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僕たちは工場の扉を思いっきり蹴り開け、建物の中へと入った。 そして、目の前でシンナーを吸っている”ラリッターズ”の側頭部を、角材でドツいてあげた。これで少しは目が覚めただろう。 大谷とカズは、突然の出来事に反応しきれてないらしく、キョトンとしていた。「ボーっとしてたらアカンどぉ!お前らが探してる、石原様の登場じゃぁ!」 イシゲンはそう言いながら、大群の中に突っ込んでいった。僕たちもそれに続いた。「な、なんじゃぁ!?おぃ、お前ら!イテもうたらんかぃ!」 大谷もやっと状況が把握出来たみたいだ。”ラリッターズ”に向かって命令した。しかし、命を受けた”ラリッターズ”の反応は、とても鈍かった。完全にイってしまっているので仕方のない事だ。命令している大谷の目も、完全にイってしまっていた。「動きの鈍い兵隊たちやのぉ、大谷ぃ~。トロトロ、トロトロ動きやがって、お前らは亀かぃ!」 僕は周りに群がっている”ラリ亀”たちを、蹴散らしながらそう言った。「トルエンの臭いプンプンさせやがって、火ぃ点けちゃろか!」 確かにこれだけシンナー臭かったら、火を点ければよく燃えるだろう。 テツも確実に”ラリ亀”をシバキながら、カズに近づいていた。 しかし、さすが国産だ…。僕は手に持った角材を見つめ、そう思った。さっきから何人もの”ラリ亀”を殴っているが、一向に折れる気配がない。この角材をいただいた現場に建つであろう家も、さぞかし丈夫な家になるに違いない。 ふとイシゲンの方を見ると、すでに大谷の近くにまで辿り着いていた。「お前が大谷かぃ、関係ないツレまでヤリやがって!勝負したらんかぃ、ボケぇ!」イシゲンが大谷に向かって言った。「ワレが石原かぃ!ナメやがって、かかってこんかぃ!」大谷が言い返した。「おぅ、今行っちゃるわぃ!待っとけ!」 そう言うとイシゲンは、自分と大谷の間にいる邪魔な”ラリ亀”を殴り倒し、大谷の目の前まで辿り着いた。そしてそのまま、手に持った角材で、大谷の頭を力一杯殴った。 バキッ!相当な力で殴ったのだろう、あの丈夫な角材が、真っ二つに割れた。 それと同時に、大谷がその場に倒れた。「大ちゃんっ!」それに気付いたカズが、大谷に駆け寄ろうとした。 チャーンス! 僕は大谷に気を取られているカズの後頭部を、思いっきり角材でドツいた。しかし、相当力一杯殴ったつもりだったが、角材は折れなかった。この角材が折れるなんて、イシゲンのパワーは相当なものだ…。彼と友達であったことを、僕は神に感謝した。「よそ見してたらアカンど、カスぅ~!」僕は頭を押さえ、うずくまっているカズに向かって言った。 続いて、ようやく辿り着いたテツが、かがんでいるカズの顔面を蹴り上げた。その勢いでカズは後ろにのけぞり、そのまま後頭部を床で強打し、気を失った。 イシゲンはと言うと、崩れ落ちた大谷の腹を何度も何度も蹴っていた。大谷の口からは、泡が噴き出ていた。「なに泡なんか噴いてるんじゃぁ、お前はタコかぃ!」イシゲンはそう言って蹴り続けた。 泡を噴くのは、タコではなくカニだということを教えるのは、もっと後にしたほうがよさそうだ。 随所に見え隠れする教養のなさが、僕たちのツレである事を物語っていた。 そんなイシゲンを横目に見ながら、僕は倒れたカズの顔面を殴り続けていた… …つづく ■読み応え抜群のオンライン小説がたくさんあります^^ ★人気ブログランキング ☆ブログコミュニケーション
2008/02/28
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仕事がめっさ忙しくて ヘロヘロ 状態です…ので…小説の更新をする 気力 が残ってないっす…いつも楽しみにしてくれている皆様 |;´・ω・`|ゞ ゴメンナサイおわびに…以前撮った、寝ている姿の 画像 でも付けときます…あら?あたくしの寝姿でございますわよ
2008/02/27
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プーデブを出て2~300メートルほど行ったところで、僕たちはイシゲンに追いついた。「おぃイシゲン、お前1人でどないするつもりやねん」僕は1人歩くイシゲンに声をかけた。「どないするも何も、このままほっとけるかぃ。カチコミかけちゃるんじゃ」イシゲンは真っすぐ前を見たまま答えた。「アホか、1人で突っ込んでもヤラれるだけやど!」 さすが僕たちのツレだ、後も先も過去も未来も何も考えていない。「そらそうやけど、俺が原因やからどないかせなアカンやんけ…」イシゲンが言った。「そらわかってるわぃ!そやからヤラれに行ってどうするねんってゆうてるんじゃ」テツが言い返した。「それやったら俺にええ考えあるねん」僕はそう切り出した。「前にグッチ先輩から、北町の方に高専のタマリ場があるから、あんま近寄るなって言われた事あんねん。あいつらそこでシンナーやら薬やら色々やってるらしいわ。今からそこに奇襲かけちゃろや」 そんな危険極まりない所に、3人で乗り込もうと言うのだから、いい考えなわけがない。しかし、当時の僕のバカ頭で精一杯考えて辿り着いた答えだった。もちろん残りのバカ2人もその考えに即同意だった。 そして僕たちはそのタマリ場に向かって歩き出した。「そやけどなんぼ何でも手ぶらっちゅうのはアレやのぉ」テツがそう言い出した。「角材でも持って、ガツーンといわしちゃろかぃ」「おぉ、ええ考えや。そやけど角材より鉄パイプの方が痛いんちゃうか」 そんな物で思いっきり殴ったら、殺人犯になってしまう。さすがに鉄パイプはかわいそうなので、角材で殴ってあげる事にした。 僕たちは行く道すがらにあった工事現場に立ち寄り、手ごろな角材を手に、再びタマリ場へと向かった。 しばらく歩いていると、後ろから僕たちを呼ぶ声が聞こえた。「ゆっくん、てっちゃん!」 振り返るとそこにはタカヒロが立っていた。「どないした、タカヒロ」僕が言った。「みんなまじで行くん、ほんまにヤバイで…」 角材片手に歩いてる僕らの姿を見かけて、思わず追いかけてきたらしい。「負けて元々や、そやけどあのボンクラどもに、一発でも返したらな気が済まんねん」僕は答えた。「北町の廃工場が高専の奴らのタマリ場みたいやから、とりあえず行ってくるわ。おぃタカヒロ、お前はもうええから帰れ」テツが言った。「う、うん…、ゴメンな…。一緒に行っても足手まといになるだけやと思うし…。でもほんまに無茶したらアカンで」「わかってるわぃ、俺らもまだ死にたないしなぁ」 そう言って僕たちはタカヒロと別れ、北町の廃工場へと歩き出した。 10分ほど歩くと、目の前に高専のタマリ場と言われている廃工場が姿を現した。 僕たちは工場の窓に近づき、中を覗いてみた。 大当たりだ!中には高専の奴らが数十人タムロしていた。もちろんその中には、大谷とカズの顔もあった。 タバコを吸っている奴やシンナーを吸っている奴、おまけにここでは書けないような事をしている奴までいた。不健康極まりない場所である。「ボケ(シンナー)やってるのはまだしも、薬やってる奴もおるやんけ」僕はその光景に驚いた。「ほんまやなぁ、噂以上にエゲツないのぉ。まぁでも、ボケてるやつは相手にせんでもいけるから、ある意味ラッキーかもな」イシゲンが言った。「ターゲットは大谷とカズや。そいつら2人を集中で狙うど」テツが手に持った角材で、自分の肩をポンポンと叩きながら言った。「よっしゃ」僕とイシゲンが同時に答えた。 僕たちは工場の扉の前に立ち、深呼吸をした。「これ終わったらメシ食いに行こうや」イシゲンが言い出した。「ほんまやなぁ、朝から何も食ってないもんなぁ。ラーメン食いたいわ」テツが言った。「西友のラーメンは絶対に嫌やでぇ」僕が言った。「ほんならそろそろ行こけ…」「せぇのぉ…」 バーーーンッ!僕たちは工場の扉を、思いっきり蹴り開けた。「まいどぉ~、ご注文の角材、お届けに参りましたぁ~!」「検品お願いしま~す!」 …つづく ■読み応え抜群のオンライン小説がたくさんあります^^ ★人気ブログランキング ☆ブログコミュニケーション
2008/02/26
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今日の昼ごはんは、元請けの社長と一緒に うどん を食べに行ってきました前から噂に聞いていた、行列の出来る店に行きました堺にある隠れ家のようなお店 『ぜにや』 さんですカレーうどんが大好きなので↑卵入りの「ふわふわカレーうどん」(たぶんこんな名前やったと思うw)を注文しましたカレールゥも本格的で、うどんもコシがあり、めっさ美味しい冬なのに汗だくになりながら、完食いたしましたww僕らが行ったのは、11時45分くらいだったのでまだすぐに入れましたが食べ終わって店から出てみると、すでに10人くらいが待っていました超人気店みたいなので、時間をずらして行くことをオススメします( ´ノД`)コッソリ でもめっさわかりにくい所にありますので、場所を知らないと行けないかもww
2008/02/26
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プーデブに着くと、すでにみんなが集まっていた。「おっす、みな揃てるんやなぁ。遅なってわ…る…ぃ…………」 とそこまで言って、僕は言葉を詰まらせた。 プーデブには、同級生のテツ・鮫島・イシゲン・ノンさん・カージー・ヒサ・ターシと、1つ年下のタカヒロ・ショーイチ・シンイチ・エイジの合わせて11人がいたのだが、その中でイシゲンとタカヒロを除く全員の顔がボコボコに腫れ上がっていたのだ。「な、何な、みんなヤラれたんか!いつヤラれたんな!」僕は驚いて訊いた。「俺らと一緒や、昨日の帰り道にヤラれたみたいや」テツが答えた。「そやけど俺らと鮫とタカヒロ以外、あの時あそこにいてなかったやん」「悪そうな奴片っ端から狙われたみたいやな。1年も何人かヤラれてるわ。ヤラれへんかった奴はただ運がよかっただけみたいや」ターシがそう答えた。「汚いやっちゃらのぉ、何で俺を襲わんと関係ない奴狙っとんねん!」そう言ったイシゲンの顔は怒りに満ちていた。 なぜ大谷たちはイシゲンを狙わず、関係ない奴らだけを狙ったのだろうか。楽しみは最後に取っておこうという魂胆なのであろうか。「このままやったら済まされへんのぉ、あいつらシバクまで終わられへんど」 テツはヤリ返す気満々だ。もちろん僕もその気だった。「おぃみんな、ヤラれた分キッチリ返したろやんけ」僕は他のみんなに向かって言った。 しかし、返ってきた答えは、耳を疑うようなものだった…。「悪い…、俺はその話には乗らんとくわ…」ヒサがそう答えた。「俺もやめとく。どう頑張っても勝てる気せぇへんし…」ターシが続いた。「はぁ?何やねんそれ、勝てるかどぉかなんか、やってみなわかれへんやんけ!」 弱気な事を言う2人に、僕は腹が立った。「ユキ、俺もヤル気ないで。勝たれへんケンカやっても、何の得にもなれへんやんけ。これ以上ケガするのがオチやど」 ノンさんまでもが言い出した。「得もクソも関係あるかぃ!お前らヤラれっぱなしで悔しないんかぃ。ここでイモ引いたら、たたのヘタレやんけ!」 テツは目の前のテーブルを蹴り倒した。「そうじゃ、ヤル気ない奴手ぇ挙げてみぃ!」 僕とテツとイシゲン以外の全員が手を挙げた。高専のムチャクチャなヤリ方に、全員がヘタレ状態になっていた。このままでは到底リベンジなど出来そうもない…。「ショーイチ、お前このまま負けたまんまでええんかぃ」僕はショーイチに訊いた。「ユキ先輩、あいつらはほんまヤバイっす…。このケンカ、せんほうがええです…」 ショーイチの顔には全く生気が感じれなかった。「もぉええ、原因作ったのは俺やし、俺がどないかする。みなスマンなぁ、巻き込んでしもうて…」 イシゲンは僕たちに謝ると、1人で店を出て行った。どうする事も出来ない、ヤル気のない奴を巻き込むわけにはいかない。イシゲンなりに考えた末に出した答えだったのだろう。「スマンなぁ、ユキ、テツ。帰るわ…」鮫島が立ち上がった。「ほんまにすんません…。失礼します…」ショーイチもそれに続いた。 そしてそれと同時に、残りの全員が立ち上がり店を出て行った。 僕たちはバラバラになってしまった…。「どないするよ、テツぅ。みな完全にヘタレになってしもうたな」「あいつらの気持ち、わからんでもないけどのぉ。そやけど、このままイシゲン1人で行かせるわけにもいかんど」「それやったら俺ら3人でいけるとこまでいったるか」「おぅ、負けて元々じゃ、トコトンいったろかぃ!」 やられる覚悟は出来た。 僕たちは店を出て、イシゲンの後を追った… …つづく ■読み応え抜群のオンライン小説がたくさんあります^^ ★人気ブログランキング ☆ブログコミュニケーション
2008/02/25
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ずっとこのまま二人で ありのままの笑顔で共に歩いていけるよう 心に強く誓うんだ世界で一番素敵な60億分の1の君と出会えた奇跡を俺は永久に守るから九州男/1/6000000000 feat.C&K『九州男(クスオ)』 のメジャーデビュー曲ですとにかくめっさ+.゚(*´∀`)b゚+.゚イィ心にジーンとくる曲ですいっぺんぜひインディーズ時代に出したアルバムも最高九州男/こいが俺(おい)ですばいファーストアルバム 『こいが俺(おい)ですばい』中でも 「出会い」 と 「雲の上の君え」 がオススメ九州男/こいも俺ですばいセカンドアルバム 『こいも俺ですばい』中でも 「dear grandma」 は涙なくしては聴けませんこの2枚も合わせて…いっぺんぜひ
2008/02/24
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「許じでくだばい…。ずみばぜんでじだ…」 口の中が腫れ上がってまともにしゃべれない。 完全敗北だった…。僕は生まれて初めて土下座をした。とてつもない悔しさがこみ上げ、涙が出そうになった。「素直になったやんけぇ、最初からそないして謝ってたら痛い目合わんですんだのにのぉ」カズがニヤニヤしながら言った。 メチャクチャ腹が立ったが、この状況で敵うわけがない。「しゃぁないがら許しだろがぃ、土下座までしで謝っでるんやがらのぉ。がっはっはっ…」大谷は大笑いした。「実力の差っちゅうもんがわかったやろ。2度とデカイ顔して歩くなよ!」 そう言って大谷たちはその場を去った。「くっそボケが…」 絶対にあいつらだけは許さない…。必ずドツキ回して土下座させてやる…。僕はそう心に誓った。 それから僕は、ボロボロになった体を何とか起こして、テツの倒れている所へ近寄った。「おぃテヅぅ、いげるんが。目ぇさ覚ばせ」僕はテツの体を揺すりながら言った。「う、うーん…」テツが目を覚ました。「おぉ、ユキやんけ…。何なその顔、ブッサイクやのぉ。いててて…」「お前も人のごと言えるがぁ、顔の形変わっでるやんげぇ。ダッサイのぉ…」 僕たちはお互いの顔を見て笑いあった。でも、心の中ではムチャクチャ悔しかった。2人ともケンカだけは自信があったはずなのに、いとも簡単にヤラれてしまった。「いったいのぉ、ほんばにあいづらメチャグチャしよるわ」「倍にして返したらなアカンのぉ」 そうは言っていたが、勝算など全くなかった。しかし、このままでは済まさない。絶対に借りは返す、2人の考えは同じだった。 とりあえず僕たちは、痛い体を引きずって家まで帰った。 その夜、僕は全然眠れなかった。体の痛みのせいもあるが、何よりも土下座をしたって事が悔しくてたまらなかった。 翌朝起きようとしたが、体が痛くて起き上がれない。目を開けているのだが、前が見えない。瞼が相当腫れ上がっているのだろう。 だが、状況が状況だけに、このまま寝ているわけにはいかない。あいつらも、イシゲンをヤルまでは引き下がらないだろう。何か作戦を練らなければならない。 僕はテツに電話する事にした。「もしもし、テツか?どうよ、大丈夫か?」「おぅ、何とか生きとるど。顔面はボコボコに腫れ上がってるけどな」「俺も前全然見えへんわ。それより、みんな集めてどないするか考えらなアカンのぉ」「そやのぉ、とりあえずプーデブに集合するか」「わかった、そないしよ。ほんなら手分けして電話かけよか」 プーデブとは近所にある喫茶店で、7つ上の先輩が経営してるって事もあり、僕たちのタマリ場となっていた。 テツとの電話を切ってから僕は、何人かのツレに電話をしプーデブに集合をかけた。 そして僕も着替えてプーデブに向かった… …つづく ■読み応え抜群のオンライン小説がたくさんあります^^ ★人気ブログランキング ☆ブログコミュニケーション
2008/02/24
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ある南の島に航空機が墜落した事故の"生存者たち"。だが何日経っても救助隊が来る気配は無くそれどころか、島では謎の怪物が出現するなど異常現象が頻発し生存者たちはいつの時代にいるのかすら分からなくなる。そして少しずつ明かされる生存者たちの意外な過去。中には犯罪者も数名……。彼らは過去でも、何らかの接点が!?その島はどこにあるのか。彼らは選ばれたのか。そして彼らはどこに行くのか――!?海外ドラマ LOST(ロスト) シーズン3今ハマってる海外ドラマがこの 『LOST』 ですシーズン1・シーズン2・シーズン3と経て、深まる謎に目が離せませんシーズン4も今年放送予定で、今後の展開がめっさ楽しみです いっぺんぜひ
2008/02/23
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「めんどくさいのぉ、何でもええわ、こうなったらやれるだけやったるわぃ!」”この声よ、テツまで届け”という願いを込めて、僕は大声を出した。 しかし、テツはピクリとも動かなかった。完全に気を失っているようだ。 第1作戦「テッちゃん目覚まし大作戦」は、いとも簡単に失敗に終わった。こうなれば第2作戦決行だ。「とにかく暴れろ大作戦」だ。第2にして、早くも最終作戦である。 僕は目の前で耳を押えている、カズをターゲットに選んだ。「何が何でもこいつだけはシバいたる!」そう心に決めた。「このボケぇ、急にデッカイ声出しやがって、耳痛いわぃ!」 カズはそう言いながら僕の顔面を殴ってきた。 ゴッ…。 カズの拳が僕のコメカミにヒットした。メチャクチャ痛い、目の前にお星様が煌いた。しかし、その一発で僕の中のスイッチが切り替わった。”スーパーゆっくん”に変身だ。「いったぁぁ~!メチャ痛いわアホがぁ!」 僕はカズの腹目がけて蹴りを入れた…。しかし、間一髪でかわされ、逆にカウンターの顔面パンチを再び喰らってしまった。 チカチカッ…。またもや目の前にお星様が煌いた。しかも今度は天の川まで流れている。「アカン…、痛すぎる…」 足に力が入らなくなり、膝がガクッと落ちた。僕は顔面を押えてその場に崩れ落ちてしまった。 すると、待ってましたとばかりに、周りにいた連中が僕を蹴り始めた。腹・足・顔面、あらゆる所を蹴りまくられた。 手加減をしてあげようというような優しい奴は1人もいないようだ。 段々痛みが薄れてきた…。そろそろヤバそうだ…。「よっじゃ、ぞれぐらいでええわ」 もう少しで意識がなくなるってところで、大谷が止めた。何とこいつには少しばかりの優しさってものがあるらしい。「ごいづ、起ごせ」 僕は”愉快な仲間たち”に腋を抱えられ、起こされた。「おぃ、お前はほんまにアボやのぉ。勝でるど思ってだんかぃ、ナメ腐りやがっで」大谷が言った。「じゃかぁしぃわぃ、お前らみたいなんに負けるかぃ」 強がってみたが、もうすでに負けている。「おぃカズぅ、ごいづまだやられ足らんらじいど」「みたいやなぁ」 カズはそう答えると、僕の腹を思いっきり殴った。 ゴホォッ…。みぞおちに当たったみたいだ、息ができない…。 少しでも大谷に優しさを感じた自分が恥ずかしい、こいつもやはり鬼だ。 カズは続けざまに何度も腹を殴ってきた。段々目が霞んできた…、これはマジでヤバイ…。「元気なくなってきたやんけぇ、どないしたんじゃ。もう降参かぃ。許して欲しかったら、土下座して許してくださいってゆうてみぃ!」カズが殴る手を止めて言った。 これ以上ヤラれたら、死ぬかもしれない…。そう感じた。息も苦しくなり、口の中も血だらけだ。おまけに頭もボーっとしてきた。 この場を逃れるには、土下座するしかないようだ… …つづく ■読み応え抜群のオンライン小説がたくさんあります^^ ★人気ブログランキング ☆ブログコミュニケーション
2008/02/23
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追いかけてくる”愉快な仲間たち”を振り切り、テツと合流すべく僕は全速力で走った。 しばらくすると、さっきテツと別れたタバコ屋が見えてきた。あの角を曲がれば、テツの家までもう少しだ。 ようやくタバコ屋まで来た、そしてその角を曲がった僕は、そこにあった光景に思わず立ち止まった。 100メートルほど先で、高専の奴らが10人ほど立っていたのだ。そしてその真ん中で誰かが倒れている。 テツだった…。あのテツが完全にノックアウトされていたのだ。「おぃテツ、いけるんか!」僕は大声で叫びながら駆け寄った。 その瞬間、そこにいた全員が僕の方を見た。「おぉ、確かユキヒロくんやったっけのぉ。何や、大ちゃんから逃げて来たんかぃ」その中の1人が僕の顔を見てそう言った。「じゃかぁしぃ!なにシャレにならん事さらしとんねん、シバクど!」「威勢ええのぉ、お前もすぐにボコったるから楽しみにしとけ」 余裕の表情でそいつが言った。こいつがテツをボコボコにしたのだろうか。「おぅカズぅ、やっだんがぃ」 背後でダミ声がした。振り返るとそこには、追いついてきた”大谷と愉快な仲間たち”が立っていた。 絶対絶命だ…。「あぁ大ちゃん、やったでぇ。屁ぇみたいな奴やったわ、余裕シャクシャクや。それより鼻血出てるやん、どうしたんよ、大丈夫かいな」 さっきの男が答えた。こいつの名前はカズというらしい。「おぉ、ごのボゲが不意打ちぐらわしやがっだんじゃ。ごれぐらい何てごとあるがい」「ほぅ…。大ちゃんドツクとは命知らずなやっちゃなぁ」 このままではどう転んでも無事に済むわけがない…。こうなったら破れかぶれだ、とにかくヤルしかない。 カズって奴も相当強そうだ。しかしこのまま逃げれるわけもない。勝算など全くなかった。「何ゴジャゴジャゆうとるんじゃ、やるんやったらやったるどボケェ!」 僕は意を決してそう言った。心臓は破裂しそうなくらいバクバクと鳴っていた。しかし強気でいくしかない…。「ほんまに強気なやっちゃな、大ちゃんこいつ俺がボコろうか?」カズがそう言った。「いや、ごいづは俺がやる。俺のごどナメすぎどる」大谷は答えた。 願ったり叶ったりの展開だ。”タコ殴り”確定だと思っていたのに、タイマンになりそうな雰囲気だ。タイマンなら勝ち目はある。「誰でもええからかかってこんかぃ!」ホっとした僕はそう言ってしまった。 やってしまったようだ。この一言が状況を変えてしまった。「あんなんゆうてるで、もう面倒くさいからボコってまおや」 僕の言葉にカズが素早く反応した。流れで出たセリフだったのに、過敏に反応しやがったのだ。ありがた迷惑な気の利かせようである。「い、いや、誰でもええっちゅうわけじゃなくて…。ちょっと口がすべっただけで…。できれば大谷くんとタイマンがええかなって…」僕は必死で言い訳をしてみた。「じゃかましいわぃ、なに必死でごまかそうとしてんねん。誰でもええっちゅうたやろがぃ、覚悟せえや!」カズが言い返してきた。 ごまかす事は出来ないみたいだ…。 判決は下された…。”タコ殴りの刑”である…。 仕方ない、とにかく出来る限りの反抗をするしかない。 僕は覚悟を決めた… …つづく ↓よろしければクリックお願いします ★人気ブログランキング ☆ブログコミュニケーション
2008/02/22
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まだ4時間目の途中だったが、授業を受ける気分にはなれなかったので、僕はテツと共に学校を出た。「テツ、気ぃつけとかなアカンぞ。いつ襲ってくるかわからんしなぁ」「おぅ、わかってる。お前こそ目ぇ付けられてるし気ぃつけろよ」 僕たちは、いつもタバコを買う馴染みのタバコ屋の角で別れ、それぞれ家路についた。 そしてその時は来た。それはテツと別れて5分ほど経った時だった…。「おぃ、待たんかぃ」後ろから誰かが僕を呼び止めた。「あぁ?何じゃぃ」 そう言いながら振り返ると、そこにはさっきまで学校の前にいた”大谷くんと愉快な仲間たち”が立っていた。 どうやら待伏せされていたようだ。「おぃオドレ、さっきはデカイ口たたいてくれたのぉ。お前は許さんど」凄んできた。「誰が許してくれゆうたねん、小谷くん。待伏せみたいな卑怯なマネさらしやがって」「大谷じゃっ!なんべんゆうたらわかるんじゃ!」「なんべんゆわれても覚える気なんかないわぃ!」「とことんムカツクやっちゃのぉ、ちょぉ顔貸さんかぃ!」大谷の怒りがMAXに達したようだ。「お前らみたいに暇人ちゃうんじゃ俺は。めっさ忙しいんやぞ、帰って飯食って、テレビ見て、風呂入って寝なアカンねんど」 精一杯忙しいフリをしてみたが、普通に無視されてしまった。 どう考えても逃げれそうにない…。仕方ないので言う通りついて行く事にした。 大谷が先頭を歩き、そのすぐ後ろを歩く僕の周りには、愉快な仲間たちが取り囲んでいた。 ひぃ、ふぅ、みぃ、よぉ…。僕は歩きながら人数を数えた。僕を除いて10人もいる。”大谷くんと愉快な9人の仲間たち”だ。さすがにこれだけの人数を相手にしても勝ち目はない。 当然「タイマン勝負」なんて都合のいい展開にはなる訳もないだろう。 この状況をどう打破しようか考えたが、いい考えが浮かばない。頭が悪いというのは、こう言う時に損だなぁと思う。 考えすぎて、段々面倒くさくなってきた…。とりあえず不意打ちで暴れて、その後どうにかしようと決めた。単純極まりない決断だった。「おぃ、どこまで行くねん小谷くん」僕は大谷に向かって言った。「やかましぃ、黙ってついてこんかぃ!」そう言いながら、大谷が振り返った。 チ~ャンス!そう思った僕は、振り返った大谷の鼻めがけて拳を叩き込んだ。「ウゴォ…」大谷は鼻を押えてその場にうずくまった。 周りを取り囲んでいた愉快な仲間たちが、突然の出来事に驚きとまどっていた。 続いて僕は、自分の左右にいた奴を連続で殴り倒した。そして、その一瞬の隙をついて逃げ出した。「ボゲェェ!まだんかぃ、何逃げでんじゃぁぁ!」大谷がゴボゴボとそう言った。「誰が待つかぁ、アホォ。捕まえれるもんやったら捕まえてみぃ」 僕は必死で走った。後ろからは愉快な7人の仲間たちが追いかけて来ていた。 1人では無理と判断した僕は、とりあえずテツと合流しようと考えた。2人ならばなんとかなるだろうと思ったのだ。 しかし、その考えが甘かった事を、すぐに後悔する事になるのだった… …つづく ↓よろしければクリックお願いします ★人気ブログランキング ☆ブログコミュニケーション
2008/02/21
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とりあえずこの状況をどうにかしなければ、このまま”たけし軍団”が学校に入って来たら大変である。ここは一旦こいつらを帰して、その後どうするか考えた方が良さそうだ。「先生、このままやったらラチあかんから、ポリ呼んだったらええねん。そやないとこいつら学校の中まで入ってきよるで」僕はゴモラに向かって言った。「そ、そうやのぉ。ほんなら職員室戻って電話してくるから、お前らはこれ以上モメるなよ」「わかってるよ、俺らもこんなよぉけ相手にケンカするほどアホちゃうよ」 そう答えると、ゴモラは一歩前に出て”たけし軍団”に向かって言った。「おぃ、お前たち、このままそこにいるんやったら警察に電話するぞ。されたくなければ今すぐ解散しなさい!」「ポリ呼ぶんかぃ!卑怯なやっちゃやのぉ!」大谷はキレ気味に言った。「アホか小谷くん、俺らがそんなけの人数相手にケンカすると思ってるんかぃ。なんぼ頭悪いっちゅうても、勝てるか勝たれへんかぐらいわかるわぃ」僕は言い返した。「そうじゃ、俺らはほんまに頭悪いけど、それくらいわかるんじゃ」 鮫島が自分の頭の悪さをひけらかすように言った。しかも僕のセリフとほぼ被っていた。「今日はとりあえず帰ったるけどなぁ、お前ら気ぃつけとけよ。キッチリケジメつけたるさかいにな」「いつでもこんかぃ、返り討ちにして犬ゾリにくくりつけて南極大陸横断させたるわぃ!」 本日2度目の鮫島のハッタリは、南極大陸の登場だ。このまま行けば世界一周も夢ではない。 軍団は、口々に文句を言いながら、渋々引き上げて行った。 とりあえず危機は脱したようだ、しかしこのままでは終わるはずもない。 軍団が去った跡には、倒れたショーイチだけが残されていた。僕たちはショーイチの元へ駆け寄った。「おぃ、ショーイチいけるか、しっかりせんかぃ」テツはショーイチの頬を平手打ちした。 2・3度叩くと、ショーイチが目を覚ました。「うぅ……。て、テツ先輩…。あいつらは…」「おぅ、帰って行ったぞ、もう大丈夫や」「テツ先輩、ユキ先輩…。あ、あいつらとはケンカせんほうがええです…。ハンパやないくらい強いっす…」「そうみたいやのぉ、お前をヤった大谷って奴、相当ヤバそうやな」「そんなんええから、はよ保健室連れてったろや」 僕はショーイチを背中におぶり、保健室へと連れて行った。保健室に着くとすぐに、奥にあるベッドにショーイチを寝かせた。そして保険のジュンコ先生に後は任せる事にし、再びプール裏へ戻った。「そやけどイシゲンのやつ何しよったんや…」テツがきりだした。「わからんけど、タカヒロが呼びに行ってるから、ゆうてる間に来よるやろ」僕は答えた。 そんな話をしていると、裏門の方からイシゲンとタカヒロがやって来た。「何やねん、人が気持ちよぉ寝てるのに」事情をわかってないイシゲンが、めんどくさそうに言った。「何やちゃうわぃ!今さっき高専の奴らが大群で押し寄せて来て、大騒ぎやったねんど。石原出せぇっちゅうて大変やったんや、お前一体何したんな!」僕は怒り気味に言い返した。「はぁ?そうなんか。何したって、昨日の帰りに偉そうにメンチ切ってきやがったから、2人ほどシバイただけやど」「そのせいでショーイチがボコボコにされたねんど!」テツが怒鳴った。「ショーイチがやられた?」「おぅ、追い返そう思って突っ込んで行って、逆にボコボコにされたんや。とりあえずケガしとったから保健室に連れて行ったわ」「そうか…」 イシゲンはそう言うと保健室に向かって歩いて行った。 しかし、ケガの状態がひどかったみたいで、ショーイチはすでに病院に連れて行かれた後だった。「そやけどどないかせなアカンのぉ。このままほっとかれへんしな」「そやなぁ、そやけどこんだけの人数やったら逆にやられるやろしなぁ。明日みんな集めてどないするか話しよかぃ」 僕たちはこの状態ではどうしようもないので、今日は一旦帰る事にした。 しかし、この帰り道で悲劇は待っていたのだった… …つづく ↓よろしければクリックお願いします ★人気ブログランキング ☆ブログコミュニケーション
2008/02/20
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ココでございます。こないだのつづきでございます。少し眼が緑色に光っておりますが 気になさらないで下さいまし。さっそく本題に入らせていただきます。街を歩けば 声をかけられるわたくしでございますが実は…… お尻が丸出しなのでございます………………ケツオチで申し訳ございません。それでは またお会いする日まで ご機嫌麗しゅう。…あまりジロジロ見ないで下さいまし。
2008/02/20
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「なんじゃぃお前ら、騒々しいのぉ。うちの学校に何の用じゃ」テツが言った。「お前ら全員転校生か、それにしては人数多すぎるんちゃうんけ。転校やったら1人づつこんかぃ」続いて僕が言った。 実際一度にこれほどの人数が転校してきたら大変である。急遽1クラス増やさなければならない。「何やお前ら知り合いなんか。あんまりおお事にするなよ」ゴモラが訊いてきた。「知り合いちゃうっちゅうねん。さっきのやりとり見たらわかるやろ。まぁ、すぐに大人しくさせるから、黙って見ててや先生」鮫島が答えた。 ゴモラは、僕たちが出て行く事によって、余計に騒ぎが大きくなるのを恐れていた。 しかし、いくら僕たちと言えど、1クラス相手にケンカはしたくない。「転校希望やったら転校届け出さんかぃ、たけし軍団!」 こいつらを”たけし軍団”にたとえるなら、ショーイチを瞬殺した”たけし”は、やはり相当な奴に違いない。「ギャーギャーおがるな、このクソガキが!この学校に石原って奴おるやろが。今すぐ連れてこんかぃ!」”たけし”が、もの凄い形相で言った。 この騒動の原因は、イシゲンにあるみたいだった…。 しかし今日は、朝から一度もイシゲンの姿を見ていなかった。おおよそ家で寝ているのだろう。「石原に何の用やねん。っちゅうか、お前らはどこの誰やねん」僕は訊いた。「俺かぃ、俺は高専の大谷じゃ。石原って奴に用あるから、はよ出さんかぃ」 ”たけし”の本当の名前は大谷というらしい。 高専というのは、僕たちの通う中学校の近所にある、高等専門学校の事で、ヤンキーの巣窟みたいな所だ。イシゲンはそこの連中と何やらモメたようだ。「石原は今日、生理痛で休んどるわぃ。なんやったら代わりに俺が相手しちゃろか」テツが言った。「調子に乗るなよ、クソガキ。俺に勝てる気でいてるんかぃ、幸せもんやのぉ」 大谷は自身満々にそう言い返してきた。「勝てるかどぉかやっちゃろかぃ!偉そうにしてたら、ボコボコにしてラクダと一緒にシルクロード歩かせるど!」 とうとう鮫島の18番(オハコ)、壮大なスケールのハッタリが出た。さすがハッタリだけでここまできた男だけある、シルクロードまで登場させやがった。その調子で、目指せガンダーラ!「おぃタカヒロ、今からイシゲン呼びに行ってこい。たぶん家で寝てるはずやから、起こして連れてくるんや」僕はタカヒロに指示した。「うん、わかった。行ってくるわ」「ダッシュで行ってこいよ、状況が見えへんから、どんな展開になるかわからんさかいに」「うん」 タカヒロはそう答えると、裏門の方へ走って行った。「それよりそこに倒れてるうちの者、ケガしてるみたいやから保健室連れて行かせてもらってもええかなぁ”小谷”くん」 このままほっといてはショーイチがヤバそうなので、僕は大谷に向かって言った。「誰が”小谷”やねん!大谷じゃ!」「あら、そんな大物に見えへんから、てっきり”小谷”くんやと…」「シバクど、クソガキが!」 少しからかっただけなのに、本気で怒り出した。気の短い男である。「そやけどいつまでもそんな人数でそんなとこおったらポリ来るでぇ」テツが言った。「そやそや、はよ帰ったほうがええんちゃうかぁ。”小谷”くんと愉快な仲間たち」僕が言った。「ワレぇ、ナメくさりやがってぇ。オドレだけは絶対許さんど、名前なんちゅうんじゃぃ!」 大谷は僕を指さして、興奮気味に訊いてきた。「あぁ?俺かぃ!俺はオチャメで陽気なユキヒロくんじゃぃ!よぉ覚えとけ!」 とうとう自己紹介をしてしまった。 これで僕も狙われる身となってしまったのだった… …つづく ↓よろしければクリックお願いします ★人気ブログランキング ☆ブログコミュニケーション
2008/02/19
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これから書く話は、僕たちの中学生活で最大で最悪となったケンカの話である。 それは僕たちが中学3年生になって間もない頃だった。 その日もいつものように僕たちは授業をブッチして、プールの裏でタバコを吸っていた。「最近は何もないのぉ、ケンカも長い事してないしなぁ。まぁ、でも平和って事はええこっちゃなぁ」 僕は仰向けに寝転び、澄み切った青空を見上げながら言った。「そやけど暇やなぁ、平和ボケしそうやど」テツが答えた。「ほんまや、何かおもろい事でもないんかぃユキ」鮫島が訊いてきた。「アホか、そんなオモロイ事なんかあったら、誰にもゆわんと俺1人で楽しむわぃ」「そらそうやの。そやけど暇やぁ…」 他の生徒が一生懸命授業を受けている時に、授業を抜け出しタバコを吸いながら「暇だ暇だ」などとほざいているのだから救いようがない。 しかしそんなホノボノとした雰囲気は、次の瞬間一気に緊張と興奮に変わった…。「ユっくん、テっちゃん大変やぁ~」 そう叫びながら、タカヒロが運動場をこっちに向かって走ってきた。タカヒロは1つ年下の幼馴染だ。「何やタカヒロ、どないしたんや。何かオモロイ事でもあったんか」テツが訊いた。「オモロないよ、えらい事やねん。校門のところに知らん奴らがぎょうさん来てるねん」そう答えたタカヒロの顔は青ざめていた。「知らん奴って誰やねん」鮫島が言った。誰かわからないから、知らん奴なのである。「とにかく一緒に来てや。ショーイチがそいつらにやられたねん」必死な顔でタカヒロが言った。「何やて?ショーイチがやられたって、あいつ何かやりよったんか」 ショーイチというのはタカヒロと同じ歳で、腕っぷしも相当で2年生の中で代表的な存在の奴である。そのショーイチがやられたぐらいだから、かなりヤバイ状況に違いなかった。「まぁ、こんなとこでウダウダゆうててもラチあかんから、とにかく行ってみようや」僕たちは校門へ急いだ。 校門に着いた僕は、自分の目を疑った。数え切れないほどの数のヤンキーが、校門の外で立っていたのだ。「な、なんなこいつら。よぉけおるやんけ」鮫島が驚きながらそう言った。「おまけにガラの悪そうなんばっかりやのぉ」さすがのテツも驚いているようだ。 これだけの数のヤンキーが我が校に押し寄せて来ているのだから、先生たちも黙ってはいなかった。「何や君らは、授業中やぞ。自分の学校に戻りなさい!」体育教師のゴモラが大声で注意していた。しかし誰一人聞いてないようだ。 それはそうと、かなりの数がいる…。よく見ると、その集団の真ん中で1人、倒れているやつがいた…。 ショーイチだ。そこには顔面をボコボコにされたショーイチが倒れていたのだ。 タカヒロの話によれば、ショーイチと2人で授業をサボり、校門の横にあるテニスコートでタバコを吸っていると、ガラの悪い集団がゾロゾロと現れたらしい。 それを見たショーイチが、「なんじゃこいつら、ナメてるんか。シバいちゃる」と言いながらその集団に突っ込んで行ったのだが、真ん中にいた1人に瞬間にボコられたらしいのだ。 タカヒロの話では、相当強い奴らしい。 これは気合を入れておかなければヤバイみたいだ… …つづく ↓よろしければクリックお願いします ★人気ブログランキング ☆ブログコミュニケーション
2008/02/19
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<イタリアンダイニング I★sir>今日は、大阪府高石市にある 『I★sir』 ってお店にイタリアン料理を食べに行ってきました(*´∀`)小ぢんまりしたお店ですが雰囲気もいいし、おまけにシェフもスゴイいい人でした。もちろん料理もめっさ美味しかった♪僕は欲張って”フルコース”ってのを頼んでみましたw<宮崎地鶏の肝としめじの焼リゾット>まずは前菜です。この宮崎地鶏の肝が何とも言えず美味しかったです。普通ならパサパサになる肝ですが、パサパサ感が全くなく、まるでフォアグラみたいでした♪実はこの前にもう一品前菜があったんですが、写真を撮り忘れてしまいましたww<野菜のトマトパスタ>トマトパスタなのに酸味がなく、逆に少し甘みのあるソースで、これまた美味しい!あっさりとして、いくらでも食べれそうでした♪<有頭エビとホタテの白ワインソース>魚料理です。白ワインソースが最高に美味しい!家でも作りたいと思いレシピを訊いたのですが、僕の頭では覚えきれず断念…^^;<牛肉のバルサミコソース彩り野菜添え>肉料理です。この時点ですでにお腹いっぱいでしたが、美味しくてペロっと食べてしまいましたwwフィレ肉とバルサミコソースの酸味がめっさマッチしてました^^<デザート>デザートです。実は僕は甘いものが食べれないので食べてないのですが、美味しかったみたいですwこの後、サービスで「チョコレートフォンデュ」を出して頂きました。初めて食べてみたんですが、甘いものが嫌いな僕でもバクバク食べれました^^デザートを食べ終わったときには、お腹パンパンでしたwwボリュームも満点で美味しいし、サービスもめっさいい店です^^また食べに行こうと思います(*´∀`)
2008/02/18
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映画館を出た僕たちは、プランタンなんばに向かうために戎橋筋を歩いていた。しばらく歩いていると、何やら後ろの方で大きな声がした。「痛いのぉワレぇ、誰にぶつかっとるんじゃコラぁ。あやまらんかぃ」 驚いて振り返ってみると、ピモ吉が全然知らない奴とモメていた。どうやら肩がぶつかったらしい。普段のピモ吉なら、間違いなく速攻謝罪しているはずなのだが、今日の彼は一味違った。「あぁ?何インネンつけとるねん。お前の方からぶつかってきたんちゃうんかぃ、このクソチビ!」 相手が負けじと言い返してきた。「クソチビ」の一言で、ピモ吉の”勘違いギア”が一気にTOPまで上がった。「誰がチビじゃぃ、シバクどコラぁ。ちょう顔かさんかぃ!」チビは君しかいないぞピモ吉よ。「おぅ、上等じゃぃ。どこでも行ったろやんけ」相手もヤル気満々のようだ。 僕たちは彼らのやりとりを楽しんでいた。「ユキ、こいつら何や知らんけどヤル気みたいやで。ナメたガキやで、いっちょやったろうや」 傍観していた僕にピモ吉が言ってきた。「そうなんやぁ、頑張れよピモ吉ぃ。競馬の結果が気になるから俺は先に行っとくわ」 僕は人のケンカには立ち入らない主義である。「えぇ?何でそんなんゆうんよ、一緒に来てやぁ。ヒョッコリも何かゆうたってやぁ」 僕の予想外な答えに驚いたのか、急にピモ吉はソワソワし始めた。「何でやねん、お前のケンカやんけ、男見せたれや」ヒョッコリも冷めたように答えた。「そやそや、男見せたってくださいよ。おぃ、兄ちゃんらも気ぃつけなアカンで、このピモ吉様はうちの学校の番長やねんからな。ウダウダゆうとったら、キャンキャンにいわされるで」 僕は相手を挑発して、一層ヤル気にさせてあげた。何と親切なのだろう。「それじゃぁ僕たちヨワコは先に行かせてもらいます番長。失礼しま~す」そう言って僕は振り返った。「まじで行くん?ちょ、ちょう待ってやぁ」 ピモ吉が悲壮な声を出して頼んできたが、僕たちは無視して歩き出した。「お前強いんかぃ、おもろいやないけぇ。勝負したろやないかぃ」ケンカ相手の声が商店街に響いた。「い、いや、ほんまは全然強くないっす。ほんまヤバイくらいに弱いっす…」ピモ吉の泣きそな声で答えていた。 援護がなくなったピモ吉の”勘違いギア”は、TOPから一気にニュートラルに入ったようだった。 僕たちが商店街から出る頃、はるか後方でピモ吉の悲鳴だけがこだましていた。「ピモ吉よ、勘違いだけでケンカに勝てるほど、世の中甘くないぞ」 僕は心の中でそうつぶやいた… …つづく ↓よろしければクリックお願いします ★人気ブログランキング ☆ブログコミュニケーション
2008/02/18
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この頃の僕たちの楽しみといえば、土曜の夜の集会と日曜日の競馬だった。土曜日の夜は国道を走りまわり、日曜の昼ごろに起き、大阪球場の場外馬券売り場まで馬券を買いに行くのが僕の習慣だった。 もちろん中学生が馬券なんか買えるわけはない。しかも当時は、今みたいにマークシート方式ではなく、窓口のおばちゃんに直接番号を言って買う形だった。 しかし、僕は恵まれていたと言えばいいのかどうかわからないが、中学生当時にはすでに身長が175cmを超えており、少し大人の格好で買いに行けば結構バレなかった。 勝率はなかなか良かった。それもすべて”予想屋ヒョッコリ”のおかげだった。こいつは僕たちの同級生で、一番最初に競馬を始めた奴だった。このヒョッコリに誘われて僕たちも競馬を始めたのだった。ヒョッコリはとてつもなく頭が良く、卒業後地元で一番の高校に進学するのであるが、その頭で分析され、出された予想は的中率抜群だった。 僕たちの行動パターンはこうだ。まず馬券売場で馬券を買う、それから”プランタンなんば”という所へ行き、その中の家電売場にあるすべてのテレビを競馬中継に換えて結果を待つ。当たればそのまま換金に行く、といった感じだった。 しかしその日は、馬券を購入したレースまで3時間ほど時間があったので、僕とヒョッコリとピモ吉の3人は、なんば駅前の映画館で映画を見る事にした。 当時『ビーバップハイスクール』という不良映画が大流行しており、ちょうどその新作が上映されていたので、それを見る事にした。 映画館の中は満員だった。空いている席はひとつもなかったので、僕たちは立ち見する事になった。辺りを見回してみたが、客のほとんどがあまり賢そうな顔をしていない。賢そうなのは僕たちくらいだった。 この映画には大きな特徴があった。それは、映画を見る前と見た後とでは、歩き方が変わるというものだった。見る前には普通に歩いていた人々が、上映が終わって映画館を出る時には、胸を張ってふんぞり返って歩いて行くのだ。何故かほとんどの人がそうなってしまうのである。 もちろん僕たちも例外ではなかった。映画館を出る時には、”俺は最強!”モードに突入していた。あの気弱なピモ吉までもが”最強モード”だった。「おもろかったなぁ、やっぱりビーバップは最高やな」ピモ吉が興奮気味に言った。「ほんまや、めっちゃおもろかったのぉ。ボンタン狩り、俺らもやってみるか」ヒョッコリも興奮を抑えられないようだ。「てか見てみぃ、出てきた奴らみんな偉そうに歩いとるで。勘違いしまくりやなぁ」 そう言っている僕たちも、大いに勘違いしていた。その中でも、群を抜いて勘違いしていたのがピモ吉だった。完全に”勘違いギア”がオンになっていた。あの気弱な男が、今まで見た事もないほどふんぞり返って歩いているのだ。 ”ビーバップ効果”恐るべしである… …つづく ↓よろしければクリックお願いします ★人気ブログランキング ☆ブログコミュニケーション
2008/02/17
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ココ と申します。性別は 女王様 でございます。ソフトバンクのお父さんと同じ 白柴 でございます。ソフトバンクのお父さんのような演技はできません。でもビジュアルでは負けてません。人を 癒せ ます。ただ寝ているだけで人を 癒せ ます。自意識過剰じゃありません。街を歩けば 通りすがりのおば様たちに綺麗ねぇ と言われます。おば様たちの見る目は確かでございます。こんな ビューティフル なアタシでございますが実は…続きは次回でございます…
2008/02/17
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「ユキ大丈夫か…」テツが目覚めたようだ。「おぉ、やっと気付いたかテツ。俺は何とかいけてるど、お前はどないや?」「俺も何とか生きてるみたいや。そやけど、見るからにまだまだピンチ状態みたいやのぉ」「そうみたいやなぁ…。そやけどこいつら、中学生のくせに人の事さらいやがって。ヤクザかっちゅうねん」 おまけに後ろ手に縛るなんて、何と悪い民族だろうか。「何をゴジャゴジャゆうてるんじゃ。お前ら自分の置かれてる立場がわかってないんかぃ。体でわからせたろか」一人のゲルマン人が凄んできた。「おぃ、テツぅ、こいつら何や勘違いしてるみたいやど。俺らに勝った気でいてはるわ」「ほんまやなぁ、気の早いやっちゃのぉ」「こんなロープぐらい、ユキくんパワーでブチ切っちゃるわぃ」そう言って僕は思いっきり息を吸い込んだ。「ふんっ!」そして目一杯の力を込めて、ロープをブチ切ろうと試みた。 ブチッ…。 何かが切れる音がした…。「よしっ!」と思ったが、切れたのはロープではなく、僕の毛細血管だった…。「アカン…、何かちゃうもん切れたわ。かったいロープ使いやがって、ドラマとかやったらブチッて切れるねんけどなぁ」 …とまぁ、こんな事を本気で試してみるくらいだから、僕がいかに賢いかおわかり頂けるだろう。「しゃぁないわ、ちょい痛いやろうけど根性出して殴られよかぃ」テツはすでに覚悟を決めたようだ。仕方ないので僕も覚悟を決める事にした。「おぃ、お前ら、急におとなしなったのぉ。やっと立場がわかったんかぃ。そやけどまだ今からうちの大将が来るさかいに、お前らこのままじゃ済まんど」さっきのゲルマン人がニヤニヤ笑いながらそう言った。「大将って…、欽ちゃんファミリーか!」と思ったが、ツッこむのはやめておいた。 それからしばらくすると、何やら倉庫の入り口の方がザワつき始めた。「ちゃぁっす」「おつかれっす」そんな声が聞こえる。いよいよ酋長のお出ましのようだ。「ヒデキくん、こいつらですわ」誰かがそう言った。 ん?ヒデキくん?どこかで聞いた事ある名前だ。僕は顔を上げてみた。 そこにいたのは紛れもなく”オデキ”だった…。という事は、こいつらはゲルマン民族ではなく、サルの軍団だったのだ。「テツ、ユキ、久しいのぉ。何やお前ら、縛りプレーが好きやったんか、ウッホッホ」バカ面で、ゴリラが笑った。「なんじゃぃ、大将ゆうからどんな凄い”欽ちゃん”が現れるか思たら、ただのゴリラやんけ!」僕は少しガッカリした。「サル山帰って、お山の大将気取っとけや、このゴリポン!」テツも期待はずれだったようだ。「なんやとこのボケぇ。おぃお前ら、こいつらボコボコにしたれ!」 ゴリポンが興奮気味にそう言うと、それに従い、サルの軍団が順番に僕たちを殴り始めた。顔面を殴ってくる者もいれば、腹を蹴ってくる者もいる。バリエーション豊かだ。 しかし、痛い…。「ゴホッ…。こいつら手加減しらんのか」「ウグッ…。ほんまやのぉ、メチャメチャ痛いやんけぇ」「これもみんなピモ吉のせいやのぉ。あんな不味いラーメン屋教えやがって」「ほんまや、これ終わったらあいつんとこ行って、この痛みを味あわせたろかぃ」「ええ考えや、そうしよ」 などと言っていたが、段々と目が霞んできた。「これでまた学校休めるなぁ…」と思った後、記憶がなくなった。再び気を失ったみたいだ…。 どうやって家まで帰ったのかは憶えていないが、気が付くと家の布団の中だった。体中が痛くて動けない。 仕方ないので、僕はそれから5日ほど学校を休んだ。入学式以来、まだ一度も学校に行っていなかった。 それと、もちろん僕たちがこのまま黙って引き下がるわけはなく、この2日後には、商店街を我が物顔で歩いていた醜いゴリラの後ろからとび蹴りを喰らわせ、立てなくなるくらいまでボコボコにしてさし上げた。 ”やられたら利子を付けて返す”これが僕たちのモットーだ。 こんな感じで、入学式早々から続いていたゴタゴタも、一段落をしたのだった… …つづく ↓よろしければクリックお願いします ★人気ブログランキング ☆ブログコミュニケーション
2008/02/16
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「おぃ、コラ、そこのゲルマン民族!探してる相手の登場やど」テツが大声で言った。 ゲルマン人たちは振り返り、驚いた顔をした。まさか2人だけで戻ってくるなんて思ってもいなかったのであろう。もちろん僕も戻るなんて思ってはいなかった…。「もぅ逃げるのはやめじゃぃ。お前ら全員相手したるから、かかってこんかぃ!」自分を奮い立たせる意味も兼ねて僕は言った。 するとゲルマン人たちはゾロゾロとこちらに向かって歩き出した。いよいよだ…。僕は根性を決めた。 1人、また1人と目の前の奴をやみくもに殴り続けた。もちろん僕も、前から後ろから殴られたり蹴られたりしていた。口の中に鉄臭さが充満してきた。最初は痛みを感じたが、段々と痛みもなくなってきた。殴られすぎると、痛みを感じなくなる。 やっと歓迎会の傷も癒えかけてきていたのに、また傷だらけだ。顔の腫れもひく暇がない。 どれくらいゲルマン人をブン殴っただろうか、確実に5人は倒しているはずだ。しかし、そろそろ僕の体力も限界に達してきている。と、次の瞬間、後頭部に激しい痛みを感じた。そして、目の前が真っ暗になった…。どうやら気を失ったみたいだ…。 次に目覚めると、そこはさっきとは別の場所だった。だだっ広い建物の中だ、どこかの倉庫らしい。 その倉庫のど真ん中で、椅子に座らされ、体をロープでグルグル巻きにされていた。縛られるのは好きではないが、今は文句を言える立場ではないようだ。 隣を見ると、テツも同じように座らされていた。しかし、テツはまだ気を失ったままのようだ。 目の前には、ゲルマン人の集団が立っていた。しかし、先程より明らかに人数が減っていた。おまけに顔を腫れ上がらせた奴も何人かいる。 確実に何人かは道連れにしたようだ。僕は心の中で「よっしゃぁ」とつぶやいた。それだけでとりあえず満足だった。 しかしこの直後、「ゲルマン人の大逆襲」にあうなんて、この時点では考えもしなかった… …つづく ↓よろしければクリックお願いします ★人気ブログランキング ☆ブログコミュニケーション
2008/02/15
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「おぃおぃ、お前ら。4人程度でどないかなると思ってるんかぃ」 これくらいの人数なら、1人で2人倒せばいいだけなので、どうにでもなりそうだ。「俺らはメチャクチャ強いどぉ。覚悟してかかって来いよぉ」テツはそう言うと、1歩前に歩み出た。 すると、その言葉にゲルマンたちが少したじろいだ。これはチャンスだ、今のうちに倒せるやつは倒しておくのが得策だ。テツの顔を見てみると、同じ意見のようだった。 僕たちはとりあえず、目の前に立っているゲルマンを、1人づつ殴った。 ガキッ…。バシッ…。 2人のゲルマン人がその場に崩れ去った。「よっしゃぁ、2丁あがりや」ざっとこんなもんだ。「残りはお前ら2人だけやど、どっからでもかかってこんかぃ」テツは手のひらを上に向け、指先をクイックイッと曲げて、オイデオイデをした。 残った2人の顔はひきつり、微動だにしなかった。「どないするんじゃ、来るんかけーへんのかハッキリせんかぃ」イライラした僕は大声で言った。 すると、その声に驚いたのか、残りの2人は倒れた仲間をほったらかしにして逃げてしまった。何とも仲間意識の薄い民族なのだろうか。「お前らかわいそうやなぁ、完全に見捨てられたで。もうあんな奴らとは友達やめたほうがええで」僕は今さっき殴り倒したゲルマンに向かってそう言った。ゲルマンは悲壮な顔で、うんうんとうなづいていた。「こいつ1人倒したくらいやったら物足らんわぁ。ゲルマン軍団探して片っ端からいてまおうか、ユキ」テツがとんでもない事を言い出した。「なんてよ、本気でゆうてるんかぃテツぅ。あんなぎょうさんおったら、なんぼなんでも勝てへんど」「そらそうやのぉ、そやけどこのまま逃げてもけったくそ悪いぞ。せめて4人づつくらいに分かれてくれてたらどないかなるのにのぉ」「やなぁ…」 元々原因を作ったのは僕なので、テツがヤル気になっているのに、1人で逃げるわけにもいかない。 それから2人で作戦を練ってみたが、僕たちの頭では大した作戦は浮かばなかった。結局アホな2人が出した答えは、とりあえず”やれるだけやる”だった…。作戦でも何でもない、ただ目の前に立っている奴を、ひたすら殴るのだ。そしてそのまま”やれるだけやる”ただそれだけだ。シンプル・イズ・ベストである。 それから僕たちは、スーパー西友へと戻った。そして、西友の駐車場で集まっているゲルマン民族の集団を発見した。「おったでぇ」「よっしゃぁ、ほんならとりあえずシバいとくか」「おぅ、とりあえずな」 そして僕たちは、集団に向かって歩き出した… …つづく ↓よろしければクリックお願いします ★人気ブログランキング ☆ブログコミュニケーション
2008/02/14
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金色やら、茶色やら、赤色など、色とりどりのチヂレ麺が、団体さんで目の前に立っていた。その団体さんのガイド役をしていたのが、チヂレ麺2号だった。ガイドさんは、「あちらに見えますのが、さきほどチヂレ麺1号をお殴りになられたお方でございま~す」と言わんばかりの勢いで僕を指さしていた。「おぃおぃ、お前いつから観光名所になったねんユキ。み~んなお前の方見てるど」「俺もとうとう世界遺産に選ばれたみたいやなぁ。キャラクターグッズでも売り出すか」などと悠長な事は言ってられない、とにかく逃げなければヤバそうだ…。さすがに僕たち2人がかりでも、これだけの人数を相手にしては勝ち目はない。 僕たちは180度向きを変え、再び店内に戻ると、走り出した。「待てやコラぁ、なに逃げてんじゃぁ。シバキ回したろかぁ」20人が一斉に追いかけてきた。 待てと言われて素直に待つほど、僕たちはバカではない。おまけに、シバかれたうえに回されるなんて、真っ平ゴメンだ。「アホかぁ、誰が待つかぁ」僕は自分のお尻をペンペンと叩いてみせた。「ここまで来てみぃ、ゲルマン民族」テツにいたっては民族呼ばわりである。 僕たちはエスカレーターを駆け上がり、2階フロアへ逃げた。 このスーパー西友は高層マンションと同じ土地に建っており、2階では店舗とマンションとが、連絡橋でつながっていた。それを知っていた僕たちは、その連絡橋を渡りマンションから外に脱出した。そして近くにあった自転車屋へと逃げこんだ。「いらっしゃいませぇ~」 波平さんのような頭をした店主が、満点の営業スマイルで僕たちを迎え入れた。「おっちゃんゴメン、ちょっとだけ隠れさせてな」僕はとりあえず謝った。「な、何や自分ら、隠れさせてってどういう事や。何か悪い事でもしたんか」「ちゃうねん、ゲルマン民族に追われてるねん」「はぁ?何民族?」「民族の種類はどぉでもええから、とにかく隠れさせてや。ちょっとしたら出て行くから」 ここがアメリカなら、間違いなく射殺されているだろう。それくらい怪しい2人組だ。しかし、自転車屋の波平さんは、それ以上事情を訊く事なく、僕たちをかくまってくれた。しかも、見つからないようにと、レジの下に隠してくれたのだ。 僕たちはレジの横からそぉっと外を見た。すると、数人のゲルマン民族が店の前を通りかかったのだ。 ヤバイ…。僕たちはすかさずレジに隠れた。しかし、一人のゲルマン人が、隠れる瞬間を見つけたのだろうか、ゆっくりと店の中に入ってきた。「おったぁ~」そのゲルマン人が、レジ裏に隠れている僕たちを見つけて大声を出した。 見つかってしまった…。とりあえず店を出なくては、このままでは波平さんに迷惑がかかる。「テツぅ、見つかってしもたなぁ。しゃぁないからとりあえず店から出よか」「そやなぁ、おっちゃんありがとうな」テツは波平さんに礼を言うと、店の外に出た。「いけるんか自分ら、警察に電話したろか?」波平さんは心配そうに言った。「いや、いけるでおっちゃん。ほんまありがとうな。今度はチャリ買いにくるからなぁ」僕も礼を言い、外に出た。 しかし、大人になった今なお、その約束は果たしていない…。波平さんゴメンなさい、死ぬまでには必ず自転車を買いに行きます…。きっと…。 外に出るとそこには4人のゲルマン人が立っていた… …つづく ↓よろしければクリックお願いします ★人気ブログランキング ☆ブログコミュニケーション
2008/02/13
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ゲーセンに着くと、僕らと同じように、やむなく学校を休んだと思われる奴らが、いっぱいタムロしていた。しかし、辺りを見回しても知っている顔は一人もいなかった。 僕たちはとりあえずメダルゲームコーナーに向かった。そしてメダルを買うために、メダル貸機の前で財布を出していると、機械の向こう側で何やら熱い視線を感じた。 僕はその視線の元の方を見てみた。するとそこには、チヂレ麺のような頭をした奴らが2人、僕の方をジーっと見つめていた。その視線はもちろん友好的なものではなく、挑戦的なものだった。これが大阪で言うところの”メンチ”である。 知らない人と目が合ったら、決して逸らす事なく相手の目を見続ける。僕たちクソガキどもの挨拶のようなものだ。 しばらく僕とチヂレ麺の間で、この挨拶は続けられた。しかし、とうとう僕の堪忍袋の緒が切れてしまった。「もう少し近くで挨拶しなければ失礼だ」僕はそう思い、メダルを買うのをやめ、出していた財布をポケットにしまった。「ん、ユキどないしたんや?どこ行くねん」テツが不思議そうに訊いて来た。「大した事ない、ちょっと挨拶してくるだけや」僕はそう言ってチヂレ麺の方に近づいていった。「なんじゃお前、なにメンチ切っとるねん」チヂレ麺1号が凄んだ。「やるんかぃコラぁ。やるんやったらやったるど」2号も続いた。 絵に描いたようなお決まりの挨拶である。 僕はしゃべる気にもならなかったので、とりあえず近くにいる方のチヂレ麺の顔面を殴って差し上げた。肌と肌のふれあいだ。欧米風の挨拶である。 チヂレ麺1号は、殴られた頬を押さえ涙ぐんでいた。肌のふれあいが、凄く嬉しかったようだ。 心優しき僕は彼をもっと喜ばせてあげようと思った。そして、チヂレ麺の麺の部分をわし掴みにし、顔面と膝のふれあいを連続で3回ほどしてあげた。余程嬉しかったのだろうか、チヂレ麺1号は号泣しながらその場に崩れ落ちた。「お前も肌と肌のふれあいするか?」僕はチヂレ麺2号に訊いた。「お、覚えとけよ、このままではすませへんからな」 チヂレ麺2号は、床で伸びている1号を起こすと、これまたお決まりのお別れの挨拶をし、去っていった。なんともあっけない奴らである。食後の運動の代わりにもならなかった。 テツに到っては、僕が一人でケンカをしたものだから、少しスネていた。「おもろないやんけ」を連発していた。 それから僕たちは最初の目的であった、メダルゲームで楽しんだ。一通り遊び、テツの機嫌もだいぶ良くなったので、そろそろ帰る事にした。 ウィーン…。出口の自動ドアが開いたので、僕たちは外に出た。 と、その瞬間、「あいつやぁ~!」と言う声が目の前でしたのだ。 僕はその声に驚き、顔を上げた。すると目の前には、先程軽く挨拶を交わしたチヂレ麺2号が僕の顔を指差していた。 しかし、さっきと状況は大きく変わっていた。 そこには20人ほどに増殖したチヂレ麺たちが立っていたのだった… …つづく ↓よろしければクリックお願いします ★人気ブログランキング ☆ブログコミュニケーション
2008/02/13
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悪夢の歓迎会の後、僕は体中の痛みのため、入学早々2日間寝込んでいた。それでも顔の腫れはひきそうになかったので、もう2~3日は休もうと決めていた。 しかし、休みも3日目ともなると、さすがに暇を持て余し出した。そこで僕は、テツを誘って昼飯でも食べに行こうと思い、さっそく電話をしてみた。 3回ほどの呼び出し音の後、テツがダルそうな声で電話に出た。やはり彼も学校には行ってないみたいだ。 そして僕たちは、以前ピモ吉から美味しいと聞いた事のあるラーメン屋に行く事にした。「そやけど痛かったのぉ、トッちゃん先輩、手加減なしやからなぁ。まだ顔の腫れひけへんし」僕は腫れたコメカミを押えた。「ユキはトッちゃんだけやさかいにまだええわ。俺なんか負けて帰ったから、家でも鉄拳制裁やど。Wショックや…」 どんな事情があっても、最強親父は敗北を許さないらしい。「かわいそうやけど、それは生まれた家庭環境を恨むしかないど」「お、おぅ…」 そんな話をしているうちに、目的のラーメン屋が店を出しているスーパー西友に到着した。 中に入ると、平日というのに中学生っぽい奴らがチラホラいた。きっとこいつらもケンカの後遺症で体中が痛いので、学校をやむなく休んだに違いない。しかし、さすがにここが隣街なだけあって、知っている顔は一人もいなかった。 そんな奴らを横目に、僕たちは目的の美味しいラーメン屋に急いだ。 地下へ下るエスカレーターを降りた目の前に、その美味しいラーメン屋はあった。 しかし、その見た目からはどう考えても美味しいラーメン屋には見えなかった。「ほんまにここでおうてるんか?何か小汚い店やどぉ」テツが不安気に言った。「そやけど名前はおうてるしなぁ。こんな見た目やけど食ったらメッチャ旨かったりするんちゃうか。隠れた名店ってそんな感じやん。とにかく一回食ってみようや」 とりあえず僕たちは店に入った。すると中は、外見以上に小汚く、おまけに薄暗かった。「ほんまにヤバそうやぞ…」「う、うん…」やはり失敗だったか…。不安がよぎった。「いらっしゃいませ、何しますかぁ」店の奥から店員が現れ、とてつもなく無愛想な言い方で注文を取りにきた。「美味しいラーメン2つ」僕は大いなる期待を込めて注文した。「ラーメン2つね」その店員は普通に注文を繰り返し去っていった。 数分後、美味しいラーメンを両手に持った店員が戻ってきた。 ドンッ…。勢いよくラーメンを机に置くと「おまたせしゃーしたぁ」とだけ言い、その店員は店の奥へと消えていった。 その態度にムカついたが、とりあえず我慢して美味しいラーメンを食べてみる事にした。 ズルズルズル………。「………」 麺とスープが入ってる点では、確かにラーメンには違いなかった。「あのチビ!どんな味覚してんねん!めっさ不味いラーメンやんけ!」耐えかねたテツが大声で叫んだ。 その声を聞いた無愛想な店員が、店の奥からこちらを睨んでいた。 しかし、テツが叫びたくなる気持ちはよくわかった。そのラーメンはとても美味しいと言える代物ではなかった。人に味を聞かれたら、「不味い!」と自信を持って即答できるほど不味かった。 何を隠そう、ピモ吉はとんでもない味覚オンチだったのである。 僕たちは2口ほどで食べるのを断念し、渋々代金を支払い店を出た。もちろん後日、ピモ吉を軽~くドツき、2人分のラーメン代を徴収したのは言うまでもない。 そして店を出た僕たちは、気分なおしにゲーセンに行く事にした… …つづく ↓よろしければクリックお願いします ★人気ブログランキング ☆ブログコミュニケーション
2008/02/12
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いよいよ上級生チームの真打ちが登場だ。”歩く核兵器”トッちゃん先輩の番である。「やっと俺の出番やのぉ、待ちくたびれたやんけぇ。殴りとぉてウズウズしてたわぃ」アフロ頭の鬼は、とても嬉しそうにそう言いながら出てきた。僕としては全然嬉しくない、出来れば一生待っていただいて結構だ。「ユキ、お前が俺の相手かぃ。根性出してかかってこいよぉ」トッちゃん先輩がニンマリ笑った。「いや、今日のところはこのへんでやめときます…」などと言えるわけがなかった。根性・愛情・友情、どれを出しても全く勝ち目はないだろう。「い、一生懸命、が、頑張らせて、い、いただきます…」足がガクガクと震えだした。 怖ぁない…、怖ぁない…、トッちゃんなんか怖ぁない……。 ……アカン、やっぱり怖い…。「こうなったらヤケクソじゃ、やるだけやったるわぃ」そうつぶやきながら僕はトッちゃん先輩の前に立った。 とてもじゃないが、目を合わせる事など出来なかった。数々の伝説を作ってきた大魔王が今、僕の目の前で悪魔のスマイルを浮かべて立っている。 もうやるしかない…。僕は根性を決めて殴りかかった。 何発殴られただろうか、口の中が鉄臭かった。たぶん血だらけなんだろう。僕も1・2発は殴っているはずだ。でもそれ以降は覚えていない。そのケンカのほとんどが、僕の記憶の中から消えていた。 次に見えた景色は、きれいなお花畑だった。その向こうには小川が流れている。よく見ると、川の向こう岸で僕のおばぁちゃんが手招きして呼んでいた。「おばぁちゃんや…、懐かしいなぁ…」僕は川のほうに向かって歩き出した。 が、2・3歩進んだところで気づいた。おばぁちゃんは僕が小学校のときに死んでしまったはずだ…。 という事は、ここは……。「三途の川や!アカン、はよ戻らな死んでまうやんけ」僕は必死に、元の世界へと戻った。 顔面が痛い。目を開けてみたが、視界が極度に悪い、殴られて瞼が腫上がっているのだろう。何せ全身が痛かった。 何とか起き上がり、辺りを見回した。すると、リングの中で誰かが倒れていた。テツだ…。 テツも今頃は、おばぁちゃんにでも会っているのだろうか、嬉しそうに笑みを浮かべて倒れていた。 僕が三途の川のほとりを散歩している間に、すべては終わったようだった。上級生チームの人は誰もおらず、顔の形が変わってしまった新入生チームの面々だけが残されていた。 後で訊いたのだが、テツもケンカを始めて1分後には、川のほとりを散歩していたらしい。唯一予想とは違っていたのは、川で手招きしていたのが、おばぁちゃんではなくおじぃちゃんだったという事だった。 恐るべしアフロ鬼…。二度とこの人とはケンカはしないと心に誓った。 こうして僕たち新入生の”地獄の歓迎会”は、トッちゃん先輩の恐ろしさを再確認する形で幕を閉じたのであった… …つづく ↓よろしければクリックお願いします ★人気ブログランキング ☆ブログコミュニケーション
2008/02/11
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「こんのクソガキがぁ、ブチ殺したるわぁ~!」 ビシバシくんはすぐさま立ち上がり、僕の胸ぐらを掴んで殴ろうとしてきた。思いっきり殴ったはずなのだが、こんなすぐに立ち上がってくるとは、やはりビシバシくんはただ者ではないようだ。 しかし、ケンカは”やられる前にやれ”が必勝のセオリーである。僕は殴られる前に、ビシバシくんの鼻めがけて、パチキ(頭突き)を放った。グシャッ…。これまた、大当りだ。狙っていた鼻っ柱に見事にヒットした。この日に宝くじを買っていたら、もしかしたら3億円が当っていたかもしれない、惜しい事をした…。 そんな夢物語はさておき、僕のパチキを鼻で受け止めたビシバシくんは、鼻血を流しながら後ろにのけぞった。 ”チャンスだ”今この瞬間を逃したら、勝ち目はない。そう確信した僕は、後ろにのけぞったビシバシくんの髪の毛をわし掴みにした。そして、力まかせに頭を下げさせ、その顔面に膝蹴りをお見舞いした。これぞテツの父親こと”最強親父マーチャン”に、小学校の頃教わった僕の必殺技だった。名づけて”髪の毛掴んで膝キック”である。まさに読んで字の如しだ。 そしてそのまま、何度も何度も蹴りを入れ続けた。止めれば逆にやられてしまう…、そんな思いが僕をそうさせた。 どれくらい蹴り続けただろうか、フっと我に返った僕は、蹴るのを止め、掴んでいた髪を離した。 ドサッ……。ビシバシくんは、その場に倒れ込んだ。 勝った……!? 僕がビシバシくんに勝った……。「おぉぉぉぉ、やったどぉ~!ビシバシくんに勝ったどぉ~!」僕は新入生チームの方に向かって大声で叫んだ。勝てるなんて、これっぽっちも思っていなかったので、メチャクチャ嬉しかった。「やるやんけユキぃ。ビシバシくんに勝つなんて、凄いやんけぇ」テツも我が事のように喜んでいた。 そんな勝利の喜びを味わっていると、僕の後ろで何かが動く気配を感じた。振り返って見ると、そこには何と、血だらけのビシバシくんが立っていたのだ。「お、おばえ…。シャレになばんど、ボゲぇ……」言葉にならないような声でビシバシくんは言った。 この人はゾンビなのか…。あれだけ蹴りまくったのに、立ち上がってくるなんて…。僕は心底震えあがった。 しかし、やはりそれが精一杯だったらしく、ビシバシくんは立ち上がったまま、一歩も動く事はなかった。 これで僕の勝利が確定した…。 …つづく ↓よろしければクリックお願いします ★人気ブログランキング
2008/02/10
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とうとう来て欲しくない瞬間がやって来てしまった。僕の番だ…。「いよいよ俺の番やんけぇ、緊張してきたわ。チビリそうや…」正直ビビリまくっていた。「大丈夫や、ユキ。殴られても痛いだけや」テツが励ましてくれた。しかし、何の励ましにもなっていない。殴られて痛いのが一番嫌なのだ。 ビシバシくんの恐ろしさは小さい頃から知っているし、決して敵うわけないとも思っている。しかし、今からそんな人を相手にケンカをしなければならないのだ。 ビビる気持ちだけでも極力無くしてしまわなければ、絶対に勝利などあり得ない。「怖ぁない…、怖ぁない…。ビシバシなんか全然怖ぁない……」僕は呪文のように、そう繰り返し言った。「何をブツブツゆうてるんじゃユキぃ、野田の真似して計算でもしてるんかぃ。そんなんどぉでもええから、はよ出て来いや」ビシバシくんが言った。「わかってますよ」僕はゆっくりと前へ出た。「本気で殴らんといてくださいよ、ぼく痛いの嫌いですから…」「あぁ?何ねむたい事ゆうてるねん、ケンカやどこれは」 そう言うなり、ビシバシくんはいきなり僕の顔を殴ってきた。 ガツッ…。メチャクチャ痛かった…。まるで金鎚で殴られたような衝撃が顔面に走った。そりゃぁ、イシゲンも一撃でノックアウトされるはずだ。僕もこのまま顔を押えうずくまって、降参したいくらいだった。 しかし、今の一発のおかげで、僕の中で「ブチンッ」と何かが切れた。「痛いやんけ、ボケぇ。ブチギレたでぇ、偉そうにしやがって、お前なんか全然怖ぁないんじゃ」「お前って誰にゆうてるんじゃ、このボンクラぁ」ビシバシくんは怒りで真っ赤な顔になっていた。「オドレしかおらんやろがぃ」 体制を立て直した僕は、ビシバシくんのコメカミの辺りを思いっきり殴った。 ゴッ…。僕の拳は見事にコメカミにヒットした。 ビシバシくんは衝撃で後ろに吹っ飛んだ… …つづく ↓よろしければクリックお願いします ★人気ブログランキング
2008/02/09
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「おぃヒサぁ、お前の兄貴の登場やぞ。石井ってやつもそろそろヤバそうやから、お前代わって公開兄弟ゲンカしてこいよ」 テツが新入生チームの後ろの方で身を潜めている、デカイ男に向かって言った。「い、いやじゃぁ。そんなもん敵うわけないやん」 そう答えたこのデカイ男、名前をヒサと言い、上級生チームから登場したビシバシくんの弟である。兄弟のわりに、似ているのは凶悪な人相だけで、根性もケンカの強さも、ビシバシくんの足元にも及ばなかった。「そらそうやのぉ、お前はヘタレやからなぁ」続いて僕がからかってあげた。「ヘタレちゃうわぃ。兄ちゃんが怖いだけじゃ」ヒサは堂々と言い返してきたが、それこそがヘタレなのである。「お前強いみたいやなぁ。そやけどもうボロボロやんけ、そのまま続けていけるんかぃ。交代してもうたらどないや」 ビシバシくんはイシゲンにそう忠告した。恐ろしい顔をしているが、本当は心優しい人のようだ。人は見かけにはよらないとはよく言ったものだ。「心遣いありがとうございますぅ。そやけどいらん心配ですわ」イシゲンは答えた。「ちゃうがな、そんなボロクソになったやつシバいても、おもろないからゆうてるんやんけ。何でお前の心配せなアカンねん」 やはり人は見かけによるみたいだ。顔も心も恐ろしい人だった。「なんじゃぃ、礼ゆうて損したわ。おもろいかおもろないか、オドレの体で試してみぃ」イシゲンはそう言うと、ビシバシくんに殴りかかった。「そうけ、ほんなら遠慮なく試させてもらうど」 ビシバシくんは、イシゲンのパンチをかわすと、カウンターで顔面に拳を叩きつけた。 グッシャァ…。鈍い音をたてて、イシゲンの左目あたりに拳がメリ込んだ。そしてそのままイシゲンは崩れ落ちた。「なんじゃぃ、やっぱりおもろないやんけぇ」 いくらダメージがあったとは言え、あのイシゲンをたった一発でノックアウトしたのだ。ビシバシと言うあだ名は、伊達ではなかった。 イシゲンの顔面は、血でグシャグシャになっていた。 ブルッ…。僕は武者震いをした。 しかし、ビビってばかりはいられない。次はいよいよ僕の番なのだ… …つづく ↓よろしければクリックお願いします ★人気ブログランキング
2008/02/08
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「油断してたらアカンやんけぇ、ウダウダ能書きゆうてる間あったらかかってこんかい。ケンカは終わってないんやど」 グッチ先輩は勝利を確信し、その場を離れようとした。が、2歩ほど進んだところで、足が止まった。イシゲンの手が、グッチ先輩の足首をガッシリ掴んでいたのだ。「まだ負けてないんじゃぁ」イシゲンはグッチ先輩の足を思いっきり引っ張った。グッチ先輩は不意をつかれ、勢いよく前に倒れた。 そしてイシゲンは、最後の力を振り絞り、倒れたグッチ先輩の上に馬乗りになり、顔面を殴り始めた。「まだ負けてないゆうてるやろがぃ」イシゲンは何度も何度も殴り続けた。決して越える事が出来ないと思っていた、グッチ先輩という大きな壁を今、越えようとしていた。「そこまでや、やめらんかぃ」見かねた上級生が3人がかりでイシゲンを止めに入った。 殴り終わったイシゲンの目には、涙が浮かんでいた。大きな壁を越えた喜びと、自分相手に手加減をせず殴り合ってくれた、グッチ先輩に対する感謝の気持ちが交錯しているように見えた。 しかし、まさかの2人抜きである、イシゲンの強さに改めて驚いた。 これで新入生チーム”中堅”、上級生チーム”副将”と僕たちが1歩リードした。しかし、イシゲンはこれ以上ケンカを続けるのは不可能なくらい、ダメージを受けていた。「自分、いけるんか?さっきのケンカで相当やられてるんちゃうんか。無理せんほうがええで」心優しい僕が訊いた。「やかましぃ、これくらい何ともないわぃ。余計なお世話じゃ」”小さな親切、大きなお世話”と言わんばかりの答えが返ってきた。 その言葉に血管が切れかけたが、目の前で上級生を2人も倒したイシゲンを相手にケンカするほど、僕もバカではない。そこまで言うのなら、もう少しイシゲンに頑張ってもらうとしよう。その方が僕としてもありがたい。 上級生チームから、”副将”のビシバシくんが出てきた。上級生選抜の中で、唯一の2年生である。 このビシバシくん、本名は石橋と言うのだが、ケンカの時に相手を殴る様がハンパではないので、その殴る音と本名の石橋を合わせて、ビシバシと呼ばれていた。2年生にして、トッちゃん先輩に勝るとも劣らないほどケンカが強いという噂だった。さすがのイシゲンでも、勝つのは相当難しそうだ… …つづく ↓よろしければクリックお願いします ★人気ブログランキング
2008/02/04
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「学習能力のないやっちゃのぉ。今さっきのケンカでやった事が、続けて2回も通用すると思ってるんかぃ」 グッチ先輩は、先程の勇次先輩とのケンカを見て、イシゲンの攻撃パターンを完全に見切っていた。投げに入った瞬間、イシゲンの顔面を思いっきり殴っていたのだ。恐るべし学習能力、進化する喧嘩サイボーグだ。「くっそぉ、やっぱり簡単には勝たれへんのぉ」鼻血を流しながら、イシゲンが悔しそうに言った。 グッチ先輩の恐ろしさは、同じ小学校出身のイシゲンが一番よくわかっていた。そして、尊敬もしていた。 イシゲンは立ち上がると、再び向かって行った。そして、グッチ先輩の服を掴みにかかったが、再びカウンターパンチを顔面に喰らった。イシゲンのヒザが、ガクッと崩れ落ちた。「ほんまにわからんやっちゃのぉ、何ぼやっても一緒やっちゅうてるやろが」 だがしかし、今回のイシゲンはさっきとは少し違った。「俺はアホですから、何回言われてもわかりませんわぁ」学習したのだろうか、顔面を殴られても、掴んだ胸ぐらを離してはいなかった。「頭で考えてもわからんから、力まかせじゃ」 そう言うと、強引にグッチ先輩を押し倒した。やはり学習したわけではなかったみたいだ。そのまま必勝パターンに持っていくのかと思ったが、さっきのカウンターがよほど効いていたらしく、そのまま同じように地面に倒れ込んだ。 グッチ先輩は地面で頭を強打したらしく、後頭部を押さえながらフラフラと立ち上がった。「おぃ、イシ。シャレにならんぐらい痛いやんけぇ。ちぃとは手加減せんかぃ」 起き上がったグッチ先輩の顔は般若のようだった。元々マユゲなどと言うものは、そり落としてしまっていて存在しないので、平常時でも恐ろしいのだが、痛さと怒りでそれはそれは恐ろしい顔に変化していた。秋田県に行けば、お面を被らなくても、そのままナマハゲとして活躍出来そうだった。「そら痛いでしょう、思いっきり本気で投げましたからねぇ。手加減なんかするわけありませんやん」 イシゲンのダメージも相当なものみたいだ、辛うじて起き上がったが、立ち上がるまではいかず、地面にヘタリ込んでいた。鼻からは血がダラダラと流れていた。 グッチ先輩は、フラフラとイシゲンに近づくと、トドメの一発を顔面に放った。 グチャッ…。かなり痛そうな音が響き渡った。そしてそのままイシゲンは前のめりに倒れ込んだ… …つづく ↓よろしければクリックお願いします ★人気ブログランキング
2008/02/03
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上級生チームから中堅のグッチ先輩が出てきた。グッチ先輩は別の小学校だったので小学時代の武勇伝はあまり知らないが、中学校に入ってからの武勇伝はイヤってほど聞いていた。 ある日、ケンカに勝って家路についていたグッチ先輩を、負けた側の仕返し軍団10名ほどが取り囲んだ。しかしグッチ先輩はひるむ事なく、仕返し軍団の中で一番強そうな奴に狙いを定め、キャンキャンにいわし、それにひるんだ残りの奴も全員返り討ちにしたという。というような武勇伝をいくつも持っていた。「イシ、お前なかなかやるやんけぇ。そういえばお前とは一回もケンカした事なかったのぉ、何かワクワクしてきたがな」イシゲンの強さを見てグッチ先輩は喜んでいるようだった。「世話になった先輩やからって手加減はしませんよ。本気で行かせてもらいますんで、覚悟しといてくださいよグッチ先輩」 二人の関係について同じ小学校出身のやつに訊くと、二人は小学校の頃はよく一緒につるんで悪い事をしていたらしいのだ。イシゲンにとってグッチ先輩は、とても仲の良い先輩だったみたいだ。まさかこんな事でケンカをする事になろうとは、二人とも思ってなかっただろう。「おぅ、本気でかかってこんかぃ」 最初に殴りかかったのはイシゲンだった。しかし、グッチ先輩はギリギリそれをかわすと、ヒザ蹴りをかました。ヒザ蹴りは、イシゲンの腹に命中した。が、すぐさまイシゲンはその足を両腕で掴んだ。やった!こうなればこっちのもんだ。これぞイシゲンの必勝パターンなのだ。イシゲンはそのままグッチ先輩を投げにかかった。 ドサッ…。倒れる音がした。これで決まりだ。後はお得意のマウントポジションでトドメをさすだけだ。 と、思ったのだが、地面に倒れこんでいたのは、グッチ先輩ではなく、イシゲンだった… …つづく ★人気小説ブログ←よろしければクリックお願いします
2008/02/02
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ガシッ… 勇次先輩の二発目の蹴りが、立ち上がろうとしていたイシゲンの腹にヒットした。はずだったが、反対にイシゲンが蹴りかかってきた勇次先輩の足を、ガッシリと両腕で掴んでいたのだ。そしてそのまま、イシゲンは勇次先輩を投げ飛ばした。 後で知った事なのだが、イシゲンは幼稚園の時から柔道を習っており、大阪府の大会でベスト4まで残ったというつわものだったのだ。凶暴な勇次先輩を、柔道の技で投げ飛ばす、これぞ「柔よく凶暴を制す」である。 そしてイシゲンは、グラウンドに倒れている勇次先輩の上に、素早くまたがった。格闘技で言うところの、マウントポジションというやつである。そして、そのまま容赦なく勇次先輩の顔面を殴り始めた。「どんなもんじゃぃ、せんぱぁ~い。偉そうなんは顔だけかぃ」イシゲンは半笑いで殴り続けた。勇次先輩は「モゴモゴ」言いながら抵抗していたが、すぐにグッタリとした。 勝負は決まった…。イシゲンの圧勝だ。レベルが2上がり、凶暴性が15上がった勇次先輩を、いとも簡単に倒してしまったのだ。 恐るべしイシゲン。お前とは何があってもケンカはしたくない。そう、僕は心に誓った。 パチ、パチ、パチ、パチ…。「お前なかなかやるやんけぇ~、勇次イワすとはのぉ。なんちゅう名前やねん」トッちゃん先輩が手を叩きながら言った。勇次先輩を秒殺したイシゲンに、興味を持たれたようだ。「ぼ、僕っすか。い、イシハラって言います。イシゲンって呼ばれてますです…はい」さすがのイシゲンも、トッちゃん先輩の恐ろしさは知っているらしく、声を震わせながら答えた。おまけに訊かれてもないのに、あだ名まで言ってしまっている。「ケンカには自信ありそうやんけ、いっぺん俺とやってみるか?」「い、いや、順番でお願いします」イシゲンは即答した。賢明な判断である。「それでは上級生チームの中堅の人、出てきて下さい」進行役の中井先輩がリングに入って言った。上級生チームから、グッチ先輩がリングに入った… …つづく ★人気小説ブログ←よろしければクリックお願いします
2008/02/01
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