音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2011年02月22日
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 レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)をよく知らない人でも知っているレッド・ツェッペリンの曲。「天国への階段(Stairway To Heaven)」はこう言ってもいいほどの超有名曲であろう。1971年のアルバム 『レッド・ツェッペリンIV』 (正式には無題のアルバム)に収録され、アナログ当時はA面を締めくくる曲だった。

 8分近い大作で、それゆえ、ラジオなどでは全編通してオン・エアされにくいため、“どこかで聴いた経験がある”場合、必ずしも最初から最後まで通して流れているとは限らないのがこの曲の厄介なところである。また、イントロのアルペジオがあまりに印象的なため、後半のハードロック調の部分が必ずしも見なの印象に残っているとは限らない。長さゆえのジレンマと言ったところか。

 そんなわけで、今回は8分近いこの曲を続けて全部聴くとどうかという点に焦点を絞ってみたい。全体として見た場合、この曲は4つのパートから成る。最初のパートは静かなイントロ部分。アコギの美しい12小節の長い序奏と最初のボーカル(4小節×4)からなるパートである。後ろで鳴っているリコーダーの音も印象的。2つめのパートは楽器に工夫が出てきて、伴奏のパターンが変化する。ただしボーカルのメロディーは同じものが継承される。イントロはアコギ中心だったが、この2つめのパートでは12弦エレキギター、エレピが新たなに加わり、印象的なパターンの伴奏を繰り返している。

 続く3つめのパートは抒情的な雰囲気を残しながらも次第に盛り上がっていく部分。ちょうどドラムが入ってくるところがその開始の目印。ベースとドラムが追加され、ロックの楽曲らしくなってくる。ボーカルのメロディーは新しいものに変わっているが、第2パートの伴奏のリフは引き続き継承されている。第4パートはハードロック風に大きく曲調が変わり、ギターソロの手前から始まる部分。ボーカルはハードなシャウトとなり、曲の序盤とはかなり違う雰囲気になっている。とはいえ、最初のパートで提示されたコード・パターンが維持され、おそらくはそのために同じ曲というつながりが保たれている。そして、曲の最後は急速にテンポを落とし、ボーカルだけで静かに曲を締め括る。

 とまあ、このようにだんだん曲調が変わっていく“組曲”あるいは“変奏曲”的な構成が約8分の中に収められている。全部を劇的に変えることなく、ボーカル・メロディーを続けたり、リフを継承したりという、一部分を変えて発展させながら他の部分は前のパートでやっていたことを繰り返すという細やかな工夫がこの曲の成功の要因ということなのだろう。言い換えると、この「天国への階段」は、偶発的に生まれた名曲なのではなく、しっかりと作り込まれてなるべくしてなった名曲と言えるように思う。



[収録アルバム]

Led Zeppelin / Led Zeppelin IV (1971年)






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