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2012年11月26日
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カテゴリ: オペラ
 北とぴあさくらホール  14:00〜
 1階後方

 マルカントワーヌ・シャルパンティエ:音楽付コメディ「病は気から」

 俳優:阿部一徳、泉陽二、大高浩一、本多麻紀、牧山祐大
 歌手:マチルド・エティエンヌ、鈴木美紀子、波多野睦美、安冨泰一郎、エミリアーノ・ゴンザレス=トロ、フルヴィオ・ベッティーノ、小笠原美敬、野々下由香里、中嶋俊晴
 レ・ボレアード
 指揮:寺神戸亮
 ステージング:宮城聡(SPAC)
 潤色:ノゾエ征爾



 北とぴあが毎年この時期にやる国際音楽祭で毎年のように上演される、古楽系オペラ。今年はシャルパンティエの「病は気から」...ってそれなぁに?まぁ取り敢えず買っておくか、ということで取ってあったのですが、前々日他所で貰ったチラシが気になって、当日道すがらネットで検索して気が付いたのが、公演協力 「SPAC」静岡県舞台芸術センター 。ここは、近年地方での文化事業のモデルケース的な存在感を持っている、静岡芸術劇場を本拠とする公立文化事業集団。なんで繋がったかというと、この間、新国でリチャード3世を観た時貰ったチラシの中に、「病は気から」のチラシが入っていたのです。ああ、あの静岡の団体か、モリエールやるんだ、へぇ〜 とか思って、自分が持ってるチケットの公演タイトルを忘れてるんだから、もう度し難いというか.....
 その時のチラシの写真が ここ に入っているのですが....怪しいでしょ?(笑)

 という訳で、私は事前に心の準備を十分にして会場に入ったのでした。

 で、どうだったか?
 まぁ、正直言うと、これは毎年やってるオペラじゃないよね(笑)確かに寺神戸亮率いるレ・ボレアードの公演ではあるけれど、舞台があまりにもアレなので、観てる方は半ば音楽忘れてます。フランスのバロック・オペラを鑑賞に来たつもりの人にとっては、これはちょっと、という人も少なからず居たのでは。
 少なくとも、私は、音楽は結構どうでもよかった。最早上手い下手の問題じゃなかったし。
 但し、近年よく魔笛なんかを上演するに際して「これは本来Singspiele=歌芝居なのだから云々」みたいな中途半端なことを言う傾向があるけれど、そういう小理屈を言うのに比べればよっぽどしっかりしている。
 まず、大事な所だけれど、基本的に話の筋は概ね沿っている。その意味で、話を勝手に解釈して作り替えている訳ではない。その上で、下品に傾き過ぎない程度に、よく咀嚼して、21世紀初めの日本で上演するに相応しい程度に潤色している。冒頭の悪ふざけこそちょっとね、という気はするけれど、その後芝居の方に入って行くと、流石に引き込まれてしまう。
 とにかく、芝居が上手いのです。それも道理、俳優の面々は件のSPACの公演で同役を演じていたメンバー。だから、芝居として観ていて普通に面白かった。勿論、こういう喜劇を面白いと思えるかどうか、ということはあるけれど、そこまで行くと、もう間違って来てしまったとしか言い様が無いのでは。


 そう、くどいようだけれど、私は演劇として面白かったのだけれど、それは多分「フランス・バロックの巨匠シャルパンティエのコメディ・バレ」ではないのですよね。といって、私は、シャルパンティエの作品を改作しているとは思わないし、「元はこうだった」的なものでもなかった、という点で、評価していいと思います。魔笛なんかの、くだらない、中途半端な公演が「元々はこれはSingspieleなのだからそれを蘇らせてみた」的な言い方をするなら、この公演は、「いや元々音楽付の喜劇だから、ここまでやっちゃってもいいんじゃない?」といったところか。要するに、シャルパンティエとか「音楽付喜劇」とかいうのを言い訳にしていない。最終責任は私が取ります、という、上演責任者の覚悟が感じられる舞台だった。
 こういうのを面白いと感じるかどうかは個人の趣味の問題だから、云々しませんが、少なくともここまでやる覚悟がある舞台というのは、観ていて好感が持てます。理論だの何だの以前に創作者として引き受ける責任、それに対する覚悟がある。

 でも、音楽的には、よく分かんないですけどね(苦笑)観てる最中はそれどころじゃなかったんだもの....







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最終更新日  2012年11月27日 00時43分39秒
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