう公証人が来るから」と、協力する。しかも銀のバラを持って婚約者を訪れる、「ばらの騎士」をオクタヴィアンに頼もうと言い出す。オクタヴィアンがテーブルの上のクロワッサン(笑)を「銀のバラ」に見立てて演技するシーンがあったが、場所がはっきりしない。この作品て、実は裏の主役はオックス男爵なんだよね。なぜなら侯爵夫人は1幕と3幕にしか出てこないからです。ほとんどオクタヴィアンとオックスを中心に話が展開していくんです。オックス男爵はオクタヴィアンに無理やりキスする。顔をそむけて、テーブルクロスで口をぬぐうオクタヴィアンがめちゃめちゃ可愛い。カサロヴァは演技もすごく上手で、わざと猫背でどかどか歩き、少年を演じていた。オックス男爵はずうずうしく朝食を食べ始める。意地汚いという彼の性格を表す。2幕でもソフィーの家の厨房で食べまくっていた(お付の者も)。そうするうちに、陳情ごとの団体がやってくる。要するに金持ちにたかりに来たのだ。貴族の未亡人が遺児を3人連れてやってくる。帽子屋や、動物屋がやってくる。そしてこれがびっくりだった。歌手!歌手はなんとピョートル・ベツァーラが歌ったのだ。これは元からその予定だったのだろうか?だとしたら信じられない。椿姫の主役が、日替わりで公演している別の演目にカメオ出演するなんて!しかも演出がまた変わっている。この歌手は歌手でも、変わった床屋が奥様の髪を切る間にお慰みにお聴かせする自動人形の歌手なのだ。ベチャーラは顔を真っ白に塗られ、箱に入っている。そんでもって声は…あちゃ~!ベチャーラじゃなかったらふう~んで終わるんであるが、ベツァーラなんだからそれじゃすまない。声は出ないし、ひび割れているし、ひどかった。ここだけがきょうのオペラで不満だった点。でも演出は面白くて、奥様は髪を整えているのも忘れて、興味津々で人形に近づき、上がっている右手を下ろす。するとビヨ~ンと左手が上がる。奥様は酔いしれて、人形の回りを回り、ついには前の床に陶然と横たわってしまう。すると人形のねじが止まってしまう(笑)。フルートを演奏していた男がねじを巻く。また歌いだす。ところが上手の方で公証人と持参金を出させる話でもめていたオックスが、『持参金!」と絶叫する。その大きな罵声で人形が壊れ、男爵の方を向いて止まってしまう。ベツァーラのガラスのような、グレーがかったブルーの瞳が男爵を凝視する。しかしその目は焦点が合ってない。ベツァーラもかなり面白がってこの役をやってたのかしら。人々は凍りつく。男爵の野卑で場違いな行動。侯爵夫人はついに切れる。「あなたは私を老けて見えるよう髪を結ったわね!」不機嫌になってしまう夫人。ようやく人々は出て行く。ほっとした夫人。時の流れをなげく。若い頃は『可愛いテレーザちゃん』だったのに、今は、「あのテレーザちゃんがおばあちゃんになったのね」って言われるんだわ。自嘲気味にあきらめたように歌う。彼女が不安なのは、若く美しい恋人を持ってしまったから。彼がいつかは自分に飽きて去っていくことを考えただけで恐ろしいのだ。男装に戻ったオクタヴィアンがやってくる。夫人が不機嫌なのがどうしても理解できないオクタヴィアン。夫人につれなくされ帰される。夫人は後悔する。「私ったらキスもしてあげなかったわ。」召使に伯爵を呼び戻すよう言う。召使たち4人は口々に彼がいかに脱兎のごとく憤然として駆け去ったか歌う。ここはうまくなかった。ばらばらで下手だった。第1幕了。大拍手!
2007年09月08日
ValkyrienDie WalküreWagners operaPlacido Domingo : Siegmund Waltraud Meier : Sieglinde Lisa Gasteen : BrünnhildeBryn Terfel : WotanEric Halfvarson : HundingRosalind Plowright : FrickaCovent Garden Operaens Orkester. Dirigent: Antonio Pappano.London (Proms at the Royal Albert Hall)July 18, 2005プロムス 2005ワーグナー 楽劇「ワルキューレ」コンサート形式 ジークムント : プラシド・ドミンゴ ジークリンデ : ワルトラウト・マイア フンディング : エリック・ハーフヴァーソン ウォータン : ブリン・ターフェル ブリュンヒルデ : リサ・ガスティーン フリッカ : ロザリンド・プロウライト 管弦楽 : コヴェントガーデン王立歌劇場管弦楽団 指 揮 : アントニオ・パッパーノ 字幕 : 武石 みどり 収録: 2005年7月18日, ロイヤル・アルバート・ホール (ロンドン) 放送: 7月23日(月) NHK BS2これは録音では聴きました。しかし映像で見たのは初めてだと思う。ブリンがすばらしい!!!ブリンてまさにヴォータン!しかも扮装していない普段着のヴォータンなので彼の優しさがすごくナチュラルに感じられるのだ。ちょっと持ってかれちゃったわ…彼がさっと中空に手を差し伸べ、ローゲを呼んだとき、ブリュンヒルデの回りに炎が燃え上がるのが見えた気がしたわ。やっぱりブリンの全幕が見たいなあ… 日本に連れて来ていただけますよね、きっと。ROHさん…Related Linksブリン・ターフェル in JAPAN
2007年07月23日
Teatro Lirico Sperimentale di Spoleto“Adriano Belli”JAPAN tour 2007Il barbiere di SivigliaMusica di Rossini29 June 2007Ueno, Tokyo Bunka-kaikanIl Conte di Armaviva: Antonino SiragusaRosina: Sonia GanassiFigaro: Massimiliano FicheraBartolo: Omar MontanariBasilio: Plamen KumpikovOrchestra e Coro del Teatro Lirico Sperimente di Spoletp "A Belli"イタリア・スポレート歌劇場「セビリアの理髪師」2007年6月29日(金) 上野・東京文化会館原作:ボーマルシェ台本:チェーザレ・ステルビーニ作曲:ジョアキーノ・ロッシーニ指揮/ヴィート・クレメンテ演出/ジョルジュ・プレスブルガーイタリア・スポレート歌劇場管弦楽団・合唱団キャストアルマヴィーヴァ伯爵: アントニーノ・シラグーザ(テノール)ロジーナ: ソニア・ガナッシ(メゾ・ソプラノ)フィガロ:マッシミリアーノ・フィケーラ(バリトン)バルトロ:オマール・モンタナーリ(バリトン)ドン・バジリオ:プラーメン・クンピコフ(バス)フィオレッロ:ジューリオ・ボスケッティ(バリトン)ベルタ:フェデリーカ・ジャンサンティ(ソプラノ)アンブロージオ:イヴァーノ・グランチ(バス)役人:ジューリオ・ボスケッティ(バリトン)おもしろかった~も~笑った笑った。全編ドタバタコメディ。元気をもらったよ。いったい誰がこんなアホな台本を書いたんだ(笑)?→ボーマルシェ、ステルビーニ「のだめ」が作曲したオペラみたいだ。→ジョアキーノ・ロッシーニアルマヴィーヴァ伯爵役のシラグーザ、よかった~例の幻のアリア?歌ってくれたみたいです~ 大拍手!!!高音のテノールで、フローレスに声質がめちゃ似ている。ガナッシもめちゃウマだった~貫禄で、トップクラスの歌唱を披露した。そしてなによりみんな役者!特にバルトロとドン・バジリオ。演技が抱腹絶倒で歌ぜんぜん聴けないほどで困っちゃった。序曲指揮者も楽団も若い! スライドショーが展開する。マドリッドからはるばるセビリアまでやってきた男は誰?第1幕第1場セビリアの広場に面した医師バルトロ家の前。伯爵の召使フィオレッロが窓の下に楽師たちを整列させている。なぜか学士たちは現代のかっこう。予算がないのかな? 彼らはギタリスト以外はみんなダミー。合唱団。登場したアルマヴィーヴァは高い声。声量もあります。きょうは当たりでした~と安堵。楽師たちはお金をもらったら嫌味のように声を張り上げて去っていく。伯爵が様子を伺っていると、街の何でも屋、フィガロが登場する。5つの椅子に座ったお客の注文を次々こなしていく。ひげにかつらに爪きりに浣腸(?)。フィガロは忙しい。この有名なアリアはまあ…。フィガロったら出てきたときから息切れしてるんだもん。伯爵と再会したフィガロ。伯爵はギターで独唱。これうまい~ギターも超うまい、アントニーノ・シラグーザ。まじでうまい。これ弾いてる振りじゃなかったと思うのよ。最初はアルペジオ、それからじゃらんじゃらんとかき鳴らして最後、オーレ! 客笑。のりのりのシラグーザ。ロジーナが窓辺に出てくる。伯爵への手紙を落とす。伯爵はリンドーロと名乗っている。目ざとく見つけたバルトロ。「あらこれはオペラの台本よ!『無駄な見張り』っていうの。」(客笑)。バルトロが移動している間に手紙は伯爵が奪う。第2場ロジーナがお着替え中。ドレスをどんどん脱いで下着姿。客驚。ガナッシはコミカル演技が堂に入ってます。ドン・バジリオはバルトロに悪知恵をつける。『陰口ですよ!』ドン・バジリオは体がでかくて、いかれてて、見てるだけで笑える。フィガロはロジーナのラブ・レターを持って出て行く。バルトロは『便箋の数が足りない!』と細かいことを言い出すので笑える。バルトロが早口で歌いだすのでびっくり、このへん最高おもしろい。伯爵はフィガロに知恵をつけられて兵隊さんのかっこで登場する。大騒ぎになって巡邏兵たちが家にやってくる。伯爵を逮捕しようとするが、身分証を見せ付けられていきなり固まってしまう。いきなりストップモーション。このへんの演出も?でおもしろい。フィガロは固まった人たちの手を動かして遊んでいる。鍛冶屋の合唱になって、重唱になる。それぞれが手旗信号のような、ディスコダンスみたいなダンスで笑える~ えんえん続くので、しつこいな~と思いつつ。笑わずにいられない。ぶっとんでいるな~ロッシーニ。盛り上がって第1幕了。第2幕バルトロの居間バルトロがいると、今度はへんな男がやってくる。「パーチェ・ジョイア…(平和と喜びを)」しつこい!最後には調子を合わせていたバルトロも『バスタ、バスタ(もうやめろ!)」と怒り出す。この変な男はアロンソ、ドン・バジリオが寝込んでいるのでロジーナの音楽教師の代わりとして来た、と話す。ロジーナは顔をみるなり「ああ!!」と叫ぶ。二人はバルトロの目を盗んで抱擁にキス。ロジーナの熱々ぶりにリンドーロは足をばたばたさせて困惑している。バルトロは居眠りしているが、起きて歌を歌いだす。フィガロが現れ、二人の逢引の手伝いをする。バルトロが2人の様子に疑念を抱くと、フィガロが「ああ~!目にゴミが。吹いて、吹いて~ふぅっと」と無理やりバルトロの顔を自分に向けさせて吹かせる。「まだ、まだ」カップルはその間に抱擁。あんまりしつこいフィガロについに「ふぅ~ふぅ~」と優しく吹いていたバルトロが切れて、「ブ~~ッ!」と唾をフィガロにはきかける。もう~ここがおかしくて腹の皮がよじれた。ところが突然ドン・バジリオが現れる。ここも抱腹絶倒。伯爵は金を渡して、「熱がある!」と言い出す。みんなで手を繋ぐが、「猩紅熱だ!」と言った途端にみんな手を離して逃げ出す(笑)。ぐいぐいドン・バジリオを押しやって追い出そうとする。フィガロも加わる。やっと出てったやれやれ!と思ったらいつのまにかドン・バジリオが戻ってきているのでまた爆笑。夜、迎えに来るとリンドーロはロジーナに約束する。しかしバルトロはロジーナの手紙を利用し、『お前はだまされてる』と告げる。ロジーナはがっかりし、急にバルトロと結婚する気になる。「あたしと結婚したい?」「し、し、したい!」(客笑)夜になる。雨。ここの演出もおもしろい!出かける準備をしたロジーナ。ぷんぷん怒っている。「誤解だよ、私がアルマヴィーヴァ伯爵だ!」「まぁ!」ロジーナは喜ぶ。リンドーロは頭は白い貴族のかつら、服装は貴族の服装になっていてかっこいい~ドン・バジリオが弁護士を連れてやってくる。機転をきかせた伯爵は自分たちの結婚の証書を作らせる。ドン・バジリオは指環で買収されたのだ。バルトロは悔しがる。伯爵を兵士たちに捕まえさせようとするが、伯爵は「もう悪あがきはやめろ!」と歌いだし、ロジーナに愛を告白する。ここが例のすばらしいアリアで、まさにテノールの独壇場。すばらしかった!大団円でフィガロの言葉で幕を閉じる。なんか古き良き時代に逆戻りした感覚に襲われた。手作りのイタリアの小さな街でのオペラを見た感じ。これが原点なんだよね! こういう楽しみ方もいい。私は今までいつもがちがちに予習しないと見られなくてそれだけで疲れてたから。こんな風に楽しくリラックスして大笑いしながら見るのがイタリアオペラの楽しみ方でもあるんだなと痛感した。マエストロがいるわけでもないから。それにみんな芝居がめちゃうまで呼吸もぴったりで、オペラというより演劇要素がすごく強かった。だって誰か歌ってても周りの芝居がおもしろくてそっちで大笑いしてるんだよ、客が。楽しかった!
2007年06月29日
コンヴィチュニー「アイーダ」日本でやるんですよね。オペラって高いなあ…(ため息)
2007年06月22日
ウェーバー:歌劇『魔弾の射手』 出演:シャルロット・マージオーノ(アガーテ)サビーネ・リッターブッシュ(エンヒェン)ヨルマ・ジルヴァスティ(マックス)アルベルト・ドーメン(カスパール)ディーター・ヴェラー(クーノー)ヴォルフガング・ラウホ(オットカール侯爵)イェルク=ミカエル・ケルベル(ザミエル)サイモン・ヤング(隠者)オリバー・ツヴァルク(キリアン)他演出:ペーター・コンヴィチュニー舞台:ホルスト・ヴァルネイヤー衣裳:ドリス・キルヒホフ照明:ユルゲン・シュルツ指揮:インゴ・メッツマッハー演奏:ハンブルク国立フィルハーモニー管弦楽団、ハンブルク国立歌劇場合唱団 合唱指揮:ユルゲン・シュルツ収録:1999年11月6日・9日ハンブルク国立歌劇場(2時間43分)クラシカ・ジャパンで2007年6月に放送。コンヴィチュニー演出ということで、期待してみたが、なんか~あんまりおもしろくなかった。こんな感想でスミマセン。見ているときの心理状態もあるのかもしらんけど…多分、元を知らないからなんだろうな。コンヴィチュニー作品て、元を知らないで見てると、多分「なめてんのか、オラ~」と叫びたくなるんですよ。だってそうじゃん?
2007年06月22日
The Metropolitan OperaBellini : I Puritani (revived especially for Ms. Netrebko.)Composer: Vincenzo Bellini CAST:Elvira Walton :Anna NetrebkoArturo:Eric Cutler (Tenor)Riccardo : Franco VassalloGiorgio : John RelyeaConductor: Patrick Summers ベルリーニ作曲「清教徒」 出演:エルヴィーラ:アンナ・ネトレプコアルトゥーロ:エリック・カトラーリッカルド:フランコ・ヴァッサルロジョルジオ:ジョン・リライア(レイリー)ヴァレリアン・ルミンスキマリア・ジフチャクエドゥアルド・バルデス合唱:メトロポリタン歌劇場合唱団管弦楽:メトロポリタン歌劇場管弦楽団指揮:パトリック・サマーズ 収録:ニューヨーク メトロポリタン歌劇場 演出:サンドロ・セキ舞台袖インタビュー:ルネ・フレミングエリック・カトラーすばらしい!ハンサム~ 声もすばらしい。いや~よかった~~~作品としてもすばらしかった。なにもかも良かった!It was first time to see the full length "i Puritani" for me. Although it was on TV. Fantastic!すばらしい作品ですね。やっぱオペラは主役だよね~主役良ければすべてよしなんだよな~だから来日公演の主役の方、キャンセルしないでね~ お願い。Far East まで来て頂戴よ。ネトレプコがすばらしいので、悲劇的でも安心して見てられると言うか、わかります? あまりにも錯乱していると引いちゃうじゃないですか。これはそうではない。言わばオペラ版の「ジゼル」なんだけど。
2007年06月17日
Tan Dun: The First Emperor Composed and conducted by Tan DunDirected by Zhang YimouCASTQin Shi Huang, the first emperor of a united China:Plácido DomingoHis daughter Princess Yueyang: Elizabeth FutralGao Jianli,his childhood friend : Paul Groves from December 21 2006 through January 25 2007タン・ドゥン作曲 オペラ「始皇帝」 台本:ハ・ジン タン・ドゥン(譚盾) 演出:チャン・イーモウ(張藝謀) 美術:ファン・ユエ 衣装:ワダエミ 照明:デュエイン・シュラー 演出助手:ワン・チャオギ 振付:トウ・トウ・フアン出演始皇帝:プラシド・ドミンゴ王女:エリザベス・フトラル音楽家:ポール・グローヴズウー・シンクオ呪術師:ミシェル・デ・ヤングハオ・ジャン・タン王女の母:スザンネ・メンツァーハイジン・フーバレエ)メトロポリタン歌劇場バレエ合唱)メトロポリタン歌劇場合唱団管弦楽)メトロポリタン歌劇場管弦楽団指揮)タン・ドゥン合唱指揮)レーモンド・ヒューズ 収録:2007年1月 ニューヨーク メトロポリタン歌劇場放送:NHK BS-hi製作:松竹 タン・ドゥンの「始皇帝」 at the METチャン・イーモウの演出だったんで、やっぱトゥーランドットの演出とかなりかぶってる感じ。まるで続編みたい。タン・ドゥンの音楽は、、おもしろいね。個人的には、太鼓ドンドンの♪ハ! ハ! フッ! ハシ!がおもしろかったです。オケの人が声を出していた。なんかロイヤルの「テンペスト」のトーマス・アデスみたいな音符の使い方。つまりオクターブ上がったり下がったりする曲調。まあ個人的にはやめてほしいんだが…ドミンゴ、やっぱ日本公演は詐欺だったんだ!と思ったね。だってすごいんだもん! 迫力。彼はインタビュアーに「大丈夫、舞台の上では集中するから」と話していたがそのとおりで、使い分けができるようだね。さすがトップオブザトップだ。主役がテノール2人なのも驚いたけど、ポール・グローブス、よかったです。すばらしかった~いろんな評を読むと、けっこう酷評?なのかなと思うけど、METもしょうがないじゃん、新しいものをやらないとさ。芸術は新しいことに挑戦することのみで存在意味があるんだからさ。少なくともタン・ドゥンという才能はよくわかった。台詞、歌詞は英語です。
2007年06月17日
The Metropolitan OperaThe Magic FluteDie Zauberflöte Julie Taymor's productionPAMINA Ying HuangQUEEN OF THE NIGHT Erika MiklósaTAMINO Matthew PolenzaniPAPAGENO Nathan GunnSPRECHER David PittsingerSARASTRO René PapePAPAGENA Jennifer Aylmer 歌劇『魔笛』THE MAGIC FLUTE(モーツァルト)英語バージョン/日本語字幕 指揮:ジェイムズ・レヴァイン演出:ジュリー・テイモアー 出演:イン・ファン(パミーナ)エリカ・ミクローザ(夜の女王)マシュー・ポレンザーニ(タミーノ)ネイサン・ガン(パパゲーノ)ルネ・パーペ(ザラストロ)これも「ライオン・キング」の続編?2時間の英語版*****「ライオンキング」の続編?などと失礼なことを書いてしまったが、このプロダクションはやっぱすごいですね! ジュリー・テイモアの美術や装置はやっぱすごいわ!何より彼女の世界と、「魔笛」の世界がぴったり合致しているから。「魔笛」は子供向けの作品である。そしてその世界を体現している。ジュリーの「ライオン・キング」はストーリー(中身)が幼稚(チャイルディッシュ)なのに美術はそれはもう!芸術的で圧倒的ですばらしくて、何より斬新で、実にそこがちぐはぐな印象を与えた(私は感じた)。この「魔笛」は違和感がなかった。しかも英語だったのでますます、子供向け感が勝っていて、へえ~この魔笛、わかるじゃん。ミュージカルじゃん、という印象を与えるのですよ。台詞はそれで、むしろ英語ですっごくわかりやすくて笑えるんですが…(特にネイサン・ガンのパパゲーノ)、歌はやっぱりね~ え~!!感はあったな、確かに。へん~~って叫びたくなるな英語の歌詞だとやっぱ。初見だとOKなんだろうがね。とにかく美術や装置や衣装(と言えるのか?)には度肝抜かれっぱなしでほんとすごいです!こうなると歌はどうでもいいレベル(…)。パーぺさんはすばらしいんだけど。ネイサン・ガン、英語で冗談飛ばしまくりでけっこう笑えたよ~ アレンジされてるよねかなり台詞が。
2007年06月16日
The Metropolitan OperaTchaikovsky : Eugene OneginSaturday FEB 24, 2007Conductor Valery GergievProduction Robert CarsenSet & Costume Designer Michael LevineLighting Designer Jean KalmanChoreographer Serge BennathanCASTTATIANA Renée FlemingOLGA Elena ZarembaLENSKI Ramón VargasONEGIN Dmitri HvorostovskyGREMIN Sergei AleksashkinMME LARINA Svetlana VolkovaFILIPPYEVNA Larisa Shevchenkoチャイコフスキー: 歌劇『エフゲーニ・オネーギン』指揮:ワレリー・ゲルギエフ演出:ロバート・カーセン出演:ルネ・フレミング(タチアーナ)エレーナ・ザレンバ(オリガ)ラモン・バルガス(レンスキー)ディミートリー・ホロストフスキー(オネーギン)セルゲイ・アレクサーシキン(グレーミン公爵)収録:NY MET放送:2007年6月16日 NHK BS-hi制作:松竹カーセン演出… 背景が…ない! 色しかない。うううううんんん。ディーマ、いいですね~ やはり当たり役。オネーギンそのものだった~
2007年06月16日
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