音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2016年08月12日
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 邦題は『美しき旅立ち』となっているが、原題の直訳は『美しき敗者(Beautiful Loser)』(そういえば似たようなタイトルの映画があったような…)という、1975年リリースのボブ・シーガー(Bob Seger)のアルバム。1960年代末にボブ・シーガー・システムとして登場し、1971年からはソロ作をリリースしていた。だが、1972年のソロ第2作からはレーベルを変えてリプリーズで合計3枚のアルバムをリリースした。そして、ソロ名義4作目となる本作から再びキャピトル・レーベルに復帰して現在に至る。

 セッション・ミュージシャン中心ではあるが、シルバー・ブレット・バンド(翌76年の『ナイト・ムーヴス』からボブ・シーガー&ザ・シルバー・ブレット・バンド名義でのリリースが続くことになる)のメンバーも参加している。若き頃の(といっても本番発表時には既に30歳なのだけれど)ボブ・シーガーの迫力がよく伝わってくるとともに、後のアルバムで発揮される基本的な彼の音楽的要素が既に揃っているという印象を受ける。一言でまとめるならば、後々の彼の原点となるアルバムだったと言える。

 表題曲の1.「美しき旅立ち(ビューティフル・ルーザー)」は、この後も80年代、90年代と時代が進む中でボブ・シーガー節として定着していく定番的曲調のナンバー。シングルにもなった3.「カトマンドゥ」は、本盤いちばんの聴きどころで、“暑苦しさ”(いい意味で)全開のハードなロック・ナンバー。ボブ・シーガーをハード・ロックに分類する(筆者はあまり同意しないけれど)ようなこともあるようだが、こういう“(音楽ジャンルとしての)ハード・ロックになり切れず、汗臭さを残した正統ロック”はボブ・シーガーの真骨頂である。その他、個人的な好みでは、5.「トラヴェリン・マン」、6.「ママ」、9.「ファイン・メモリー」といったあたりのメロディ・センスの良さも言及せずにはいられない。それから、もう一つ聴きどころとなっているのは、7. 「ナットブッシュ・シティ・リミッツ」。アイク&ティナ・ターナーのカバー曲だが、これもまた上記3.と同様にハードで暑苦しさいっぱいのロック調の好演奏・好歌唱を披露している。

 この後、ライヴ盤(『ライブ・ブレット』)のリリースを皮切りに、シルバー・ブレット・バンドとやっていくことになるわけだが、その活動の原型がすでにこのアルバム(とそのヒット)で出来上がっていたと言えるのだろう。



[収録曲]

1. Beautiful Loser
2. Black Night
3. Katmandu

5. Travelin' Man
6. Momma
7. Nutbush City Limits
8. Sailing Nights
9. Fine Memory

1975年リリース。




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Last updated  2016年08月12日 15時49分00秒
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