こうした前後の状況だったが、トム・クルーズ主演の映画『カクテル』から「ココモ」という大ヒット・シングルが生まれ、全米1位となる。何といっても「グッド・ヴァイブレーション」(1966年)以来、22年ぶりという全米No.1ヒットとなったシングル曲である。ところが、実際のところはメンバーも忙しく、十分にアルバム1枚が作れるだけの曲は用意できなかったというのが実情だったようだ。そのようなわけで、8.「アイ・ゲット・アラウンド」、9.「素敵じゃないか(Wouldn’t It Be Nice)」(『ペット・サウンズ』に収録)、10.「カリフォルニア・ガールズ」という、60年代のヒット曲を採録して全10曲となっている。とはいえ、シングル・ヒットの人気につられる形で、結局はこの急造アルバムも結構売れ、米・豪でゴールドディスクとなった(ただしアルバム・チャートでは全米46位止まり)。
1. Still Cruisin' 2. Somewhere Near Japan 3. Island Girl 4. In My Car 5. Kokomo 6. Wipe Out 7. Make It Big 8. I Get Around 9. Wouldn't It Be Nice 10. California Girls