パリのガニエールに行った際に私が書いたレビュー(TOMITとして当時NYCの留学生・駐在員に発信していたもの)を読み返してみると: Pierre Gagnaire (Zagat:26, Tomit:27) Hotel Balzac, 6, rue Balzac, 8e (George V) 01 44 35 18 25 予約は1ヶ月前から受付で1ヶ月前の夕方に電話したら、もうディナーは満席になっていて、ランチになってしまいました。郊外の3星レストランが倒産して、パリに復活し、ミシュラン3星に帰り咲いた店です。無謀にもテースティングメニューなんて頼んでしまった(900フラン)ので、魚4皿に肉1皿、チーズはもう無理だと言ったら、デザート5皿も出されて、もうはっきり言って死にそうになりながら食べました。どの皿も芸術的に美しく、味も一ひねりも二ひねりもある、しかも付け合わせ(例えば付け合わせのリードヴォーも単にソテーするのではなくムースにするとか)にも手抜きがない、食感の変化も絶えず考慮に入れた料理です。特に1皿目のコンソメのゼリー、イカのマリネのサラダ仕立て、キュウリソースとでも言うのでしょうか、さわやかな口当たりと上質のコンソメの深い味わいが、絶品でした。2皿目はホタテと牡蠣、フォアグラに大根のコンフィこれをカレーソースでまとめたもの、3皿目はすずきをシンプルに塩焼きしたイメージで、郷愁を誘うもの。4皿目はホタテのソテーとレアなホタテを細かく刻んだものをブロッコリーとクリームのソースでまとめたもの。5皿目の肉は鹿のソテーに赤ワインで煮込んだ細切りタマネギをソースとして添えたものにリードヴォーのムース、薄切り野菜の素揚げ。皿がすすむに連れて、味が濃くなっていき、満腹の腹には本当にこたえましたし、全般的にちょっと塩加減がきつい気がしましたが、その独創性といい美しさ、食感の楽しさといい、今回の有名店3店の中では突出していると思います。他の人の皿を見てつくづく感じたのですが、彼は、薄切り野菜の素揚げや、ドライにした薄切り野菜を多用します。皿の上が、三宅一生のプリーツプリーズのブティックのように見えたりすると言ったらイメージがわくでしょうか。デザートは、料理の独創性に比べると美しさはあるものの、味では料理に負けている気がします。パッションフルーツのデザート等は、Peacock Alleyのパッションフルーツのデザートの方が意外性があって面白いし、チョコレートのデザートも何層かにはなっていて美しいもののシンプルなチョコレートケーキに過ぎません(もちろん旨いんですが)。デザートに関してはBouleyのレベルの高さを再確認した次第です。(12/98)