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<→その3のつづき。>本日の目玉・『夜討曽我』はもともとが面白い演目なだけでなく、出てくる立ち方すべてを、宝生会現役と若いOBで受け持つのでまさにその世代である私にとっては楽しみでしょうがない。徐々に形になっていく稽古の有様も見ているし。それを思うと・・・うん笑わないように気をつけないと・・・。(オイ)満員御礼の見所を前にお囃子が鳴り、装束をつけた十郎(熊さん)・五郎(犬さん)とその従者(猿さん・鹿くん)が出てくる。(こんな感じ → 参考)わー、装束つけるとやっぱり雰囲気出る!「「その名も高き富士の嶺の 御狩にいざや出でうよ」」4人もいると声量あるなぁ。『夜討曽我』の前半の見どころは十郎と五郎が、今夜敵討ちをしようと決心して従者である鬼王・団三郎兄弟に、母への形見を持たせ国元へ帰そうとするところだ。従者2人が帰ろうとしないので五郎@犬さん「やあ~~汝らは何とて帰すまじきとは申すぞ!」弟の五郎が凄んでみせるけれど五郎「しかと帰ろうずる、な」従者@猿さん「まかり帰ろうずるにて候」やはり首を縦に振らない。命には背きたくない、でもここで帰りたくないという兄弟はついに進退窮まって、「命を捨つるこそ肝要なれ」と、死のうとする。団三郎@猿さん「いざさらば差し違よう!」 鬼王@鹿くん「もっともにて候!」五郎@犬さん「ああ~~~~しばらく! これは何と仕り候ぞ!」十郎@熊さん「やあ~~兄弟のもの帰すまじきぞ、帰すまじきぞ!」そんなやり取りが・・・げにまこと、面白い。本当に何というか、演劇なのだ。能を観たことがない人でも「能ってこんなに面白いんだ!」と思ってしまうような分かりやすい筋書き。そしてそれを、見事なはまり役で演じきる犬さんたちもすごい!そして後半は、見事に敵を討って、1人残った五郎が敵方と戦い、ひっとらえられる。(その敵が、山羊さん(仮名)と亀さん(仮名)、現役2人の4名構成で 一斉に面キリしてきたりするワケである・・・)五郎は果敢に戦うが五郎丸@亀さんの変装により、捕まえられて猛ダッシュで幕の向こうへ連れて行かれて、してやったりの五郎丸が、止め拍子を踏んで終わるのだ。・・・もう、最後までノンストップ。とても勢いがあって、引きつけられてあっという間の1時間半だった。見所でも、皆すがすがしそうに拍手しているのが分かる。“面白かった!”という気持ちを全員で共有しているのが感じられる。拍手しながらも、何だか嬉しい。そして最後に、師匠の仕舞『野守』。・・・さすが我らが師匠、という舞っぷり。見所、心の底から拍手。そんな、密度の濃い1日だった。これでも十分「5周年記念!」という感じがあるのにまた2日目もあるのだから、10周年、20周年はどうなるんだ・・・と今からつい思ってしまう。2日目も色んな演目があって、書くこと山ほどあるけれど遅筆な私では、いつ終わるか分からないので・・・今回は、この辺で。遅ればせながら、観に来てくださった皆様ありがとうございました。出演された皆様、お疲れ様でした!来年の9月に、また会いましょう。
2010年09月22日
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<→その2のつづき。>舞台で数番の仕舞がある間楽屋の奥で、イヤホンから流れるお囃子を聞きながら『鶴亀』最後のおさらい。ちょっと気が緩むとヒラキなのかヒラキカケなのか右足から出るのか左足から出るのか足拍子より、そういうところの方が危うく感じる。つまりは重点的に稽古していない部分だ。苦手なところを洗い出す作業は受験勉強にちょっと似ている。終わってイヤホンを取ると「菊水の流れ・・・」舞台から聞えるのは『枕慈童』の一節。ちょうど次が出番だ。切戸に行くと、地謡を謡ってくださる女の先生がいらっしゃった。師匠と、女性お2人の混声3人地。女の先生「扇どれにするー?もう決めたー?」私「いえ、まだ・・・どれが良いでしょうか」女の先生「んー、鶴亀よねー、コレかコレか、コレか・・・」扇を決めたと同時、拍手が聞え切戸口をあけて正座をする。「「ありがとうございました」」仕舞の人が去っていき、向こうを見るとお世話になるお囃子方が4名。師匠「じゃあ次は『鶴亀』だね」私「はい」「「よろしくお願いいたします」」切戸が開く。師匠「とにかく楽しくね」そうだ。“楽”は、楽しくなくちゃ。舞台に上がると意外に見所の人の入りは良いようだ。眼鏡がないのでさっぱりだけど。目の端で、お囃子方が座られるのを感じる。腰から抜いた扇を前に回し 師匠「鶴亀は一句しかないから この一句に集中して、低くはって」師匠の指導を念頭において扇を手に取り息を吸う。「千代のためしの 数々に」申し合わせのときよりは地「千代のためしの数々に・・・」しっかり謡えた気がする。ちょっと緊張してる。でも、恐れおののく度合いではない。だって地「緑の亀も舞い遊べば 丹頂の鶴も一千年の 齢を君に授け奉り」亀も鶴も私(皇帝)の御代を喜んでくれている!のだ(笑)。やれ嬉しや。地「庭上に参向申しければ」袴の中から手を出して、扇を取り地「御門も御感のあまりにや」立ち上がる。そりゃもう、これだけ祝ってくれてたら地「舞楽の秘曲は おもしろや」舞うしかないでしょう。笛の音。高く。タッパイの型。“楽”の始まり。“楽”は、最初はすごくゆっくりだ。 師匠「しばらくは序破急もまったくつけないんだ」この“ゆっくり”っていうのが難しいんだけれど緊張気味の私にとっては、一足一足、踏みしめて運べるのでちょっと有り難くもある。太鼓のゆっくりとしたテンポに合わせてかなりの時間をかけて、舞台をぐるりと一周してタッパイをした場所、大小前に戻る。そして最初の足拍子。三つ踏んで、四つ踏んで、二つ、四つ、四つ。この最初の足拍子が一番多いのだ。大切な拍子、うまくは踏めなかったけれどしょうがない。一瞬の勝負である。そして扇を開く。おめでたい柄が、眼前にくる。ここから徐々に加速する。申し合わせで外した足拍子ももう外しはしない。なんだか、苦手だった足拍子が実は一番好きになっている。ムスビと呼ばれる、足拍子を細かく三連打する部分も外さなくなったらもう、踏めるのがなんだか楽しくてしょうがない。型の順番も覚えている。だから後は丁寧に、ただ丁寧にお囃子方のリズムに合わせて、型をなぞっていくだけだ。“楽”の音色がとても好き。それに合わせて舞えることが嬉しい。お顔は見えないけれど、たくさんの方が見てくださっていてそれもまた、嬉しい。『鶴亀』の皇帝も、祝いの席なんて慣れっこだろうけどきっと祝ってもらえて、嬉しかっただろう。そんな気持ちと同時に「ありがたいなぁ」という気持ちも湧いて何に対する感謝か、何かいろいろあり過ぎて分からないんだけれど感謝を示すのに一番なのは今、この舞、この型をただただ丁寧に舞いつつがなく舞いおさめることことそが感謝を示すことにつながるんだろうと、思う。そうして気がつけば“楽”の舞が終わる。15分以上舞っていたはずだが舞っている身としては、早いものだ。地「月宮殿の白衣の袂・・・」キリの部分。“楽”の序破急が一転し、またゆっくりとゆったりと舞う。キリになると目が覚めるというか。なんか私めっちゃ汗だくやんけ、とかここまできたら終わりも近い、名残惜しいなぁとかそんな雑念も入る(いかん)。しかし何ともまぁ無事にキリまできたもんだ。地「君の齢も長生殿に」良かったなぁ。舞えて良かった。地「還御なるこそ めでたけれ」ゆっくりと下に居、扇を閉じる。拍手。ふぅーーーー(息)「「ありがとうございました」」師匠「えーあれー五月さん、 こんな上手かったっけ」ちょっ(笑)。いや完全に師匠のおかげなんですけれど。女の先生「完璧だったねー」私「ありがとうございます」本気で汗だくのまま、楽屋に転がりこんで汗をぬぐい、お茶を飲む。そこへ師匠の母「おめでとうございました」私「あっ、はっ、ありがとうございます」師匠のお母様が(能楽師)。師匠の母「とても良かったです。 でも1つ言うなら」私「はい」師匠の母「着付けが。」恥。師匠の母「この襟元ね、もう少しつめて着付けられた方が 美しくなりますよ。後で写真見られたら分かると思います。 次回から気をつけられた方が」私「はい。気をつけます・・・」とほほ。師匠の母「でもね。素晴らしかったですよ」ちゃんと舞えたな、と思った舞をこうしてお褒めいただけるのはまた格別に、嬉しきことなり。(着付けはまだまだだけど・・・)いやー、無事に舞えて良かった。もーそれだけ。あとは舞台を楽しむばかり!楽しい楽しい能『夜討曽我』が待っている!<その4につづく。>
2010年09月21日
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<→その1のつづき。>始曲は恒例の全体連吟『鶴亀』。希望者50人ぐらいが舞台に並び、私も声出しがてら、隅っこに入る。ちょうど自分の舞囃子と同じ曲でもあるし。「それ青陽の春になれば・・・」私の舞囃子の最初の一句に当たるところは「千代のためしの数々に~」自分のシテ謡だと思って謡う。出番前に、思いっきり声を出せるのは有り難い。それから現役の仕舞を見て、連吟『紅葉狩』に混じって楽屋で一息ついていると女の先生「猫さん(仮名)の鞄ってどれかしら」今ちょうど、猫さんの装束付けをされている先生が楽屋に顔を出される。私「あ、えーと、これです」女の先生「タオルがあるみたいなんだけど・・・どこかなぁ」猫さん「あの・・・」そこへ藤色の装束をつけた猫さんが顔を出す。うおー、きれい。これだけ間近で見ると、やっぱ装束って迫力が違う。(猫さんが「いつか装束つけてみたい」と 仰っていたのも分かるなぁ・・・)私「もうすぐですね」猫さん「最初の『いつわりか~』さえ謡えれば あとは何とかなる気がするんですけど」最初の一句って、すごく大切で難しいものだしな。私「頑張ってください!」猫さん「はい」本日の番組内でひとつの山場、半能『藤』だ。熊さん(仮名)「猫さんは 五月さんの3~4倍は稽古してるから」と、熊さんが仰る通り仕事帰りの深夜にBOXに行って夜な夜な『藤』を稽古されたというのはほんと、尊敬する稽古っぷりだ。それを知ってる人も、知らない人も半能(※能の曲を、装束を着けて半分だけやること)が出るのだから期待しないわけにはいかない。見所には、人がぎっしり。そわそわと観客が待つ中高い笛が鳴る。ワキ「山また山をはるばると・・・」登場したワキが、普通に最初の句を謡い出す。地取り(※最初のワキの謡を地が繰り返す謡)も普通にあってなんだ、普通に始まるのかと思ったらワキ「霞む夜の・・・」一気に後半の、待謡へ。幕が開き藤色の衣の、藤の精が出てくる。その、緊張感の後に続くのはシテ「いつわりか・・・」ふんわり、穏やかな雰囲気。申し合わせのとき猫さん「シテの面、すごくいい顔してますよね」初めて面に対面した猫さんはそう言って凄く嬉しそうだった。猫さん「いいなぁ・・・悩みとかなさそうで」藤が純粋に好きな、藤の精。ぽってりと優美な顔は見ていると、のどかな気持ちにさせられる。女性がシテの、三番目物は難しいと言われているけれど三番目物を多くこなしている猫さんだから細かなハコビ、柔らかな型は、板についている感じがある。ぽーっと観ていてシテが途中の足拍子を外し後見の位置に座られた師匠から、別の足拍子が聞こえてきたときはちょっと現実に引き戻されたけれど終始『藤』という曲の、柔らかな雰囲気がたゆたゆと流れていたように思う。・・・いやほんと面をつけて、装束つけて稽古通り舞うだけでも、ホンマすごい。地「梢に青葉や 残るらん・・・」シテが幕の向こうに消えてゆき拍手が見所を包む。すーっと終わった、という感じ。『藤』とか、つかみ所はない曲だけれど「ふんわり」「穏やか」「ゆったり」といった観た後に純粋な空気感が残っている気がする。ちょっと別の世界に連れて行かれたような、その感覚は今の現実世界じゃあなかなか味わえない、贅沢な経験だ。『藤』が終わったということはもうしばらくすると、私の出番。私は、今日観てくださる方々に何かを残すことが出来るのだろうか。まーそんな小難しいこと考えるよりかはそんな高いレベルにあるわけでもなし最後にもっかい、おさらいでもすることこそ、肝要なれ。しっかりきっちり稽古してその成果を出す。今の私に出来ることといえば多分、それに尽きるのだ。<その3につづく。>
2010年09月20日
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今年でめでたく、5周年を迎える師匠の会・9月の会。 (個人的振り返りメモ・・・ 第0回 / 第1回 / 第2回 / 第3回 / 第4回 0回とか、当たり前だけどまだ2回生なのね・・・)年々、盛大になるこの会は5周年にもなると、能が出るやら舞囃子が出るやらシンボルマークが出来るやらで、一気にお祭り規模である。柴さん(仮名)「おはようございます~」早朝に楽屋に行くと松本でお世話になった柴さんが着付けをしていた。松本に東京、沖縄など全国各地から集まってくる、ゆかりの方々。それぞれの立場で、それぞれ出来る限りの稽古をして今日の5周年を迎えるのだ。まだ舞台は明かりがついておらず、誰もいなくてこれ幸いと足袋だけ履いてイヤホンと共に、『鶴亀』をおさらい。『おひゃー ろるらぁー』昨日もそうだったけど、私、いつの間にか“楽”の音色が好きになっている。苦手だった拍子のところなんか特に好き。いっぱい踏めるのが、なんか楽しい。最近、舞台前に感じていた「間違えたらどうしよう」とか「ハコビが出来ない」とかなんかそういうのより、能舞台で舞えることの嬉しさとか楽しさとかの方が珍しく勝っている。・・・これは緊張せずにすむかも。いや、そんなこと思って慢心したら緊張するかも。あーそんなこと思ったらドキドキしてきた。『色々妙なる~』あ、しまった、ここはサシだ(間違えた・・・)。ぬぅ。雑念はいかん。そうして気づけば、舞台の明かりもついて『夜討曽我』シテの犬さん(仮名)や、『藤』シテの猫さん(仮名)など色んな人で混み合っていた。まぁ、本日のメインは何と言っても能と半能だもの。1日目の舞囃子は私だけだけど、目立たずサラッと終わるに違いない。気楽にやれば良いのだ。そして、着付けのために楽屋へ戻る。柴さん「それ、こないだの袴ですか」私「ええ」松本で買った、緋色の袴。欲しかった紺色ではないけれど、丈はぴったり。猫さんは、鮮やかな黄色の袴だ。猫さん「ほんとは今日は袴じゃなくてもいいんだけど ちょっと着てみたくて(笑)」かわいらしいことを仰る。自分の袴で、気合いも十分!がんばるのだ。(その2につづく。)
2010年09月19日
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数ヶ月ぶりに早朝のBOXに忍び込んで、申し合わせの録音テープに合わせて3回くらい舞った。9月のBOXは涼しいが舞えばだくだくに汗。向こうから聞える、プールのざぶざぶという音にまみれたくなる。これまで稽古してきた音源と比べ本番の笛方は、随分と軽快でかろやかだった。若い私に合うように、吹いてくださったのかもしれない。申し合わせで外してはいるがこうして再度舞ってみると今までの音源より、拍子が踏みやすいのだ。「お囃子にのる」という感覚を実感した。そうして初めて“楽”、楽しいな と思ったのだった。もっと稽古を積むことが出来たならきっともっと早くに舞う楽しさに気づけていたかもしれない。それでも、舞台前日に気づけたのは幸運と言えそう。・・・申し合わせの直後は正直「なんで高い金払って怖い思いをせなあかんねんー(泣)」と、舞囃子とジェットコースターを同列に扱うくらいの心境だったけど一度楽しいと思ってしまったら明日の20分少々で舞台が終わってしまうのが何だか残念に思えてしまうから、ああ怖やこわや、能の魔力。よーし!舞台、がんばるぞ!
2010年09月18日
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気づけば申し合わせ。案の定、がちがちに緊張してものの見事に足拍子を外す始末・・・。あと4日で本番なんて信じられない!稽古できる暇すら怪しい!でもほっといたって本番はやってくる・・・!しかし仕事がぁあぁ・・・とにかく舞台も仕事も無事に乗り切ろう。うん。
2010年09月15日
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