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友人が奏者として出演したクラッシックコンサートを鑑賞してきた。ピアノのソロ、連弾、ピアノとソプラノ歌手の共演、ピアノとヴァイオリンの共演、そしてピアノとトランペットの共演というバラエティ豊かな演奏、歌唱の数々を楽しんだ。友人の『トランペット協奏曲』は迫力あったなあ~。普段見る顔と違うのでなおさらかっこよく見える。ヴァイオリンとピアノによる『ヴァイオリンソナタ』は激しくも悲しい音色であった。パンフレットを読むと、第二次世界大戦の最中にレジスタンス運動に傾倒していた音楽家プーランクの反ファシズム精神が表現されているという。作者のメッセージや時代性を音楽は伝え続けるのだ。音楽は大好きであり歌うのは小学校の授業以来ずっと好きである私も、楽器はまったくできない。たて笛でも相当苦しんだ・・・。高校時代は音楽の時間にギターの弾き語りで尾崎豊の「Oh My Little Girl」やビートルズの「オブラディオブラダ」を熱唱したが、コードを最後まで体得できずほとんどアカペラだった(苦笑)。だからなおさら楽器を演奏できる人を尊敬する。いや、楽譜を読めるだけですでに私の尊敬リストに入ることになる(笑)。パンフレットで今回の演奏者・歌唱者の経歴を見るとさすが札幌の音大を卒業した人が多いようだ。幼い頃からピアノを習い、コンクールで受賞し、外国への留学経験者も少なくない。これは本人の才能や努力もさることながら、親御さんの相当な頑張りがないと無理だろうなあ。しかも、プロとして食べられるようになるにはものすごい険しい道のりであると思う。同様のことがスポーツ選手にも言えると思う。スポーツにも才能、努力、そして精神的、経済的なサポートが必須である。しかし、プロで食べていくとなるとそれはごく一部の選ばれし者にしか許されない。めでたくプロ選手になれたとしてもその中で成功できる人はさらに少ない。私は、プロスポーツの中でもっとも「それだけで食べていく」率が低いのではないかと思われるプロボクシング界にわずかな時間であったが身を置いた。選手の中には当時の私のような学生や会社員もいたが、ボクシングを生活の中心に据えアルバイトで生計を立てる人がほとんどであった。デビューしたての四回戦ボーイならともかく、日本ランカーや日本チャンピオン、世界ランカーになってもアルバイトや仕事を続ける人がほとんどであった。。。そして数々の先輩・後輩達のプロデビュー、引退を間近に見てきた。プロスポーツの選手寿命は概してそんなに長いものではないと思うが、中でもボクシングはその特性ゆえ、極端に選手生命が短いスポーツである。理由としては自分の才能に限界を感じる、網膜剥離などの肉体の限界を迎えるなどを挙げることができる。限界まで挑戦し切れなかった後悔は残るが、私も前者であった。もっと突っ込んで言えば、現役中、そして引退後のプロボクサーの地位が不安定なこの業界に長くいることはできないと判断したのである。こんな打算的な考えをする時点でアウトなのかもしれないが(苦笑)・・・。プロボクサーには17歳からなれるが、30代になるとその数は激減する。つまり、引退した後の人生の方がずっと長いのである。プロスポーツの振興のためには選手の地位を確立するだけではなく、第二の人生をしっかり歩める枠組みの構築が必要であろう。実際、あれだけ苦しい練習に耐え高い集中力を発揮するボクサー達であれば、懸ける対象が見つかりしかるべき教育を受ける機会があれば組織でもものすごいパフォーマンスを発揮するのではないかと思う。今日の日経新聞(2006.4.16付)には、人材派遣会社のパソナが日本プロスポーツ協会と組みプロスポーツ選手の引退後のキャリア形成支援を行うという記事が載っていた。キャリア形成の意識を高めるだけでなく、パソコンの使い方やビジネスマナーの講習も行うという。(記事の概略は こちらから)優秀なアスリート達を輩出することができる土壌形成にはこうした後方支援が大事になってくるのではないだろうか。この動きがプロスポーツ界全体の活性化につながることを切に願っている。
2006/04/16
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このブログにおいて直接仕事のことは題材にしたことはないし、これからもそれはしないだろう。ただ、ぎりぎりセーフ(だと思う)嘆きを少々(笑)。業務上複数のパソコンを使っている。しかし、その複数のうちにOSがWindows NTのパソコンとマック(OSは新しいらしい)のパソコンがある。NTはバージョンが古すぎてエクセルの使い勝手など厳しい・・・。細かい話だが複数のエクセルファイルを開いててShiftキーとTabキーを押しながら切り替えができないのはかなり痛い。マックは単純に使い勝手がわからなすぎる。マウスに右クリック、左クリックの区別がないのが一番辛い(苦笑)。う~む、同じパソコンでもOSが違うとけっこう違うものなのね。アメリカにいたころは、+や@の位置など日本のPCと微妙に違うキーボードの配列に苦労したがすぐに慣れたものだ。また、日本から持って行ったパソコンもOSをWindows MEからWindows 2000にアメリカで入れ替えた。すると、キーボードの見た目は日本仕様の表示で実際にはアメリカ仕様の結果が打ち込まれるという大混乱が生じたのだがそれもなんとか乗り越えた(笑)。でも帰国してから会社でまた逆転の苦しみを味わったけど・・・。自分のパソコンも日本で新たにしたので今ではすっかりアメリカ仕様の配列は忘れてしまった。この混乱は場所が変わるたびに一生続くかもしれない・・・。統一してくれないかなー、会計基準と一緒に(笑)。さて、現在のケース、マックはかなり違うものなので使うところだけはなんとかなるが、NTの方は古い様式を「新たに」覚えなくてはいけないことに疲れを感じてしまう・・・。さらには、気付けばキーボードの入力様式がローマ字からカナ打ち(日本のパソコンのキーボードに表示されてるひらがなです)になってたりするし・・・・。はい、ここでつぶやきはストップ(笑)!自らが環境を理解すること、適応すること、変えること、いろいろな必要性を勉強できてるなあ。よし、これでちょっと後ろ向きなつぶやきが「前向きな気付き」に転化した!決して愚痴ではございません(笑)。
2006/04/14
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上中下巻の文庫本3冊を大人買いした「ダ・ヴィンチ・コード」を一気に大人読みした。あれ、この表現正しい(笑)?これから読む人のためにもネタばらしはしないが、フランス、イタリア、イギリスを舞台にキリスト教世界に潜む謎が芸術作品を巡って展開される、スピード感&うんちくに満ちたなかなかの秀作であった。ちょっとノリが「24」とかぶって感じたのは私だけ??その話はさておき、ルーヴル美術館のモナ・リザこそ生で見たことがあるものの、ミラノに行った時は予約が満杯で「最後の晩餐」を見ることができなかったし、イギリスに行ったことがないのでウェストミンスター寺院も未踏である。改めてヨーロッパを旅したいなあ。私がこの小説で一番心に残ったセリフはこれである。(ネタばれにはならないはず!)「人が無謀なふるまいに及ぶのは、欲するものを得ようとする場合よりも、恐れるものを取り除こうとする場合の方がはるかに多い」決して前向きな内容ではないが、既得権益を守る人間のパワーをうまく言い表していると感じた。小説はあまり読まない私であるが、推理サスペンスものとなるとなおさら読む数は少ない。この手の本を「ダ・ヴィンチ・コード」の前に最後に読んだのは、高校時代に試験前に行った図書館での「休憩時間」に読み始めて最後まで読んでしまった江戸川乱歩のおっそろしい明智小五郎シリーズ作品以来じゃなかろうか。試験勉強中の図書館ではけっこう本を読んでた気がする。山田詠美、吉本ばなな、向田邦子といった、それぞれ違った個性が光る女流作家が好きだったなあ。現実逃避のパワーってものすごいんだと実感した時間でもあった(苦笑)。今回も本を読むという作業をまた見直すことができてよかった。自分がとうてい経験できない世界を活字で追うというのはものすごい想像力を養うトレーニングにもなる。映像だけに頼ってはいけませんね、やはり。というわけで、睡眠時間が削れるのはちと辛いけど、いろんな本を読んでみるのも楽しいなと新鮮な発見をしたのであった。おかげで今日は寝坊してヒゲも剃れずプチ泥棒状態のままぎりぎりセーフだったけど・・・。明日はいかんぞ、真泥棒になってしまう!
2006/04/12
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女性ファッション雑誌『CLASSY』の2006年5月号を買った。そうそう、若さあふれる男性の私にも大人のコーディネート力は大切です。「M&Aの基本」(日経文庫ヴィジュアル版)と「CLASSY」の二冊を買う若き男性なんて日本中眺めても自分くらいじゃなかろうか・・・・。いえいえ私用ではございません(笑)。この本には、私の留学中の日記でも再三登場されているワシントンDCで大変お世話になったファッションライターの大御所(って表現怒られるかな(笑))、Rさんの記念すべき復帰作品が収められているのである!しかもいきなり特集で!復帰おめでとうございます!!自らの感性と情報収集力を駆使し、流行という見えざる何かを具現化し発信する能力。かっこよすぎます。レイアウトだけでも、モデル、服だけの写真、文章、商品情報など沢山の要素があり、キャッチコピーも随所に光る。内容についての具体的な話はファッション・芸術音痴の私にはとてもできはしないが(そもそも女性ファッション誌だし(笑))、限られた紙面に込められたたくさんのメッセージを垣間見ることができたと思う。このように興味を持って楽しく読むことができたのも、Rさんが読者モデルのコーナーを担当していた初期の頃の苦労から、今回のような特集を構成する流れ、忙しさのピークのエピソードまで、アメリカ滞在時代にその体験談を直接教えて頂いたからであろう。実際、私の興味の広げ方は「人」を通してだとつくづく思う。何か新聞記事を読んでいても、「お、この企業ってあいつの勤めてるとこだよな」とか「ネパールの政情不安で夜間外出禁止令が出たみたいだけど、クラスメイトだったネパール人Pの家族は大丈夫かな」など、注目のきっかけは個人であることが多い。自分の興味が広がっていけば、喜びや悲しみ、不安や期待も果てしなく拡大していく。自分1人だけの人生を生きるよりもずっと幸せだと感じると同時に、自分自身も周囲の人の興味を沸かせるような、人生を豊かにできるようなそんな生き方ができたらいいなと思う。キワモノキャラは避けたいものだが(苦笑)。
2006/04/10
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メンズエステで脱毛をしてきた。 この一言で驚かれた方は私を知っている人だろう(笑)すね毛が気になるお年頃だからではない。ヒゲ脱毛というやつを体験してきたのだ。 私は三度の飯よりヒゲが濃い。いや、1日2回ヒゲを剃らないといけない父よりはましなのだが(←遺伝かい)、1日に1回は剃らないとジョリジョリしてくる。昔24時間勤務をしていた頃、仕事終わりには「お、泥棒がいるぞ!」と同僚からツッコミを受けていた。。。海外旅行中はヒゲを放置するのだが、学生時代に2度行ったインドでは1回の旅行で現地のインド人に3回ネパール人と間違われた。 確かにアメリカ留学中はネパール人のクラスメイトと仲良かったけどさー。(参照過去日記:2004-10-24- 多国籍チーム大健闘!:最後までヒンドゥー語は理解できず・・・・) いや、私のヒゲ脱毛への動機は泥棒やネパール人と間違われたくないからではなく、毎朝の処理がひじょーにめんどくさいからである。シャワーを浴びて、ニュースを見ながらご飯を食べ身支度をする忙しい朝の貴重な時間をヒゲ剃りに費やすのはけっこうしんどい。きっかけは一枚のダイレクトメールであった。「Men's TBC ヒゲ脱毛 1万円割引お試しキャンペーン」通常1万2千円のコースが2千円で受けられるという。これで毎日のヒゲ剃りから解放されるなら安いじゃん!TBCと言えば大手だから心配はそんなになさそうだし、2千円なら効果がなくても笑って許せるしやってみるか。それにしてもなんでこんなピンポイントなお知らせが・・・・(苦笑)。よく葉書を見ると私の加入しているカード会社のマークが切手の位置に。なるほど、カード会社が自社の顧客の性別・年齢などのデータを元に広告代理業を行っているというわけか。でもこれって今のご時世許されるのか?まあ、今回の主題ではないのでこの話はおいておいて、ともかく予約をして札幌のMen's TBCに行ってみた。 雑居ビルの6階に位置する店舗はこじんまりした感じ。まずは面談ということで、男性スタッフに今回の脱毛の方法の説明を受けたり希望の部位などを聞かれたりする。なるべくヒゲの伸びた状態で来て欲しいというので今朝は剃らずプチ泥棒状態(笑)。男性スタッフ:「(毛根の図を指差しながら)この毛根の一番根っこにある毛乳頭を破壊しなければ毛は再生します」ふーん、なんだか皮膚科の授業を受けているようだが、要は単に剃ったり抜いたりしても効果は一時的だということか。今回やってもらったニードル脱毛法は、毛穴ほどの細い針を利用して脱毛していくもの。まず、毛穴にこの針を指し込み、毛穴に電気を流す。次にこの電気で毛根を死滅させ、生えている無駄毛を掴んで脱毛する。そして一本一本つまんで脱毛していく。 レーザー脱毛よりも歴史のある、確実性の高い永久脱毛として長く利用されているそうな。脱毛にもいろんな技術があるんだなー。また1つ、これから役立つか不明なトリビアが増えてしまった(笑)。 一方で育毛や植毛に関しても様々な技術、薬品が市場に出回っているのも逆説的な感じがする。ここで一句「世の中に いる毛 いらぬ毛 せめぎ合い」部位は鼻の下とか口の周りとかアゴ周辺とかいろいろやってもらいたかったのだが、今回のお試しは17分一本勝負ということで、わずかな場所しかできないという。向こうも商売だしそういうとこは小出し作戦でくるな、さすが(笑)。じゃあしょうがない、というわけで鼻の下の部分を希望してみた。さて、ベッドに横たわり施術(?)開始。高周波が目に入らないようにとアイマスクをつけさせられ、ホースのような機器が鼻の下に近づき、ヒゲが一本引き抜かれた。 「いてぇ!!!!」 ほんと、涙が出てきた・・・。この痛みはなんというか、普通に毛抜きで眉毛とか抜く時の痛み + 短い毛を引っこ抜く時の痛み +口の周りの敏感な部分の毛を引っこ抜く時の痛み + 電流の痛さとでも形容すればいいのだろうか・・・。叫びこそしなかったものの、明らかに痛がっている私をみてスタッフは聞く。 男性スタッフ:「大丈夫ですか?鼻の下は敏感だからちょっと痛いかもしれませんね。別の場所にしましょうか?」私:「いや、大丈夫です。このまま続けてください」「ちょっと」じゃねえよ!と心の中で思いつつ、このままでは引き下がれん!という元プロボクサーのプライド(いや、痛いのはやっぱり嫌いです)が作動し続行を希望した。この後の17分間は拷問以外の何ものでもなかった・・・。その昔、後楽園ホールの地下の医務室で試合後に麻酔無しで眉毛と目の間を5針縫われた経験があるのだが、正直、それよりも痛かったような気がする。。。まあ、あの時は体中痛かったのでわけわからなかったのかもしれないけど(苦笑)。さて今回の話に戻ると、声だけは出さないように踏ん張っていたのだが、アイマスクの向こうには涙がたまっていた(苦笑)。男性スタッフ:「はい、終了です。お疲れ様でしたー」 私(力ない声で):「な、何本抜けたんですか?」男性スタッフ:「今回は220本ですね」多いのか、それって?デジカメで写されたビフォア・アフターの写真を見比べる。 あんま変わってないじゃん・・・・・あの痛みはなんだったんだよー!!あの痛みはなんだったんだよー!! そりゃ2つを見比べりゃ抜けた部分はわかるけど、依然として鼻の下にはその他大勢のヒゲさん達が絶大なる存在感をアピールしている。その後の見積もりが追い討ちをかける。男性スタッフ:「効果を感じられるようになるのは180分くらいやってからですね。これで30%です。そして360分で青みがなくなる60%、540分でほとんどなくなる90%になります」あの痛みを540分!? (注:もちろん一気にやるわけではありません(笑))こうしてリング隅のコーナーポストに追い詰められた私にさらにラッシュが襲い掛かる。男性スタッフ:「予算の方なんですが、基本は1分600円になっております」600 X 540=324,000円これって鼻の下だけの話なんですけど・・・・ 真のヒゲ脱毛はあの痛みに耐える体力、出費に耐える財力、この両方が備わった者にのみ許された特権なのだ。勉強になりました。マーケット的には興味深い分野なのだが、こうも高いと市場の拡大はまだまだ難しいだろうなー。いつかまたあの脱毛を経験する時が来るのかどうかわからないが、当分はせっせとヒゲを剃ることに致しましょう(笑)。それにしても私はものすご~く高価な顔を持っているということだな。わっはっはっは・・・・・
2006/04/08
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「いらっしゃい!タイムサービスでトイレットペーパー安いですよ!」 なんて声を張り上げながら、小学生の時よく実家の雑貨小売店で店番をしていた。今思うと私の経済活動との関わりは「物を買うこと」より「物を売ること」から始まっていたかもしれない。決して無理やり働かされていたわけでないので悪しからず(笑)。 実際、店の手伝いはすごく楽しかった。品物の価格感覚、1円でもお釣りを間違えると厳しいおばちゃんのシビアさ、レイアウト変更による売れ行きの変化、などなど、そこには「小売」のエッセンスが凝縮されていたように思う。前掛けをつけたランニング・半ズボン姿の小さな店員はお客さん、特に年配の女性から人気者であったし(笑)。 正月の3日以外は年中無休という店を営む父が、車で「お出かけ」に連れて行ってくれたのは数々の問屋であった。そこで仕入れに同行し、 「うちで売ってる値段より安いじゃん!でもこんなにまとめて買わないといけないのかー」という発見や、「うちの商売ってのは売った分だけもうかってるわけじゃないんだ。利益っていうのは売った値段から仕入れた値段を引いたわずかな分の積み重ねなんだ。」という商売の基本を自然に覚えていった。商店街に位置する小売店の売れ行きというのは地域の景気をもろに反映する。昭和末期、私が店番をしていた頃、年末はものすごい忙しさだった。新年に向けて買いだめをする消費者が多かったからである。特に一年の最後の一週間は文字通り「一家総出」だったなあ。しかし、大手スーパーの出店が相次ぎ、さらに元旦営業を開始するようになるにつれ、商店街の集客力、繁忙期の消滅といった事態に遭遇した。。。。。 父は商店街の会長として大型スーパーの出店に際しての交渉や商店街の活性化に向けた努力を続けてきた。 しかし、個人商店、またはその集合体としての商店街と大型スーパーの共存は本当に可能なのだろうか。ビジネススクールの授業でもそんなテーマのディスカッションをしたことがあったが、けっきょく結論はでなかった・・・。 日経新聞では2006年4月4・5・6日の3日間に渡り、『巨人ウォルマート~独り勝ちの代償』という連続記事が掲載された。アメリカ発の巨大スーパー、ウォルマートの功罪について書かれている。ほとんどが「罪」の部分だが(苦笑) 4日(上):効率経営に批判アメリカをはじめ世界各地に5,000店舗以上を有するスケールメリットをフル活用し、世界中から低コストで商品を調達、同時に約170万人抱える従業員の人件費を抑制する「効率経営」が激しい批判を浴びているという。 中でも中国から去年調達した商品の総額は約200億ドル(!)であり、アメリカの対中貿易赤字の1割を占めた。 5日(中):“社員冷遇の代名詞”従業員向けの医療費負担を削った結果、ウオルマートで働く人々とその家族は無保険か低所得者向けの公的保険制度に依存している。私が留学中すでにアメリカの医療政策の中で問題とされていたが、今年(2006年)1月、とうとうメリーランド州で「対ウォルマート法案(大企業に一定額の医療費支出を義務づける法律)」が成立した。 6日(下):介入する政治1990年代まで政治と無縁で成長したウォルマートであるが、「組合リスク」の高まりを受け経営よりの政策を進める共和党政権に接近する。自己の既得権益を死守するためにロビイストを使って政治に影響を持とうとする姿は、先日の日記で紹介した巨大製薬企業の姿に重なる。 最近ヒットしたドキュメンタリー映画『The High Cost of Low Price(低価格の高コスト)』 では、ウォルマートの企業活動がいかに一般市民(従業員、地域小売店、周辺住民)の生活を脅かしているかが描かれている。題名はウォルマートのキャッチフレーズ、「Everyday Low Price(毎日が低価格)」を文字っているのだろう。予告編(動画)はこちらから。そこにはまさに「ウォルマートが出店した地域にはぺんぺん草一本残らない」というような雰囲気が漂う。 アメリカに滞在していた時は私もウォルマートで買い物をした。牛乳から猟銃まで恐ろしい数の品揃えに驚いたのを覚えている。レイアウトの雑さは感じたが、確かに価格は安かった。 消費者として「1つの場所で何でも安く買える」というのは理想だろう。その環境を可能にするのが現在のウォルマートの巨大なスケールメリットと言えるかもしれない。しかし、健全な競争・地域社会との共存を無視した、周囲の全てをなぎ倒しての「独り勝ち」はやはり受け入れられないのではないか。そして、自社の従業員を大切にしない企業が長続きするとは思えない。「従業員満足(Employee Satisfaction)」は「顧客満足(Customer Satisfaction」の基礎であるのだから。 そんなことを考えさせられた。
2006/04/06
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「たかが言葉、されど言葉」だとつくづく思う。ある一言に出会うことで自分の人生に対する姿勢を変えるほどのインパクトがあるのだから。皆さんはどのような座右の銘を持っているだろうか。以前紹介したこともあるが、私の座右の銘は留学中に教授から頂いたこの言葉である。“Appreciate what you HAVE, not what you HAD”意味としては、「過去に持っていたものではなく、今持っているものにこそ感謝の意を示すべきである」といった感じであろうか。家族や友人との人間関係にしても所有物にしても、我々は失ってからその価値に気付くことが多い。「こんなことになるのだったらあの時もっと『ありがとう』と言っておけばよかった・・・」と後悔することもまれではない。ならば、やもすれば当たり前だと感じてしまっている現在の人間関係に対し感謝し、その気持ちをもっと素直に表現した方がよいではないか、と考えさせられたのだった。また、だからといって現状に甘んじて向上心を持たなくなることはなく、むしろもっとよりよくしたいという前向きな思考につながっていると感じている。他にも、“Dream an impossible dream”も私にとって大切な言葉であるが、こちらについては過去の日記、2004-12-04 - 『「とんでもない夢を持て!」:最後のクラスでの教授からのメッセージ』を参照されたい。(最初の言葉も紹介されています)経験者から若者へのメッセージという関連で言えば、最近読んだ本がこれ。右側が原著『Wisdom for a young CEO』であり、左側が翻訳書『CEOから高校生への96通の手紙』昨日に引き続き、やはり私が読んだのは訳本の方である(笑)。17歳の高校生(手紙を出した当時は中学生だったと思う)が世界中のCEOに手紙を書いた。「どうしたらCEOになれますか?」具体的には以下の2つの質問を軸にしている。●「リーダーの地位につくまでの過程で、転機になる出来事はありましたか?」●「リーダーになるには、本や学校の勉強の他に知っておくべきことはありますか?」この問い掛けに対し、実に96人もの大企業のCEOが示唆に富んだ回答を寄せたのだった。この本の存在は留学中から知っており読みたいと思っていたのだが、帰国前のドタバタでチャンスを逃しており、今回訳本と出会うことでその機会を得たのだった。単なる「どうやったら社長になれるか」論ではない。大企業のトップという社会的成功を収めた人々が、どんなことを大切にしてきたのかについて学ぶことができる教材だと感じた。・Passion(情熱)・Respect(尊敬)・Vision(展望)・Humanity(人間性)・Curiosity(好奇心)・Integrity(高潔さ)・Pragmatism(実用主義)実際に彼らの口から出てきた言葉の数々をまとめてみると本の目次のようにこうなるのだろう。一見しただけではこれらの言葉はありきたりに感じてしまうかもしれないが、CEO達が自らの経験に基づきどのような思いを込めて言ったのかをちょっと理解するだけで言葉に重みが増す。このように、同じ内容でも背景や文脈を考えることで受け取り方が変わるという点にもコトバヂカラの不思議さを感じる。逆に言えば偏見や先入観によって情報の伝達は良くも悪くも歪められてしまうという危険もはらんでいるということか。客観性と自分の感受性を共に大切にしながらこれからもコトバを感じていきたい。
2006/04/03
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世界の医学界における4大雑誌と言えば、『Nature』、『Science』、『Lancet』、そして、『The New England Journal of Medicine (NEJM)』である。医師でも看護師でもない私には、専門的な医学の話はもちろんわからない。留学中学んだヘルスケアマネジメントの授業では『Healthcare Financial Management』や『Journal of Health Economics』という雑誌の論文がよく使われていた。(参照:2005-01-31- 『「帝王切開の方が儲かるから・・・」:お医者さんはそんな風に考えるのか!?』)しかし、医療経営に関わる文脈で『NEJM』が登場したケースもあった。(参照:2005-02-14- 『アメリカにおける営利病院による非営利病院のM&A:我々一般市民にとって良いこと?それとも悪いこと?』)この世界4大医学雑誌の1つである『NEJM』の前編集長であり、タイム誌の『米国で最も影響力のある25人』に選ばれたこともある医師のMarcia Angellがものすごい本を書いた・・・。写真の左は原著である英語版『The Truth about the Drug Companies』の表紙であり、右は日本語翻訳版『ビッグファーマ~製薬会社の真実』の表紙である。題名だけでも製薬会社を非難している本なんだろうなー、ということは想像がつくだろう。もちろん私が読んだのは日本語翻訳版(照)。読書量が決して多くない私であるが、中でも告発本とか暴露本というのは興味がなくあまり読まない方である。しかし、今回は扱っているテーマへの興味、著者のユニークな立場に惹きつけられて即買い・即読みしてしまった。(私が本書を知るきっかけになった日経BPの書評『“やりたい放題”の米国製薬業界を告発』は こちらから)原著もそうなのだと思うが、全編に渡り巨大製薬会社に対する敵意が剥き出しになっているとも言える文体に驚くが(苦笑)、その一方で具体的な事例、数値をふんだんに盛り込んでいる点に説得力の高さを感じた。また、アメリカにおける新薬開発から市場展開までの流れを体系的に学ぶことができたのもよかった。さらに、訳者が注釈として付記した日本との相違点も非常に参考になった。主要な登場人物・組織を挙げるとすればこうなるだろう・巨大製薬会社・医師・FDA(米国食品医薬品局)・USPTO(米国特許商標局)・NIH(米国国立衛生研究所)(NIHとはこんな所:過去日記2005-05-06-『【写真満載】世界最高の研究機関NIHを見学』 )・バイオベンチャー企業(バイオベンチャーの特徴とは:過去日記2005-05-02- 『8つの会社を立ち上げたアメリカ人ビジネスマンに話を聞く』) ・後発品(ジェネリック)製薬会社・米国議会(関係者としてのロビイストも含む)・一般の人々(アメリカ人の患者・家族)自らの利害を巡り、これらの登場人物達がある時は協力をし、そして別の時には敵対する。しかし、この中で一番脆弱な存在なのは一般の人々なのではないだろうか・・・。薬価の高さの理由として製薬会社は開発費の高さを挙げるわけだが、2002年の時点で優良企業ランキングとも言えるフォーチュン500に入っている製薬会社10社の利益の合計は他の490社の利益の合計よりも高かったのである!この10社の売上における「研究開発費(R&D)」の割合は14%強であったのに対し、「利益」は17%を占めている。。。財務諸表の中で売上の実に31%を占める「マーケティング・運営管理費」詳細が明らかにされていない点も疑念を高める。他にも、特許引き延ばしの作戦やマーケティングの在り方についてなど、様々な問題提起がされている。筆者の挙げる現状の問題点の数々とそれぞれに対する「処方箋」はどれも考えさせられるものばかりだ。ここまでこき下ろされた製薬業界の反論も見ものである。訴訟合戦になってしまうのかな、やはり・・・。本書のきちんとした紹介については先ほどの日経BPの書評に譲るとして(笑)(すごくわかりやすくまとめてあるのでぜひご覧下さい)、ここでは最後に「あとがき」にある著者から患者へのアドバイスを2つほど紹介したい。『医師が新薬を処方しようとするとき、患者として医師に質問すべきこと』・「この薬が別の薬よりも良いという科学的根拠、論文はありますか?それとも先生は製薬会社の医薬品情報担当者(MR)の持ってきた情報を根拠にこの薬をお出しになるのでしょうか?」・「先生はこの薬を作っている会社と金銭的な関係はありますか?」そ、そんなこと面と向かって聞けるわけないでしょ・・・・。アメリカ人だったら聞けるのかな・・・。
2006/04/02
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留学をしていたアメリカから帰国して早いものでもうすぐ1年が経とうとしているが、いまだに転送された郵便物をけっこう受け取る。経路はこんな感じである。 アメリカ発の郵送物 ↓ ワシントンDC近郊にあったマンション ↓ 転送先に指定した東京にある実家 ↓国内転送先に指定した札幌にある現在のアパートこのような旅を経てくるため(笑)、発送時からずいぶん後になって受け取ることになったりする。先日、私が卒業後に新築として完成したビジネススクールの建物のオープニングセレモニーの招待状を受け取った時は、懐かしさとくやしさがこみあげてきたものだ。こちとらボロビルディングからの最後の卒業生じゃい(涙)!まあ、これから卒業する若いもんにはあの学校の本当の伝統は伝わらないだろうな、うん。 (←負け惜しみ)違う違う、そういう愚痴が言いたかったのではなくて(苦笑)、時間がかかってアメリカから届いた郵便物が支払いが絡むものであったりする場合にはそうとうやっかいなのだ・・・。(留学中に支払い遅延で痛い&くやしい経験をした思ひ出はこちらから:『アパートのマネージャーに直談判!!:負けた・・・・・・』)実際、帰国してから東京勤務だった時に請求関連の手紙がいくつかきたものだ。それらには迅速に対応したが、中には某携帯電話会社のように「契約解除手続きができてなくて間違って請求書送っちゃいました、てへ☆」、みたいなアメリカならではのいい加減なものもあった・・・。そういった諸々の対応はE-mailでやりとりしたり、スカイプの有料電話機能を使ってアメリカに電話をかけたりしている。アメリカまで1分2.38円ってどう考えても安いでしょ!(某アフリカE国は固定電話宛だと1分50円弱、携帯電話宛だと40円弱というよくわからない料金体系である。携帯電話の普及率の方が高いということ?)というわけで今日も転送に転送を重ねて送られてきた郵送物を巡ってアメリカの銀行に電話をかけた。向こうの朝9時に時間を合わせるために夜の11時過ぎに電話をかける。私:「もしもし、ToneHideという者ですが、エンリケさんはいますか?」エンリケさんはメキシコ系のおっとりとしたおじさんで、私が口座を開設したときから知っている近所の支店の銀行員であり、以前も日本から電話をしてトラブルを解決してもらったことがあった。女性行員:「エンリケさんはもう退職しました。」オーマイゴッド!←ちょっとベタ(笑)?これまでの文脈を一から話すのってやっぱり辛い・・・。やはり客の視点に立って考えると、究極のカスタマーサービスというのは、「かかりつけ医」のように顧客(患者)の状態、文脈を積み上げられる体制を整えることって大切だよなー。ともかくなんとか状況を説明し、最終的にある書類を郵送してもらうことになった。女性行員:「では送付先は今登録されている住所でよろしいですね?」帰国前に住所変更はしてきたのでちゃんと日本に届けられるな、よし。あ、でもそれは東京の住所だ!時間的に急がねばならない作業だったので、ここで東京→札幌の転送作業はロスになってしまい回避したい。この後、札幌の住所を伝えるために怒涛のローマ字伝授作戦に出たことは言うまでもない。Sapporo Hokkaidoね、これだけでも充分長いでしょ(笑)?私の電話の最後の一言は社交辞令じゃなく、本音であった。「Thank you for your patience!(忍耐強くありがとね~)」I mean it!
2006/04/01
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今年の春闘は5年ぶりのベースアップが話題となった。んー、「春闘」って春季の労使交渉の意味で普通に使われてる言葉だけど、素直に解釈したら花見で酔っ払った方々の乱闘みたいだ(笑)。そもそも労使の交渉が「闘う」ことを前提としているのがすごい。いやいや、産業革命が円熟を迎えた19世紀前半のイギリスで低賃金・長時間労働・児童労働が問題になり資本家の行き過ぎた搾取を抑制する工場法が制定された歴史を考えてみれば、これは止むを得ない表現なのかもしれない。中学生の時、文化祭の学年劇で「繭の歌(『あヽ野麦峠』より)」というのをやった。農家に生まれた女の子達が「口減らし」として製糸工場に労働力として売られ、劣悪な労働環境のなか結核にかかり亡くなってしまう・・・。19世紀末から産業革命が始まった日本における資本家による搾取の凄まじさを物語っている。今考えてみると、全編暗~い雰囲気漂うそんな劇をやる中学校もすごいな(笑)いや、劇中で自前の剣道着に身を包み竹刀を片手に女工達に罵声を浴びせる「工場の見張りB」を私にやらせたのも間違ってるでしょう(苦笑)確かに現在はそこまで極端な「搾取」は行われなくなったかもしれないが、依然として組織(企業)の個人(従業員)に対する力の大きさは圧倒的であろう。大学3年生の時、「労働法」の授業を履修した。法律というものは条文ばかり見ていてもピンとこないし頭にも入らない。そのためにケーススタディとしての判例が多く用いられる。「こんなに(元)従業員と企業って法廷で争ってるの?!」この授業で受けた印象である。それは就職活動を直前に控えていた私にとってかなり衝撃の連続であった。詳しい話は忘却の彼方だが(笑)。しかし、労働者の権利を守るための労働三法(労働基準法、労働組合法、労働 関係調整法)の存在や裁判制度の意義は学べたと思う。もうすぐ(2006年4月)施行される公益通報者保護法(公益のために通報を行った労働者に対する解雇等の不利益な扱いを禁止する法律)も主旨は同じだろう。今日(2006.3.28)の日経新聞の「経済教室」(27面)のコーナーにはこんな記事が載っていた。「新時代迎えた労働組合~格差是正で指導力発揮を」(清家 篤 慶應義塾大学教授)著者のゼミ(労働経済)には複数の友人が入っていたので名前だけは知っていたのだが、去年厚生労働省の医療関連の審議会の委員として出席されているのを見てその芸域(?)の広さに驚いた。ごく簡単に要約をすれば、これからの労働組合の役割として、「正社員間や正社員・非正規社員の間にある賃金格差を前にどう全員に納得が得られるルールを企業側と作る」ことを挙げている。この記事では、当たり障りのないことしか書かれていないように感じたが(失礼!)、働く者としての我々が抱える今後の課題がわかりやすく説明されていた。1.【正社員間の賃金配分】これまでのベースアップという考えとは異なり、「企業の業績回復への貢献度は、個々の労働者で異なるわけであるから、賃上げも一律ではおかしい」と考えられるようになってきた。(いわゆる成果主義・能力主義)2.【正社員・非正規社員間の賃金配分】パートタイマーなどの非正規社員の割合が著しく上昇する中で正社員との賃金格差が問題視されるようになってきた。3.【高齢化への対応】『高年齢者雇用安定法』の改正によって企業は2006年4月から段階的に65歳までの雇用義務を課せられる。そこでは「年功的な賃金、処遇制度の抜本的な見直し」が不可欠である。筆者の言う、「新しい人口、競争環境の下でのあるべき賃金制度について労使で智恵を出し合って」いくこと、そういった動きを「企業レベル、産業レベル、そして連合と日本経団連といった全国レベルで議論」することには賛成である。しかし、人事評価制度1つとっても完全な評価というのはあり得ないのが難しいところだ。間接部門の評価が難しいところはさることながら、結果を比べやすいと見える営業部門でさえも、本当に個人の売上成績だけを物差しにしてよいのか疑問が残る。直接自分の売上にはなっていなくても売り方のスキル共有、人脈の紹介などにより組織の売上貢献をした者をどう評価するのか。個人だけを評価の対象にすることはナレッジマネジメント(情報共有)の阻害要因になりかねない。一方、少子高齢化の中で労働生産レベルを維持・改善するためには、生産効率を上げるか労働力をどうにかして拡充する必要がある。生産効率の向上はこれからも努力が行われるだろうが、労働力の拡充の1つの答えが筆者も指摘する高齢者の活用である。記事には詳しい言及はなかったが、私は女性の積極登用と外国人労働者の活用もこれから大切になってくるのではないかと考えている。賃金格差という文脈でも男女間の賃金格差、そして低賃金で使われる出稼ぎ外国人の問題は見逃せない。記事でも出産・育児休暇支援制度については少し触れられていたが、在宅勤務も含めて女性が働ける環境作り、そして経営を担う人材の輩出は必須である。なんたって今の日本の経営陣に女性の数は少なすぎる・・・。( 2004-11-03- 『国際ビジネス社会での女性の地位とは:明日のプレゼン準備』参照)外国人労働者の活用に関しては、産業革命期の搾取を繰り返さないフェアーな環境作りが求められるだろう。例えば、2006年中の発効を目指すフィリピンとのFTAは、フィリピン人の看護師、介護福祉士の受け入れという労働市場の一部開放に初めて踏み込んだ画期的な内容である。 外国人労働者の受け入れというテーマについてもっと議論をしなくてはいけないだろう。ニート対策というのもあった。。。。働くことの意義をしっかり考えるという作業はいつまでも大切なものであるが。以上、非常につれづれではあったが、企業と個人の関係、賃金格差を軸に労働の在り方について少し考えてみた。それにしても、我々は何歳まで働ける、あるいは働くことを求められるようになるのだろう。何はともあれ健康第一で楽しみながら頑張っていきましょう。
2006/03/28
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「じゃ、明日は8時に起きて出発しようか」昨日の夜そう言って消灯したのに、目が覚めたら昼の12時だった・・・。私は床にふとんを敷いて寝ていたのだが、ベッドにいるJ君を見ると彼もまだ寝ている!!慌てて起こして聞いてみた。私:「もしかして、ずっと寝てた?」J:「はい・・・」ここに、国境の壁を越えた寝坊男達の新たな友情が芽生えたのだった。おそらく温泉に浸かりすぎて疲れてしまったのね(笑)。なんて悠長なことを言っている暇はなく、明日中に東京に帰るつもりだがまだどうやって帰るか決めていないというので旅行代理店へ。飛行機は安いのは満席で高いのしか残っていなかったので、時間のある学生の必殺技、札幌から上野までの寝台列車という最終手段をとることに。夜7時半に札幌を発って翌日の昼前に東京に到着かー。日本の国土を実感できる、そんな時間を贅沢に使った旅もいいなあ。帰りの足も確保し、急いで本日の目的地へ。この写真だけでわかったあなたは相当の札幌通だ。(まあ、題名でネタばれしてるんだけど(苦笑))2005年3月に造成を完了し、その年の7月1日にグランドオープンしたモエレ沼公園である。この公園のマスタープランを作成したのがこのお方。世界的に有名な彫刻家であり、プロダクト・デザイナーでもあったイサム・ノグチ氏である。私が彼の名前を初めて聞いたのは、母校の大学で所属していた国際交流サークルの部室の隣にあった「ノグチ・ルーム」なる彼の作品のある部屋に入ったときである。(現在は法科大学院が新築されたため移転されたということである)彼の作品は彫刻にとどまらず、ユネスコ本部の庭園など大きなスケールの作品、空間の彫刻に広まっている。モエレ沼公園のマスタープランを完成させた1988年に、ニューヨークで残念ながら84歳で急逝されてしまったが、「全体をひとつの彫刻とみなした公園」が最後の作品になったのである。広大な園内を歩いて行くと、ちょっと離れたところにピラミッドが見えてきた。ガラスのピラミッド、「Hidamari」である。いみじくもフランス人のJも言っていたように、パリのルーヴル美術館の入口のピラミッドを彷彿させる透明感であった。このピラミッドの内部は休憩所と作品展示場となっていた。照明はその形、光の出し方によって豊かなバリエーションを生み出す。また、館内のエレベーターは向こう側が見えるようになっており、グラスの枠が不思議な光景を映し出していた。他にはこんな作品も。展示用なのか実用なのかわからなかったが(笑)、不思議な空間を醸し出している。イサム・ノグチを知らなかったJも興味を惹かれたようで、「後でインターネットでしっかり調べたい」と言っていた。さらに、このピラミッドの内部でこのような光景まで展開されていた。何をやっている状況と判断すべきだろうか。まあ、雑誌の撮影だろう。意思とは無関係に私のキャッチコピーライター魂がうずき出す。「モエレ沼公園であなたに萌えられたいの」BGMが許されるなら「萌えれいい女」(Self Covered by Twist)。いかんいかん、高尚な芸術鑑賞日記を汚すところだった。でも、Jも「彼女はプロフェッショナルのモデルじゃないね?」なんてさすが本場パリジェンヌを見慣れているだけある辛口批評だったのが面白かった。気を取り直して広大な敷地を探索。場所によっては残雪が予想以上にすごく、歩いてまわるのにはまだちょっとしんどい。それでも逆に雪に包まれた景色も神秘的でいいものだ。一番最初に目に入ったモエレ山。右に見えるのがTetra Mound。ダイナミックな三角錐である。左手前はMusic Shell。オブジェの手前が舞台になっており、コンサートや舞踊などのパフォーマンスが開催されるという。Play Mountain。ピラミッドや南米の古代遺跡を思わせる花崗岩の斜面である。Jも「インカ帝国の遺跡のようだ」と、息を切らして段を上がる私に感想を言っていた。こういう風景を見ると「サウザーに苦しめられながらピラミッドの頂上を上がるシュウ」を思い浮かべてしまうのは「北斗の拳」世代の悲しい習性なのだろうか。。。やっとのことで頂上へ到達。現在は冬期で休眠中だが、木々に円く囲まれた中心には噴水があるようだ。いや~、ここはいい!雪に埋もれてしまって見えなかった作品もあったので、また来てみたい。まだ行ったことのない皆さんにもぜひ、公園全体であらわされた1つの彫刻を鑑賞して頂きたい。参照ホームページ:・ モエレ沼公園公式HP(アクセスやイベント情報はここから)・ もっと知りたいイサム・ノグチ(Excite.ism)(作品や経歴はこちらを)そうこうしているうちに寝台電車出発まであまり時間がない!というわけで札幌駅直通のビルにあるこちらの国へ。数あるラーメン店をじっくり選んでいる時間はなかったものの、味噌ラーメンがうまそうな遠軽の「とらや食堂」を選択。角切りチャーシュー&肉ソボロと味噌味ってなんでこんなに相性がいいんだろう。もちろんサイドメニューはこちらで決まり。写真はしっかり撮ったものの2人とも迅速に食べ終えて無事ホームにたどり着いた。J君、札幌を満喫してくれたかな?おかげでこっちも楽しめました、ありがとう!思えば、私が一昨年パリに一週間ほど滞在したときは初対面のCのアパートに泊めてもらったんだよなー。ちなみにパリから帰った数日後になんとなく始めたのがこのブログだった。( 記念すべきブログ第一回はルーヴル美術館のマーケティングについて書いた)あの時彼にすごく親切にしてもらった経験が今回Jに少しでも楽しんでもらいたいという気持ちにつながったのだと思う。J君、今度はまた君のところを訪ねた友人にこのバトンを渡してください。私自身がそのバトンを受け取りにパリに行くかもしれないけど(笑)。
2006/03/26
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ToneHide亭に初の宿泊ゲストを迎えた。フランスから日本語を勉強しに留学中のJ君。帰国前に日本国内旅行をする彼に札幌周辺を案内して欲しいと公私ともにお世話になっている方から請われての私の出番である。北海道ビギナーの私でもできることと言えば・・・・。温泉&うまいもんこれを伝えることだろう!というわけで向かったのがここ。これって「歓迎」じゃなくて「脅迫」だよね・・・・(苦笑)バスに乗ってしばらくすると窓からはまた別の方がメンチを切っていた。これね、相当でかいっす。。。彼が何を指差してるのかは最後までわからなかった。でも見方によっちゃ、片手を腰につけ、片手を天に向けるサタデーナイトフィーバーのジョン・トラボルタの左横でポーズとってても違和感ない茶目っ気ぷりもGoodですな。そうこうするうちに日帰り温泉&昼食プランを予約した宿へ到着。それにしても、初対面だった昨日の夜ご飯の時から気付いていたが、J君の賢さは天下一品である。22歳にして母国フランス語を始め、中国語、英語、ロシア語、ドイツ語を操り、今勉強している日本語もコミュニケーションに問題はない。今回もここぞという時は英語を経由しているが、ほとんど日本語で会話している。現在のフランスの暴動について話していたとき、「若者のカンネンケイタイが・・・」という発言が理解できずよくよく聞いてみたら、なんと「イデオロギー」の日本語、「観念形態」であった。あなた、日本に来て半年も経ってないんでしょ?!こういうスーパー多言語マスターの人ってどういう頭の仕組みになってるのかといつも不思議に思う・・・。現在大学院で専攻している言語学ではその天賦の才能を十二分に生かしていることだろう。その中でも中国の古典漢字を研究したいと言う。なぜヨーロッパではなくアジアなのか、そして古典なのかと聞いてみた。その答えは、アジア言語特有の漢字はアルファベットとは違い文字自体に意味、哲学、思想があり、その奥深さを研究してみたいから、だという。私も漢字を扱う一アジア人として深く感心させられた。その前に、登別駅の送迎バスのおじさん!どっからどう見ても日本人の私に向かって「バ、バスチケット、プリーズ」なんて目をそむけながら聞かないでよ(涙)!!別にいいんだけど、何かが間違ってるぞ、うん。さて、ちょうど影の総統のような写りのナイスな温泉ショットを一枚。中のおじさんもいい味出してるでしょ(笑)風呂の合い間にはこの豪華ランチが!!毛ガニ丸ごと一匹は初めて食べた・・・。北海道も温泉も浴衣もこういう食事も初めてだというJ君にとっていい思い出になってたらいいな。しかし登別はそう簡単に我々を帰してはくれなかった・・・。駅には奴がいたのだ!!2.5メートルくらいはあったんじゃなかろうか・・・。もう熊はやめて~。(トラウマ形成の一部始終は過去の日記inヨセミテから)
2006/03/25
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『20年後に実現してるかな?』2006年3月23日付の朝日新聞(第三面)は政府が2006~2010年度に重点的に実施する62の「戦略重点科学技術」を発表したことを報じていた。言い換えれば近未来の我々の暮らしを技術によってどのように進化・変容させていくかの方針を発表したということである。記事は62課題の中から特にセキュリティー対策・環境対策・医療技術を取り上げ、また12例を具体的に紹介している。偶然なのか必然なのか、私が去年5月までの留学中の日記で取り上げたテーマと重なる部分が多くあったので、これらの日記とシンクロさせながら一部を紹介していきたい。まずは【脳・免疫系の解明】と【情報科学と生命科学の融合】、そして【精神神経疾患の解明と治療法開発】という3点。この3つの課題に共通するのが「脳の仕組みの解明」である。政府はこれら3つの課題を2015年までに達成することを目標として挙げている。アメリカ留学中、「Emerging Technology」という授業で脳の働きに関する研究の現状を垣間見た私は、その結果のもたらす危うさを憂えている。(2005-04-07- 『頭で考えていることが読まれるようになったら・・・:脳の研究は諸刃の剣か!?』参照)次に【再生医学、遺伝子治療】政府は2015年頃までに心筋や血管の、2025年頃までに肝臓などの臓器機能の再生をすることを目標にしている。やはり「Emerging Technologies」の授業でMedicine & Biogenetics(医療と遺伝子工学)について学んだ私は、アメリカにおける臓器移植の現状と再生臓器の可能性について論じている。(2005-02-22- 『どこまで許される?:遺伝子工学と未来の医療』 参照)また、遺伝子工学という観点からは、遺伝子操作による子供の特質(Child Traits)の変更の是非について、あるいは臓器移植を繰り返しての寿命の延長についての教室での議論を紹介した。(2005-02-24- 『平均寿命「無限大」の時代がやってくる?:でも脳のスペアは・・・?』 参照)【ロボット技術】2010年までに街角で子供達を見守るロボットを、2025年までには家庭での後片付けや乳児の見守り、食事補助のロボットを開発することを目標としている。やはり「Emerging Technology」の授業のために『21世紀にロボットは人を支配するか?』というテーマの論文を読んだ私は、あらゆる業務をロボットに任せることによる人間の自滅という構図への危惧を抱いた。(2005-01-23 - 『手塚治虫の世界のようにロボットが人間を支配するか?:怖いのは人間が考えるのをやめたとき』 参照)さらには、クラスメイトから紹介してもらった、ロボットの頭脳とも言うべきAI(人口知能)の原型を知ることができるホームページについても触れている。(2005-04-14 - 『自分が考えていることをコンピューターに読まれる!?:進化途中のAIをご紹介』 参照)【有害危険物質の探知・処理】2010年度までにテロに使用されうる化学剤・生物毒素を現場で一斉検知する技術を、2012年度までには新しい爆薬の探知技術を開発することを目標にしている。病院のCEOら経営陣にテロなどの緊急事態における経営のあり方を教えるトレーニングプログラム、『Hospital Emergency Management: Concepts & Implications of Weapons of Mass Destruction Terrorist Incidents(緊急時の病院運営:大量破壊兵器を用いたテロリスト事案の概念と関係)』に参加した私は、有事を想定したオペレーション策定の必要性を痛感した。(2005-03-20 - 『テロが起きたときのあるべき病院の対応とは?:9時間の講習に出席』 参照)最後に【深海・深海底掘削技術】2010年度までに海底下7000メートルまで掘削できる技術の構築を目標にしている。まさにこのプロジェクトの推進役として世界中を飛び回っていらっしゃるKさんと私が留学中に滞在していたワシントンDCでお知り合いになった縁でこの壮大な計画のお話を聞かせて頂き、興奮のうちに紹介したことがあった。(2005-04-03- 『勉強会→花火鑑賞会→生演奏カラオケ!?』 参照)←ふざけた題名であるが間違いなくこの中で紹介されていますので(苦笑)以上、政府の科学技術会議が研究目標として掲げた62の課題からいくつかを紹介してみた。確かに科学技術の進歩がこれらの目標を達成すれば我々に恩恵がもたらされることは間違いないだろう。しかし一方で、「進歩というものは新たな困難を引き起こす運命にある」ということも忘れてはならない。これまでの人類の歴史が証明するこの命題については、「Emerging Technologies」の授業の最初のリーディング課題であった「The Life Cycle of Evolution: A Macro-Technological Analysis of Civilization's Progress(進化の周期:文明発展のマクロ技術的分析)」を紹介しながら論じている。(2005-02-03- 『技術発展の行く末には何が待っているのか?:「進化のライフサイクル」を考察』 参照) 歴史は繰り返す。繰り返し尽くしたその先には何が待っているのだろうか。
2006/03/23
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最近にわかに本代が家計を圧迫している。読書量が少ない私には珍しいことだ。私はしっかり何かを読むときは新聞や雑誌の記事であっても本であっても5色の蛍光ペンを備える。中学校のときくらいから蛍光ペンを使って教科書にラインを引きまくってきたが、留学中の三年前にその線の引き方に革命が訪れた。そのやり方の原型はビジネススクールの二期上、つまり私が入学した年に卒業された日本人の先輩Oさんから、「何十ページにも及ぶケーススタディを効率良く消化するための方法」として伝授されたものである。文中のポイントとなる箇所を強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)の4色に塗り分けるというものだ。さらに私が加えた改良点として5色目を自分にとって目新しいキーワード(固有名詞・組織名など)に割り当てた。ビジネス用語としては使い古された感もあるSWOT分析であるが、状況を理解するにはやはりかなり有効だと考えている。それまではとにかく重要な箇所に黄色の蛍光ペンを引くというようなやり方であったが、それではラインを引かれた箇所のインフレ状態となってしまい、どういう意味合いを持って引いていたのかわからずただ目がチカチカするだけとなっていたのだ(笑)。この5色蛍光ペン読書法を用いれば、二度目に読む時に効率良くポジティブ要因(強み・機会)とネガティブ要因(弱み・脅威)が判別できるし、同時にそれらが内部(強み・弱み)経由のものであるのか、外部(機会・脅威)からきたのかも判断することができる。当初これを採用したのは英語で書かれたケーススタディの数々であったのだが、留学中に日経ビジネスを定期購読するようになり、こちらでも活用できることを発見して(しかも日本語だと早く読めて感動(笑))以来、あらゆる種類の文章に用いている。ビジネス系の文章じゃなくても活用できる範囲は広い。小説とかだと厳しいが(苦笑)。さらにこのやり方の難しい点は、視点をどの立場に置くかによって引く線の種類が真逆になってしまうということである。例えばある企業がIT広告業界に参入するという話の場合、その企業の立場からすれば「機会」になるだろうが、受けて立つ既存の企業たちにとっては「脅威」と映るかもしれない。単独の企業が主役となるケーススタディや記事であればその視点の設定は容易だが、登場人物が入り乱れた文章の場合はけっこう難しくなってくる・・・。そんな時には特に読み手としてのスタンスが重要になるのだ。このスタンスというやつはある時は先入観によって決定されているかもしれない。自分がどんな色を使おうと決めたときに、どの立場からものを見ていたのか思いがけずがわかるというのもこのマーキング法の利点と言えるだろう。今回買って読んでる本を振り返ると色が偏っているものが多いのに気付く。ある本はものすごく後ろ向き(弱みと脅威ばかり)であり、別の本は超前向き(強みと機会が多い)だったりと。前者は告発本にありがちな、後者は啓発本に顕著にみられる傾向なのかもしれないな(笑)。というわけで今回は抽象的な我流読書論を展開してしまったが、機会があればやはり我流の書評もやってみたい。このままお流れになる可能性は高いが・・・。←ここには「脅威」(外部要因)のマーカーを使用。いや、「弱み」(内部要因)の方が正解か(苦笑)
2006/03/22
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WBCという略語をよく耳にする世の中である。王監督が率いる日本チームも参加する野球の国際大会、World Baseball Classicの略のようだ。これが私には我慢ならない・・・。WBCは誰がなんと言おうと 世界ボクシング評議会(World Boxing Council)の略なんじゃい!なんたってボクシングのWBCは161の加盟国を抱え、殿堂(The Hall of Fame)にはモハメド・アリ、アレクシス・アルゲリョ、ファイティング原田ら伝説のボクサー達を擁する・・・・(熱すぎるので以下略)。このように世論を真っ二つに分けているWBCだが、ひとたび病院に入るとそれは当然のごとく白血球(White Blood Cell)と解される(笑)。どんな業界、組織にも特有の専門用語や略語というものは存在するだろうし、仕事を覚えていく過程では必須項目とも言えるだろう。中でも医学用語が飛び交う病院という場では、日常生活ではお目にかからない言葉にたくさん出くわす。初めの一歩としてHPといえばホームページでもヒューレッドパッカードでもなく病院(Hospital)のことなのである。他の医療機関からの紹介状には以下のような表現がよくみられる。「DMのPtにつき貴科的御高診をお願い致します」わかる方は関係者であろう。別に礼儀正しい和製ラッパーが熱唱しているわけではない。。。糖尿病(DM = Diabetes Mellitus)の患者さん(Patient)を先生に診察して頂きたいという意味となる。医学用語というのは英語・ドイツ語・フランス語由来と様々であるため混乱する。同じ心電図でも英語だとECG(Electrocardiogram)といい、ドイツ語だとEKG(Elektrokardiogramm)となるのだが、日本ではどちらも使われている。。。略語の意味がわかったところでその言葉の内容がわからないこともしばしばなのだが(苦笑)。こういった略語・専門用語の数々も仕事で使っていくうちに次第に慣れてくるものである。長い言葉を省略できるのだから効率のよい面もたくさんあるし、職場や同業者との会話にもついていけるようになるのは大きい。しかし、ここで注意しなければならないのは専門用語や略語というのは一歩外を出れば意味不明な単語、アルファベットの羅列になってしまうということである。自分にとって当たり前の用語も聞き手のバックグランドによってまったく未知の言葉となり得ることを忘れてはいけない。・自分が何かについて話すときは相手の理解度に対応した言葉を使う・人から話を聞くときは相手が話している内容の自分の理解度を相手に伝えるこの二つを常に心掛けていきたい。それでもWBCは譲れない・・・・。
2006/03/15
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「いくらかな~?」物にせよ、サービスにせよ、我々が何かを購入する際に値段というものは重要な決定要因になるだろう。しかし、体調が悪くて病院に行く際にこの考えは出てくるだろうか?「ふ、ふぇっくしょん!う~む、ちょっと風邪ひいたみたいだから病院行くか。そうだな~、今月はちょっと厳しいし、1,000円以内で済ませよう」購買者(患者and/or家族)がこういった発想を持てないのにはいくつか原因があるだろう。1.調子悪い(痛い)のにお金のことなんて考えてる場合じゃない!2.価格の見積もり・選択肢に関する情報が購買者側にほとんどない3.商品(検査・処置方法)の選択を行うのが多くの場合購買者ではなく商品提供者(医師)である1.はともかくとして、2.と3.について少しばかし検討してみたい。2.は購買者に価格と種類がわかる商品のメニューが渡されていないということである。実際には診療報酬点数表という、全ての医療行為の価格(点数)が表記されたリストは存在する。診療報酬は2年に一度改訂されるもので、ちょうど今年の4月に改訂されることになっているのは皆さんもご存知であろう。基本的に医療の値段というのは医療行為の点数の積み上げによって決定される。しかし、病院(20床以上)に行くか診療所(19床以下)に行くかによって初診料や再診料が変わったり、自分の保険のステイタスによって計算方法・負担率が変わるなど、とにかく複雑で一般の患者・家族に理解を求めるのが不可能である。病院でヤケドによる指の処置をしてもらいながら「あ、これで49点(490円)加算されたから、3割負担の俺にとっては147円分支払いが増えたんだな」こんな思考が働く人はそうそういまい(苦笑)3.は結局我々の病気・ケガの診察・検査・処置・投薬を決定するのは医師であるということである。個々の材料の値段を決めるのは政府であるが、その組み合わせを決めて最終価格を導き出すのは医師だと言うこともできよう。医師にとって患者の命を救うのに必要な医療行為の選択が価格意識より優先することは理解できる。しかし、価格(点数)の異なるオプションから最終的にオーダーを出すのは医師であり、価格への意識を持ってくれたり患者側に選択肢を与えてくれたりするのは医師達の良心にゆだねるしかないのが現状であろう。どんな検査をするか診てみないとわからない外来と手術などある程度めどが立っている入院の違いで予測可能性は変わるのかもしれないが、こちらとしても患者さんの「だいたいどれくらいかかりますか?」という質問にはなかなか答えられない。。。一方、病院の財務諸表などの情報公開については日本よりずーっと先をいっているアメリカでも、医療サービスの価格についての不透明さは大きな問題となっている。アメリカでは年齢・性別・症状など諸々のデータが同じで同じ処置を同じ病院の同じ医師から受けたとしても、医療保険の有無、種類によってまったく違う請求額となる現実がある。それは病院が保険会社と交渉の結果合意を得られた金額を請求しているからである。多くの加入者を抱える大保険会社は「もっと値下げをしなければ加入者をおたくの病院に送ることはできません」という高い交渉力(bargaining power)を背景に価格を引き下げることができる。その対極に位置するのが無保険者(uninsured people)。彼らには医療価格交渉の代理人としての保険会社のバックアップはゼロであり、その結果一番高い医療費が請求されるのだ。保険を持っている人の3~4倍はざらだという。。。高い保険料を払う余力のある保険加入者には一番安い医療費が、保険を持てない無保険者には一番高い医療費が請求される矛盾がそこには存在している。保険がない人々は冒頭に挙げた「調子悪い(痛い)のにお金のことなんて考えてる場合じゃない!」と言うこともできないだろう・・・。日本と比べ複雑性は増しているが、「いったいいくらかかるかわからない」という患者側の不安は共通していると考える。このような状況のアメリカであるが、2006年3月9日付けのKaiser Family FoundationによるDaily Health Policy Reportで非常に興味深い記事を見つけた。「Bush Administration Might Seek Legislation To Require Disclosure of Hospital Price Information, Official Says」 (ブッシュ政権、病院における医療費情報の公開請求の立法化を検討か) この症状ならだいたいこれくらいかかるという情報の公開を義務化するという革新的な法律を作ろうとしているのだ。この動きは去年から始まった医療費のための税控除個人口座、health savings accounts (HSAs)の促進を意図していると言われている。価格意識を購買者に持ってもらうことで医療費の削減を進めることが狙いのようだ。保険会社やプランによって違う価格を全て公表させるのか、それとももっと踏み込んで価格の一本化を迫るのか、詳しいことは私もまだわかっていない。しかし、すでに医療従事者からの反発はものすごいようだ・・・(苦笑)。(関連記事:『The Hill』「Hospitals bristle as White House seeks price disclosure」 参照) いずれにしても、医療費が我々に少しでも想定可能なものになることは今後ますます重要になっていくのではないだろうか。購入予定のない時(=健康な時)はまったく関心を示されないだろうけど・・・。
2006/03/11
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スーパーの「冷凍食品4割引セール」に興奮して買いすぎた・・・。気付けば、定番のカニクリームコロッケ、白身魚のフライをはじめ、韓国のチヂミ、中華の小龍包など、猛烈な勢いで買い物カゴへ・・・・(笑)。いや~、冷凍食品の世界でもアメリカと比べて日本の方が種類の豊富さ、味のレベルどれをとっても上をいってるな~。今川焼きなんてのも購入。(さっそくさっき食べたけどうまかった!)もちろん、そんな話がアメリカ在住の方が必見だというのではない。こんな日米食比較を続けていたらまた怒られる・・・・(笑)。国内外を問わず、皆さんは企業、あるいは公共サービスのカスタマーサービスやITサポートセンターに問い合わせの電話をかけたことはないだろうか。パソコンのトラブル対応や予想以上に多かった電話代についての問い合わせなどなど、シチュエーションはさまざまであろう。そんな時の我々の大敵が「自動音声」であるたいていは「契約内容の変更は1を、故障の問い合わせは2を、・・・」のようにボタンを押していきながら掘り下げさせられるのだが、これがけっこう時間がかかるものである。私もアメリカで散々苦労した経験を持つ。一例として、過去の日記「頼むよアメリカのカスタマーサービス(怒)!!:声届かず・・・」を挙げることができる。このほか、最近では番号を押すのではなく、音声を認識するタイプのものもある。「Yes」「No」という簡単なものから、一定の文章を言わせるものまで様々なのだが、これがけっこう緊張する(苦笑)。気合を入れて英語で言ったときの自動音声の返事が「sorry, I don't understand what you said」だった時にはちゃぶ台をひっくり返したくなる・・・。(あるいは、穴があったら入りたい恥ずかし~気持ちになる)いずれにしても、こちらはきちんと受け答えをしてくれる血の通った人間とすぐに話したいのだ!そんな我々消費者の叫びに応えてくれるの究極のホームページが今回紹介する Gethuman.com(私が知ったのは 百式.comの記事から)このサイトはまじですごい。get humanの名の通り、数ある企業のカスタマーサービス、サポートセンターの電話による問い合わせでどうすれば最速で生身の「人間」にたどり着くことができるかを指南してくれるのだ。例えば、とある事件(過去日記「電話回線を盗まれた?!謎多き事件」参照)で私が非常に苦労させられた電話会社のVerizon (home phone service)。 人にたどり着く最短の技:「Say nothing」な、なんと!!!?通常、我々は人にたどり着くためにボタンを押したり声を発するのだが、そのまったく逆の発想が最短だとは・・・。テレビゲームの裏技じゃないんだからさー(苦笑)。。。お次はアメリカ滞在時代私も利用していた銀行、Bank of Americaの場合。人にたどり着く最短の技:Press 00ゼロを二回連続で押すところがミソなんだろうね~。中にはこんなスパイの暗号チックなものまで・・・Say "Representative" three times (United Health Care)こういうのって社員用の直通コードだったりしないのかなー(苦笑)。いずれにしても、こういう「技」の数々を公開されて、企業側もまた仕組みを変えて、また暴露されて・・・・の繰り返しなのではないかと予想する。そもそもサポートセンターってのは顧客のために作られたものなのに、いつからこんな本末転倒な状況になってしまったのか。。。顧客が増大するに従い、サポートセンター側も全ての客をまともに対応することが物理的に不可能であり、経済効率的にも割に合わないということは理解できる。ましてや、よくよく話を聞いてみると実際に電話対応が必要なケースってのは少なかったりするのだから。病院で、特に救急医療の現場で行われる治療優先順位の選別、トリアージ(triage)にも同様の機能があるだろう。それでも、当事者である患者は一刻も早く「人」(=医者)に診てもらいたいのである。サポートセンターと病院、両者に共通する難しさは自らの機能を最大化するためには本当にその機能を必要としている患者、顧客を選別する必要がある一方で、その成果は待たされた大多数の人々の満足度には反映されない、ということであろう。実際的な問題はなくても、とにかく話を聞いてもらうだけで顧客に満足してもらえるケースもあるし。。。。う~む、顧客(患者)満足度向上とクオリティコントロールの両立というのは永遠のテーマであるな。なんて気付けば熱く脱線してしまったが(笑)、アメリカ在住の皆さん、ぜひこのホームページ、お試しあれ!!「それは私の担当ではない」なんて、たらい回しにされる可能性も大きいけれど(苦笑)単に人にたどり着けばいいと言うわけではないのが悩ましいところだ・・・。
2006/03/09
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シンガポールに駐在されているお義父さんのブログにこんな記述が。『何と言っても我が家の「食」に関する関心度は異常なまでに高く。なかでも「婿殿」は、札幌での単身生活を日記にしているが「食」に関することがよくでてくる。(笑)』これは激励だろうか、戒めだろうか。もちろん激励だ(笑)!というわけで本日の日記ではちょっと溜め込んでいた北海道の食の写真を今日行った石狩温泉とも絡めて一挙紹介したい。こんなに食事を写真に取りまくってるのは私とドクター中松くらいではないだろうか・・・・? 35年間すべての食を1万枚も撮影し続けたというのはすごすぎるが(笑)。私の場合はふだんは質素に食べてる分、いい物を食べたときは写真に収めて後で鑑賞したくなるのである。それではめくるめく北の味、開始!まずはとある小料理屋で食べた「あわびのカレー」シーフードはカレーもおいしくするんだなあ。お次は職場の近くの寿司屋のランチで食した穴子天丼。ころももサクサクで、穴子好きの私にはたまらない逸品。こちらは以前も写真付きで登場した「なごやか亭」の八軒店の生ほたて。つぶの大きさと舌触りのなめらかさはなかなか真似できないだろう。アフロパーマの軍艦ではない。岩海苔の天ぷらがのっているのだ!さっくりした天ぷらの中から芳しい磯の風味が溢れ出す・・・。ところで皆さんは寿司を食べるとき、醤油をどのように付けているだろうか?シャリじゃなくてネタにちょびっと浸すのがやはりいいだろう。しかし、一般の握りであれば容易だが、軍艦の場合は逆さにすると具が飛び出してしまう恐れがある(苦笑)。ガリを醤油に浸してそれをハケのように使って軍艦の具に馴染ませるという技も聞いたことがあるが、醤油味のガリもちょっとなー。そんな時にはこの一品。上部のボタンを押すことで一滴ずつ醤油が出てくるのだ。これなら軍艦にも具に直接醤油を適度に落とすことができる。札幌に来ていろんな回転寿司屋に行っている中でこの一滴醤油挿しは「なごやか亭」だけだが、かゆいところに手が届くいい演出だと思う。さて、ここからは今日行った石狩温泉レポート。「簿記の試験が終わったら温泉に行こう」こんな合言葉があったのだ。連れて行ってくださったのは石狩出身のKさんとTさんのお二人。留学時代に知り合って現在もワシントンDCの大学院で公共政策を学んでいるNさんが私の札幌赴任を知って、脱サラして石狩で公認会計士の勉強に励むKさんをメールを通じて紹介してくれたのだ。さらにKさんから彼の幼馴染で公務員をされているTさんも紹介して頂いて、札幌における数少ない同世代の友人としてお付き合いさせて頂いている。さらに偶然にもTさんも私と同じ簿記を受験すると判明したため、簿記1級を持っていて公認会計士の勉強をしているKさんを共通の師匠にして勉強に励んでいたわけである。石狩は初めてだった。温泉ツアーの始まりは腹ごしらえから。石狩の有名ラーメン店、「麺や雅」は札幌におけるラーメン博物館、『ラーメン共和国』にも出店するほどの腕前である。写真は「やきラーメン」醤油味・ねぎ乗せ焦がして味を深めた鶏+とんこつスープがベース。う~む、濃厚なスープが麺にからんでいける!!本日行ったのはこちらの温泉。日本でも有数の公共温泉、番屋温泉@石狩である。内部はさすがに写せなかったが(笑)、海岸線が見える露天風呂はなんとも言えず極楽絶景であった。また、裸の付き合いをしながらKさん、Tさんと人生を語り合えたのもよかったなー。風呂上りに向かったのがここ!その名も『サーモン・ファクトリー』!!!うん、『鮭工場』よりいいネーミングだ(笑)。昔フジテレビが主催した『夢工場』なるイベントに行ったことがあるが、ここはまさに私にとっての夢工場だった・・・・。まずは丸ごとな方々そして子沢山な方々すじこ、イクラの試食なんて初めてだった・・・・。親子な方々も充実鮭とみりんのハーモニーが奏でる音色はさぞかし甘美なものでしょうなー。ハラス!カマ!この二品の前でパブロフの犬よろしく立ち尽くしていると、店のおじさんから声を掛けられた。「お兄ちゃん、1人暮らしかい?食べやすいように焼いてあげようか?」読心術か!?この後私がなにを購入してこれから晩御飯に何を食べるかは個人情報保護法案の適用により伏せさせていただきます。今日(2006.03.05付)の日経新聞の最終面、『漢字コトバ検索』では中国古典における「顰蹙(ひんしゅく)」の用いられ方が紹介されていた。意味としては「眉をひそめ額にシワを寄せて不快の気持ちを示すこと」しかし、「不愉快を表すしぐさだが、それがすぐ激烈な攻撃に直結はしない」ということである。こんな北の味自慢日記を書いていて、多方面から顰蹙をかっている予感がしたもので・・・。特にアメリカ方面からは具体的に「眉をひそめ」た方々の顔が浮かぶ・・・(笑)。皆さん、「顰蹙」の意味をご理解の上、激烈な攻撃はお控え下さいませ。
2006/03/05
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奥田民生のライブに行ってきた。簿記の勉強を頑張った自分へのご褒美(慰め?)という名目で。「試験直前にも佐野元春のライブ行ってんじゃねえか!」このツッコミが出てこなかった人は過去のライブ実況日記を参照されたい。いやされたくない(苦笑)。奥田民生と言えば1993年に解散したユニコーンのヴォーカルである。ええー!?、もう13年も経つんだ・・・。初期のヒット曲「Maybe Blue」から最後のシングル「素晴らしい日々」まで、私のかなり好きなバンドと言っても過言ではない。出会いはアルバム「服部」に始まり、その後は全て揃えたんじゃないかなー。解散後ソロになってからの民夫は一部のメジャーな曲しか知らないが、相変わらずあのやる気のないのに声量たっぷりの歌いっぷり(笑)は健在である。今日のライブで気付いたことが1つあった。教訓:ライブにスーツ姿で行くとなんとなくテンションが下がるだから?と言われても困るのだが・・・。というわけでコートを脱ぎ、上着も脱いだ私はテンションを上げるためにネクタイをも外してそれを頭に巻き始めたのだった。んなわきゃない(笑)。正確にはネクタイをきちんとたたんで上着のポケットにしまい込んだのだった。というわけで今日の総括「民夫の歌のうまさははんぱない!!」いつも通り平凡なコメントであるが、あの独特な声の響きであれだけ歌がうまいっていうのはやっぱり才能だよなー。合い間にやはりなんとなく入れられる語りの部分もおもしろかった。私にとって知らない曲が多くても十分楽しめた。そしていったん終了~。(中略)アンコールでお帰り~。何が出るかと思いきや、なんと「素晴らしい日々」!!!先ほども紹介したが、この曲はユニコーン最後のシングルである。まさか生で聞けるとは思ってもいなかった。感動で鳥肌がたった・・・。そして終了~。ああー、よかったなー。舞台から去る民夫とバンドメンバー達。それでも鳴り止まぬ拍手。(再び中略)おおーっとー!また登場した~!!最後は私も好きな「イージュー☆ライダー」でしめる。う~ん、ライブって本当に素晴らしいものですね~。(水野晴郎復活記念)
2006/02/28
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たまには真面目なお話を。アメリカ、カナダからの、健康保険制度の根底を揺るがすまったく対照的なニュースを読んだのだ。皆さんは日本が国民皆保険制度(Universal Health Care System)を採用していることはご存知だろう。平たく言えば、ごくごく一部の人を除く全ての国民が健康保険証を持っている、すなわち実際にかかった医療費の1~3割の負担で済むということである。差額ベッド代とか入院中のテレビカード代とかはおいておいてね(笑)。多少の違いこそあれ、この制度は先進国のほとんど全てで採用されている。一方、私がヘルスケアマネジメントを学んだ国、アメリカは私的保険制度(Private Insurance System)を採用している。すなわち、健康保険証を持てるのは高~い保険料を保険会社に払った人のみであり、逆に言えば健康保険の高い保険料を払えない人達に世界一高いアメリカの医療費の10割負担なんてできるわけがない。貧困者層への公的保険制度(Medicaid)、老人と障害者のための公的保険制度(Medicare)があることはあるのだが、それでも人口の約2割を占める4500万人を越える人々が無保険者なのである。アメリカの健康保険会社(HMO)の幹部の講演を聞いた時には思い切って「なぜアメリカでは国民皆保険が実現しないのですか?」と質問したこともあった。(留学中に書いた過去の日記を参照)う~む、私的保険制度に基づいて利益を上げる企業のお偉いさんに聞くなんて、今思えば聞く対象が間違っていたかもしれない(苦笑)。さて、問題の記事の一発目はアメリカにおける最大級の医療情報NGOであるKaiser Family Foundationが発行する2006年1月11日付のDaily Health Policy Report(日刊医療政策レポート)から。その名も 「Former Oregon Governor Pushes Universal Health Care System Proposal」オレゴンの前州知事が、アメリカにおける国民皆保険制度を提案しているというのだ。彼のプランはまず州で住民の皆保険を法制化し、そして国会に働きかけてそれを全国に広めていくというものである。財源はこれまでMedicaid、Medicareで使われていた公的資金と国民が年末調整で受け取るはずの税金の返還金をあてることを想定しているようだ。自分のためだったお金が公的資金として健康保険の財源に使われることをアメリカ国民は納得するのだろうか。いずれにしても、過去にアメリカにおける国民皆保険の推進阻害要因として言われた「政治」がその推進役になるかもしれないというわけである。事実上推進できるのはそれしかないと思うが・・・。この動き、どこまで州の住民、ひいてはアメリカ国民の支持を得られるのかわからないが、その動向を見守っていきたい。一方、同じDaily Health Policy Reportの2006年2月22日付の記事がこれである。 「New York Times Examines Proposed Privatization in Canadian National Health Care System」つまり、国民皆保険制度のカナダにおいて民営化が提案されたというのだ。事の発端はカナダのケベック州で私的保険を禁止した法律をカナダ最高裁が違憲と判断したことに始まる。最低限の医療行為は公的保険でまかない、プラスアルファで私的保険も活用することはかまわないという判断のようである。混合診療の問題も出てくるが、これって日本でも同じような状況ではないか?損害保険会社や生命保険会社によるがん保険や入院補償保険は市場に広く浸透している。ただ、診療行為そのものに保険がかかっているわけではないところがミソである。私的保険制度(Private Insurance System)のアメリカがみせる国民皆保険制度確立へのベクトル。国民皆保険制度(Universal Insurance System)のカナダ(日本も?)がみせる私的保険制度併存へのベクトル。国の財政と我々の納得を考えたとき、その答えは両者が向かっているちょうど中間にあるのかもしれない。そんなことを考えさせられた。
2006/02/27
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簿記2級を受けてきた。厳しかったな~・・・。第二問の社債の償還で撃沈してしまった。2月に入ってからは勉強もちょっと頑張っていたのだが独学の限界かな~。商業簿記にしても工業簿記にしても今回学んでみて全体のおおまかなコンセプトは理解できたのだが、具体的な仕訳だとか計算になると弱い。。。公文式で鍛えられたはずなんだけどな(苦笑)。計算機というものも使いこなせない。エクセルだったら打ち込んだ数字を一覧で見れたり似たような計算はコピーするだけで繰り返す必要がないのにーと思ってしまう・・・。実際、ビジネススクールをなんとか卒業できたことの最大要因は試験でPC持ち込み可の授業が多かったことだと思う。解答速報を用いての自己採点によれば配点がわかっている部分で80点中57点を獲得。精算表を作成する残りの20点中13点以上とれていれば合格。たぶんきびし~(苦笑)!!まあ、後は運を天に任せて今回の勉強を無駄にしないように後につなげていこう。今日のメインイベントはアメリカ留学時代、公私ともに最大級にお世話になったTご夫妻と初めてお会いしたお兄さんご夫婦、やはりアメリカでも日本でもお世話になった御両親との食事会であった。札幌にお住まいのお兄さんご夫婦を訪ねて開催されたT家の集まりにStさんが誘ってくださったのだ!私が日本に帰国した時ワシントンDCの空港まで見送って頂いて以来のRtさんとの再会も嬉しかったし、皆さんお邪魔者の私を温かく迎えてくださった。食事中も非常に濃密な会話を楽しむことができた。多くの刺激を受け、初心に戻ってモリモリやっていこうと心に誓う。明日からも頑張るぞ!!
2006/02/26
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「すきなたべものはなーに?」「すしとカレーです!まいにちたべてもおいしいです!」私の思考回路と行動は小学生並かもしれない・・・。それでも昼ごはんは・・・・職場の近所にある喫茶店のような場所で食べた、定番チキンスープカレー。カレー的には特筆すべきものはなかったが、骨付きチキンと人参が柔らか~く煮込まれてておいしかった。ん、店内には何やら芸能人のサインが貼ってあるぞ。まあ、どこの飲食店でも無名の芸能人のサインをさも一流どころのように飾ってあるもんだ。お、写真も貼ってあるみたいだぞ、誰なんだいったい。「奥さん!」(みのもんた)とファンファン大佐(岡田眞澄)の二人が満面の笑みで写っていた。なぜだ!なぜこんな札幌の片田舎の喫茶店(失礼!)にこんなビッグな二人が!?世の中の謎を全て知ろうということがいかに無謀な試みなのかを思い知らされた瞬間であった。夜は某札幌回転寿司ランキング堂々第一位の「なごやか亭 発寒店」へ。もちろん、ここがお目当てで来たわけではなく、通っている図書館が偶然近いから立ち寄っただけである。結論:ここはまじでうまい!!相変わらず芸のないオチコメントだが、私は食いしん坊万歳でもミスター味っ子でも味王でも山岡士郎でも海原雄山でもないのだ!ただおいしいものをおいしいと言えるだけなのだ!!←開き直りカウンターに座ってモリモリ食べ始めしばらくすると、隣から強烈なコロンの香りがしてきた。おいおい、寿司屋でこんなどぎつい香水は反則だろ~。ちらっと見ると外国人のカップルで、聞こえてくる二人の英語ではない独特のリズムの会話、そして土地柄から察するに、確証はまったくないがどうやらロシア人っぽい。女性の店員さん:「お席はこちらになります。本日のおススメはあちらの貼紙に、お汁のおススメはかに汁となっております」彼女のマニュアルトークを聞いて黙ってうなずいているが、本当に理解してるのだろうか??100%日本語のメニューをじっと見るカップル。これは苦しんでるんじゃないのかなー。日本語も英語も通じなかったら厳しいけど、ここは1つ二人に助け舟でも出そうかなと思い始めたその刹那、彼女は板前さんに向かって言い放った。「(完璧な日本語で)すいませ~ん、炙りイワシ下さい!」いらぬ助け舟を出さずに済んでよかった(笑)。イワシを頼むだけでも寿司を知ってるということが伝わってくるが、さらにあぶらせるとは・・・。Sushi=アボガドが入ったカリフォルニアロールと思っている多くのアメリカ人とは一味違う。いや、ここで米ソ対立を描くつもりは毛頭もございませんので。。。。その後も二人はウニ、イクラ、そして納豆まで頼んでいた。私の経験統計上、納豆を食べられる外国人・関西人はまだまだ少ない。大学時代に留学生と接する機会が多かったため、もちろんすごいと思うし心から尊敬しているのだが日本語を完璧に話せる外国の友人が多くて違和感がなかったりする。そんな私でも今日の想定外の展開には驚かざるを得ないのであった(笑)。最後に私が今日二回頼んだ逸品を二つ紹介しよう。左奥が王道のとろけるサーモン。左手前に見えますのが、ぷりぷりコリコリの絶品たこサラダ。ちなみに右手前に見えますのが飲み干された海老の頭入り味噌汁。右奥の皿の山が本日の収穫なり・・・・。贅沢は贅沢だけど、食べたのは味噌汁も含めて全部126円の皿なんだぁー!!←自主規制発動中グレードの高いお皿は給料出た後とかのご褒美ということで(笑)。待ってろ、いくらちゃん!
2006/02/22
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北海道はカレー王国でもある。それもそのはず、ジャガイモ、タマネギ、ニンジンというカレーの定番食材の生産量が全て日本一なのだ。なかでもジャガイモは年間約230トンを誇り、全国の8割を占めているという。スープカレーの発祥も北海道と言われるが、それも当然の帰結と言えるのかもしれない。というわけで、昨日、今日とランチで食したスープカレーを紹介したい。こちらは新発寒にあるピッキーヌの「チキンとなす・しめじのカレー」(HOT3)値段は850円だったかな。南インド風のカレーということだが、私がボンベイで食べたカレーよりおいしかった(笑)。まあ、あの貧乏旅行ではいい物を食べてないからとも言えるが・・・。ベースのカレーが一種類しかないために飽きがきてしまう気もするが、またトッピングを変えて食べてみたいと思わされた。余談であるが、北海道にゆかりのない読者の皆さんは「発寒」という地名を読めるだろうか?答えは「はっさむ」である。札幌に来る前に東京から家探しをしていた時に初めてその地名を聞いた時は漢字がまるで思いつかず、「ん?ハッサム?アラブ人?」と混乱したものである。。。お次は今日のランチに行った『らっきょ』の「寒ぶりとかぶのちょっと和風なカレー」前にも行こうとしたのだが混んでて断念した経験があるため、今回はお昼時をあえて避け、2時過ぎに行ってみた。店員のお兄ちゃん:「すいません、現在満席で9組待ちとなりますが・・・」客席が多くないとは言えすごい人気だな・・・。今回はこれで引き下がるわけにいかない!というわけで、順番がきそうになったら携帯に電話してくれるサービスを使っていったん外へ出た。100円ショップで買い物したりマックでドリンク飲みながら勉強したりして時間を潰すこと1時間、やっとこさ電話がかかる。肝心の味の方は寒ぶりとかぶ、そしてトッピングのカツオ節が絶妙にカレーと絡み合ってかなりおいしかった。でもこれで1200円はちと高くないかなー。とは言え場所がかなり行きやすいのでこれからも通う可能性は大。両者、いや今まで札幌で食べてきたカレーに共通して言えることは野菜、特にジャガイモがめちゃくちゃおいしいということである。やはり食べ物は産地で食べるのがいいんだなあ。寿司とともにカレーも開拓していくぞ。あれ、昨日の日記では確かエンゲル係数の減少を誓っていたようないないような・・・(苦笑)。No Delicious Food, No Life「ファイルは上書きされますがよろしいですか?」カチッ(「はい」をクリック)ああ、これで元に戻せなくなってしまった(笑)。
2006/02/19
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老朽化のため来年の3月に閉館するという札幌市民会館に初めてやってきた。去年末の日記でチケット購入の模様をお伝えした佐野元春のライブを観るためである。そんなにライブ鑑賞経験もないのだが、なんと日本人アーティストのライブは初めてだった。音楽を聴くのは幅広く好きだが、特定のアーティストの熱狂的なファンというわけではないのだ。今回の佐野元春も好きな歌手であるがそこまで詳しいわけではないので濃いファンの中だったらどうしようという不安はあった。さて、感想を一言でいえば、むちゃくちゃかっこよかった・・・。チェックの長袖シャツとGパン、スニーカー、そしてキャスケット調の帽子というラフな姿で登場し、いきなり「アンジェリーナ」でスタートした時は感動の鳥肌が立ちまくりだった。「♪今晩誰かの 車が 来るまで 闇にくるまってるだけ!♪」この押韻3連発(←駄洒落とも言う)を生で聞けるとは思っていなかった! あんなに淡々としながらしなやかに力が抜けているのに力強いオーラが出ているのはなぜなんだろう?ギターを弾き上げながら膝からステージに滑り込む姿には偉大すぎて後光すら射していた。←照明効果とも言う短い小節の中に多くの言葉を込めた彼の歌はフォークとロックとラップとレゲエをミックスしたような不思議な味わいがある。そしてそして、「約束の橋」や「サムディ」などの大ヒット曲も惜しげもなく披露してくれた。なんと、3時間のぶっ通しだった。いったん退場してアンコールで戻ってくるまでの5分間くらいしか休みらしい休みはなかったのだろうか。今年50歳になるというのに驚異的なパワーである。いやあ、ライブ最高!!難点を1つ言えば、彼の昔のヒット曲がすごすぎて最近の曲達がどうしても見劣り(聞き劣り?)してしまうことであった。今日のライブでも何曲か最近のをやっていたが、往年のヒット曲で私を含むオーディエンスが見せた盛り上がりには到底かなわなかった。以前の日記でもドラマ「フレンズ」に出演していた役者達が抱える課題について書いたことがあったが、大きな実績を残した者にしかわからない苦悩がそこにはありそうだ。それにしてもライブってのは究極のプレゼンテーションだと感じることができ、勉強にもなった。観客とコミュニケーションをとりながらベストパフォーマンスを披露する。観てる方もゾクゾクするけどやってる方はもっと気持ちがいいんだろうなあ。音楽ができない私でも、後楽園ホールのリングの上でボクサーをやっていた時は観客の視線を一堂に浴びる経験をしたことがある。しかしあの時は周囲に魅せる余裕など何もなく、ただ一生懸命に目の前の相手と戦うだけであった。超一流の選手であればまた違うのだろうが・・・。いや、応援がものすごい励みになっていたことは確かです、はい。今日の会場で配られていたライブ情報をチェックしてみたら札幌エリアでこれからも続々と私の好きなミュージシャンが登場することが判明した。奥田民生、井上陽水、ウルフルズ、久保田利伸、ドリカム、ユーミン、などなど・・・。そんなこんなでライブ体験に感動した私は帰りにローソンで今月末に同じ場所で行われる奥田民生のライブチケットを衝動買いしたのであった。。。No Music, No Lifeとは言ったもんだなー。これからはNo Live, No Lifeになるのかな。こりゃエンゲル係数を下げていかないと・・・。でも明らかにNo Food, No Lifeなのだ(笑)!何事も選択と集中が大事ということでした。
2006/02/18
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「ドイツに帰ることになったよ・・・」東京在住の10年来の親友であるドイツ人のAから電話で伝えられた。(彼との仲の良さは過去の日記:ドイツ人の親友とジンギスカンを食べながら語る:Wir haben hunger!!を参照)彼は世界的に有名なドイツ系企業の日本支社に勤務していたのだが、この度ドイツ本社に栄転することが決定したのだ。もちろん嬉しいがやはり寂しい。それでも彼との遠距離友情(?)の歴史は長く、日本での留学を終えて彼がドイツに帰国していた数年、彼が日本での就職を決めてまた戻ってきたと思ったら私がアメリカに留学してしまった2年、そして現在の札幌-東京間と、同じ大地にいた期間の方が少ないかもしれない(笑)。イースターやクリスマスなどの時節の挨拶を軸に連絡を取り合っていることが長続きの秘訣なのかもしれない。実際はAのマメさに助けられているのだが(苦笑)。それにしても彼からは家族や友人を大切にする姿勢を本当に学んでいる。次に再会するのが日本かドイツかはお楽しみとして、ずっとkeep in touchだ!遠距離友情と言えば、アメリカ留学中に出会った多くの友人達といかに関係を保っていくかも課題となる。アメリカ人はもちろんのこと、同じ留学生として様々な国からのクラスメイト、さらには現地で出会った日本人の方々。自分のブログを振り返っても、やはりこれらのかけがえのない出会いの数々が留学の最大の収穫だったと確信している。留学中での出会いも含め日本人の友人達、あるいは日本語を理解できる友人達とはこのブログを通して、あるいはグリーなどのソーシャルネットワーキングサイトを通じて連絡を取り合えているのが嬉しいことである。しかし、アメリカ人をはじめとした英語でやりとりをする友人達となるとちょいと難しい。グリーのようなサイトはあることはあるのだが、ちょっと怪しい感じだったので使ってないし、ブログの英語同時アップなんて無理。。。現状では、ビジネススクールで一番仲が良かったジャマイカ系アメリカ人のCくらいしか頻繁に連絡を取り合ってる友はいないかなあ。昨日、ポーランド人の元クラスメイト、Pからメールが来た。「Hideをこのサイトで見つけたよ!リンクよろしく!」そのサイトとは LinkedIn 。これもグリーのような招待制のネットワーキングサイトだが、ビジネス関係に特化しているという特徴を持つ。自己紹介に書くのは自分がキャリアの上でどんな経歴を持っていて、現在はどこの国でどんな仕事をしていて、将来はこんな志向を持っているといった事項。世界中の友人に常時キャリアチャンスを求めていく、あるいはいい人材を探そうとするといった貪欲なサイトなのである(笑)。私の場合は元クラスメイト達を中心に20数名とリンクしているが、ほっとんどチェックしてないのが現状である。まあ、何気ない種まきによりいつ芽が出て花開くかわからないということで(笑)。Pの自己紹介にはこんな風に書かれていた。「Open to Interesting Opportunities」(面白い機会、大歓迎)こりゃ就職活動中だな(笑)Pは私の卒業における大恩人であり、プレゼン大会のチームメイトでもあった仲間なのでぜひとも就活も頑張ってもらいたい。(私を救ったPのナイスアシストは過去の日記:『ビジネススクール入学以来最大の危機:気合と冷静と友情で』参照)メールをはじめとするこういったインターネットツールが我々の情報発信力・受信力を高めているだけでなく、交友範囲を広げさせ、そして持続させる助けとなっているのは事実だと思う。一方で、こんな時代だからこそ実際に会って話し感動を共有することの大切さも改めて感じるのだ。だからこそ、国内旅行であろうと海外旅行であろうと、できるだけじっくり語れるように皆さんの家に泊まらせていただくことを希望しているのだ。あれ、そんな自己中心的なオチの予定ではなかったんだけどな(苦笑)・・・・。
2006/02/17
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仕事帰りにバスで30分ほどのところにある生涯学習センター(図書館みたいなとこ)に行ってみた。簿記の試験が2週間をきってるというのに家じゃてんで勉強ができないからである。。。昨日はテキストを開いたまま視線はテレビにくぎづけで、女子ハーフパイプ予選・決勝→男子500mとオリンピックにはまっていた(苦笑)。家じゃやっぱり勉強できないんだ!←気付くの遅すぎこれじゃいかん!というわけで勉強の場を外に移したのだった。自習室に足を踏み入れると、そこには大学受験勉強に励む高校生が大勢いた。背広にネクタイのおじさんなんて私1人だ(涙)・・・。そこらじゅうで所狭しと広げられる参考書と問題集の数々、熱心に勉強に取り組む学生達に圧倒されたが、励みにもなった。この重苦しい雰囲気も懐かしい(笑)。彼らは何をモチベーションにどのような方法で勉強に励んでいるのだろうか。高校生2年生のとき予備校の英語の授業で出会った記事を思い出した。「Six Keys to Quicker Learning」(よりよく学ぶための6つの鍵)Reader's Digestというアメリカの雑誌に掲載された記事なのであるが、私のそれ以降の勉強に対する姿勢に非常に大きな影響を与えている。何度も読み返している記事であるが、そこまで革新的なことを言ってるわけではない。高校生の私が真剣にこの記事を読み込み、そして感動したのは「それが英語だったから」ということも大きく関係しているかもしれない(笑)。当時はアメリカの雑誌の記事を読むなんて超至難の業であり、調べる単語の数も尋常じゃない。最終的に意味がわかっただけで感動ものなのだ!それでもやはりいい事が書いてあると思うので、今日は学習におけるこの6つの鍵をご紹介したい。1.Look at the big picture first (まずは枠組みを捉えよう)新たな物事を学ぶとき、あるいは仕事のために何か新しいことを理解しなくてはときには、いきなり細かいところに突っ込むのではなく、まず全体像を把握するべきだというのである。例えば、本であれば目次を読む、新聞であれば見出しを一通り見るといったことである。私は朝の通勤電車に揺られる15分のなかで新聞を一通り読むことを日々の目標にしている。どんなに興味が惹かれる記事があっても読み込まないように我慢し、付箋をつけて次に進むことにしている。なかなかうまくいかないのだが(苦笑)。2.Slow down and talk to yourself (ゆっくりと自分に語りかけよう)簡単な情報を得るためには速読も有効であるが、自分にとって複雑でややこしい事項を理解するためには音読がより力を発揮するということである。実際に声を出して読む、あるいは実際に声を出さなくとも心の中で音読をすることによって対象が頭に入りやすくなるというのだ。この理論については音読プログラムを入れた大学生グループの方がそれをしなかったグループよりも有意に成績が良かったというアメリカの研究も紹介されている。私に独り言が多いのは単に寂しがりやさんなだけではないのだ!!3.Practice memory-enhancing techniques (記憶術を鍛えましょう)記憶術は目的ではなく手段である。しかし、目的を達成するために強力な味方となるのだ。この記事でもいろいろな例が紹介されているが、気に入ってるのが「HOMES」(ホームズ?)アメリカの五大湖(Huron, Ontario, Michigan, Erie, and Superior)の頭文字を集めたものである。この部分を読んで以来ずっと覚えてるもんなー。位置まではわからないけどね(苦笑)。私が小学5年生だった頃、兄が大学の受験勉強をしていた。兄は語呂合わせが大好きで様々な科目に応用していた。「いい国(1192)作ろう鎌倉幕府」に代表される歴史の年号暗記法に始まり、英単語にまで日本語の語呂合わせを用いる参考書もあった。今でも覚えているのがこの2つ。・「ラーメン食べる(lamentable)『悲しい』学生」・「アゴに(agony)『苦痛の』アッパーカット」しょ~もないけど、残るでしょ(笑)?正直、この記事に出会うまでは、「語呂合わせなんて邪道だろ!」と毛嫌いしていたのだが、短期記憶(short-term memory)を長期記憶(long-term memory)に変える手段としての語呂合わせの効用についての説明を読み、ものの見事に宗旨変えしたのだった。今でも中国の王朝を殷から清まで言えるのは、ひとえに「アルプス一万尺」のメロディーに乗せて歌う有名な暗記法のおかげなのだ。(他にもそういう人いませんか?)そうそう、今日の自習室でも古典単語を語呂合わせで覚える参考書を見かけたなあ。その名も「古典単語ゴロ565(ゴロゴ)」表紙にはマユゲの太いごっついスナイパーが機関銃を構えている。さいとうたかを先生の絵では絶対にない・・・。語呂合わせはいいけどパクるんじゃない!!4.Organize facts into categories(事象をグループ別に分類しよう)いっぺんに多くの情報を受け取ったときにどう対応するか。バラバラのまま消化しようとするよりも共通点を見つけてグルーピングした方が効率も高いだろう。記事で紹介されている研究では、学生を2つのチームに分けて112個の単語を提示し、どれだけ覚えているかを比較した。一方のチームでは112個がバラバラに並んだまま提示され、もう一方のチームには「スポーツ」、「動物」、「職業」などのグループ分けがなされた状態で提示された。グループ分けをされていたチームの方が3倍以上よい成績だったという。カテゴリーの分け方こそがポイントとなり難しい部分もあるのだが、このアイデアは正しいと思う。5.Focus your attention(自分が何に注目するかを明らかにしよう)のっている時はいいものの、勉強、仕事は時に嫌気がさすものである。そんな時、こう自問するのだ。「この仕事に取り組むことによって(この記事を読むことによって)私は何を学びたいのだろうか?そこで得た経験・知識は自分にどんなプラスとなるのだろう?」言わばモチベーションのセルフコントロールである。目の前のめんどくさい計算の数々も後に控えるこの目的達成のためにやるんだ!といった現実逃避、いや自己奮起によって乗り越えるのである。この自問自答の答えが「得るものなし!」だったり、方向が哲学的深みに入ってしまったときには辛いものがあるが(苦笑)、その時はそれが答えなのだ!←ちょっと強引かな・・・?6.Discover your own learning style(自分の勉強スタイルを発見しよう)やっとこ最後である。自分の勉強・仕事の成果を最大化できるのはいったいどんな環境なのか。静寂の図書館の中なのか、賑やかさがBGMともなるカフェのテーブルなのか、あるいは友人・同僚とのディスカッションを通じてなのか。時間は朝?夕方?それとも深夜?数え切れないほどのチェック項目があるだろうが、それぞれにつき自分のお気に入りの状態があるだろう。それらを把握しベストな環境作りを実践することで学習効果も最高となるというのである。私について言えばこの部屋は勉強に向いていないということだ(笑)。たった今も気合い入れてこの日記を書くことでぜんぜん試験勉強できてない。ぜんぜん成長してないじゃん(苦笑)・・・。というわけで、かなり長くなってしまったが、学習における6つの鍵をご紹介させて頂いた。人の学び方は十人十色。そしてどんな形であれ勉強は一生続けていくということも事実だろう。楽しみながら仲良くお付き合いさせて頂こう。
2006/02/14
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今日はさっぽろ雪まつりの最終日。さっぽろ雪祭りは3つの会場から構成されている。・大通り会場→大きな雪像のある皆さんのイメージの場所・すすきの会場→ご存知繁華街のすすきのに氷像が並べられる・さとらんど会場→雪のすべり台や迷路など、参加型の会場初日に行った大通り会場は過去日記におけるレポートでお伝えした。(【画像10連発】写メール大健闘の雪祭り:マイナス8度の散歩道参照)肝心なのは最初と最後、というわけで、最終日の今日は大学時代の友人、N夫婦(Y&M)と一歳のMiちゃんと一緒にさとらんど会場へ行ってきた。前日のテレビのニュースで見る限り、土曜は駐車場まで3時間待ち、チューブボートに乗る人気のすべり台は4時間待ちという状況だったという・・・。これは早く行かないといかんだろうということで、開場前には現地付近に着くようにNの車で向かう。すでに3時間待ちの表示が出ていた・・・。こりゃ無理だ・・・。ここで気が短い、もとい、頭の回転の速いYが提案した。「別のとこ行かない?もっと時間を有効活用しようよ!」ここから始まる写真絵日記。満場一致の同意を得るやいなや、まずはこちらへドライブスルー。そう、すすきの会場へ来たのだ。こっちはまだ見てなかったのでかなり新鮮だった。おお、いい感じいい感じ!冷酒にもほどがある(笑)冬眠中の魚の実態まで!ついには竜宮城の氷河期も再現されていた。うむ、車に乗りながらのダイジェスト版ではあったがかなりよかったぞ。ついで向かったのがここ!藻岩山である。ロープウェーとキャタピラで絶景を臨むことができる頂上へ行けるのだ。真っ白な山の上をこうして上がっていく。ケーブルカーに乗ってみるとこんな風景に。高所恐怖症の私にはちと怖い・・・。嗚呼、だんだん我が大地が離れていくぅ~。。。。じょじょに広がる絶景恐怖。こんな風に札幌を眺めるのは初めてだし、何より白い景色が素晴らしい。横を見るとまた違う風景が広がっていとおかし。ロープウェーを降りると今度はこいつに乗り換える。後ろには巨大ソリもついているが、これに乗ったらキャタピラからすごい吹雪を受けた(苦笑)。そしてむちゃくちゃ寒い・・・・。Miちゃんも寒すぎて泣いていた・・・。そして頂上からの風景。標高は531メートルなそうな。嗚呼~、絶景かな。山の風景もすんばらしい。この時点で昼の12時半くらい。さとらんどに行っていたらまだ駐車場に入れていたかどうか(苦笑)。さて、お次はランチ!イベント好きのN夫婦のアンテナが向かった先はここ!このカレー博覧会も今日が最終日だったのだ!カレーの香りと熱気に包まれた会場に、こちらもボルテージが上がってくる。ライスが100円、カレールーが300~400円という値段設定で、多くのテイストを味わえる演出が効いている。上が「ほたてカツカレー」、下が「サッポロビール園特製ラムスープカレー」だ。他にも八丁味噌キーマカレーをメインで食べ、N夫婦からも南極カレーや東京X豚カレー、そしてよこすか海軍カレーを一口ずつもらった。う~む、カレーも奥が深い!!会場ではものすごい種類のレトルトカレーも販売されていた。「百時間かけたカレー」なんて絶妙なネーミング、反則でしょー(笑)←もちろん購入中でもすごかったのがこの缶詰達ミンク鯨カレーをはじめ、とどカレー、エゾ鹿カレー、あざらしカレー、そして熊カレーだ!!!どんな味なんだろなー。興味はあったもののちょっと高かったのでパスして、以下の4点を購入・100時間かけたカレー(神戸カレー)・パク森チキンカレー・タイ風グリーンチキンカレー・ジャワ風ココナッツチキンカレーこう見てみるとチキンばっかりだな(笑)う~む、満足いく1日だった!あれ、最初の目的はなんだったんだっけ~??ま、いっか!
2006/02/12
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「1人の酔ったバイトは何人分の働き?」私が作成したこの問いにノーヒントで答えられる人はよほどのIT通&ToneHide通である。前置きで間をもたせられる自信がないので答えから先に言ってしまおう(笑)。答え:1,000,000,000,000,000,000,000,000 バイト分この時点でピンときた人は情報単位の鬼である。解法は以下の通り酔ったバイト1人=1 Yotta Byte(ヨッタバイト)=1,000 Zetta Byte(ゼッタバイト)=1,000,000 Exa Byte(エクサバイト)=1,000,000,000 Peta Byte(ペタバイト)=1,000,000,000,000 Tera Byte(テラバイト)=1,000,000,000,000,000 Giga Byte (ギガバイト)=1,000,000,000,000,000,000 Mega Byte(メガバイト)=1,000,000,000,000,000,000,000 Kilo Byte (キロバイト)=1,000,000,000,000,000,000,000,000 Byte (バイト)いかがでしょうか。激怒して画面を閉じたりしないでください(笑)。情報単位のトリビアとしてご査収くださいませ。ちなみにこの数字(10の24乗)の日本語読みは1「じょ」である。(漢字が難しすぎて変換できなかった・・・)コンピューターの情報単位についても詳細が載っているアサヒネットのこのページで漢字をチェックされたい。億→兆→京→垓→「じょ」という順番となっている。日本語に置き換えてみても相当縁遠い数字だということがわかる。これは余談だが、上記のアサヒネットのページによれば10の40乗は「正(せい)」、64乗は「不可思議」らしい。某HGが叫ぶ「セイ、セイ、セイ!」とはとんでもなく桁違いの口撃だったのだ!不可思議、なんて煙に巻くのもどうかと思うが(笑)。 話をコンピューターの情報単位に戻せば、パソコンを使っているたいていの人はギガバイト(GB)までは知っている。今のデスクトップPCの容量が80GB、ノートPCが30GBくらいだろうか。昔は1GBもあれば御の字だっただろう。携帯できる記憶媒体もフロッピーディスクは2メガバイト(MB)もなかったと思うが、今は1GBのUSBスティックや30GBのi-podがあったりする。情報化っていうのはこういう量的な部分だけを切り取ってもものすごい発展なんだなあと実感する。今回なぜYotta Byte(YB)のことを知ったかと言うと、購読しているメルマガ、『百式』で、「Yottabyte-email」なるウェブサイトの紹介がされていたのを読んだからである。簡単に言えば、ホットメールやヤフーメールと同様なフリーメールアドレスを取得できるサイトなのだが、その容量がなんとヨッタバイトなのだ!!!その容量たるや、100GBのパソコンが10,000,000,000,000台分!!!絶対使わない・・・・(苦笑)。百式の管理人は、このサイトはヨッタバイトの存在を広める教育的ネーミングをしていると評価するが、私には豪快好きなアメリカ人(かどうかもわからないが)のお祭感覚にしか思えない・・・。それでも話題にあやかってメールアドレスを取得したかったのだが、まだベータ版(開発中)という状況のため、招待ベースでしか登録できない。誰かすでに持ってないかな~。それにしても昔ホットメールが2メガとかだったことを考えると現在の250メガとかグーグルメールの2ギガってのはものすごい進歩だ。今にテラだペタだと普通に使うようになるのだろうか。それにしてもヨッタが登場するのはまだまだでしょ~。というわけで酔ったバイトはものすごいというお話でございました。あれ、忘れかけていた吹雪と雷鳴を呼び起こしちゃったかな(笑)?
2006/02/09
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「このごろ私に流行るもの、納豆、昼寿司、夜も寿司」鎌倉幕府滅亡直後の世相を風刺して掲げられたという『二条河原落書』に文字って今のマイブームを表現すればこんな感じだろうか。これは風刺でも批判でもなく満足している現実なのだが(笑)。まず朝はほぼ100%納豆をかけたご飯と味噌汁を食べている。ご飯は夜に大目に炊いておいたものを冷凍して保存し、味噌汁は生味噌仕立てのインスタント。というわけで料理を頑張っているとは言い難いのだが(笑)、このゴールデンコンビはいまだに飽きない。そういや、アメリカに留学していた時は日本なら100円も出せばかえる3個入りの「おかめ納豆」をアジアンスーパーで400~500円も出して買ってたなあ。貿易の仕組みというものを体感したものである(苦笑)。他にもアメリカ産の本格納豆を購入したりと涙ぐましい努力をしていたものだ。(留学中の過去の日記を参照のこと)もともと納豆好きというのもあるのだが、毎日食べてもまったく飽きないというのは過去のこういった経験も関係していることだろう。同じ文脈で寿司も私の生活に欠かせない存在となっている。寿司もワシントンDCに留学時代、たまに発作のように追い求めたものである。(留学時代の日記『やっぱり寿司だね、寿司!:食事会開催』参照)現在札幌では、正直、昼・夜合わせれば週に7回以上は食べているのではないだろうか。メインはもちろん回転寿司なのだが、このごろはカウンターの寿司屋も私のリストに加わってきている。ランチ限定だけど(笑)。職場の付近には徒歩の距離で「カウンターの寿司屋」が4店ある。そのうちランチを提供している2店に足繁く通っているのだ。なかでも超お気に入りの寿司屋「たにもと」を本日は紹介したい。ここではランチに小鉢・握り寿司・御碗に入ったミニそばのセットが食べられる。昨日も今日もここで食べた(笑)。大将は職人肌の頑固親父風であまり言葉を交わしたことがないため(笑)、「この寿司を携帯のカメラで撮ってもいいですかー?」なんて聞けなかった・・・。そこで、大将がそばの用意をしにちょっと奥の厨房に行った時に激写!これが昨日の握りである。活ほっきと活たこを始め、全てが活き活きしている(笑)。そして・・・・今日も大将にこっそり撮ってきた(笑)。本日の握りは、たらばガニとまぐろ二種が最高だった・・・。そう、ネタの入荷具合によってメニューも変わるというお楽しみ付きなのである。そんなに違いのわかる男ではない私でも、回転寿司とカウンターの握りが何か違うということは感じる。何と言うか、ネタとシャリの馴染み具合というか、全体の調和感が異なる気がする。この日替わりお楽しみ握り、これまた日替わりの小鉢(ふきの煮物やあんこうの胃袋などこれまた多彩)と御碗入りのそばまでついて・・・・なんと750円!!これはほぼ毎日通っても不思議じゃないでしょ!?食が幸せっていうのは最高だ~。納豆に魚、こんなに健康的な食生活はないと思うんだけどなー。いかんせん食べすぎには気を付けましょう・・・。
2006/02/08
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あ、そう言えば今日から雪祭りだった!というわけで仕事帰りにぶらりと立ち寄った。たまには札幌在住という地の利を活かさないと。噂にはかねがね聞いたことはあったが去年の10月末に生まれて初めて札幌に来た私は雪祭りももちろん初めて。以下、本日撮りたての写真をもとにダイジェスト版で紹介しようと思う。本当に思いつきで立ち寄ったためデジカメなど携行しておらず、携帯カメラでの撮影であるので画像の悪さはご勘弁を。まずは雪祭りの会場となっている大通のシンボル、テレビ塔からスタート。もちろんこれは雪像じゃない(笑)。最初のハイライトは雪というより氷でできたアンコールワット。繊細な芸術品であった。続いて映画にもなっている「ナルニア国物語」をモチーフした雪像。映画を観てないので世界観がよくわからずパス・・・(苦笑)。お次は沖縄をイメージした作品。っていうか宮里藍ちゃん主役、っていうかでかすぎ!まあ、今のスポーツ界を代表する顔ということで。こちらはオーストラリアはメルボルンにあるというロイヤル・エキシビジョン・ビルなる世界文化遺産にも指定された由緒ある建物の雪像らしい。こんな渋いネタ、誰がどこから引っ張ってくるのだろう。私が今回一番好きだったのはこの法隆寺金色堂。なんていうか、やっぱり雪像は和に調和する気がする。一方、なんだかごちゃまぜでよくわからなかったのが「ハッピー台湾」。わかる人はわかるのだろうが、崩れそうな高層タワーと周囲とのバランスおかまいなしの巨大仏像、両サイドの獅子(?)、そして故宮博物館の門などなど・・・といったオンパレードである。もうちょっと的を絞れなかったのかなー。会場には雪のステージも設けられ、若手アイドル(?)がとびきり寒そうな舞台の上で熱唱していた。寒さのせいでダンスに妙にメリハリが利いていたような・・・。これまでのような巨大な雪像だけでなく(って言ってもどれくらい大きいのかは伝わらないか・・・)、小さい雪像も多数設置されており、中でも各国からテーマを持った出展もされている。ちなみに上に掲載した雪像の出展国はマレーシア。ホーンビルというマレーシアの保護鳥をモチーフしたものらしいが、なかなか緻密な逸品だ。そして終盤に出会ったのが彼。「また、来てくれるかな~?」と来場者に問いかける、そんなシンボルなのだろう←勝手な解釈。とまあ、駆け足で雪祭りを紹介してみた。とにかく寒いからじ~っと観てることはできなかったが、氷や雪ってのはイルミネーションとの相性抜群だなあという新鮮な発見があった。本音を言えばちょっと期待が大きすぎたために拍子抜けした部分も否めないが、初めてのまともな観光に満足した月曜の夜であった。え?まだ月曜・・・・・。
2006/02/06
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今年に入ってから夜はコタツに入って勉強モードに入っている。今月(2月)末の簿記2級を受験するからである。正直、テレビとこのパソコンのあるワンルームの部屋で集中しろってのが無理であるそんな状況のなか、着実に減退する集中力に鞭打ちながらテキストとにらめっこをしている。簿記3級は5年ほど前取ったが、けっこう忘れてるなー。勉強を始める前は簿記2級が商業簿記と工業簿記に分かれていることすら知らなかった。今回も3級の時と同じく教科書と問題集を買っての独学であるが、壁にぶつかった時はやはり困る・・・。なじみの薄い工業簿記から始めやっと一通り終えたが、原価を計算することの大切さと難しさをすごく感じた。机と椅子を作る工場があったとして、それぞれに直接かかる材料費は区別できるだろうが、電気代や水道代などの間接費はどうやって振り分ければいいのか。そもそもなぜ商品の原価を知る必要があるのか。販売価格を決定する重要な要素になるし、製造における効率を把握することもできる。どれだけ売ればとんとんになるのかも分析できる(損益分岐点)。聞き慣れない用語やらややこしいルールを覚える作業に骨が折れるが、全体の枠組みの意義を考えながら学んでみると、その素晴らしく整合性を持った仕組みに感心する。こんなすごいシステム、誰が考えたんだ?けっきょくはこんな凡人のつぶやきになってしまう(笑)。実務での運用はまた複雑なのだと思うが、現実にあらゆる組織で行われている営みを学ぶというのはなかなかに面白いことである。勉強してて困るのが中国語みたいに漢字が並ぶ名称の数々である。「等級別総合原価計算」これはシャツのS、M、Lなどサイズの違いによって異なる原価の計算である。サイズが小さければ使う布の量も少ないだろうから、当然コストも低くなる。ラーメンも大盛りにすれば原価も上がり、普通は値段も上がるわけである。あれ、でも洋服屋に行ってシャツを見ると基本的にサイズが違っても値段って一緒だよな。原価は違うのにどうしてだろう?少なくともLサイズの私は得をしてるわけだな(笑)。カレー屋では辛さのレベルが上がると値段も上がるということも見受けられる。スパイスをちょっと多めに入れることくらいそれこそ大目に見て欲しい・・・。原価の違いが値段に与える影響というのも慣習とかあるんだろうなあ。なんて、日々の生活へ簿記的視点が加わる今日この頃なのだった。そんな悠長なオチにしている場合じゃなかった。まだ商業簿記はほとんど手をつけてないんだった!楽しみながら日々学んでいこう。そしてついでに合格も・・・・(笑)。
2006/02/05
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小樽の検疫所でYellow Feverの予防接種を受けてきた。「日本ブームの加熱」を防ぐためではなく、「黄熱病」を防ぐためである。なぜ防ぐ必要があるのかについては知る人ぞ知るということで(笑)。生ワクチンを使う黄熱病の予防接種を北海道で受けられるのは小樽と千歳の検疫所のみである。初めて来たのだが、雪の深い小樽の町並みは美しく、そして怖かった。路面がツルツルなんだもの・・・。観光客が多い土地だからなのか、そこらじゅうで人がこけまくっていた(苦笑)。バランスを何度も崩したものの、そんななか私はなんとか持ちこたえた!小樽駅から1キロほど離れた場所にある検疫所は、小樽運河も通り過ぎた寂しい場所に位置する。税関なども入った古い建物である合同庁舎の中にあるのだが、入館するなり驚いたのが、館内のロシア語表記である。ドアにある「押す」「引く」から始まり、トイレの「男性用」「女性用」など、見慣れない記号が併記されているのだ。英語でも韓国語でもなくロシア語表記というのが土地柄だなー。それにしてもこんなひなびた場所(失礼!)に予防接種を受けにくる人が他にいるのかと思っていたが、意外にも10数名が集まっていた。まあ、北海道内で二箇所しか受けられないことを思えば納得か。黄熱病のこの予防注射、ただ打って「はい、おしまい」というのではなく、感染症に関するビデオを見たり、弱毒性である生ワクチンの危険性の説明を受けたりといった前段階があり、さらに注射後は30分の経過観察が義務付けられていた。体に毒を入れることで抗体を作るというアイデアってものすごいと思う。ビデオでは世界にはどのような感染症があるのか、どういった感染経路なのか、そしてどうやって防げばいいのかなどについてアジアやアフリカの映像とともに説明された。黄熱病、コレラ、マラリア、テング熱、A型肝炎、ペスト、日本脳炎、赤痢、ウエストナイル熱などなど・・・・。見ててかなり怖くなった・・・。世の中知らない方が幸せなことってやっぱりあるんだな(苦笑)。開高健の言う「知恵の悲しみ」っていうのはこういうことを言うのだろうか。いや、ちょっと違う気がする(笑)。映像ではアジアのどこかの国の屋台でおにいちゃんが汚れたままの手で不衛生な水をそのまま使って調理する様が流れていた。説明付きで改めて見るとこんなの食べるのありえない(笑)。学生時代にインドの田舎の駅内食堂で食べたカレー食べ放題(30円)も、ベトナムのフエの屋台で食べたカキ氷パフェ(10円)も、みんな危なかったのだ!でも、旅行っていうのはやはり、現地の人の生活感を味わうことが醍醐味とも言えるだろう。一方で病気などの感染リスクが高まるのも事実だ。こういうバランスって永遠のテーマだと思う。ちなみに人生初の海外だったインド旅行では慢性的下○ピーに見舞われ、空港で素直に申請したら別室に連れて行かれ、「コレラの疑いがある」ということで検査を受けるとともに蟄居(自宅待機)を命じられた。。。成田の検疫の係員:「検査の結果はコレラが判明したときにのみお伝えします。1週間経って連絡がなかったら大丈夫だと思ってください」この不安放置プレイは反則でしょ!10代だった当時の私は「えー、下○ピーなんてインド旅行当然の帰結でしょー」なんて不満だったが、客観的に見たら危ないね、やっぱり(笑)。話を本日の注射に戻すと、接種自体はほんの一瞬で終わり、30分くらいの経過観察を経て証明書をもらった。これが通称「イエローカード」である。文字通り黄色い紙に印字されているのだが、これって黄熱病を文字ってるわけ?「いやあ、昨日黄熱病の予防接種受けてイエローカードもらっちゃったよー」なんか疑わしく聞こえないか(笑)?とにもかくにも外務省が言うように「『知識』と『意識』をしっかり持って、海外旅行をお楽しみ」できればいいと思う。今日学んだことをまとめてみると、ポイントは2点1.汚染された食べ物や水の接種による経口感染を防ぐためになま水、氷、生野菜、カットフルーツ、生の魚介類、乳製品等には気を付けましょう2.蚊にさされないように気を付けましょうう~む、1の時点ですでに厳しい気がするが、2って実行可能なのか??次は一ヵ月後にA型肝炎の注射(2回)か。まだまだ長い道のりだ。
2006/02/01
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ネットで無料動画ニュースを流しているMSNBCで面白いニュースを見た。その名も「U.S. students learning Chinese」(この動画ニュースへの直接リンクは こちら から。3分間ほどの本編が始まる前に15~30秒のランダムCMを見ることになる。←この辺りが無料動画を無料足らしめる理由なのだ)全米の30以上の州の公立学校で約24000人の生徒達が中国語教育を受けているというのである。なかでも力をいれているのがシカゴ。この都市だけで3000人以上の生徒達が中国語を学び、アメリカの中国語教育を牽引しているという。シカゴの市長は「グローバル社会を勝ち抜くのに中国語はこれから必要」と強調する。中国が経済的に躍進しているという事実だけでなく、英語を母国語とする人口の約2倍、12億人以上の人口を抱える存在感をアメリカも無視できなくなっているのである。多様な人種が集まるアメリカの小学校の教室で中国語の授業が進められる様子は非常に新鮮だった。この教育体制が功を奏せば、近い将来、英語を母国語とし中国語を流暢に操るアメリカ人が次々に登場するのだろうか。私がワシントンDCのビジネススクールに留学していたとき、すでに中国語が完璧で日本語も日常会話はいける黒人のアメリカ人がクラスメイトにいた。しかも彼はエンジニアのバックグラウンドを持ち専門性も有している。彼は例外だとしても、進み行く国際社会において我々日本人はそんなアメリカ人達に果たしてかなうのだろうか・・・・。日本人も中国語を学ぶ必要性がより高くなっているのかもしれない。英語、中国語、そして国語(日本語)1つでもしんどいのに、こりゃあ大変だー。外国語教育の方向性もこれからまた問われていくことになるだろう。
2006/01/30
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昨日の「24」シーズン5のビデオに引き続き、今日もアメリカからあるブツが届いた。それはこれである!!車のタイヤにつけるチェーンの靴版とでも言えばよいだろうか。私がこの商品の存在を知ったのは、購読している日刊メルマガ『百式』で紹介されていたのを読んだからである。(その時の内容はこちらから)札幌のように雪が多い土地では凍結した路面を歩く際の転倒の恐れが多く、スパイクやピンのついた「冬靴」というものがある。こっちに来るまで知らなかった(照)。しかし、それでは夏の間履いていた運動靴などは履けなくなってしまう。「全ての靴で冬靴を用意するのはめんどくさいなー。でも普通の靴じゃ雪の深い時期は怖い・・・」そんな時に見つけたのがこの商品、「Yaktrax Walker」だったのだ。私がお願いしたのはワシントンDCの姉御、Rhさん。(またの名をotsumu_tentenさん(笑))年末年始に日本に一時帰国されるという話を聞いたので、思い切って「運び屋」のお願いをしたところ、快く承諾してくれたのだった!しかし、Rhさんの実家は京都であり、札幌から東京に帰ってきていた私と東京で会うタイミングが残念ながら合わずに受け渡しは失敗してしまったのだった・・・。Rhさんからの「電話するよ!」という約束も果たされずまま・・・(しつこい(笑)?)にも関わらず、本日京都からブツが届いたのだった!!しかもRhさんのお母様の温かい手紙付きで!届いたブツの第一印象は「軽い!!」であった。そしてこんな風にコンパクトにたたまれていた。隣においたのは大きさを比べるためのポケットティッシュ。タバコを吸わないから定番のタバコの箱とかなくて・・・(笑)。これを広げて装着するとこんな感じになる。付けるのも外すのもすごく簡単。そして外観はほとんど目立たない。装着するやいなやスーパーへ買い物へ行ってみた。まず、非常に軽いので重さを感じさせない。「ガシッ、ガシッ」おお、雪をしっかりつかんで安定して歩けるぞ!!難点を1つ言えば室内に入ると金具のせいで逆に滑りやすくなってしまうということだろうか。長時間室内にいる場合はいったん外した方がよいかもしれない。それにしてもこのYaktrax Walker、ものすごくいいと思う。これで手持ちの靴を雪道に適応させられると思うと非常に嬉しい。日本でも普通に売られても不思議じゃない気がするが。なんて、通信販売の宣伝ばりの日記になってしまったな、今回は(笑)。そっかー、こういう時にアフィリエイトってのを活用するべきなのかな。とにもかくにもRhさん、そして京都のお母さん、本当にありがとうございました!!!大切に使います!
2006/01/29
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土曜日、仕事から帰るとポストにエアーメールが入っていた。送信元は私がアメリカ滞在中に公私ともに大変お世話になったワシントンDCエリア在住のSさん、送られてきたものは一本のビデオテープ。アメリカで非常に濃密な時間をご一緒させて頂いたSさんはこのブログにもこれまで多数登場されている。(一例として2004-10-31- [画像付]♪何やってんだ~、いったい~♪(Love me tenderのリズムで:プレスリーのコスプレはハロウィンの調べ))1月からアメリカでスタートした大人気ドラマ「24」のシーズン5の初回4時間スペシャルを録画して送ってくださったのだ!!!!!もちろん熱烈なお願いメールを去年のうちから送らせて頂いていたのだが、いくら仲良くさせて頂いているとは言え、アメリカの有望なバイオベンチャーで取締役をされているSさんに頼んだのだから私もそうとう図々しい(笑)。いや、それだけ観たかったのだ、このドラマを!タイマー録画のやり方も知らないということなのに(暴露してすいません(笑))、Sさんは快諾してくださり、そして今日その4話分のビデオを受け取ったのだ!私と「24」との出会いはアメリカ滞在中の去年見始めたシーズン4に始まり、同時にシーズン1から3までを友人からDVDを借りて、1泊2日で24時間分を見終えるなど、ものすごい密度で制覇した経験をもつ。これまで書いた「24」に関する日記については以下を参照されたい(ネタばれはありません)2005-01-11- 24の新シリーズを見る:DCにいるとよけいドキドキ2005-01-12- あと45分・・・:24ビデオ捜索は続く2005-01-18- 「24」の2週目:なんとか間に合った・・・2005-02-27- あと24時間で追いつく!:『24』セカンドシーズン完了2005-03-18- 『24』サードシーズンDVDをゲット!:今度こそ全てがつながる!? 2005-03-22- 〔ネタバレはなし〕24 × 3 + 14:ドラマ『24』とうとう追いつく封を開けるやビデオデッキに入れて、4話分を一気に見終えた。シーズン4の時点でもういい加減ネタ切れだろうと思ってたけど、やっぱ面白いわ。内容については何も言うまいが、それにしても展開が激しすぎだ(苦笑)非常に助かるのがアメリカ滞在中にもテレビ鑑賞で大変お世話になった(英語)字幕が日本のビデオデッキでも表示されることである。どういう仕組みで字幕が付くのかよくわからないが、とにかくこれは助かる。ふー、一気に駆け抜けてさすがに疲れたなー。ビデオを取り出してみるとラベルにはSさんがボールペンで「24-5」と書いてくれていた。そのラベルをよ~く見ると右の端っこに小さく数字が書かれていた。「$300.00-」こ、これはネタですよね・・・・・?ですよね・・・・・・?
2006/01/28
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札幌に来て以来初めて風邪をひいた・・・。頭が痛く咳と微熱に苦しめられているが、救いなのは食欲があることである。とりあえずこの週末にしっかり睡眠をとって治したい。しかし日中に寝てしまって生活が逆転してしまったため夜に眠れない・・・。というわけで冬の夜長に今日の日記は私の英語勉強法について少し語りたいと思う。というのも、ワシントンDCでお会いして帰国後も勉強会その他で大変お世話になっているさとまつさんの日記「【勉強】英語学習を続ける努力」に触発されたからである。留学経験があると言っても、私のアメリカ滞在期間は2年にも満たず、最後まで生きた英語を話すことへの苦手感はぬぐいきれなかった。そして、去年の5月末に帰国して以来さとまつさんが言う「語学は使わなければどんどん錆びてしまうという危機感」を強く抱いている。駅前留学もしていない、衛星放送も入っていない私がいかに英語に触れ、そして使っているか。自分が用いているのは主に以下の5つである。1.Business Week Online、 Harvard Business Online (以上ビジネス関連)、Kaiser Family Foundation(ヘルスケア関連)などの定期的な無料メールマガジンの購読 → リーディング(Kaiser Family Foundationについては過去日記『ワシントンDCにいることの強みと弱み』参照)2.幅広いコンテンツを有するMSNBC(マイクロソフトがテレビ局のNBCを買収して生まれた)の無料動画ニュースを見る、あるいは National Public Radio (NPR) で無料のラジオニュースを聞く(NPRは私がビジネススクール入学前にアメリカで通った語学学校の教材として使われており、その日の(主にアメリカの)ニュースのダイジェストとして良質である)→ リスニング3.アメリカ滞在時に大量に録画したアニメ「シンプソンズ」やドラマ「フレンズ」、「サインフィールド」のビデオを見る → リスニング(「フレンズ」については過去日記『人気ドラマ「FRIENDS」の光と影』を参照)4.勤務先の病院で研修医の英語によるケースステディミーティングを傍聴 → リスニング&医学系の語彙を増やす(このミーティングの概要については過去日記『アメリカにおける研修医の教育を垣間見る:ビジネススクールと同じにおいがした』参照)5.スカイプ(無料のインターネット電話)でアメリカ人の元クラスメイトCと話す → スピーキング、リスニング(このCといかに仲がいいかは過去日記『ビジネススクール入学以来最大の危機:気合と冷静と友情で』参照)基本的にお金はまったくかからないし、自分の生活の中に自然に溶け込んでいるので、ある程度の満足はしているのだが、やはりスピーキングの機会は5の「お茶の間留学」とも言えるインターネット電話しかなく、しかもかなり不定期なのが弱いところである。思い立ったが吉日と、今日Cの携帯に「スカイプで話せないか?」とメールを打った。C:「OK、今パソコンを立ち上げてるよ」心の友よ(笑)。私とCはワシントンDCにあるビジネスクールで一緒だったのだが、彼は今ホームタウンのシカゴに戻っている。時差は15時間だ。こちらの夜が向こうの早朝。久しぶりだったこともあり、けっきょく2時間以上話したのだが、言いたいことが言葉にできないもどかしさを何度も何度も感じた・・・。とりあえず定期的に話すことで合意した。私:「将来一緒にビジネスするときに俺が英語を忘れてたらお前も困るだろ?」この言葉が効いたらしい(笑)。C:「その代わり俺にも日本語を教えてくれ。日本でビジネスをする機会もあるだろうし」すかさず見返りを求める奴め(笑)!まあ、そう彼が考えるのももっともだし、何より日本語を教える説明の部分で私も英語をしっかり使えることも確かだ。一から教えた経験はないのだが、大学時代は留学生が日本語を学ぶのを助けるサークルに所属していた。というわけで今日は平仮名とカタカナから教えた。子音と母音の組み合わせということで、簡単な説明の後エクセルに表を書いて送ったら喜んでくれた。改めて基礎から教えると日本語の仕組みをこっちも学べて面白い。平仮名、カタカナ、そして漢字と覚えることは山ほどあるんだなー。いやあ、長ーーーい道のりだ(笑)。Cの根気がどれだけ続くか見ものだな。私も楽しみながら継続して英語に触れていこう。
2006/01/21
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最近の札幌はマイナス10度まで下がってなおかつものすごい吹雪である。同じマイナス10度をワシントンDCで経験した私でも、前を見て歩けないほどこんなに吹雪いてたら、寒さも増して北の国からの五郎さんみたく唇もとんがっちゃうよ・・・。私の朝は研修医の英語によるケーススタディミーティングの傍聴から始まる。(過去の日記:2005-11-09- 『アメリカにおける研修医の教育を垣間見る:ビジネススクールと同じにおいがした』参照)そう、なんとか続いているのである(笑)。毎朝、研修医達のプレゼンテーションとディスカッションをひたすら聞き、去年のうちに購入した医学系の辞書搭載の電子辞書を用いて英単語を調べまくっている。それくらい医学系の英単語は難解なのだ。日本語で意味がわかった医学用語を今度は医学版広辞苑ともいえる医学大辞典で調べてみる。大抵はいっこうに意味がわからない(苦笑)。私が毎朝7時半から始まるこのミーティングを傍聴するモチベーションは現在のところ4つある。1.とにかく英語に毎日触れる2.学問的にも臨床的にも医師がどのような教育を受けているのかを理解する3.医師の視点から患者へどのようなアプローチをしているのか学ぶ4.病院に勤める事務方として医学の基礎を学ぶ(ちなみに、先日の日記で紹介した「週プロの法則」(未知なるものへの定点観測継続学習法てな感じ?)がここにも適用されてます(笑))英語に関しては専門的すぎるし自分から発する機会がない、といった弱点もいくつかあるのだが、それにしても一石四鳥の最高の場なのである。実際、私は日本の大学では医事刑法、アメリカの大学院では医療経営といった医療関係に関することをこれでも学んできたはずなのに、肝心の医学全般に関しては本当に無知であった。例えば診療科の種類や、どの診療科でどんな病気・ケガを診るのかという基本情報。うちの病院の研修医制度は複数の診療科で経験を積むスーパーローテーション制度なので、ケーススタディで扱われる診療科、症例ともに多岐に渡る。自分が健康なのが不思議になるくらい様々な病気が登場する。。。研修医達が実際に診察した患者さんを匿名でケーススタディとして扱っているものだから、臨場感も高く意見の交換にも熱がこもっている。試行錯誤を繰り返す熱い議論を聞いていると、医者は決して万能なのではなく、1人1人の患者と向き合って診療・治療を行っているのだと感じる。内容はもちろん初心者向けなんかでは全くないので厳しい思いはしているが、それでもある臓器、またはある病気に興味を持つきっかけとして抜群の効果を発揮している。病院として標榜している診療科目は全部で23もある。内科とつくものだけを挙げてもなんと7つもあるのだ。・総合内科・血液内科・呼吸器内科・消化器内科・循環器内科・腎臓内科・神経内科どこの内科で何を診てもらえるのか皆さんは区別できるだろうか?私もじょじょに学んでいる最中なのであまりツッコミはいれないで(笑)。この状況を見て頭に浮かんだのが、企業人の課題でもある「スペシャリスト志向VSジェネラリスト志向」というトピックである。専門分野に特化した何かのスペシャリストになることは、市場における自分の価値を高めるとともにその分野での貢献度が増すことにつながる。医学の世界でも、機能分化と専門特化による技術と効率の向上という考えが広まっているということだろう。一方で、専門外のこととなると対応ができない(対応をしない)ドクターが増えているということも言えるかもしれない。近所にある診療所のおじいちゃん先生は「内科・外科・整形外科」なんて看板を掲げてなんでも診てくれたりしなかっただろうか。それはちょっとやりすぎかもしれないが、「とりあえずあの先生のところに行けば診てもらえる」という安心感はあるだろう。(ちなみに日本では医師免許をとればどんな診療科を標榜することも許されるのである)病院と診療所など、医療における機能分化を強調する政府は国民に家族単位での「かかりつけ医=家庭医」を持つことを推奨している。欧米では当たり前のかかりつけ医も日本ではまだまだ馴染みが薄い。患者さんを一番最初に診るゲートキーパーとして広い分野の医学知識・臨床経験を有していなければ務まらないだろう。医療技術向上のためにスペシャリスト(高度専門医)を養成する一方でジェネラリスト(かかりつけ医)を多く輩出する仕組み。これから我々が抱える重要課題である。でもまずは自分の病院の診療科の把握から始めないと・・・(照)
2006/01/19
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インターネットを利用するにあたって誰もが使用するのがグーグル、ヤフー、MSNなどの検索エンジンであろう。皆さんがメインで使用しているサイトはどこであろうか、そしてそれはどうしてだろうか。私は日々の情報収集においてグーグルのツールバーを駆使している。大学時代はMSNを、そしてなぜかヤフーに移行していたのだが、アメリカ留学中に周りのクラスメイトや教授達がグーグル派で、さらにこの企業のIPO(上場)などのブームも手伝って、私もグーグルを使うようになって今日に至っている。それぞれのサイトの長短所をそこまで把握しているわけではないのだが・・・。グーグル検索について、手前味噌ではあるが最近驚いたことがあった。「ホテルルワンダ」というキーワードでグーグル検索を行うと、私がこの映画について感想を書いた日記が検索結果9120件中の7番目にきているのである!(2006年1月15日23:00現在)この日記はちょうど去年の1月にアメリカで上映中だった映画を見て書いたものだった。( 『映画「ホテル・ルワンダ」を観て:恐怖し、しかし生きる勇気をもらう』 参照)私がこの日記を書いた時点では日本での上映は未定であったのだが、『ホテル・ルワンダ』日本公開を応援する会といった一般市民の動きにより上映が決定したのである。日本でも少しでも多くの皆さんに観てもらいたいと思っていた私にとっても嬉しいニュースである。それにしても、グーグルでの検索結果の上位に公式サイトや映画評専門のサイトが並ぶ中でどうして私のサイトが1ページ目に載ることができているのだろうか。1つの原因には、日本での上映が決まったころから増えだしたトラックバックの増加が考えられよう。しかし、ヤフーやMSNで同じ「ホテルルワンダ」を調べると私のブログはいつまでたっても出てこない。(300番目くらいで捜索をあきらめた(苦笑))でも例えばヤフーの場合、検索結果も439,000件と桁違いに多いなあ。グーグルの方が弱いのかな、ここでは。検索エンジンで自分の名前を入れて検索した経験は誰もがもっているだろう。こういう時有名人と同姓同名だったりすると、自分自身がヒットする順番が超後回しになって探す気が失せてしまいあまり面白くないのだが(笑)。比較的珍しい名前である私が自分の姓名で検索すると、グーグル、ヤフーではトップになんとこのブログが出てしまう・・・。これってブログ登録のミスかなー。いずれにしても匿名性がまったく無くなってしまうので(笑)修正したいものである。次いで出てくるのが後楽園ホールでのボクシングの試合結果。これも検索エンジンによって1戦目と2戦目が出てたり、1戦目だけだったりとまちまち。それでも勝った1,2戦目が出てくるのに負けた3戦目が出てこないのは検索エンジン達の私に対する配慮であろうか(笑)。MSNについては苗字が同じ人や下の名前が同じ人がずらーっと並び、私自身がいっこうに出てこない・・・。なんなんだろう、この違いは?しかし、この情報があふれる社会において、私が誇れるオリジナリティもあったのだ!ToneHide (tonehide)私が用いているハンドルネームであるこのワードで検索すると、私が知る限り全ての検索エンジンで、今書いているこのブログが検索結果の筆頭に上がってくる。(いちおう、これも2006年1月15日23:00現在ということで。将来塗り替えられたくないけど(笑))意外とみんな使ってないのかな(笑)。しかも、外国の複数のサイトから「MBA Blogger」(おそらく、MBAを勉強中あるいは取得した人のブログ)として紹介されてもいた。「MBA Blogs」 や、「League of MBA Bloggers」 といったページがそれである。 全編日本語のこのサイトをどうやって探し当てたのだろう。しかし、私が通っていたのはGeorge Washington University(ジョージワシントン大学)だったのに、どのサイトも同じワシントンDCにある近所のGeorgetown University(ジョージタウン大学)と間違って紹介していた(苦笑)・・・。この間違われは何度も経験してはいるのだが、ますますどうやって私のサイトを探し紹介するに至ったのか気になる・・・。う~む、これはToneHideを早く登録商標にしておかないといけないかも(笑)!こんな些細なことだが、自分が生み出したオンリーワンを密かに喜ぶ日曜の夜であった。
2006/01/15
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私が考えた出した規則性の中に「週プロの法則」というものがある。「週プロ」とは言うまでもなく雑誌「週刊プロレス」のことである。定義:「定点観測をすれば、はたから見たら難解(マニアック)な事象も次第に理解できるようになる!」今からその簡単な解説を。決してマニアックな話に終始することはないのでプロレスに興味のない皆さん、この時点で画面を閉じないで(笑)。。。2年間くらいの短い間ではあるが、大学受験時(高校3年生~浪人1年生)の非常に大切な時間に私は兄の影響でプロレスにはまっていた時期があった。今考えたらあのせいで第一志望には受からなかったのかも・・・(苦笑)。話が愚痴になる前に軌道修正すると、当時(1995~1996年ころ)は新日本プロレス対UWFが真っ盛りであり、武藤VS高田の連戦には大興奮であった。他にもプロレスから進化したパンクラスなど、格闘技はかなりのマイブームになっていた。当然、雑誌などからの情報収集も怠らないわけである。その主な情報源が「週刊プロレス」だったのだ。試合内容・結果、選手間のライバル関係など、毎週豊富な情報を手に入れたわけだが、この本が扱うのは新日本プロレスやパンクラスといった団体だけではなく、みちのくプロレスや女子プロレスの諸団体など、実に多岐に渡る。初めはまったく読んでいなかったそれらのページも、毎週なんらかの形で目に付くわけであるからちらりちらりと見ているうちにだんだん詳しくなってしまった。そして、一度文脈を知ってしまうとその後の展開にも興味を持つようになり、ほぼ全ページを読むマニアの道へ(苦笑)・・・。生の試合観戦はパンクラスくらいしかなく、そこまでコアなプロレスファンとは言えないが、当時の知識(?)は大学受験の妨げになったことは間違いない!いや、ここで言いたいのは、初めは難解でまったく単語や関係が意味不明な事項でも、継続的に接し文脈を理解していくことで興味も沸き、その道のスペシャリストになれる、ということである。しかし、大学入学後は高校生のときからすでに始めていたボクシングに目覚めたこともあり、プロレスの世界からはかなり遠ざかっていった。そうしたある日、ふと本屋で週プロを立ち読みしてみた。まったく意味がわからない・・・・。物事は続けないとその実力も落ちていくものなのね・・・。ボクシングについても現役時代はそれこそデビューしたての選手を注目したり、後楽園ホールには週に1回以上足を運んだりとまさに選手兼マニアっぷりを発揮していたが、今や・・・・。継続は力、中断は衰退ということか。よし、身につけたい実力の継続的な定点観測を意識して行うぞ!!とりあえず現在の定点観測の大ざっぱな経緯としては、週刊プロレス → 月刊ボクシングマガジン → 日経新聞ずいぶんと大人になったものだ(遠い目)・・・。
2006/01/14
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「到着地、札幌千歳空港のただいまの天気は晴れ、気温はマイナス14度でございます」羽田を離陸前に飛行機を降りたくなった・・・・(涙)。空港から電車で札幌に着くと、気温はマイナス8度まで落ち着いていたものの、吹雪いてた・・・。最近CDを借りたレミオロメンの「粉雪」を絶唱しながら帰宅・・・。今回は11月に札幌に来て初の帰郷であった。途中体調を崩し病院に行くなどのアクシデントもあったが、兄の結婚式、友人との再会(新年会?)、水上への温泉旅行といったハードスケジュールを楽しくこなすことができた。やはり様々な分野で活躍されている方々と接するのは非常に刺激になる。それぞれのイベントについていろいろコメントを残したいところではあるが、今日のところはおやすみなさーい。
2006/01/09
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今回の札幌から東京への帰京の目的は大きく3つあった。・アフリカで働く妻との再会・東京にいる家族・友人達との再会そして、本日出席した長兄の結婚式への参加である。式の2日前に3人兄弟の末っ子である私と次兄が披露宴の司会を務めることとなり、前日は式次第の流れから文言まで考えてほぼ徹夜となってしまった・・・。仲人と司会の達人である父の「司会はプロに任せるよりもゆかりのある人がやった方が気持ちがこもっていいんだ」というコンセプトには大賛成だが、もうちょっと準備させてよ(苦笑)。それでも、親戚のみで集まる和気あいあいとした集まりであるし、日本人として冠婚葬祭の議事進行を進める側の経験をしておくことは必ず良い経験になると思ったのだ。せっかくアメリカのビジネススクールでしょうもない英語力でもプレゼン能力を鍛えてきたのだから、それをさらに成長させたいという気持ちもあった。なんていろいろな思いが頭を巡るのと前日の寝不足でぼーっとしていたところもあったが、チャペルでの式が始まると荘厳さに目が覚めた。結婚式は何度出席してもなんとも言えず感動するものだが、実の兄の式とくれば感慨もひとしおである。なんだか思わず涙が出そうになった。私:「皆様、大変長らくお待たせ致しました、ただ今より・・・・」てな感じで始まった披露宴も、私のカミカミや意味不明な敬語のこねくり回しを「想定内の出来事」と解釈されてか(笑)、終始和やかに進められてよかった。堂々と(装って)人前で話すことはだんだん慣れてきたと言えるかもしれないが、会場の反応を見てペースを変えたり、「間(ま)」をうまくとることの難しさを体感した。さらに、自分が何かについて話すプレゼンテーションとは異なり、主役の挨拶、乾杯の挨拶、親戚紹介など、多くの話者がからむ議事の進行のタイミングの大変さを学んだ。披露宴の場合は特に食べ物が運ばれるペースも意識しないと時間がおしちゃったり、あるいはだぶついてしまったりする危険性もある。う~む、「段取り上手」への道のりは険しい!そんなことよりも何よりも今日最も言いたいことは、Happy Happy Wedding Bro and new Sis!末永くお幸せに!&これからも長いお付き合いよろしくお願いします。
2006/01/02
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2006年、明けましておめでとうございます。思えば去年の年越しはワシントンDCにあるクラブでカウントダウンを叫んでいたっけ(笑)。(過去日記、『「3、2、1、ダー!」(ちょっと違う?)カウントダウンパーティで絶叫!:今年もよろしくお願いします』参照)今年は三年ぶりの日本での年越し。向かうは我が家の年越しの定番、寛永寺私が卒園した幼稚園も付属しているこのお寺は、歴史を紐解けば8代将軍徳川吉宗など、実に6人の将軍が眠る由緒ある場所なのだ。あの当時は何も考えずにお寺の裏にあるお墓へ無邪気にハイキングに行っていたのだが(笑)。久しぶりに生で聞く除夜の鐘の音は体に沁みるなあ。ところで除夜の鐘の数がなぜ108なのかご存知の方はいるだろうか。私がこれまでトリヴィア的に知っていたのは、「人間は1年のうちに四苦八苦する。四苦(4×9)+八苦(8×9)=108がその煩悩の数なのだ」というものであった。なかなか「ふーん、そういうものかー」でしょ(笑)?しかし、ネットで探してみるとこの説も含めいろいろな見解があるのがわかる。(例えばこちらのサイト参照)ここで四苦はこのようにも説明される生:生まれる苦しみ老:老いる苦しみ病:病む苦しみ死:死ぬ苦しみう~む、まさに誰もが通る道だ・・・。これら人生必須のイベントをいかに自分で受け止め、そして解釈していくかが我々に課された大きな大きな使命なのかもしれない。そんな宗教的・哲学的なことも考えさせられるが、今年も広い視点を持ってひたむきに頑張っていきたい。ここで、年賀メールに書いたことでもあるが、干支にちなんだ今年のResolution(決意表明)を1つ。「犬も歩けば棒に当たる」の精神でいこう!(込めた思い:何かを続けていれば、思い掛けない幸運に会うこともある。才能のない者でも、粘り強い挑戦が成功につながる。) というわけで今年もよろしくお願い致します。
2006/01/01
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気付いたら東京の実家にいた。なんてわけはなく(笑)、本日の仕事を終えてから最終便で千歳空港から羽田まで飛んできたのだ。アパートを出発したときはもんのすごい吹雪となっていたので飛行機が無事に飛んでくれるかどうかも心配だった。これまでモスクワやフランクフルトの空港から飛び立った経験はあるが、地面が白い飛行場から離陸したのは初めてだった。夜ご飯として食した空弁はもちろん三色丼(ウニ・蟹・イクラ)。後から思えば携帯で写真に撮ってここでリアルに自慢できればよかったのだが、全ての思考に先駆けて箸が猛チャージをかけていた・・・。遠く感じる東京と札幌であるが、飛行機に乗ってしまえば90分。けっこうあったかいなー東京。数値的にはマイナス5度から5度だから10度の違いがあるわけか。モノレールも最終便に乗り、午前0時過ぎの山の手線に乗り換えると車内は酔っ払いのサラリーマンだらけだった(苦笑)・・・。あるおじさんは座りながら、あるお兄さんは立ちながら大船を漕ぎまくっている。この光景を見たら、アメリカ人:「ソンナ無防備ダッタラ財布ヲ盗マレルヨ!」道産子:「寝たら死ぬよ!」なんてツッコミが各地から入りそうだ(笑)。でも強い吹雪の札幌であんな眠りこけるように酔っ払ったら本当に命が危ないのでは・・・。それにしても実家というのは落ち着くなー。この感覚も、家を出たからこそ味わえるものなのだろう。友人達と会う予定も満載だし、しばしの帰省を満喫しましょう。
2005/12/29
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世間では3連休かもしれないが、私は明日の土曜(クリスマスイブかー・・・)が仕事であるため、本日は地味に洗濯とかしてた。そんな時、BGM代わりについていたテレビのCMが目に飛び込んだ。「佐野元春 2月に札幌でライブ!」80年代の音楽シーンをリードした佐野元春は私の好きな歌手の1人である。(注:私自身はとっても若いのだが、5歳上と7歳上の兄がいることが音楽の趣味にも影響を与えている)実はこれまでライブというものにはあまり行ったことがない。小学生の時に兄について行って渋谷公会堂で行われた「歌のトップテン」の公開収録にはよく行ったものだが。あとは父について行った往年のモータウングループ、プラターズのコンサートくらいか。そうだ、名古屋とワシントンDCではジプシー・キングスのライブに行ったこともあったか。(DCでのライブ鑑賞の模様は過去日記参照:2004-07-29(木) - ジプシー・キングスのライブで踊り狂う)またライブ行きたくなってきた!というわけでCMを見た直後にネットでチケット情報を調べて速攻で購入してしまった。。。さらにチケットの受け取りはアパートの目の前にあるローソンで即完了。なんて便利な世の中だ!!チケットを手にした勢いで佐野元春の1980~89年までのベストアルバムと去年発売された新アルバムをレンタルCDで借りる。復習・予習抜かりないでしょう(笑)!?ついでに巷で流行ってる曲も借りようかとランキング別に並べられたコーナーを見て回る。そうでなくとも2年間のアメリカ留学により日本の流行、特に流行りの音楽には疎くなった。う~む、どれを借りてみようかなー。よし、新作アルバムを借りるぞ!!「米~Best of Best」/米米CLUBけっきょく借りたのは最近リリースされた新作である米米クラブのベストアルバムだった・・・。People hate to change, but we have to.留学中、ビジネススクールの人事組織論の授業で学んだこの言葉が脳裏をよぎる(苦笑)。いや、やはり温故知新と共に新たな音楽も聴いていこうっと。カラオケでの「懐メロキャラ」もそろそろ返上せねば!とにもかくにも2月に楽しみが増えたのであった。1人でのライブ鑑賞は少し寂しいかもしれないが、純粋に音楽を楽しみたいな。今も佐野元春のベストを聴きながらこの日記を書いているが、この時期は「Christmas Time in Blue~聖なる夜に口笛吹いて~」が身に沁みるなあ。というわけで、泣いている人も笑っている君も、Merry Merry Christmas!!
2005/12/23
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まずは本邦初公開の勤務地付近の風景を。いやあ、雪と自然に囲まれてるのね、意外と(笑)。ウィンタースポーツはあまり経験のない私であるが、せっかくいい場所にいるんだから始めようかなー。さて、祝日前日の今日は病院で働く若手男性職員のボーリング大会だった。女性職員の多い病院の事務では男性は存在感の薄い少数派である・・・。そんな我らの傷をなめ合う、いや結束力を高める目的で開催されるのがこのボーリング大会なのである。参加者は24名。しかし、もちろん単なるボーリング大会ではない。交互に投げる2人1組が2つ集まって4人で1チーム。合計6チームが3ゲームの合計を競い合う。ここでの成績が大会直後に向かう焼肉屋での出費に反映される。1位・・・・0円2位・・・・1人1,500円3位・・・・1人3,500円4位・・・・1人6,500円5位・・・・1人8,500円6位・・・・1人10,000円なかなかリアルな資本主義でしょ(笑)?けっして金銭の授受は行われておりませんので・・・。この大会に際し、私には一抹の不安があった。ボーリング、1年ぶりくらいだ・・・。しかもチームはくじ引きで決定され、私の相方は初対面のMさんだった。息が合うかなー。しかも初めての交互に投げるチームボーリング。基本的に第一投の人と第二投の人は固定されるのだが、ストライクが出ると順序が変わるわけである。これが意外と難しかった。1ゲーム目はなんとか113。2ゲーム目はちょっと調子づいてきて130。そして3ゲーム目に開花した。私のストライクスタートだったのだが、その後、二投目役を担った私は意外や意外、スペアの鬼と化した。2フレから6フレまでオールスペア!!そして7フレでMさんがストライク!残念ながら8フレでフルマークが途絶えてしまったが、9、10フレもスペアとストライクで締めくくった。結果は183。個人のベストよりいいよ、これ(苦笑)!いやあ、あれだけマーク尽くしでもストライクが少ないと200の壁って厚いんだと実感しながらも満足のいく結果であった。それでも上には上がいるわけだが、総合結果で2位となることができた!表彰(?)の焼肉屋は最高にうまかった。これだけたらふく食べて1,500円とは。。。。。さらに、ふだんあまり仕事で接点のない多くの同僚と話す機会がもてて非常に楽しかった。やっぱり大事だなあ、こういう場って。ボーリングはまた来年まで封印した方がいいのかもな(笑)。
2005/12/22
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スッテーーーーーーーン! 横断歩道で豪快にこけた・・・・。三日前の日記でいかにこけたくないかを強調したばかりなのに・・・。普通の歩道は比較的雪もサクサクしてるのだが、車の往来によって凍結度が増している横断歩道はほんとに危ないのだ。不幸中の幸いだったのは、休日にクリーニング屋へYシャツを取りに行った道中だったので、1.手ぶらだった → 受け身をばっちりとれた(柔道経験は中学の授業のみ)2.ジャージにジャンバーという姿だった → ちっとくらい汚れても平気さ!という二点である。なんて箇条書きするほどのことでもないのだが(苦笑)。ともかく、これで一皮むけた私のさらなる成長が期待されるところではある。いや、二度とこけたくないな、やっぱり・・・。職場の病院ではひょんなことから臨床検査部の部長さんと仲良くなって、生理検査や病理検査などについてのいろいろなお話を聞かせてもらっている。中でも、我が病院でも導入が進んでいる「自己血輸血」についての話が非常に興味深かった。輸血と聞いて我々がイメージするのは、献血などで集められた他人の血液がA、B、AB、O型の分類に基づき手術患者などに注入されるというものではないだろうか。厳密にはこれを「同種血輸血」といい、今日の輸血の主流なのだが、他人の血液をもらうことにはウィルス感染、免疫反応など、多くの危険を伴う。そこで考えられたのが自らの血液を輸血に用いる自己血輸血である。血液は骨髄で作られ続けるものであるし、自分の血であれば拒否反応の心配もない。このアイデアは以前の日記でも紹介した臓器の再生という考えに共通したものがある。(過去の日記、「どこまで許される?:遺伝子工学と未来の医療」参照)もちろん、一度に自分の血液を取り出してそれを輸血に使うのではなく、一定の間隔をおいて数度に分けて血液を採取し、それを後に使うのである。ここで課題となるのが採取した自己血の保存方法である。その方法論・技術について、赤血球と血漿を遠心分離したり人体に無害な保存薬を使用したりといった種々のやり方を部長から教えて頂いたが、それにしても専門的な話はむずかしー(苦笑)。いずれにしても医学の進歩というものは本当にすごいものだと実感した。自分の体の中がどうなってるのか、特に脳っていったい何者なのか、なんて考え始めたら、それはそれは哲学的な問いかけになるだろう。一番身近な自分の体(人体)というものがこんなに奥深いとは、やっぱり人生は灯台もと暗しだなあ、と思うのであった(笑)。
2005/12/18
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ここ最近神経をすり減らす日々が続いている。職場の人間関係が表面的だからか?否札幌の歩道環境が氷面的だからである。雪がどんどん降り始めてきた札幌では道が雪でキュッキュッからガリッガリッに変わり、そしてツルツルに変貌していく。札幌付近でペンギンのようにちょこちょこ歩いている肩幅の広い男を見かけたら、それは7割がた私であろう。通勤時には無邪気に駆け回る小学生達にどんどん追い抜かれる。。。あんなツルツルの道を歩くのが間違ってるんだ!学校も会社も休みにすべきなんだ!(←ちょっとずれた論点)やはり、東京生まれ東京育ちのもやしっ子の私に雪国の壁は厚いのだろうか。会社の先輩は言う。「まあ、一度こけてみなって!」いやだ(笑)!そんな私を慰めてくれたのはスーパーの「冷凍食品半額セール」だった。興奮して買いすぎた・・・。ともかく、かにクリームコロッケは凍ってても許すが歩道は許さん!!なんて言いながら、明日もペンギン君はセーフランディングを目指すのであった。
2005/12/15
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週末は出勤だったので、月曜の今日は振り替え休日であった。頑張った自分へのご褒美は決まっている。回転寿司だ(笑)!うちの近所にも回転寿司はあるのだが、全国展開しているその回転寿司のクオリティはまあまあというレベル。しかし、札幌駅ビルの10Fにある回転寿司「とっぴー」のレベルの高さははんぱない。私の乏しい寿司経験の中ではあるが、回っていない寿司屋を含めてもナンバーワンである。ネタが本当にでかい。ものすごく新鮮(多くは北海道内でとれたもの)。値段も120円と220円という安価な2プライス制。まず私の大好物である穴子、サーモン、かれいが最高においしい。そして、さんま、いわしなどの光り物が美味!さらに、かにの外子、あんこうの卵など珍しいメニューも豊富。店内に目をつぶって唸りながら食べている男がいたら、それは私である(笑)。このクオリティ、この価格でどこにでも出店できるのであれば間違いなく世界中のSushi市場を席巻するだろう!!鮮度の維持とキャパシティがそれを許さないんだろうけどなー。札幌に来てから何度も通っている店であるが、今後も来ることだろう。今日の最後の一品として、やはり私の好物であるものを注文した。すると店員は奥の厨房にこう叫んだ。「ガレージいっっちょ~!」さて、私は何を頼んだでしょう?これって親父ギャクだよねー(苦笑)。ヒント:漢字では蝦蛄
2005/12/05
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「ティロリーン!」お、誰かがチャットでオンラインになったぞ。なんと、ビジネススクールの先輩だったエジプト人のAではないか!!私が通っていたビジネススクールでは二年生が一年生のメンター(指導をしてくれる先輩といった感じだろうか)になるという制度があった。入学が決まった時点で専攻を中心にマッチングが行われ、私のメンターは自らが専攻を希望していたヘルスケアマネジメントを学んでいるAだった。彼は祖国エジプトで精神科医として医師の経歴を持ち、その経験の中で医療の世界にマネジメントが必要であると実感したためアメリカのビジネススクールへ留学してきたのだった。説得力がありすぎる(笑)・・・・。そんな彼とのファーストコンタクトは劇的だった。学校から私のメールアドレスや電話番号の情報を受け取っていたためAは私に「日本から一度連絡を下さい」というメールをくれていた。実はそのとき私はすでにアメリカ入りしており、メールを確認できる環境になかったため、そのような連絡をもらっていることを知らなかった。驚くべきことに、Aからの連絡を知ったのは日本にいる母親と国際電話で話している時であった。母:「そうそう、なんとかっていう外国の人から家に電話がかかってきてね、メンター、メンターって言ってたのと、ゆっくり電話番号らしきものを何度も繰り返してくれたのよ」なんと、英語のわからぬ母に電話番号を伝えきったのだ!!この会話の後ほどなくしてAからのメールも確認し、状況を完全に理解したときは本当に感心、感動したものだ(笑)。このような紆余曲折を経てワシントンDCで初めて出会ったA、いやDr.Aは本当に知的で優しい先輩であった。精神科医という肩書きにふさわしい落ち着きっぷりだけではなく、顔中ヒゲでおでこはけっこう広がっていたので(失礼!)正直ものすごいおじさんかと思っていたが、いまだに年齢がわからない(笑)・・・。Aは私より1年先にMBAを取得後、祖国エジプトではなく、中東のバーレーンの医療コンサルティングファームで働いていた。そして今日久しぶりに話したところによれば、拠点は依然としてバーレーンにあるようだが、現在はアラブ首長国連邦(UAE)のドバイに作られた半官半民のヘルスケア組織の大プロジェクトにも関わっているという。詳しく聞けばワシントンDCにある我らが母校の大学病院もそのプロジェクトに関わっているというのだ!!なんてグローバルで壮大な話なんだろう。。。。それにしても、Aによればオイルマネーで得られた潤沢な資金がUAEの医療業界に追い風を引き起こしているということだが、中東ならではの話だなー。私も病院で働いてるんだという近況報告をちょいとばかし行った。私:「事務方が医師・看護師とのコミュニケーションを確立することがやっぱり難しいんだろうねえ。」A:「それはどの国でも同じだよ」私:「その点、Aは医師の経験も豊富だからやりやすいんじゃない?」A:「まあねー、でもHideだって一定の時間をかけて持ち味の忍耐力を発揮すれば簡単だよ、簡単!」ほんとかよー・・・・(苦笑)。バーレーンとドバイに遊びに来いと何度も言われたけど、友との再会と視察も兼ねて行ってみたいなー。ともかく、お互いこれからも連絡を取り合うことを約束しつつ会話を終えたのであった。偉大な先輩に負けないように頑張るぞ!!
2005/11/24
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突然の転勤のため、勉強会への出席、友人と会う予定など、いくつかの約束を泣く泣くキャンセルして札幌へ来ている。その約束の中に本日後楽園ホールで行われたプロボクサーK君の試合応援があった。K君は私より年下であるが、一足先にプロボクサーになった先輩である。現在はスーパーライト級で戦っているが、当時は私と同じライト級、さらに共にサウスポーということもあり、私が言うのもおこがましい気がするが「ライバル」であった。ふだんはものすごく礼儀正しい青年であるが、リングの上に立つと本当に熱くなる。それは彼が真摯にボクシングを愛している証と言えるかもしれない。学生の片手間にボクシングをしていた私には、ジムの寮に暮らし生活の全てをボクシングに注ぐK君に気持ちの面で勝てる気がしなかった。月日が経過し、私はたった3戦で引退したものの、彼は現役のプロボクサーとして戦い続け、現在は立派なA級ボクサーである。プロボクサーはプロテストに受かるとまずはC級のライセンスを獲得する。この状態が一試合が4ラウンドのいわゆる4回戦ボーイである。(○回戦とは何回戦ったという意味ではなく、一試合が何ラウンドの試合を戦っているという意味である)C級で4勝以上すればB級ライセンスに昇格し、6回戦となる。さらにB級で2勝以上すればA級ライセンスとなり、8回戦、10回戦、12回戦を戦うボクサーはこの最上位に位置する。当然C級→B級→A級と上がるにつれ、対戦相手のレベルも格段に上がり、一勝の重みが段違いに変わってくる。そんな中、K君は前回の試合で苦汁をなめ、再起をかけて臨む一戦だったのだ。私がアメリカに留学中も連絡を取り合い、今回の試合もK君じきじきにメールをくれた。そして、行けなかったのだ・・・。先日札幌からお詫びと激励の電話を入れておいたが、果たして、試合当日の今夜、K君から電話が!「ToneHideさん、6ラウンドでKOしました!!次も頑張ります!」うおおおおおおお!!!!K君、本当におめでとう!ランキングにその名前が載る日を楽しみにしてるよ!友人からもらったパワーを胸にこちらも負けずに頑張るぞ。
2005/11/14
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