音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2009年09月23日
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テーマ: 洋楽(3405)




 ブライアン・アダムス(Bryan Adams)は、1959年生まれで、カナダ・オンタリオ州出身のロック・アーティスト、シンガーソングライター。念のために断っておくが、2000年に登場したライアン・アダムスとは1文字違いの別人である。ドラム以外のすべての楽器を演奏するが、通常はヴォーカルとギターを担当する。1980年にデビューし、初期の諸作にもいい曲が結構あるのだが、まずは代表作をということで、最大のヒットを記録した1984年の4thアルバム、『レックレス(Reckless)』を紹介したい。

 本盤は、ブライアン・アダムスにとって初めての全米No.1アルバムで世界的ヒット作となり、年間チャートでも、ブルース・スプリングスティーンの 『ボーン・イン・ザ・U.S.A.』 に次ぐ2位を記録した。『ボーン・~』が政治的利用もされて異様な盛り上がりをしたことを勘案すれば、その当時の人気の高さが窺い知れようというものだ。あるいは、『ボーン・~』と並んで年間売り上げをリードしたということは、それだけストレートなアメリカン・ロック系サウンドが隆盛だったことの証左ともいえる(付け加えておけば、両アルバムとも、ボブ・クリアマウンテンによるミックスという共通点があった)。

 ブライアン全盛期のロックを"アメリカン・ロック"と呼ぶことに抵抗を示すファンもいるかもしれない。しかし、彼はカナダ出身でありながら、この当時の"アメリカン・ロック"の最先端に立っていたと筆者は感じている。少し大袈裟な言い方をすれば(実はそう大袈裟とも思っていないのだが)、ブライアン・アダムスは、ブルース・スプリングスティーンやヒューイ・ルイスと並んで、80年代アメリカン・ロックのメインストリームを形作った重要アーティストというわけである。等身大で、若々しく、ストレートアヘッドで、素朴で素直なロックンロール…。使い古されたような表現しか思い浮かばないのだが、これらの表現でしか表しようのない、真っ直ぐな音楽である。

 もちろん、アルバム全体を見ると、別に単調なわけではなくて、思い切りのいいロックンロール・ナンバーから、メロディが美しいバラードまで、ヴァラエティに富んだ楽曲が収録されている。リリースされた1984年から翌85年にかけてシングル・カットされたのは全部で6曲(1.、3.、4.、5.、6.、8.)もある。リアルタイムで聴いたせいか、筆者のお気に入りにもこれらシングル曲が多い。特におすすめなのは、シンプルさの中に若々しさと貫禄が溶け合う1.「ワン・ナイト・ラヴ・アフェアー」、名バラードの4. 「ヘヴン」 、どこかセンチメンタルな情感を残す6. 「想い出のサマー」 、ティナ・ターナーと競演したストレートなロックナンバーの8.「イッツ・オンリー・ラヴ」といったところ。シングル曲以外では、思い切りのよい勢いのあるロック・チューンである7.「キッズ・ワナ・ロック」がいち押しである。



1. One Night Love Affair
2. She's Only Happy When She's Dancin'
3. Run To You
4. Heaven
5. Somebody
6. Summer of '69
7. Kids Wanna Rock
8. It's Only Love
9. Long Gone
10. Ain't Gonna Cry

1984年リリース。






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Last updated  2016年01月27日 06時47分59秒
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