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へ? しかし、シスターは歩くどころか立つ事さえままならないのでは?
コンクリートの床があります。じっくり話し合うためには、やはり私一人がいいかと
……分りました。ですが、危険だと判断した時、俺は何時でも介入しますからね?
それはどうも
さて、カノン兄さん。お仕事ご苦労様です
……『知っていたのか? 僕がデスマスクだと』
ずっと一心同体状態でしたからね。ある程度は薄々とではありながら気付いていました……まさか私のせいで兄さんがこんなことになったとは、思いたくなかった
? どういうことじゃ?
成る程、よくあるパターンだな
……
まあ、職を探したとしても三、四歳の、それも身元不明の子を雇ってくれるところなんてあるはずがありません
『だけど、僕はどんな手を使ってでもお金が必要だった……入院代、生活費、住む所を確保するためにね』
兄さん……私はもう車椅子での生活になれ、住む所も手に入れました。生活費だって普通にしてれば問題はないんです。これ以上、何を望むんですか?
『何の望みもないよ。強いてあげるのなら、 そうしたいからそうするんだ
』
!?
『僕だって最初は無差別にやってたわけじゃないさ。だけど、人間どもは僕が死体を量産できる技術を持っていると知ると、すぐさま危険視し、指名手配してくる……まるで別の生き物を見るみたいな目つきだったよ。何が違うんだろうね、外見にそう違いはないのに』
お兄さんよぉ……あんたは憎んでいるのか? 社会や人間を
『どうだろうね。ただ、愛そうと思っても愛せないのは確かだ。 でないと、デスマスクなんてのは今頃存在していない
……兄さん、 多分、それでいいんです
!?
誰かを愛するためには、その人の事を知らなければいけません
『その人の良い所』
『悪いところ』
『弱いところも』
『美しいところも』
『醜いところも』
それらを全て知り、そして受け入れなければ……あなたはその人を受け入れることが出来ません
16年前、カイト兄さんと私たちが出会った時だってそうだったはずです
『兄さんは、僕等を必死に知ろうとしてくれた……』
知りたくないと思うかもしれない……けど、 何もしなかったら前に進めないじゃないですか。ただ求めるだけでは、甘えるだけですよ
……『妹よ、僕の知らない間に、お前は何時の間にか強くなっていたんだね』
義理といえ、伊達にハゲタカの妹を名乗っちゃいませんよ。
『でも、兄さんは駄目だ。もう手遅れなんだよ……一度覚えた物は二度と忘れられない。何処か頭の中に刻まれている物なんだ。だから、僕は殺人を止められない』
(! あれほどびんびんだった敵意も殺意も消えていった……?)
『さよなら、アウラ。僕がいなくても元気で……弱い兄さんでゴメンね』
兄さん?
ちょっと待て! アンタまさか……!
どしゅ!
じ、自分で自分を切りつけおった……
にい……さん?
は、早く医者を呼べ! ついでにここら辺の怪我人全員収容させてもらうぞ!SS『ハゲタカの逆襲』ゲスト紹介 2007.09.17 コメント(2)
『ハゲタカの逆襲』あとがき 2007.09.16 コメント(5)
『ハゲタカから泥棒へ』 2007.09.16
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