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2012.12.04
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カテゴリ: カテゴリ未分類



戦争は経済と社会に様々な帰結をもたらす。
膨大な犠牲と悲劇をもたらす一大原因に経済権益がある。戦争は、その最中に膨大な犠牲をもたらすことは論を待たないが、戦後社会も変える。
戦時中に開発された軍事技術が戦後民間に転用され経済発展に繋がった例もあるが、一方では官僚機構が肥大化する弊害をもたらす。

イノベーションは殆ど常に「利潤」と「戦争」によって動機づけられた。戦争によって軍事技術は発展し、それが民生技術を牽引する。その例は「ゼロ式戦闘機」が鉄道や自動車に流れたり、アメリカペンタゴンの分散型コンピューター・ネットワークの研究がインターネットの誕生へと引き継がれたとの例がある。

この大きな力は、戦争が国家の存亡を掛けての戦いであるから、経済活動の利害を超えた多額の開発予算が組まれる事にある。国家が経済統制を強めて、勝つために金を湯水のように使うという点である。
イギリスの例では、対ドイツ宣戦布告で、即鉄道会社と海運会社をその統制下に置いた。ロジスティック(兵站)が戦争に如何に重要かが覗える。

***ここで思いつくのは、大平洋戦争で、日本が南方進出したときに、兵站が途絶えて敗戦に繋がったと言うことが想起される。また、湾岸戦争時のロジスティックシステムを書いたジェフリー・クルクシャンクの「山動く」等も兵站の重要性を述べている。***

次にエネルギー源の確保である。イギリスの当時のエネルギー源は石炭であったが、いち早く価格統制と輸出規制を行っている。



戦時には政府が生産計画を統制し、それに従って原材料の割り当てが行われる。戦争に機械器具は必要でも繊維産業は直接関係ないので、投資資源は機械器具工業に集中されることになる。
世界的に、戦時には経済界の巨頭が政府の要職を占める事が多い。このように民間から政府への人材移動が起こるし、こういった機会に平時の社会生活では接触がなかった人間同士が軍隊(軍需工場など)を介して接触し、これを機に自己向上への強い動機が生まれることが挙げられる。(小池和男法大教授)

軍隊の中では、インテリ兵士に啓発される者もいれば、逆に学歴はないが、自分の方が上だと感じる者も出てくる。こういった風に、戦時は社会背景が異なる人間を無理矢理接触させるため、互いに競争心が芽生える。こう云った「接触効果」が戦後の進学競争や企業内競争の素地となった。

また、人手が逼迫するために女性の労働率が飛躍的に上昇する事も挙げられる。
戦争の最も悲惨な点は、多大な人命の損失である。20世紀における2つの世界大戦は、「総力戦」で国家のかなりな人口が戦場にかり出された。

***ドラマに出てくる赤紙一枚が、人の運命を決めてしまった。***

アダムスミスの「国富論」によると、文明社会では未開社会に比べて、戦場で戦う兵士の対国民比は低下する。古代ギリシャでは、人民の約2割が軍人であったが、近代欧州では、住民の100分の1を軍人として使えば国が破滅すると計算されているという。

大英帝国では第1次世界大戦で動員された兵士は600万人近くで、その内約80万人が死亡した。第2次大戦では、死者は38万人と減ったが非戦闘員が多く出た。これによって、経済面の負債は極めて大きくなった。
一般に戦時体制では、通貨の増発、物資不足でインフレに陥る。世の悪賢い奴らはこの期に買い占めや売り惜しみで暴利を得ようと画策する。

このため「暴利取締令」が出されたが、ここに政府が公定価格を決める必要が出てきてその詳細を決めるのが一大仕事となった。例に挙げられた品に「桐タンス」があるが、種類を挙げると5千種にもなると言うから驚きである。こういった統制価格計算だけでも巨大な官僚機構が必要となる。

***現在問題になっている消費税も生活必需品は無税にと思う気持ちはあっても、どこまでが必需品かを決める仕分けが至難の業だという。***



***未だに中国や、韓国などから日本は賠償をと言ったことを求められている。***

アメリカが中東における軍事介入を集結し撤退したのも、戦争継続による経済コストが戦争の「大義」を支えられなくなったためである。

***まともな神経だと戦争は愚かしいものだと俯瞰できるが、一旦そのモードにはいると止めることが出来ない恐ろしいものを持っている。渦中に入れば俯瞰できなくなるのであろう。戦後日本は軍隊を解体され、その後アメリカから治安維持を目的とした警察予備隊の編成を迫られ、やがて自衛隊と変貌し、それが押しも押されぬ軍隊という実態になって、この期に「国防軍」と名称を変えようとの話になっている。段々とたがを外して、やがて・・・と、今や渦中に入ろうとしている節がある。そうならねば良いが。***





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Last updated  2012.12.06 13:04:54 コメントを書く


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