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今、私が受けている 根幹バランス療法 の原型、
「 初動負荷理論 」が 今日の夕刊に紹介されていた、
部分ではなく、全体で動く、
ユックリではなく、瞬時に動く、
そのために、いかに全身を柔らかくしておくことが重要か、
筋トレ、ウェイトトレが不要といわれるゆえんでもある、
当然、反論も多い、しかし確実にリピーターを増やしている、
しかも一流選手に多いのは本物の証拠だろう、
私もこの4月に受けて、今も1ヶ月に一回行っているが、以前の水泳、ウォークがウソのようだ、
クラブへ行っても、もはやマシンは使わなくなってしまった、
3年間通ったウォークレッスンを辞めたのもこれに起因する、
小山さんは逆風の中、これを提唱して15年目、
いやホントに頭が下がる、
問題はいかんせん、できる技術者が少ないこと、
小山さん然り、根幹バランス然り、
伝える技術者の養成が急務である、
"苦痛は要らない、運動の常識を疑え" 小山裕
2008/08/07, 日本経済新聞 夕刊
異端児といわれなくなり、うれしい半面、ちょっと戸惑いもあります、
北京五輪に向けて小山裕史さんの携帯電話の呼び出し音が鳴る回数も増えた。マラソンの佐藤敦之、柔道の内柴正人、テニスの杉山愛、野球の岩瀬仁紀、サッカーの本田圭佑ら種目を問わず、主宰するスポーツ施設「ワールドウィング」でトレーニングしている多くの五輪代表選手から連絡が入るからだ。
鳥取市にある「トップアスリートの虎の穴」とでもいうべきこの施設はこのところとみに高齢者の姿が目立つ。健康増進のためだけではない。腰痛や頸椎(けいつい)ヘルニア、脳梗塞(こうそく)などのリハビリのために訪れる人が増えた。指導員のアドバイスを受けつつ、その隣でトレーニングに励む中日ドラゴンズの山本昌やゴルファーの青木功らと気軽に声を掛け合う。
「高校生もいればお年寄りもいる、そしてトップアスリートも、というこうした雰囲気を大事にしたいんです」。研修中のスタッフにまじり小山さんも時間が許す限り指導にあたる。それにしても多忙な人だ。早大大学院での研究、施設での指導に加え、著書の執筆にも追われ一日の睡眠時間は二、三時間。「現場があってこその研究ですからね。みなさんの喜ぶ顔をみるのがなによりも楽しみで疲れが吹っ飛びます」
これまでのトレーニング界の定説を覆す「 初動負荷理論 」を打ち出したのは一九九四年。 簡単にいえば最初から最後まで負荷をかけ続ける従来の終動負荷ではなく、動作の最初だけに適切な負荷をかけることで神経と筋肉の機能が改善され、関節の可動域が広がり、まひ改善効果も生まれるという説だ。
「それまでの常識を否定したものだったので当初は世界中を敵にまわすのか、と周りからは真剣に忠告されました」と小山さん。「異端児」といわれ続けたが、この初動負荷トレーニングは三年前、文部科学省の学術フロンティア研究プロジェクトに、また厚生労働省の介護予防市町村モデル事業にも採択された。そして今年六月、カナダで開かれた世界三十カ国、約四百人の研究者が集まった国際電気生理運動学会で満場の拍手喝采を受けた。「足かけ十五年。万感胸に迫りました」
ことは健康にかかわる問題。“常識”を疑ってかかる必要があります
中高年の人ならクラブ活動や体育の時間にうさぎ跳びをさせられた体験があるだろう。それでヒザや腰を痛めた苦い思いを持つ人も多いはず。小山さんが抱いた問題意識のきっかけも同じだった。
陸上と野球に熱中していた中学時代、あまりの腰の痛みにマウンドで気を失った。「あの時は筋肉がパンパンに張って動かなくなることでむしろ満足感にひたっていました」。いいとされてきた終動負荷トレーニングに疑問を持ったのはそのときだ。
独学でトレーニング法を研究。大学卒業後、地元でトレーニング施設を開く。口コミで来訪する様々な競技の選手と一緒にトレーニングするうちに、筋肉や技術に関しての疑問がひとつひとつ氷解していった。
多くの選手が小山さんの目を「高性能コンピューターのよう」と表現する。計測器を使っても適切に判断できない選手の動きや体のバランスを一瞬のうちに判断する。トップアスリートが次々と門をたたくのはそのためだ。いわば天与の才。
スタッフへの“技術移転”を進めるが簡単ではない。「故障するからスポーツをしない、という子どもたちが多いという状況を変えたいというのが初動負荷理論発表の動機」と語るが、理論構築は小山さんの目を普遍化したものでもある。
まだほとんどの商業施設にあるのは 終動負荷マシン 。さらに懸垂やチューブ練習、タイヤ引きなど 終動負荷トレーニング は日常生活に深く浸透している。それらは科学的検証なく取り入れられてきたという。「たとえば中高年はゆっくり筋肉を動かすのがいいといわれていますが、筋肉が硬くなり、血流の流れも悪くなる。そうしたひとつひとつの“常識”についてもっと科学的に探求することがなによりも大切だと思います」
苦痛なしでは健康になれないなどという発想はやめてください
つい最近、「ウオーキング革命」という著書を世に出した。歩くことはすべての動作の集約であるのに定義も問題点も究明されていなかったという。それを初動負荷理論を基にして解明したものだ。
生活習慣病予防のために一日一万歩を、といわれる。しかしどんな歩き方でも健康につながるのだろうか。実は歩くことで腰やひざ、肩や首の痛みに苦しむ人もいるという。使用する靴や歩行動作が合理的でなければかえって身体にダメージを与える、と問題提起する。
「ウオーキングの前後にはしっかりストレッチを、とよくいわれますが、それは歩くことでダメージを受ける人が多いことを示しています。本来は歩くことがストレッチにならなければいけない。つまりいい動作はそれ自体が神経と関節、筋肉の機能向上を促すことができるのです。日米三千本安打を達成したイチロー君が、力を出せば出すほど体が軟らかくなった、と初動負荷トレーニングについて感想を述べていますが、まさに名言だと思います」
「シニアの人に限らず苦痛を感じないと強くなったり、健康にはなれない、としかたなく我慢してしまう傾向がありますが、それはやめてください。筋肉と神経は連鎖的に活動している。好ましくない運動や動作は逆にストレスを神経系にも与えてしまう。解明されていないことはまだいっぱいありますが、健康づくりのために初動負荷理論がもっと利用されるようになれば本当にうれしいです」
(編集委員 芦田富雄)
こやま・やすし 1956年鳥取県生まれ。早大大学院修士課程修了。博士課程に在学し、神経筋制御、生体力学を研究するかたわら、鳥取市のスポーツ施設「ワールドウィング」で多くのトッププロや五輪代表選手らの故障改善や動作(フォーム)指導にあたる。著書に「『奇跡』のトレーニング」など。
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