愛 こ と ば・心 の 散 歩 路

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2021/02/12
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カテゴリ: 和の心















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^-^◆ 建国記念の日に思う


「源さん、昨日は建国記念日でお休みでしたね。
 ゆっくりされましたか?」

「ん?ワシは毎日が休みだからいつもゆっくりしとるわい」

「えっ?じゃー今は、例の造園の仕事は辞めたんですか?
 知りませんでした……」

「うん、ちょっとあってな……。(^-^;
 ところで、昨日の2月11日は何の日か知っとるか?」

「えっ!……だから、建国記念日じゃないですか?」

「……正確に言ってみろ! (゜_゜)」





「だから……『建国記念日』です!!」

「ふふふふっ……、正確には『建国記念の日』だ。
 昔はこの日は『紀元節』として奉祝されてきた……。
 戦後は廃止さたがな……。
 ワシの親の代までは『紀元節』だった……。
 今年は、皇紀2681年だ…………(-.-)」

「ああっ……、確かに『建国記念の日』だ。
 源さんの言う通り、『の』が入ってるよ……」

「フン……、又、スマホか……。
 それが無いと生きて行けんな。
 お前たちの頭は空っぽやからな……( ̄д ̄)」

「…………(;一_一)
 源さん、この『の』って何故ついてるんですか?」

「『建国記念日』といえば、世界各国が、それぞれに定めている
 自分の国の建国を祝う祝日を指すわけだ……」





「ええ、日本だってそうじゃないんですか?」

「あのな、国によって何をもって『建国』とするかは様々でな。
 独立もあれば革命もある、憲法の発布、政府の樹立などが、
 様々あるんだ……。中には、国家の独立に尽力した人の
 誕生日だったり、政治体制の変革日であったりと色々なんだ」

「そうなんだ。……源さん、詳しいね……」

「お前たちと違って、頭で考え、覚えてるからな……( ̄ー ̄)」

「そう言えばアメリカでは、7月4日が『独立記念日』と呼ばれ、
 花火が上がる等、国中で盛大にお祝いするのは知っています」

「中国の『国慶節』も知ってるだろう。10月1日から1週間の
 連休となるんだ。10月1日が、1949年中華人民共和国の成立が
 毛沢東によって宣言された日にあたる事に起因している。
 その他にも、フランス、ドイツなど様々な国が色々な方法で、
 建国をお祝いしているな……」





「あのう、話を戻しますけど、日本は何故『建国記念の日』と、
 『の』が入っているんでしょう……?」

「うん、その『の』が大切なんだ…………実はな。
 『建国記念日』と『建国記念の日』では意味が違うんだぜ」

「だから……どう違うんですか?」

「もう……、お前の首の上に乗っているのは頭じゃないんか?
 少しは考えてみろよ……。……もう……。(-.-)
 『建国記念日』ってのは、先程から言ってるように、
 世界の各国がそれぞれに定める自国の建国を祝う祝日を指す。
 ……なっ!分かるな?」

「分かります。では、日本はなぜ2月11日が「建国記念の日」と
 されているんですか?何故『の』が付くんですか?」

「うん、そこなんだが……、日本の『建国記念の日』は、
 日本書紀に由来しているというのは知ってるよな?
 日本書紀に登場する初代天皇である神武天皇が即位した日が、
 グレゴリオ暦に換算すると、2月11日にあたるとされている」





「だから、源さんがさっき言ったように昔は『紀元節』として、
 お祝いしてきていたんですよね……」

「うん、戦後は廃止されていたがな……、昭和40年頃に、
 各国の様に建国記念日を制定しようという動きがでてきてな」

「……戦後、20年程経って、出てきたんですね……」

「そうだ……。『いつ』を建国記念日にするか。
 つまり日本という国が成立したかを決めるにあたっては、
 喧々諤々の議論がなされた。紀元節以外の案としては、
 日本国憲法の施行日であったり、
 サンフランシスコ講和条約の発効日であったり、
 聖徳太子が十七条憲法を制定したとされる日などが、
 候補に挙がってな……、大変な議論となったわけだよ」

「有識者を交えて、様々な議論がなされたんですね。
 想像できますよ……(^-^)」





「そこで……、最終的には『の』を入れることによって、
 国家成立の日を確定して祝うのではなくて、
 日本という国が興り、現在もあるという事柄をお祝いする日
 としようと決まった訳だ。
 1966年(昭和41年)にな……」

「なんだか、如何にも日本人らしい話でもありますね……」

「当時の首相は佐藤栄作さんだったが『建国記念の日』の制定時
 このように述べられている。ちょっと待て、メモを見る。
 『建国をしのび、国を愛し、国の発展を期するという、
  国民等しく抱いているその感情を率直に認めて、
  そしてこの日を定めようとするものであります』……とな」

「『の』の入らない『憲法記念日』は日本国憲法が施行された
 5月3日ですね。『天皇誕生日』は今上天皇陛下の生誕日を、
 お祝いする日ですね……。きちっとしている」





「そうだな。一方『みどりの日』や『こどもの日』『海の日』、
 『勤労感謝の日』……など、『の』の入る祝日は、
 その事柄に思いを馳せてお祝いをしましょう、
 という日として扱われているんだな……」

「源さん、祝日の名前に入る『の』は意外にも、
 それなりの意味を持っているんですね。
 これからは何気なく過ごす祝日ではなくて、
 『の』を少し気にしてみることにしますよ……」

「ははははっ……、殊勝な事を……。
 まっ、良い事だ。忘れないようにな……はははっ (^o^)」



   ※ ネット記事をベースに脚色 ※




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Last updated  2021/02/12 01:21:22 PM
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