音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2011年10月20日
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 だらだらと続けていくのも何なので、“エルトンの寂しげな名曲”シリーズは、とりあえずこの4回目で一区切りとしたい。最後に取り上げるのは、前回の 「王は死ぬものだ」 と同じく、1970年リリースのセカンド作(ただし米国では最初のリリース作となった) 『僕の歌は君の歌(原題:Elton John)』 に収められた「60才のとき(Sixty Years On)」である。今回取り上げた他の曲と同じく、エルトン・ジョンとバーニー・トーピンの黄金コンビで書かれた曲である。

 オーケストラをバックにした重々しい曲調だが、歌詞の内容も重々しい。主人公は退役軍人で、体が悪く犬と暮らしているが、こんな生活のまま60才(=年寄り、ということか)になりたくないという状況を歌ったものである。途中、「セニョリータ、ギターを弾いて」という詞があるが、これと呼応するように、オーケストラに加えて、スパニッシュ・ギターのバックの演奏も含まれていて、これがまたさりげなくいい効果を出している。

 ちなみに、この曲は、“60才”というタイトルということもあり、エルトン・ジョンの60歳の記念にも登場した。彼の60歳の誕生日のその日(2007年3月25日)、通算60回目となるMSG(ニューヨーク、マジソン・スクエア・ガーデン)で行われたライブ“60 in 60”で、この「60才のとき」がオープニング・ナンバーになったという(DVD化されているが筆者は未聴)。

 最終的にはありきたりな結論にしかたどりつけないのだけれど、やはりエルトン・ジョンは稀代のソングメイカーである。4歳でピアノを弾き始め、瞬く間にこれをマスターして、一度聴いたメロディはすぐさま再現できる神童になったという。11歳で王立音楽院の奨学生となり、クラシックの勉強もしたことで、その天才ぶりはさらに伸びたのだろう。“一抹の寂しさを残すエルトンの名曲たち”として4曲取り上げたわけだが、しばしば重要な役割を果たしていたオーケストラルな部分は、こういう素養に根があったからこそ可能になったのかもしれない。単なるポップ・ソングの作者あるいは歌い手というのでなく、より幅広いバックグラウンドがエルトン・ジョンの偉大さにつながっている。ありがちな結論だが、やっぱりそういうことになるのだろう。


[収録アルバム]

Elton John / Elton John (僕の歌は君の歌) (1971年)
Elton John / Live in Australia (エルトン・スーパー・ライヴ)
Elton John / ELTON 60 ―Live at Madison Square Garden― (DVD、2007年[筆者は未聴])




[関連記事リンク]

一抹の寂しさを残すエルトンの名曲たち(1)
一抹の寂しさを残すエルトンの名曲たち(2)
一抹の寂しさを残すエルトンの名曲たち(3)





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Last updated  2011年10月20日 08時56分40秒
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