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……いよいよ、か
そう、だな……キラキはどうした?
出来るだけ一人で本を読む時間が欲しいから、もう行くってさ
そうかい……
……なあ、ヴォルレッド。もし生き残れたら、お前どうするんだ?
……正直、あのまま教会でお前さんの畑仕事を手伝うのもいいと思ってたが、流石に無理だろうな
だろうな。この件でどう転んでも、俺たちは脱獄犯だということに変わりは無い。このままあそこにいるくらいなら、もっと安全なところに行くしかないだろうな
そんな下らない事じゃねー。もっと根本的な問題だ
……
引き金を引く感覚と快楽の香りがこの肉に染み込んでいる以上、俺たちに安息の時はないのさ。何せ、奪う側なんだからな
……ヴォルレッド。なら、ここでお別れだな
ああ。テメーのキュウリ、中々美味かったぜ。あばよ!(去
(ボス――――、神鷹・カイトが俺たちを解放する瞬間は、今から二十四時間。つまり、この一日を乗り切れれば俺たちは真に自由になれる訳なのだが、 それは無論、生きていたら、の話である
)
(だが、果たして俺だけだろうか。 開放されたとして、その後どうすればいいのだろうと思っているのは
)
(そんな事を考え始めたきっかけも、もしかしたら刑務所に入れられていたからかもしれない。長い牢屋生活が、嘗て通り魔『ブラッド・ジャック』と呼ばれたこの俺の牙を訛らせてしまったのだろうか)
(いや、そもそもにして、何故普通の高校生だったはずのジャック・ロンドリオスが、こんな所でバットなんぞ振るわなければならないのかも思い出せない)
(だが、キッカケは覚えている。少なくとも、少年だった自分が変わった最大の一日は覚えている…… ジャック・ロンドリオスが『ブラッド・ジャック』になった日、だ
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★倉麻るみ子★さん