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2009.10.30
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 だれかいないかな?
 だれかいないかな?

 見つけたら赤いお花を咲かせてあげる。
 だから出てきてよ。


 独り言のようで何処か歌のような言葉を呟きつつもエリシャは住宅街を徘徊していた。
 求める者はゲームの参加者。
 それが『乗っている者』だろうが『乗っていない者』だろうが関係ない。

 何故なら幼き殺人鬼の目的は只ひたすら殲滅する事。

 それに長く楽しめる。

「あ」

 虚ろな目は住宅街に潜む一つの影を見つけた。
 パッ、と見た感じ女性だろうか。
 自分が持っている鎌のような大きな武器は所持しては居ない。

「みぃ~つけたぁ」

 しかし彼女にとっては『そこに参加者がいる』という事実だけが大事だった。
 故に走る。
 ただやりたいことだけを遂行する為に。



 ○




 ソコを目指すまでに住宅街を抜けなければならないのが難点であるとカイトは考えていた。

(隠れる場所が多い)

 それ故にこの付近に飛ばされた者は住宅街に紛れ込んで身を隠そうとするとするだろう。
 当然その逆で『狩り』を始める者も出てくるはずだ。

(果たして此処を突っ切ることは出来ることやら……)


 所々隠れつつも、ここは少しずつ進んだ方がいい。

 そう判断した。

 だがそんな時。



 ――――カランカラン



「!」

 金属音が聞こえてくる。
 それだけではない。
 足音が近づいてくる。
 数が二つ。

 どんどん、どんどん近づいてくる。
 決して遅くは無い。
 寧ろ速いとさえ思う。

「来るか!?」

 カイトが反射的に構えると同時、二つの影が現れた。
 一つは逃げる者、シュバルツ。
 もう一つはソレを追う者、エリシャである。

 それはどう見ても捕食する側と捕食される側の関係だった。
 片や体系に不釣り合いな大鎌を振るいつつも確実に距離を縮めてくるエリシャ。
 片や大した武器も無く、距離を縮められていくシュヴァルツ。

 結果は誰が見ても明らかに見えた。
 このまま逃げていたらシュバルツは鎌の餌食になる。
 そしてエリシャはシュバルツを赤く染めた後、新たな獲物を求めて再び徘徊する。
 その図式は簡単に出来上がった。

 このまま行けば一つの命がこの舞台から消える。
 例えシュバルツが逆転の手を打ったとすればそれがエリシャに当てはまる。
 だから自分の見ている目の前で人が一人死のうとしているのが冷静な目で見ることが出来た。
 それは彼もまた、ある意味では『冷めている』考え方をしているからだと言える。



 しかしそれ故に。
 カイトの口元から悪魔のような歪んだ笑みが生まれた。



 ○



 まだあの幼い少女は追いかけてくる。
 アンバランスな大鎌を振り回しているというのに未だにスタミナが切れる気配すら見せない。
 寧ろまだまだ余裕そうだ。

 ソレに対して自分に配られた武器は、

(携帯電話で、どうしろと言うのだ!?)

 蓋を開いた時には絶望した。
 自分の愛用する武器は無く、せめて武器が欲しいと思っていたら結果は携帯電話一つだけ。
 この自転車から落としただけで壊れそうな電子機器で大鎌を受け止めろとでも言うのだろうか?
 どう考えても無理だ。

「そろそろ追いつきそうだね……」

 後ろについてくる殺人鬼の言葉が聞こえる。
 最初に存在に気付いた時には大分あった筈の距離も、何時の間にか大鎌の射程範囲内に近づきつつあった。

「絶対に逃がさないよ……それ!」

「!?」

 その時、エリシャが何をしたのかをシュヴァルツは理解できなかった。
 否。あまりにも不可解な行動を見て一瞬思考が停止してしまった、というのが正しい。

 何故なら、

(鎌のリーチが伸びた!?)

 ――――ように見えただけ。
 実際にクロアの柄が伸びた訳でもないし、曲刃が伸びてきた訳でもない。
 もっとシンプルな話だ。

 エリシャが片手で、クロアを柄尻で掴んでたから。
 それだけだった。

 しかし怪力故に可能なこの行為はシュヴァルツの動きを止める事が出来れば上出来だった。

「もーらい」

 まるで鞭でも叩きつけるかのような乱暴な素振りで大鎌が叩きつけられる。
 普段使う斧よりも軽い鎌だからこそ出来る芸当だが、最早完璧に鎌を鎌として扱ってはいなかった。
 しかし、

「っ――――!」

 その一撃は後一歩踏み出せば距離が届く。
 そんな位置にいたシュヴァルツの『背中』を裂いた。

「あ」

 だがエリシャからすればそれだけ。
 その場で倒れこんだシュヴァルツを本格的に『咲かせることが』彼女の狙いだ。

「ぐぅ……くっ」

 背中を裂かれた際、火傷を負ったかのような熱と『斬られた』痛みが一斉に襲い掛かってきた。
 そしてソレは尚も現在進行形の形で続いている。

(やら、れる――――?)

 倒れこんだシュヴァルツが見たのはこちら目掛けて大鎌を振り下ろそうとする幼き殺人鬼の姿。
 構えからして縦に振るうのだろう。
 しかし身動きが取れそうに無いこの現状では縦に振られようが横に振られようが結果は同じだと悟った。

(すまん、主。私は此処でリタイアのようだ――――?)

 心の中で自分の知り合い一人一人に謝ろうとしていた、そんな時だった。
 シュヴァルツは見た。

「あ……!」

「え?」

 その言葉の真意にエリシャは直ぐに気付くことはできなかった。
 だが彼女の反応を見る限り、

(また誰か来たのかな?)

 そのくらいしか考えられなかった。
 前に赤い髪の女の子を殺そうとした時に現れたカティの姿が頭の中に過ぎるが、

「!?」

 今度のは明らかに違った。
 カティはセーラを助ける為に危険を承知で駆けつけてくれていた。

 だが、この後ろから強烈に感じる『寒気のようなもの』は明らかにカティの雰囲気とは違った。

「よぉ」

 真後ろに居たのは男だった。
 誰なのかは知らない。
 だが問題がある。

 その男は何時の間にかクロアの柄を掴んでいて、離そうとしない、ということである。

「誰?」

 まるで風のように現れたその男に、エリシャは標的を変えた。
 否。
 変えざるを得なかった。

(武器をこの体勢で捕まれてたら、あの子殺せないもんね)

 だから先に男を殺そう。
 目の前に転がる子は浅いとは言え背中を切られている。
 逃げてもそう遠くへ行けないであろうと言う確信があった。

(うん。我ながらナイスアイデア)

 じゃあ後ろに居る男をどうやって殺そう。
 そう思った時、

「あれ?」

 視界がブラックアウトした。
 そしてその直後、

「!」

 コンクリートの地面に思いっきり叩きつけられる。
 その衝撃で背中から頭部にかけて痛みが走るが、

「うあぁっ!」

 直後に顔をガッシリと掴まれた。
 何が起きたかも理解出来ないうちに自分の頭が持ち上げられるのを感じる。

「ま、まt――――」

 シュヴァルツがこちらに向けて何かを言っている。
 いや、正確に言えば自分の頭を掴んでいる男へ、か。

(これから痛い思いするんだろうなぁ。嫌だなぁ)

 後で10倍返しだからねコレ。
 いや、考えてもみれば『後』でやる必要は無い。

(別に今やっちゃってもいいよね? あねうえ)

 掴まれた頭がコンクリートの大地に再び叩きつけられる。
 その衝撃で頭の中身がぐらぐらと揺れてくるが、

「うあ――――!」

 腕を伸ばすくらいは出来た。
 コチラが倒れている状況なのでクロアは満足に振るうことは出来ない。
 だから今は捨てる。

「!」

 次にコチラが仕掛ける攻撃は相手が仕掛けてきた攻撃手段と同じ方法。

 『掴む』

 だがこちらが押し倒されており、尚且つ相手は自分よりも体格のある大人。
 だから掴むのは相手の顔ではなく、腕。

 力で勝負してくるのなら負ける気はない。
 その腕を破壊してやる。

「武器、手放したな」

「え?」

 男の腕に掴みかかった瞬間。
 エリシャの腹部に『何か』が突き刺さった。

「がっ――――」

 捕まれている手の隙間からエリシャは見た。
 男がクロアの柄尻を使ってこちらの腹部を突き刺すようにしてねじ込んでいるのを。
 そして男の顔が笑っているのを、だ。

「あ」

 ソレを見たとき、エリシャはなんとなく思った。
 この人は私と同じ顔してるなぁ、と。

 だからこそ感じた。

(殺されるのかなぁ、私)

 いやだなぁ。
 いたいだろうなぁ。
 くるしいだろうなぁ。

 でもどうせなら。

 この人を赤く染めたいな。



 消えそうになっていく意識の中、エリシャはそう思った。



「!?」

 もう一度頭をコンクリートに叩きつけようとしたその時、小さな身体に力が湧き上がってきた事をカイトは察知する。
 その証拠に、

(目が見開いた!)

 アイアンクローで掴んでいる指の隙間から僅かに見えるエリシャの片目。
 その瞳が激しく動き出した。

「――――!」

 お、ともあ、とも聞こえる咆哮。
 それが住宅街に響くと同時、エリシャは再び動き出す。

 最初に動いたのは両腕だ。
 右腕がカイトの服の袖を力強く掴み、左腕が顔を掴んで来るアイアンクローを掴んだ。

(捕まえた!)

 アイアンクローでがっちりとホールドしてくるパワーは確かに凄い。
 しかしエリシャは毎日のように巨大な斧を振り回している『豪力』の持ち主だ。
 だからこそアイアンクローを引き剥がす自信はある。

「っつ!」

 片腕だけでもパワーは十分ある。
 だから彼の腕を『破壊』する勢いで握り締めた。

 その直後、

(あ、手が放れた)

 アイアンクローから顔が解き放たれる。
 それなら次にするべき事は右腕がやる。何故なら右腕は男をこちら側に引っ張り寄せる為の力として引き伸ばしていたからだ。

「!」

 ぐい、と服を引っ張る。
 ソレに引き寄せられてエリシャの顔面に来るのはカイトの顔面。
 直ぐに起き上がればそのまま噛み付く事だってできるだろう。
 だがエリシャが取る行動は噛み付きではなかった。

 彼女はカイトの顔面をこちら側に引っ張り出したと同時、自身の頭を『後ろに下げていた』。
 何のためにそんな事をするのか。

 そんなの決まってる。

(鎌だって勢いつけて攻撃するんだ。頭だって勢いつければ十分やばいだろうが!)

 頭突きだ。

 それを直感的に理解するも、エリシャの片腕の力に逆らうことが出来ない。
 避けることが、出来ない。

 次の瞬間。

 両者の頭部が跳ねた。









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最終更新日  2009.10.30 21:35:57
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