音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2009年08月08日
XML
ツェッペリンを消化し、血肉としたアン・ナンシー姉妹 ~その1~


 ハート(Heart)というバンドは女性姉妹のフロントマン(アン・ウィルソンとナンシー・ウィルソン)ということから、「女性的」なイメージが強い。つまり、「女だてらに」や「男まさりの」、はたまた「女性のくせに」とか「女性だからこそ」とか、そんな形容をされて、「(フロントが)女である」ことが付きまとってしまっている。けれども、その「女」という要素を外して、冷静に考えれば、このバンドほどレッド・ツェッペリンを自己の血肉の一部として見事に消化したアーティストはいないのではないか。
 1980年代半ばのハート(典型的には1985年のアルバム『HEART』)は確かにややポップで売れ筋な路線に走った。とはいえ、それ以前の70年代後半(厳密に言えば76年のデビューから80年代初頭まで)の彼らの作品を聴けば、ツェッペリンの音楽に憧れ、それを見事に消化し、自分たちの音楽作りにつなげていることがよくわかる。
 その頂点というか、原点に立ち返った演奏がこの「ロックンロール」だ。デビュー以来コンスタントに積み上げてきたヒット曲にライヴ収録曲を合わせて編集した1980年のアルバム『ザ・グレイテスト・ストーリー(LIVE & BEST))』(原題は『Greatest Hits/Live』)に収録されている。「ロックンロール」は、まさにライヴのハイライトといった場面での演奏で、アルバムの最後の曲として収められた。この演奏は、ツェッペリンを超える/超えないという次元で聴くものではなく、ツェッペリンを消化して自己の音楽を創造していった次の世代の名演として、聴き継がれていいと思う。
 ちなみに、アンとナンシーは、このような「正統派ハードロック」としてのツェッペリンだけを継承したのではなかった。これには別の推薦曲があるので、次項でその話を続けたい。


[収録アルバム]
Heart / Greatest Hits/Live (1980年、初のベスト盤)
Heart / The Essential Heart (2002年、Essentialシリーズの2枚組ベスト盤)






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2009年08月08日 20時02分52秒
コメント(2) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Free Space

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

にほんブログ村 音楽ブログ ロックへ

にほんブログ村 音楽ブログ ジャズへ

にほんブログ村 音楽ブログ ワールドミュージックへ
      ↑        ↑
ランキングサイトに参加しています。よろしければクリックで応援お願いします!
      ↓        ↓
人気ブログランキングへ



↓相互リンク↓

ちょっと寄り道 [音楽の旅]




Calendar

Keyword Search

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: