もう四半世紀も前のこと。シンディ・ローパーが米音楽シーンに登場した時、あの派手ないでたちを見て「ゲテモノ」と思った人も多かったことだろう。「ハイスクールはダンステリア (Girls Just Want to Have Fun)」、「グーニーズはグッド・イナフ」などのあのイメージだ。しかもブレークした時には既に三十路(失礼!)。ピチピチギャル(死語?)が網タイツはいて元気に踊っているというわけでもなかったし…。
さて、シンディの1983年のデビューアルバム『She’s So Unusual(シーズ・ソー・アンユージュアル)』からは、上述の「ハイスクールはダンステリア」のほか、「シー・バップ」、「マネー・チェンジズ・エブリシング」などヒット曲が連発された。しかし、最初に全米No. 1となったシングルが「タイム・アフター・タイム」だったことを忘れてはならない。ポップなノリのよさや、奇抜なファッション性、あの特異なキャラだけでは済まされない、情感たっぷりの極上バラードを歌っていたわけだ。彼女はメジャーデビューの時点で既にこれだけの名作を生み出す素養もしくは歌唱力を、実は十分備えていたのである。
1.Change Of Heart 2. Maybe He'll Know 3. Boy Blue 4.True Colors 5. Calm Inside The Storm 6. What's Goin' On 7. Iko Iko 8. The Faraway Nearby 9. 911 10. One Track Mind